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03/15(Sat) 11:12
三国志 Three Kingdoms

BSフジ「三国志」ドラマ「三国志」公式サイト三国志 Three Kingdoms オフィシャルブログ衛星劇場「三国志」

小説、漫画、ゲームなど、形を変えながら広がり続けてきた「三国志」の世界。しかし、これまでの映画やドラマでは「三国志」の魅力のすべてを伝えきるには至らず、映像では代表作と言えるものが存在しなかった。1996年に中国中央電視台(CCTV)で制作された旧「三国志」シリーズ(原題:三国演義)は日本でも放映されたが、当時まだ映像技術が発達していなかったこともあり、戦闘シーンが重視されていなかった。また、近年ではジョン・ウー監督が『レッドクリフ』二部作を大ヒットさせたが、タイトルの通り“赤壁の戦い”だけを描いた映画だった。そうした中、ついに決定版と言えるドラマが誕生した。それが、2010年に完成したドラマ「三国志」(原題:三国)なのである。
全95話からなる本作は、小説「三国志演義」をベースに、史実に沿った客観的視点が加えられた新しい解釈の脚本からなる。曹操による董卓暗殺未遂から始まり、司馬一族が晋朝を築くまで、およそ80年間を濃密に描く。“三顧の礼”“連環の計”といった有名なエピソードはもちろん、これまでの映像作品では省略されがちだった物語も豊富に含まれている。魏では、曹氏の後継争い、甄后をめぐる曹丕・曹植の三角関係、曹氏と司馬氏の皇位争い、蜀では、関羽・張飛の孔明への不信、荊州武官と旧臣の対立から調和へ、劉備と孔明の戦略の不一致、そして呉では、タカ派とハト派の不調和、少壮派に対する老将軍の先入観、周瑜の重鎮への疑惑など、スリリングなエピソードが随所に盛り込まれているため、どこから見始めても楽しむことができる。
さらに、個性豊かな登場人物の多さも本作の魅力のひとつ。重要な役割の人物だけでも約100人、名前の立っている登場人物総数は約300に達し、百花繚乱の人間絵巻が繰り広げられる。また、「三国志」をテーマに扱った作品としては初めて、古代の特殊部隊(“飛熊軍”“陥陣営”“白馬義从”“虎豹騎”“大戟士”“連弩兵”など)が仔細に描かれている点にもファンは注目すべきだろう。

第一部 群雄割拠
第1話〜第18話
【支配者・董卓に、曹操、劉備ら反董卓軍が決起。最強の武将・呂布は裏切りの果てに処刑される!】
最強の武将として語り継がれる呂布の物語が、第18話までの最大の見どころと言えるだろう。赤壁の戦いにおける"連環の計"と区別するために"美女連環の計"とも呼ばれる策略によって、呂布は董卓を殺害することになる。王允が養女の貂蝉を使って呂布を騙したわけだが、本作では貂蝉が本当に呂布を愛してしまう。悪役として描かれることの多い呂布の悲恋が、本作をドラマチックに盛り上げている。
第二部 中原逐鹿
第19話〜第32話
【袁紹率いる70万の大軍を7万の曹操軍が迎え撃つ、天下分け目の大合戦"官渡の戦い"が勃発】
前半最大の見どころとなるのは、やはり袁紹と曹操による官渡の戦いだ。大勢のエキストラを使ったリアルな戦いにCGを加えた映像は、中国のテレビドラマの常識を覆す迫力を持っている。また、泣く泣く曹操に仕えていた関羽が、赤兎馬を駆って劉備のもとへと走る"単騎千里を走る"のエピソードは感動的なシーンとなっている。
第三部 赤壁大戦
第33話〜第42話
【天才軍師・諸葛亮が"三顧の礼"で劉備のもとへ。劉備・孫権の連合軍が曹操軍に立ち向かう】
「三国志」最大の戦いである赤壁の戦いは、本作の中でもクライマックスと言える盛り上がりを見せる。特に、10数分に及ぶ火攻めのシーンは注目だ。また、趙雲が曹操軍から劉備の息子である阿斗を救出する長坂の戦いも、人気エピソードのひとつ。白馬に乗って孤軍奮闘する趙雲の勇姿が、激しいアクションで表現されている。
第四部 荊州争奪
第43話〜第57話
【才人・司馬懿が曹操に見出されて大出世。周瑜は、荊州をめぐり打倒劉備・孔明に燃える】
赤壁の戦いが終戦した後も激しい勢力争いは続く。連合軍として共に戦った孫権軍と劉備軍だが、孔明に対する周瑜の敵対心は強く、同盟は名ばかりの状態。周瑜の執念深い謀略と攻撃が中盤の見どころと言えるだろう。そして、史実にはほとんど残っていないが、孫権の妹である孫小妹(孫尚香)も本作では孫権と劉備の争いの鍵を握る人物として物語を華やかに彩る。
第五部 奸雄終命
第58話〜第73話
【三つ巴の戦いが激化し、関羽が討ち死に。魏では、曹操が病に倒れ、曹丕が後継者となる】
劉備に対する敵役として描かれることの多い曹操。本作では逆に中心人物となっているため、曹操の後継者争いもしっかりと描かれている。曹植と曹丕の争いに司馬懿がどう関わっていくのか、後継者争いがスリリングに展開する。そして、中国では神格化されている人気キャラクター、関羽の死も局面を大きく揺るがす。さらに曹操も亡くなり、いよいよ物語は終盤へと向かう。
