本日  昨日
 
 
11/25(Mon) 12:01

アメリカ旅行記(1999.5.14〜5.23)

リフレッシュ休暇を利用し1年遅れの銀婚式も兼ねて、留学中の子供達とアメリカ中部シカゴ〜西海岸ヨセミテ国立公園、サンフランシスコ旅行を楽しんだ。

アメリカ4都市周遊航空券を利用。各都市ではレンタカーで行動、総行程2,500Kmを走った。北海道から九州まで縦断した距離にあたる。

1日目
 5/14(金)
fordmeseumデトロイト

朝10時デトロイト着。デトロイトと言えば車の街。今はかっての面影も薄れ少し寂れた街になっているそうだ。だがアメリカ唯一のカナダとの国境が東にある街とは知られていない。
夕方7時発のシカゴ行きまでの時間を利用しデトロイト郊外にあるヘンリーフォード博物館&グリーンフィールド・ビレッジへ、夕方5時に迎えにくるという約束で交渉した観光タクシーで行く。まずインフォメーション・デスクに行き日本語の案内書をもらう。全部見て回るのには最低2日必要とインフォメーションで教えられた。

locomotionヘンリーフォード博物館
5万平方メートルの室内展示場に、交通機関、通信、農業、工業分野などの歴史的展示物が展示されている。アメリカの発明精神、伝統、それらの基にできた実在の物品、物語、生活形態がここにある。「発明ステーション」「遊びながら学ぶ」などの体験コーナもあり大人も子供も楽しめる。

  1. 自動車の歴史---"Quadricycle"と呼ばれるフォード最初の車。初の量産車1896年式ダリヤ。フォードを一躍有名にしたT型フォード。など車の発展と歴史がわかる。日本車では唯一ホンダ車が1台展示されていた。
  2. アレゲニー蒸気機関車---600トンの史上最大級の機関車。ウェストバージニア州の山々を越えるために設計されたという。その巨大さにびっくり。
  3. 大統領専用車---ジョンF.ケネディーが暗殺された時乗ってたオープンカーを初め歴代大統領の専用車。
  4. リンカーンの椅子---ワシントンDCのフォード劇場で暗殺された時彼が座ってた椅子。
  5. エジソンのサインと靴跡---1928年9月27日、生コンクリートに書かれたエジソンのサインと靴跡。大胆で解りやすいサインだった。
  6. 1960年代のMcDonald's---ミシガン州に初めてできた当時のままのマックのネオンサインの再現。古きよき時代が偲ばれる。
  7. Distance Learning実演---「ミシガン大学と結んだパソコンによる遠隔授業」と案内板にあったので見学することにした。実際はインターネット紹介の実演だった。
greenfieldグリーンフィールド・ビレッジ
33万平方メートルの広大な敷地に、全米から集められた、発明精神に富む人の家庭や仕事場を公園のような形式で復元。才気に満ちた人々がどのようにして日々の生活を送ってきたかを見ることができる。展示場の全体を見るために、ビレッジ内を周遊する鉄道に乗車。約30分のツアーで3ヶ所の駅は乗り降り自由。

  1. 歴史的建物---フォード生家、エジソンの実験室と寄宿舎、ライト兄弟の家と自転車店など。
  2. 伝統工芸の実演---はた織り、羊毛紡ぎ、ガラス吹き、陶器などの実演。

シカゴへ
閉館の5時に迎えにくるはずのタクシーが5時半になってもこない。どうもすっぽかされた見たい。電話帳でタクシー会社を探し電話するが捕まらない。博物館のガードマンに困ってることを相談したら、親切にあちこち探してくれてやっと見つかった。
なんとか7時発シカゴ行きの飛行機に間に合う。このときばかりはアメリカの人の親切を身にしみて感じた。それに比べタクシーの運転手は・・・

時差の関係で7時半にシカゴ空港到着。来週から学期末休みの子供達が車で迎えにきてくれていた。これから子供達と家族旅行だ。シカゴ郊外アーリントンハイツにある息子のシカゴ常宿のモーテルへ。近くの日本料理店「有楽亭」で子供達待望の寿司で乾杯。久々の家族だんらんを楽しむ。韓国人経営ということで、寿司とキムチ興味深い取り合わせだった。