第六部 天下三分
第74話〜第83話
【魏蜀呉の三国が立て続けに建立され、三国時代へ。呉との"夷陵の戦い"でついに劉備が力尽きる】
魏、呉、蜀の三国が建国されるが、争いは収まらず。関羽と張飛を失ったことに対する怒りと悲しみに我を忘れた劉備が、呉を攻め立てる。この夷陵の戦いは、勢力争いというよりも、義兄弟の弔いという感情的側面が強く、他と比べてもドラマチックな戦いとして描かれている。曹操に続いて劉備も力尽きたことで、戦いは孔明対司馬懿の様相を呈していく。
第七部 危急存亡
第84話〜第95話
【孔明と司馬懿が繰り広げる宿命の対決。長きに渡った三国時代に司馬一族が終止符を打つ】
司馬一族が三国統一を果たした勝者であるという歴史的事実を覆すことができないが、人気のある孔明の活躍は最後まで描かれる。孔明の死の知らせを聞いて総攻撃を仕掛けた司馬懿が、死んだはずの孔明の姿を目撃して逃げ出す。しかし、実は孔明の木像だった……という「三国志演義」で有名なエピソード"死せる孔明、生ける仲達を走らす"が本作でも描かれている。

第一部 群雄割拠
Noあらすじ
第1話
曹操、刀を献ず
後漢末期、洛陽を制圧した董卓が政治を思うままにし、大司徒の王允たちは頭を悩ませていた。校尉の曹操は、表向きは董卓に仕える姿勢を見せていたが、内心では董卓排除を計画していた。利害の一致した王允と曹操は結託。王允から七星宝刀を託された曹操は、翌日董卓暗殺を単身決行するが、董卓にその気配を察せられてしまい、とっさに刀を献上したいと嘘をつく…。
第2話
曹操、亡命す
曹操が董卓の暗殺に失敗したことを知った王允は、自分の身にも危険が迫ることを悟り、自害しようとする。しかし、侍女の貂蝉が自らの悲惨な境遇を語り、今は大人しくして再び董卓暗殺の機会を窺うべきだと諭し、王允もそれに納得する。そこに、呂布が兵を引きつれてやってくるが、王允は冷静沈着に対応し、からくも危機を逃れる。一方、曹操は中牟県へと逃亡していた…。
第3話
曹操、善人を誤殺す
曹操は、父親と義兄弟の契りを交わした呂伯奢の屋敷に泊めてもらうことにする。しかし、刀を研ぐ音を耳にした曹操は、暗殺されてしまうと勘違いして、呂公の家来たちを殺害。さらに酒を買いに行って帰ってきた呂公をも刺し殺す。故郷に戻った曹操は兵を集め、袁紹の董卓討伐の呼びかけに応じて兵を挙げる。十八鎮諸侯が一同に会した場には、劉備、関羽、張飛の三人もいた。
第4話
関羽、華雄を斬る
曹操が董卓攻めの策を練っている間に、華雄は同盟軍の二人の大将を斬り殺していた。打つ手がない中、関羽が憤然と応戦し、華雄を斬り殺したため、諸侯の関羽を見る目が変わる。袁紹は、増設した十九鎮将軍に劉備を任命するが、袁紹の弟の袁術はそれを快く思っていなかった。そして、曹操と劉備は宴会の席で話すうちに、天下や人生についての考え方に隔たりがあることを知る。
第5話
三英傑、呂布と戦う
袁紹のもとに、孫堅が孤軍奮闘の末に敗れたという知らせが届く。董卓は西涼の大軍を自ら率いて征伐に繰り出し、呂布が次々と同盟軍の大将を斬り殺していった。同盟軍の誰もが呂布に恐れをなしている中、張飛が雄叫びとともに単騎飛び出して行き、呂布に挑む。関羽、劉備もそれに続き、各諸侯も勢いづいて董卓討伐に向かう。しかし、董卓は献帝に長安遷都を迫っていた…。
第6話
孫堅、玉璽を得る
孫堅率いる軍は、董卓たちが長安に去って廃墟となった洛陽に入る。孫堅は、大明宮の龍座で五百年あまりの歴史を持つ玉璽を手に入れる。翌日、同盟軍の諸侯は洛陽の残宮に集結し、董卓征伐の成功を祝うが、曹操、劉備、孫堅の三人は不甲斐ない同盟軍に失望して去り、反董卓同盟は分裂を余儀なくされる。袁紹、袁術の兄弟は、孫堅の持つ玉璽を虎視眈々と狙っていた…。
第7話
孫堅の死
孫堅は劉表の策略に遭い、船上で多数の矢で射抜かれて死亡。まだ九歳だった次男の孫権は、劉表の大将だった黄祖に父の亡骸を取り戻させる。以後、孫策と孫権の兄弟は父の喪に服しつつも、兵力を蓄え、次第に力を伸ばしていく。長安では董卓が、密かに袁紹に通じていた司空の張温を殺し、その血を酒にしてふるまっていた。王允は董卓の残忍な行為に耐えられなくなる。
第8話
王允の離間の計
王允は呂布を屋敷に招き、酒で歓待する。王允は呂布の武勇と董卓への忠義を褒め称え、気分をよくした呂布は、さらに貂蝉の美しさに見とれる。呂布は、王允に貂蝉への愛を吐露し、王允を義父と呼んで頭を下げる。王允は、大喜びで貂蝉を呂布の妻に与えると約束する。数日後、王允は今度は董卓を招く。董卓はすぐに貂蝉に夢中になり、献帝の妃とするよう王允に提案し…。
第9話
鳳儀亭の貂蝉
貂蝉は皇宮の籠に乗せられて長楽宮に入るが、夜の内に董卓の邸へと運び込まれてしまう。王允は呂布に辛抱して計画を練るよう説得する。呂布は董卓の邸宅で泣きぬれた貂蝉と密会するが、それに気づいた董卓は呂布を出入り禁止にする。その後、董卓は策士李儒の意見を聞き入れ、貂蝉を呂布にやろうするが、貂蝉はなぜかそれを拒否する。呂布は再度貂蝉と密会するが…。
第10話
董卓の死
王允が屋敷に戻ると、古い友人の陳宮が待っていた。陳宮は王允の「連環の計」を見破り、呂布の勇猛は使い道があると言う。数日後、王允ら諸大臣が董卓を皇帝に推挙するふりをする。即位の日、王允は逆賊討伐の勅諭を奉じ、呂布が董卓を刺し殺す。陳宮は王允に李傕と郭の投降を認めるように忠告するが、興奮した王允はそれを聞き入れず、李傕、郭の反撃に遭い…。
第11話
劉備、徐州を救う
曹操は父の弔い合戦のため、徐州討伐に出る。陶謙は白い喪服に身を包んで謝罪するが、曹操は三日以内に徐州を下すと宣告する。陶謙は、復讐とは名ばかりで城を取るのが曹操の目的と悟り、袁紹、袁術に援軍を乞う手紙を出すが、無視されてしまう。北平太守の公孫瓚のもとに身を寄せていた劉備は、陶謙救援を主張し、徐州へと急ぐ。陶謙は劉備の行為にいたく感動する。
第12話
呂布、小沛に留まる
城攻めの準備を始めた曹操だが、呂布が挙兵して攻めてきたという知らせが届き、やむなく劉備と和解する。陶謙は劉備に徐州牧となることを承諾させるとまもなく死去。劉備のもとに、曹操に敗れた呂布がやってくると、劉備は関羽、張飛が止めるのも構わず、呂布を迎え入れるのだった。張飛に罵られた呂布はすぐに出て行こうとするが、劉備から小沛に留まるよう説得される。
第13話
曹操、皇帝を傀儡とす
献帝が発した勤皇の詔書を受け取ると、曹操は千載一遇の好機であることを悟り、兵を率いて洛陽に馳せ参じる。荒れ果てた洛陽で、曹操は献帝に珍味美食を献上し、大臣たちを感動させる。翌日、曹操は献帝に許昌遷都を提案。大臣たちは、董卓という虎の手を逃れたと思ったら、今度は曹操という狼の手に落ちたことにようやく気づく。許昌に着くと、曹操は献帝を操り始める。
第14話
呂布の裏切り
曹操は劉備に袁術討伐を命じ、同時に袁術にも密使を送り、劉備を攻撃するようにと伝えていた。劉備は徐州を張飛にまかせて出陣。しかし、張飛は兵士たちと大酒を飲み、呂布の従弟を殴ってしまう。怒った呂布は徐州をあっけなく落とし、張飛は淮南に逃亡する。徐州に引き返してきた劉備を迎え入れた呂布は、徐州を返そうとしらじらしく申し出るが、劉備はこれを断り…。
第15話
営門に戟を射る
呂布から五里坡に招かれた劉備は、関羽、張飛と共に向かうが、袁術の部下である紀霊も招かれていることを知る。呂布は劉備、紀霊と弓での賭けを申し入れ、見事に呂布の矢が的に命中。紀霊は呂布を恐れて退却する。義兄弟の周瑜と会い、共に大業を為すことを誓い合った孫策は、玉璽を袁術に献上し、かつての部下たちを呼び集める。袁術は玉璽を得て皇帝を自称し始め…。
第16話
呂布、徐州牧となる
曹操にとって、袁術が皇帝を名乗ったことは格好の攻撃理由となり、十七万の大軍を率いて袁術のもとへと向かう。徐州では、陳宮が袁術の計略を見破り、政略結婚の申し出を危険が大きすぎると、断固として拒否するように呂布に進言していた。呂布は、天子の名の下に曹操によって徐州牧に任じられたのを喜んで受け入れ、曹操軍を助けて寿春を攻撃するために劉備を派遣する。
第17話
劉備、兄弟と離れる
徐州では呂布が宴を設けるたび、陳圭、陳登親子がおもねる発言をし、陳宮は冷遇され始めていた。ある日、狩りに出かけた陳宮は、捕まえた飛脚から曹操と劉備の往復書信を発見する。呂布はその内容を知ると憤慨し、兵を率いて劉備を討つことにする。小沛の城外に誘い出された劉備は、呂布の待ち伏せに遭って、関羽、張飛ともはぐれてしまい、陳宮に騙されていたことを知る。
第18話
呂布の死
陳父子に裏切られ、やむなく下邳にこもった呂布のもとに、曹操の軍隊が到着する。曹操は呂布に投降を勧めるが、陳宮に邪魔をされる。陳宮は城内と城外から曹操軍を攻撃しようと提案するが、呂布は貂蝉の意見を聞いて城内に閉じこもる。水攻めで混乱に陥った城内で、呂布は部下たちを痛罵。その部下たちに生け捕りにされ、曹操に献上されてしまう。呂布は曹操に命乞いをするが…。

第二部 中原逐鹿
Noあらすじ
第19話
曹操・劉備の暗闘
呂布亡き後、荀ケは曹操が女色に溺れぬよう、許褚に貂蝉を殺させる。劉備に対する警戒心を強めた曹操は、劉備に恩を売るために、献帝から爵位を貰い受け、諸侯に封じてもらうべきだと誘う。許都で対面した献帝と劉備は、互いに大いに親しみを覚え、献帝は劉備を左将軍に昇進させ、宜城亭侯に封じる。献帝と狩りに出かけた曹操は、漢の皇帝に代々伝わる弓矢を公然と奪い取り…。
第20話
劉備、命を受ける
献帝はこれまでに自らがなめてきた辛酸を劉備に語り、英雄としての大業をなしとげ、漢の皇室を守るようにと頼む。劉備は心を動かされ、必ずや曹操を排除すると誓う。国舅(皇后の父)の董承から血で書かれた詔書を示された劉備は、天下の英雄たちと連携し、賊をのぞき、漢を助けん、という使命感を持つ。一方、袁紹が公孫瓚を破ったとの知らせを聞いた曹操は…。
第21話
吉平、毒を盛る