2日目
 5/15(土)
シカゴ

モーテル近くの息子お勧めの卵料理がうまい行列ができる店「Egg Harbor Cafe」で朝食。早朝だというのに店内は凄く混雑している。みんなそれぞれに土曜の朝の気持ちよい空気を楽しんでいる。

chicagomusiumシカゴ美術館
シカゴ美術館は、ニューヨークメトロポリタン美術館、ボストン美術館と並ぶアメリカ3大美術館の1つだ。なかでも、フランス印象派の絵画のコレクションは世界的に有名だ。建物正面両側にはライオンの彫刻が立ち、荘厳な雰囲気がある。美術館は真ん中が吹き抜けになっていて、各階へ続く階段があり、ここには自然光がふんだんに入ってきていて美術館にしては非常に明るい雰囲気だ。インフォメーション・デスクで日本語版ポケットガイドを買う。

    slide
  1. エル・グレコ---聖母昇天
  2. レンブラント---黄金の鎖をつけた老人
  3. ゴッホ--------自画像
  4. ルノアール----サーカスの少女曲芸師達
  5. クロード・モネ--ベンヌルークのセーヌ河畔にて
  6. カイユボット----パリ、雨の日。ポケットガイドの表紙にもなっている。
  7. スーラ--------グランド・ジャット島の日曜日
  8. ゴーギャン-----タハメナの祖先達

chicagostreetシカゴ散策
夕方美術館を後にし、息子の案内でシカゴを見て廻る。ワシントン図書館、シェッド水族館、アドラー・プラネタリュウム、自然史博物館を見ながらミシガン湖畔を走る。ミシガン湖は湖とは思えない広さで対岸が見えない。まるで海のように地平線が見えるだけ。
バッキンガム噴水は美術館の裏手にある噴水公園で、この辺りは市民の憩いの場になってる。

シアーズタワー−シカゴの夜景
シカゴの夜景は見逃せない。美味しいリブの店があると言うので息子お勧めの「CARSON'S」で日が暮れるまで待つことに。シカゴでは有名な店のようで約40分待ち。バーでビールを飲みながら順番を待つ。店内は来店記念と思われるバスケや野球のスポーツ選手、有名人の写真が壁一面に飾られている。

searstowerちょと甘めのスパイスのきいたタレを少し焦げ目が付くくらいに焼いたリブはもう一度食べたい位の絶品だった。アメリカでこんなに美味しい料理を食べたのは久しぶり。値段も日本食の半分ちょっとで楽しめるのもいい。

110階建ての世界一のノッポビル(443m)のシアーズタワーへ。東西南北に綺麗に整備された街並みにともる灯かり。ダウンタウンのビル街のイルミネーション。ミシガン湖とその先に続く暗闇とパノラマビューでシカゴの夜景が楽しめる。フラッシュを焚いてしまってので素晴らしい夜景をお見せできなくて残念。パンフレットにガラス張りなのでフラッシュは焚かない方が・・・と注意書きがあった。

Navy Pier
Navy Pierは、シカゴ川口から湖に突き出た新しい若者達のアミューズメント・スポットだ。今は卒業シーズン、ドレスアップした若者で賑わっていた。

3日目
 5/16(日)
ショッピング

モーテル近くの「ヤオハン」で日用品の買い物を兼ねて朝食。子供達の住むカーボンデールでは日本の本・雑誌や日本食が手に入らないので、友達同志シカゴまで時々買出しに来てる様だ。今日も大学の友達何人かと会った。
娘がキンピラゴボウが食べたいと言うので奥さんは張り切って材料を仕入れている。ぶらぶらしてたら日本のテレビ番組のビデオを売ってるのを見つけた。最近のテレビ番組がずらっと並んでいる。私達の時代は録画したものをおみやげに持って行く事はあったが・・・今はこういうものも商品になるのかと感心した。駐在時代、日本の活字や映画に飢えてたのを思い出す。帰国後雑誌「アエラ」と「なんでも鑑定団」のビデオを送ってやった。