曹操は、袁術との戦いに向かった劉備に帰朝するよう伝えるが、劉備は命令に背く。劉備の大軍に迫られ、江亭に孤立した袁術は飢えと渇きに苦しみながら、吐血して死ぬ。劉備は袁紹に手紙を出し、共に曹操をのぞこうともちかける。袁紹は、曹操と天下を争う好機と見て、30万の大軍を率いて黎陽を出発、曹操との決戦に臨む。一方、太医の吉平と董承は、曹操を毒殺しようと謀るが…。
第22話
三兄弟離散す
曹操は皇后を縊死させ、自分の娘を皇后に立てる。さらに、献帝を厳重な統制下に置き、権力を我が物にする。曹操が全軍を引き連れて出たのを見計らい、劉備は空城となった許都への出兵を袁紹に乞うが、袁紹は病気の幼な子が気がかりで出兵を渋る。劉備はやむなく張飛と夜討ちをかけるが、逆に曹操軍の伏兵に遭う。劉備は張飛とはぐれ、一人で逃げ出すことになる…。
第23話
関羽、三事を約す
幼な子の容態が回復すると、袁紹は徐州へ兵を派遣し、自らも許都への出兵準備を始める。劉備は、許攸の勧めで袁紹のもとへ向かい、歓待を受ける。徐州では、曹操が姦計により関羽をおびきよせるが、その忠義心に感服し、自分に帰順するように説得する。張遼の強い勧めもあり、関羽は仕方なく一時的に曹操の配下となることを承知するが、三つの条件を提示する。
第24話
白馬の戦い
劉備の説得によって、ようやく袁紹は許都遠征を決意。両軍が対峙し、顔良が次々に曹操配下の武将を斬り殺し、曹操は愕然とする。そこへ関羽が曹操に出陣を願い出て、翌日、顔良を斬り殺す。袁軍は大敗を喫した。生き残った兵士たちが、曹操の配下に関羽によく似た武将がいると言うのを聞いた袁紹は立腹し、劉備を殺して恨みを晴らそうとする。劉備が説明してようやく事なきを得るが…。
第25話
単騎、千里を走る
劉備からの手紙を受け取った関羽は、曹操のもとを去ろうとする。武将を引き連れて見送りにやってきた曹操から黄金と錦の袷を贈られた関羽は、感動して叩頭の礼をして去っていく。曹操は、忠義心の恐ろしさをつくづく思い知るのだった。関羽は名馬赤兎馬を駆り、次々と関所を破ってひた走る。その頃、張飛は古城に辿り着き、強力な部隊を養成。劉備と関羽の行方を探っていた…。
第26話
古城に再会す
関羽が古城に辿り着き、張飛と再会したとの知らせを聞いた劉備は、自らも古城へと向かう。途中、劉備は図らずも趙雲と遭遇し、2人は喜び勇んで古城に関羽と張飛に会いに行く。古城で三兄弟は無事再会を果たし、さらに加えて趙雲もいるので、その喜びはひとしおであった。そして、袁紹の3人の息子たちも、父親が曹操討伐の兵を挙げたと知ると、精鋭部隊を率いて馳せ参じてくる。
第27話
官渡の戦い
袁紹は70万の大軍を率いて、官渡で曹操と雌雄を決することになる。兵士の士気が大いに高まる中、血書を提出して出陣を諌めてきた田豊に袁紹は激怒し、曹操を破った後に死罪に処すると宣告する。対する曹操は、わずか7万の兵で袁紹を迎え撃つため、策を巡らせていた。曹操は突然和平を申し出、献帝を袁紹に任せると言い、袁紹もその申し出に心動かされ…。
第28話
田豊、死諫す
曹操が時間稼ぎをしている間に、曹仁、許褚らの猛将たちが袁紹を包囲していた。突如、戦いの火蓋が斬って落とされ、袁紹軍は10倍もの兵力を持っていたにも関わらず、壊滅状態へと追い込まれる。劉備の援護により、袁紹は何とか逃げきったが、本営に戻ると許攸の唆しに乗って田豊に死を賜う。まだ50万の兵士が残っていると知った袁紹は、再び決戦を交える決意を固めるが…。
第29話
夜、烏巣を襲う
袁紹に追い出された許攸は曹操軍に投降し、袁軍への攻撃計画を提案する。袁紹は案の定、罠にはまって大敗。敗残兵と山中に逃げた袁紹は、屈辱耐え難く吐血して昏倒する。また、劉備の古城も曹軍に破られ、やむなく劉備は荊州の劉表のもとに逃げこむ。劉表は大将軍蔡瑁の反対を押し切って劉備を迎え入れる。荊州城内で劉表と劉備は互いの家系をひもとき、親交を深めるのだった。
第30話
曹操、河北を平らぐ
劉表から小城の新野を与えられた劉備は、そこに向かう途中、劉表の長男の劉gから荊州でいかに危険な目に遭っているかを訴えられるが、劉備には慰めることしかできない。その頃、蔡瑁は妹の蔡氏と密かに劉備から荊州を守る計画を語り合っていた。中原では曹操が攻撃を進め、冀州にまで進出していた。天下の六州が曹操のものとなり、後漢末以来、最大の勢力を誇ることとなった。
第31話
的驢、檀渓を飛ぶ
劉備は突然、劉gに叩き起こされ、蔡瑁の魔の手から逃げおおせる。数日後、劉備は劉表に代わって襄陽の廟会に赴くことになり、その途中で儒者から劉備の馬は主人の害となるだろうと指摘される。蔡瑁が劉備暗殺に派遣した虎賁軍に追われる中、劉備の馬は前脚を岸から踏み外して川に落ちてしまう。劉備は、辿り着いた農園で軍師徐庶を紹介されるが、その男こそ、例の儒者であった。
第32話
徐庶、諸葛亮を薦む
劉備は徐庶を伴って新野に帰りつく。曹操が送り込んだ曹仁が八卦の陣法を駆使して戦うのに対し、徐庶は関羽、張飛、趙雲に八卦の陣の打ち破り方を授け、曹仁を撃破する。曹操は徐庶の智略に感心し、母親を使って徐庶をおびき寄せる。徐庶は止めるのも聞かず、劉備のもとを去っていく。しかし、徐庶は一度引き返して来て、臥龍と呼ばれる諸葛亮孔明を劉備に推薦していくのだった…。

第三部 赤壁大戦
Noあらすじ
第33話
三顧の礼
劉備は、去っていった徐庶の勧めの通り、関羽と張飛を連れて臥龍岡の諸葛亮を訪ねるが、諸葛亮は旅から帰っていなかった。12月、再び劉備は風雪をものともせず隆中へと赴くが、やはり空振りに終わる。蔡瑁の妨害により、兵糧不足に悩まされる劉備だったが、関羽と張飛の意見には耳も貸さず、孔明に会うまでは新野を動くつもりはないと言い張り、春が来て孔明を三たび訪ねる…。
第34話
孫策、孤を託す
諸葛亮は三顧の礼を受け、劉備に出仕する。しかし、劉備が諸葛亮を師と仰いで礼遇することを、関羽と張飛は快く思わない。江東では、孫策が狩りの途中で刺客に襲われ、重傷を負う。孫策は江東を孫権に託すが、宮廷内には年輩の文武官ばかり。18歳の孫権には荷が重かった。しかし、孫策の葬儀に駆け付けた周瑜が、若き君主をもり立て、江東を守ることを誓うのだった。
第35話
諸葛亮の緒戦
曹操が派遣した夏侯惇の軍が新野城下に迫ってきたため、劉備は諸葛亮に戦の指揮を執らせる。劉備が城を出ようとした時、劉gが涙ながらに、蔡瑁とその妹に命を狙われていると訴えてくる。諸葛亮から助言を受けることができた劉gは、感謝して去る。戦に勝って帰ってきた関羽と張飛は、諸葛亮に頭を下げる。諸葛亮の思惑通りの戦いになったことで、二人は敬服したのだった。
第36話
長坂坡の戦い
荊州を手に入れた曹操は、降伏してきた蔡瑁を水軍都督とし、10万の水軍を統率するよう命じる。さらに曹操は、江陵に逃亡中の劉備を追撃し一網打尽にしようとする。趙雲は、行方不明になっていた劉備の妻の糜夫人を長坂坡で見つけ出すが、糜夫人は足手まといになることを恐れ、息子の阿斗を趙雲に託して井戸に身を投げる。趙雲は阿斗を抱いたまま、曹操軍の包囲を見事に突破する。
第37話
儒者たちとの舌戦
曹操は、蔡瑁が水軍の訓練を終え次第、長江を下り、江東の孫権を滅ぼすことにする。その頃、劉備のもとに、江東の魯粛が訪ねてくる。諸葛亮は、魯粛に随行して孫権を説得に行き、共に曹操に対抗しようと進言する。しかし、張昭をはじめとした老臣たちは孫権に曹操への投降を勧めていた。魯粛に連れられ、孫権に拝謁した諸葛亮は、居並ぶ群臣たちと舌戦を繰り広げ…。
第38話
周瑜を怒らせる
抗戦か降伏か決断できない孫権は、周瑜に意見を求めるという。魯粛は諸葛亮を連れて周瑜と会うことにする。互いをつぶさに観察し合う諸葛亮と周瑜。諸葛亮は、人妻好きの曹操が孫策の妻、大喬と、周瑜の妻、小喬を手に入れようとしていると語り、周瑜を怒らせる。翌日、孫権が文武官と協議していると、周瑜が現れ、わずか5万の兵で曹操を打ち破ってみせると宣言するのだった。
第39話
蒋幹、手紙を盗む
出陣する周瑜に、小喬は自分もついていくと主張、周瑜は妻を連れていくことにする。諸葛亮の兄である諸葛瑾を派遣し、諸葛亮を配下にしようとした周瑜だが、説得に失敗。周瑜は、諸葛亮の英知に脅威を感じ始める。孫権と劉備の連合に神経を尖らせる曹操は、人を派遣して孫陣営の状況を探らせようとする。かつて周瑜と同門だった蒋幹が、投降するように周瑜を説得すると申し出る。
第40話
草船で矢を借りる
蒋幹が周瑜のもとから盗んできた手紙を読んだ曹操は、蔡瑁が周瑜と密通していると知り、蔡瑁の首をはねる。しかし、それは周瑜の策略だった。水上戦に不慣れな曹操軍にとって、蔡瑁は頼みの綱。周瑜は戦わずして蔡瑁を葬ることに成功したのだった。そして周瑜は、諸葛亮に10日以内に10万本の矢を作るように無理難題を押し付けるが、諸葛亮は3日で十分と答えるのだった…。
第41話
苦肉の策
武将たちを集めて軍務を命令する周瑜に、老将黄蓋が反抗する。周瑜は激怒して黄蓋を百叩きの刑に処す。諸葛亮は、それが曹操を油断させるための策であることを見抜く。曹操は、間諜として送り込んでいる蔡中と蔡和からの報告で黄蓋が打ちすえられたことを知り、黄蓋から届いた投降の密書を信用する。その頃、諸葛亮は火攻めに有利な東南の風が吹くように祈祷を始めていた…。
第42話
赤壁の戦い
劉備のもとへと戻った諸葛亮は、各武将に役割を指示するが、関羽には何の任務も与えない。曹操に恩がある関羽は曹操を逃がすのではと、諸葛亮は心配していたのだ。関羽は激怒し、忠誠を誓う誓約書をしたためる。その頃、曹操軍の水軍に黄蓋の船隊が投降してくるが、黄蓋の号令で二十艘の船が一斉に火の龍となって曹操の軍営に突撃。ついに、赤壁の戦いの火蓋が切って落とされる。

第四部 荊州争奪
Noあらすじ
第43話
司馬懿、出仕す
曹操を逃がした関羽に諸葛亮が処刑を言い渡すと、劉備が「桃園の誓い」を守るため、先に自決すると言い出す。呉から様子を見に来ていた魯粛が諸葛亮をなだめると、諸葛亮はすんなりと関羽を許す。諸葛亮は一芝居打ち、魯粛も劉備との同盟を保つためにその芝居に乗ったのだった。一方、曹操は部下たちと敗因を分析していた。だが、その中にひとり、居眠りをしている者がいた…。