日本のレトルト食品・調味料や日用品、雑誌など沢山買い込んで出発。すこし親馬鹿かとも思うが子供達の顔を見るとついつい財布の紐も緩む。

chicago1mile魅惑の1マイル〜ミシガン通り・シカゴ川北
ミシガン通り・シカゴ川の北、約1マイルのストリートを「魅惑の1マイル」という。今日は夕方までここでショッピンの予定だ。道路の両側に有名ブランド店、デパート、専門店などが軒を連ねる東京の銀座みたいな所だ。
今日は日曜日なので人どおりも多い。広場では何組かのストリートミュージシャンが演奏している。ぶらぶらする人、演奏に聴き入っている人、皆それぞれに楽しんでいる。

chicago1mile2奥さんは結婚当時二人で買った想い出の品、クリスタルのランプスタンド用のシェードと小ぶりなスタンドがあれば買いたいと言っている。センスのよいのは都会にこないとなかなか見つからないと娘は洋服と靴を探しに・・・。奥さんと娘はシカゴの2大デパート「Marshall Field's」−ロンドンといえばハロッズ、ニューヨークと言えばメイシー(今はあんまり人気ないけど)...という感じで、シカゴはマーシャルフィールドだそうだ− とショッピングセンターとくっついたデパート「Bloomingdale's」へ、私と息子はパソコンショップに行く。私は海水魚のスクリーンセーバと素材集を息子はCD-Rを買う。

昼過ぎに落ち合って4人で街をぶらぶらしてると長い行列が。何かと思い娘が見に行くとギャレットポップコーンショップというポップコーンの店だった。「シカゴと言えばポップコーン」を思い出し娘が30分並んで買ってきた。バター味、チーズ味、キャラメル味、塩味と色んなものを売っている。中でもキャラメル味はコーンにキャラメルが絡んで美味しかった。ベンチに腰掛けストリートミュージックを聞きながら食べるポップコーンも格別だ。

午前中探して置いたスタンドを見に「Marshall Field's」家具館へ。ピアノの上に置く小型のスタンドとローソク立てを購入。今回の旅行中最大の買い物だ。

sensetカーボンデールへ
夕方シカゴを経ちカーボンデールへ。イリノイ州の北端から南端へ約560Km、6時間のドライブだ。見渡す限りのコーンや小麦畑の大農場地帯をI-57をほぼ一直線に南下する。大平原の地平線に沈む夕日の美しさが印象的だった。道路標識に鹿の飛び出しに注意とある。たぬきならまだしも鹿を跳ねると車は勿論人も危険、と息子の運転も慎重だった。日本では考えられない。

アメリカの道路は南北は奇数、東西は偶数の番号になっている。I-57の様に南北に走る道路の案内標識は、地図上は東西方向でもEast-WestではなくNorth-Southになると息子に教えられた。これでナビゲーションはうまく出来そうだ。途中マクドナルドで夕食を取り真夜中にカーボンデール着。

4日目
 5/17(月)
メンフィス

glaceland奥さんの希望でエルビス・プレスリーの町メンフィスに行く。カーボンデールからメンフィスまで片道320Km、3時間半の距離だ。娘の学校の用事を終え昼前に出発。イリノイ、ミズーリー、アーカンソー、テネシーと4つの州境を走る。州の歓迎標識に、クリントン大統領の町アーカンソー、ゴア副大統領の町テネシーとあった。やはり州の誇りのようだ。途中、イリノイとミズーリーの州境でおまわりさんと遭遇ちょっとしたハプニングだった。3時半ごろメンフィスに到着。

メンフィスという名前は古代エジプトの都の名前に由来し「住むのに良い地」という意味を持つそうだ。テネシーはブルースの故郷メンフィス、カントリーミュージックの都として知られるナッシュビルという音楽都市を抱える。

meditationグレイスランド
グレイスランドは、メンフィスが生んだ最大の伝説エルビス・プレスリーの邸宅だ。そのスタイルは家というよりは宮殿という言葉がふさわしい。