第44話
曹操、華北に帰る
曹操は司馬懿に、許都に帰って息子の曹沖の補佐役につくようにと命ずる。司馬懿は断わろうとするが、天下統一が一代で成し遂げられないなら後継者を育てるしかなく、優れた補佐がいて、初めてその希望が実現するのだと語る曹操の言葉に心を動かされ、曹操の命を受け入れる。北に引き返そうとした曹操は、馬騰と韓遂が曹操のいぬ間に許都を乗っ取ろうとしているとの知らせを受ける。
第45話
曹沖の死
曹操は曹沖を寵愛しており、曹丕は曹操に迎合して弟の聡明さを褒めたたえる。それを見た司馬懿は曹丕の計算高さを知るのだった。馬騰の退却を知った曹操は安心し、司馬懿を正式に曹沖の賓客として迎えるが、その夜、曹沖と曹丕が何かに咬まれて重篤となる。結局、曹沖は毒死し、曹丕は回復する。曹操は曹沖暗殺の首謀者に気づくが、荀ケにこのことは決して口外しないよう命令する。
第46話
荊州を争う
劉gと劉備が兵を率いて荊州に攻め入ろうとしていると呂蒙から報告を受けた周瑜は、真偽を確かめるために劉備の陣営に自ら乗り込む。劉備から南郡を攻めると聞かされた周瑜は、南郡を取るべきなのは孫権側だと主張し、自分たちが30日以内に攻め落とせない場合は、劉備が南郡を取ってもかまわないと言い放つのだった。周瑜は、まず部下の甘寧を送り込み、曹仁との戦いを開始する…。
第47話
智略で南郡を取る
諸葛亮が予想した通り、曹仁の計略にはまった呉軍は南郡城内におびき寄せられ、周瑜が弓で射られ重傷を負ったとの知らせが伝わってくる。さらにその後、周瑜死亡の噂も流れるが、諸葛亮はそれが周瑜の策略であると見抜き、曹仁はひっかかるだろうと予想する。周瑜は曹仁との戦いに勝利するが、その隙をついて、諸葛亮は趙雲に南郡を占領させ、荊州の要所を手に入れたのだった。
第48話
魯粛の斡旋
魯粛は孫権の大義に感じ入り、計略を授ける。孫権自ら兵を率いて合肥を攻め、負け続けるふりをして、周瑜に支援に来させようというのだ。魯粛は荊州の城内で劉備、諸葛亮と討論し、劉gが生きている間は劉備軍が荊州を守るが、劉gが亡くなった暁には孫権に引き渡すという約束を取り付ける。魯粛はそれで周瑜を納得させ、荊州から撤退させる。さらに、合肥に応援に行くように言うが…。
第49話
趙雲、桂陽を取る
劉備は零陵太守の息子である劉賢を捕らえ、父親の劉度に投降するよう勧めさせる。劉度は降伏し、劉備から引き続き零陵太守に任命され感激する。趙雲は兵を率いて桂陽を攻めた。桂陽城下で陳応を破るが、解放したため、陳応は趙雲に感じ入り、太守の趙範に劉備に降るよう勧める。趙範は仕方なく降伏するが、策士鮑竜の計略を聞き入れて、趙雲を罠にはめようとする…。
第50話
長沙の戦い
関羽は長沙で黄忠らと交戦する。関羽は黄忠を馬から振り落とすが、老将黄忠を尊敬する気持ちから逃がしてやる。長沙太守の韓玄に失策を責められ、首を斬られそうになった黄忠は、魏延に助けられ、共に劉備に忠誠を尽くそうと誘われる。一度は拒否した黄忠だったが、劉備自らの説得に心打たれ、劉備に尽くそうと決意する。ほどなく、劉備のもとに劉gが死んだとの知らせが届く。
第51話
再び荊州を求める
劉gの死んだ後も、劉備には荊州を戻す気がないと孫権は感じ、魯粛を派遣する。途中で周瑜を見舞った魯粛は、周瑜の病状が思わしくないことを知る。劉gの霊前で、魯粛は荊州の帰属について劉備に直談判する。諸葛亮は、漢室中興のためには拠点が必要なので、劉備が西蜀を取ったら荊州は呉に返すという譲歩案を出す。魯粛は、これを承諾したが、周瑜はそれを聞いて憤るのだった…。
第52話
劉備、呉を訪ねる
劉備は、孫権から妹との縁談を申し入れられる。しかも、まだ若い妹を母の呉国太が案じているため、呉で挙式したい、と孫権は言ってくる。迷った劉備だが、諸葛亮に勧められ、応じることにする。劉備が荊州の軍政をすべて諸葛亮に託したことに、関羽と張飛は不安を募らせる。諸葛亮に実権を与えたら、劉備の座を奪うのではないかと恐れたのだ。それを知った劉備は二人を叱責する。
第53話
孫権、兵符を返す
孫権は即位以来、常に周瑜を尊重してきたが、勝手に出兵した周瑜の独断専行ぶりに激怒する。周瑜は統帥権の兵符を置いて去っていく。呉国太は、孫権に君主としての心得を説き、大勢を考慮して周瑜の計画を採用するようにと助言。孫権は母の度量に心打たれる。孫権は周瑜に兵符を返し、周瑜もそれを受け取って、荊州攻撃を正式に願い出る。孫権を追ってきた魯粛は猛反対するが…。
第54話
甘露寺に婿を招く
孫小妹とのお見合いのために、甘露寺に赴いた劉備。劉備を殺すため伏兵が潜んでいたが、趙雲はそれを見抜いていた。命拾いした劉備は、漢の再興のみが自分の志であり、それを疑うなら殺してよいと言い放つ。劉備の演説は皆の心を打ち、小妹は笛を吹く。それは、小妹が劉備との結婚に同意したという呉国太への合図だった。孫権は劉備を殺すのをやめ、縁組みすることを決意する。
第55話
計りて虎穴を脱する
小妹と結婚した劉備は、呉で快楽をむさぼり、自堕落な生活を送っていた。劉備が志を失いつつある様子に不安を覚えた趙雲は、酒に酔った劉備と言い争いになる。荊州に追い返された趙雲は、劉備の堕落ぶりを報告。関羽と張飛が劉備奪還のために呉への奇襲を諸葛亮に提案するが、拒否される。趙雲は、諸葛亮に叱責されて呉に戻り、呉を脱出して荊州に戻ろうと劉備の説得を始める…。
第56話
再び周瑜を怒らせる
周瑜が手配した徐盛と丁奉に捕らえられそうになった劉備だが、孫小妹が徐盛と丁奉を一喝して、難を逃れる。長江の畔で、今度は周瑜に足止めされそうになるが、すでにそこに待ち伏せしていた黄忠、魏延が周瑜を撃破。劉備は無事に船へと乗りこみ、憤った周瑜は吐血する。一方、張飛と関羽が武力で抗議してくるのではないかと案じていた諸葛亮のもとに、張飛と関羽が迫っていた…。
第57話
周瑜の死
魯粛は、周瑜と程普が太守となったので、南都、江夏からの立ち退きを劉備に迫る。兵力と兵糧の不足を言い訳にして動こうとしない諸葛亮に対し、魯粛は呉が代わりに西蜀を攻略することで、荊州と交換するという取引を成立させる。周瑜は西蜀への遠征に乗り出すが、荊州を通る際に劉備たちを滅ぼすことを計画した。諸葛亮は周瑜の書状から計略を見抜き、返り討ちにするのだった…。

第五部 奸雄終命
Noあらすじ
第58話
諸葛亮、喪に服す
周瑜は臨終の際、大都督の後任に魯粛を、と言い残した。戸惑いを見せる魯粛だったが、孫権に説得され兵符を受け取る。葬儀が行われると、周瑜の死を招いた張本人である諸葛亮が現れる。反感を持つ武将たちに囲まれる中、諸葛亮は感動的な弔辞で涙を誘う。しかし、そこに酔っぱらいが現れ、周瑜を侮辱する。その男こそ、魯粛と諸葛亮が登用しようと狙っていた奇才、龐統だった。
第59話
銅雀台に詩を戦わす
劉備は耒陽県の龐統を訪ね、酒をふるまう。あつい歓待を受けた龐統は、一度は絶望した仕官を継続し、劉備に忠誠を誓う。一方、曹操は絢爛豪華な高台「銅雀台」を建築し、士気高揚のために宴を催す。武芸に長けた曹彰は弓の腕前を披露し、曹植は詩文比べで才能を見せるが、長男の曹丕は献帝を讃える拙い詩を披露し、不評を買う。その様子を見ていた司馬懿はひとつの決断をする…。
第60話
馬騰、都に入る
司馬懿は曹丕の賓客になる決意を固めるが、曹植の賓客になるよう望んでいた曹操の怒りを買い、城を追われてしまう。西涼の馬騰の存在を疎ましく思っていた曹操は、荀ケの策を入れて、まず馬騰を前将軍に任命し、孫権討伐の命令を下した後、許都に立ち寄ったところを襲うという計画を立てる。しかし、曹操の姦計を見抜いた馬騰は、逆に曹操を暗殺して許都を奪おうと目論む…。
第61話
曹丕に罪を問う
馬騰は軍を引き連れて城内に攻め込むが、曹操の待ち伏せに遭い、抗戦の末、打ち首に処される。捕らえられて拷問を受けた黄奎は、一味の名を書いた自白状の最後に曹丕の名を書き、自害。荀ケから報告を受けた曹操は曹丕を連れてくるよう命じる。曹丕はその知らせに驚き、司馬懿に助けを求める。司馬懿は、曹丕に絶対に罪を認めず、逆に曹植こそ黒幕だと言うように、と助言する…。
第62話
衣を脱ぎ馬超と戦う
馬超率いる西涼軍に大敗した曹操は、服を脱ぎ、髭を切り落とし、命からがら逃げきった。さらに、韓遂が馬超の援軍にやってきたと聞くと、曹操は10万の兵で対抗する決意を固める。奇襲に遭い船の大半を失った曹操だったが、城を建てて抗戦。馬超と許褚が激戦を交わす中、徐晃率いる精鋭部隊が後方から馬超を挟み撃ちし、西涼軍を破る。韓遂は馬超に曹操との和平を提案するが…。
第63話
張松、辱めを受ける
馬超は漢中に敗走し、張魯のもとに身を寄せる。西川では、張松が太守の劉璋に、曹操と手を組んで張魯に対抗するよう提案する。張松は法正と酒を酌み交わし、愚鈍な劉璋には大業など成し得ないと嘆き、西川を曹操に献上することで、より有能な主君を得ようと決意する。張松は曹操に面会を求めるが、拒否されてしまう。程cが曹操を説得したことで、ようやく謁見を許されるが…。
第64話
張松、地図を献ず
曹操に侮辱された張松は、劉備のもとに向かい、歓待を受ける。張松は劉備に西川を献上したいと願うが、劉備は劉璋の領土を騙し取ることを固辞する。龐統から助言を受けた張松は、劉備を迎え入れて張魯に対抗しようと劉璋を説得。心動かされた劉璋は、法正を劉備のところに派遣する。劉備は西川に行くことは承知するが、西川を奪うという法正の提案にはやはり応えないのだった。
第65話
江を遮り阿斗を奪う
龐統は劉備に西川を取らせるため、宴会で魏延に剣舞を踊らせ、劉璋を暗殺しようと企てる。しかし、劉備は剣舞に不快感を示して止めさせる。その後、劉備は張魯軍に対して出陣し、劉璋を感動させるのだった。劉備が荊州を出たことを知った孫権は、攻撃を仕掛けるために、妹で劉備の妻である小妹を江東に戻らせる。趙雲は小妹が連れ出した劉備の息子・阿斗を取り返しに向かう…。
第66話
落鳳坡