  1. プレスリー邸宅---グランドピアノが置かれたミュージックルーム、プリーツの生地で覆われたビリヤード部屋、壁や天井まで毛足の長い絨毯が敷き詰められたジャングルルームなど邸内の部屋やエルビスの輝かしい足跡を展示したゴールドホールをガイドテープ(日本語版)を聴きながら廻る。邸宅裏には牧場、エルビスの墓のある瞑想の庭がある。
  2. 自動車美術館---かの有名なピンクの1955年キャデラックなどエルビスの愛した車が展示されている。
  3. エルビスの飛行機---彼の娘の名を取って「リサ・マリー」と名付けた飛行機。会議用テーブル、リビングルーム、寝室など豪華な作り。
  4. ビジョウ・シアター---プレスリーの人生とキャリアを描いた映画が上演されていた。
sunstudioサンスタジオ
1954年サン・スタジオにふらりと姿を現わしたひとりのティーンエージャーがたどった軌跡はあまりに輝かしい。エルビス最初のレコーディングがこのスタジオで行われ、サン・レコードは計5枚のシングルを出しどれも地方ヒット曲となる。
1年後サン・レコードから移籍したRCAのナッシュビル・スタジオでのレコーディング「ハートブレイク・ホテル」がビルボード・ポップチャート8週連続1位を獲得初のミリオンセラーとなる。111枚のゴールド(50万枚)/プラチナ(100万枚)ディスクは記録的だ。レコード売上も10億枚という。

plesryミシシッピ川河畔のビジターセンターには、エルビス・プレスリーの巨大なブロンズ像があった。やはりメンフィスが生んだ最大のヒーロ、彼の邸宅の前の道はエルビス・プレスリー大通りと名付けられている。

ブルースの故郷−ビールストリート
bbking BBキングを筆頭にジェリー・ルイス、アル・グリーンなど、この街から世界に向かって羽ばたいたミュージシャンの名前が楽器のイラストと共に歩道の石に刻み込まれたこの通りには数々のライブハウスがある。ドアを開けた瞬間、全身に音が染み込んでくるその感覚はレコードやCDでは決して味わうことのできない迫力と歴史の重みを感じさせる。
「BBキング・ブルースクラブ」でライブを聴きながら食事と、入ろうとしたら今日は貸切りと断られた。残念だ。向かいの「エルビス・プレスリーズ・メンフィス」で遅い夕食をとる。

カーボンデールへ
ライブハウスを出ると雨が激しく降っていた。そう言えば今朝の天気予報でサンダーストームがくると言っていたのを思い出す。9時過ぎにメンフィスを後にしカーボンデールへ向かう。途中サンダーストームが段々激しくなり、何もない平原に幾筋もの稲妻が落ちてくる光景はその音と共に怖い感じがした。日本では体験できない経験だ。今回の旅行で唯一の雨である。

真夜中の1時ごろカーボンデールに帰る。雨は上がっていた。24時間営業のウォルマートでおみやげの台所用品の小物を買う。

5日目
 5/18(火)
カーボンデール、セントルイスからヨセミテへ

朝、娘が飼っている犬のナナを連れてくる。昨日迎えに行く予定が遅かったので連れてこれなかった。子供達の家では動物が飼えないので友達の家に預けているそうだ。沢山の人に揉まれて育っているのだろう、人見知りもせず人懐っこい。9時過ぎに家を出て子供達の学ぶ校舎などカーボンデールの町を見て廻る。

saintlouise今日から西海岸だ。カーボンデールからセントルイスへ約320Km、3時間半のドライブ。セントルイスは2年前に来て以来。懐かしいアーチを見ながらセントルイス空港到着。
我々は2時のミネアポリス経由、子供達は3時のフェニックス経由なのでサンフランシスコ空港のNWカウンタで待ち合わせをすることにする。出発前の整備に時間がかかり飛行機が1時間遅れて8時に到着した。30分遅れで子供達と合流。早速レンタカーを借りにカウンタへ。

レンタカープールから空港に戻るのに道に迷って空港周辺をうろうろしてしまった。予定より1時間遅れて10時にヨセミテへ向かう。空港とレンタカープールがこんなに離れてるとは想像もしてなかった。サンフランシスコからヨセミテは約340Kmあるので行ける所まで行って途中で泊まることにする。ヨセミテ近くのHWY.120沿いの小さな町マンテカに宿をとる。後はヨセミテまで一本道だ。