龐統の計略によって、劉璋は自らの部下である張松を殺し、西川軍を率いて劉備を討とうとする。さらに、落鳳坡で龐統が殺害されたことで、劉備はついに劉璋と戦う決心をする。龐統は自らの死をもって劉備に出陣の名目を与えたのだった。龐統が死んだという知らせを受けた諸葛亮は、荊州を関羽に預け、劉備の援軍に向かう。劉璋は領地を張魯に割譲し、劉備軍に対抗しようとする。
第67話
劉備、益州を領す
張魯が送り込んだ馬超に対して、劉備は張飛をぶつけるが、二人の一騎打ちは夜になっても決着がつかない。馬超の勇猛な戦いぶりに感心する劉備を見た諸葛亮は、張魯と馬超を仲違いさせ、馬超を投降させることに成功する。劉備側についた馬超は、軍を率いて益州を攻め取り、劉璋は城を開け渡して投降する。蜀の主となった劉備は、秩序ある国を目指し、厳しい法や刑罰を制定する。
第68話
単刀会
諸葛亮のもとに兄の諸葛瑾がやってきて、劉備が荊州を返さなければ、諸葛瑾一族が皆殺しにされると嘆く。諸葛亮は、劉備に頼みこみ、まず荊州三郡を返すことにしてもらう。最初は反対していた関羽も、魯粛に敬服し、三郡を返すことに同意する。病気の身で無理をした魯粛は、孫権へ手紙を書こうとするが息絶える。その頃、許都では、献帝が曹操を魏王に任命しようとしていた。
第69話
曹丕、乱を平らぐ
掟を破って白馬門を通ろうとした曹植を必死で止めた荀ケ。そこに現れた曹操は、曹植を叱責することなく、門番を処刑する。荀ケは曹操に必要とされていないことを悟り、自害する。それを知った耿紀ら反曹操派は反乱を起こすが、失敗に終わり、処刑されてしまう。まだ反乱分子がいると思い、曹丕にまで疑いをかけた曹操だが、自分を助けようとした曹丕のことを認め、世継ぎとする。
第70話
楊修の死
定軍山で黄忠に攻められていた夏侯淵は曹操に助けを求めるが、曹操は援軍を送らず、夏侯淵は黄忠に殺される。曹操は"鶏の肋骨"という合い言葉を全軍に広めるが、その意味を曲解して撤退を始めた楊修に激怒し、処刑する。劉備の攻勢に押される中、曹操は激しい頭痛に襲われ失神。司馬懿は撤退の命令を下す。勝利に湧く劉備の陣営では、皆が劉備に王になることを勧めていた。
第71話
骨を削り毒を除く
関羽の侮辱的な態度に怒った孫権は、荊州に攻め入ることを決意する。一方、関羽は全兵力を樊城に進軍させて戦い、曹軍の龐徳を水攻めにして破る。毒矢を射られ負傷した関羽だったが、名医の華佗が骨を削って治療する間、碁を打ち続け、皆を感心させる。呂蒙が病に倒れ、孫権から臨時に大都督とされた陸遜は、呂蒙は仮病であり、関羽の兵力を樊城に集中させるつもりだと悟る。
第72話
麦城に敗走す
徐晃が曹操に命じられて関羽と激戦を繰り広げている間に、呂蒙が荊州の城を落としていた。陸遜から、荊州攻略後は関羽を追わないようにと言われていた呂蒙だが、精鋭部隊に追撃させる。呂蒙に追いつめられた関羽は、腕の傷がもとで落馬し、麦城に敗走する。呂蒙に攻め込まれ、関平らが殺されていくのを見届けた後、ついに関羽は毅然として自らの首を斬って死ぬのだった…。
第73話
曹操薨去
関羽討ち死の知らせを受けた劉備は悲嘆にくれる。一方、許都では、曹操が孫権から送られてきた関羽の首を受け取り、部下に手厚く葬るよう命令する。またもや頭痛による発作が起きた曹操は、華佗を治療に呼び寄せるが、頭を切開するという華佗の提案に怒り、投獄してしまう。曹操が帝位につくことを望む声が次々と挙がる中、曹操は曹丕を次の魏王にすることを言い遺して息絶える…。

第六部 天下三分
Noあらすじ
第74話
七歩の詩
曹操の葬儀が行われる裏では、王位争いが繰り広げられていた。曹丕は、大軍を率いて許都へとやってきた曹彰に警戒心を強めていた。しかし、司馬懿が曹彰を説得し、内乱を防ぐことに成功。司馬懿は曹丕から絶世の美女、静姝を賜る。曹丕は、さらに曹植を処刑しようと画策するが、文官の前で詩を詠ませて曹植を試したところ、その文才にいたく感動し、降格処分に留めるのだった。
第75話
退位を迫る
司馬懿から帝位に就くための根回しについて説明を受けた曹丕は、喜んで同意する。司馬懿は司馬家の名が泥をかぶらぬよう、華歆(かきん)に命じて漢献帝に禅譲を迫る。退位を迫られた漢献帝は取り乱し、祖先に伝えるために宗廟に行き、そこで曹皇后に慰められる。朝廷に戻った漢献帝は、要求を飲み、玉璽を差し出すのだった。曹丕は漢献帝の禅譲の詔が気に入らず、もう一度発布し直すよう求める…。
第76話
曹丕、漢を簒奪(さんだつ)する
司馬懿に迫られ、ついに漢献帝は曹丕に帝位を明け渡す。漢を滅ぼしてしまったことの責任を感じた漢献帝は、許都から去る際、自分の乗った船に穴を空けて沈没させるのだった。関羽に続いて、漢献帝も失った劉備は、漢復興の夢が潰えたと悲しみに暮れる。漢献帝の葬儀の日、劉備の臣下たちは、曹丕に対抗して劉備にも帝として立つよう勧めるが、劉備は逆賊になるつもりはないと激怒する…。
第77話
張飛、殺害される
建安26年、劉備は旧蜀臣の李厳の助言を受けて皇帝に即位する。劉備はまず呉討伐の詔を発するが、趙雲と諸葛亮に止められる。呉討伐が見送られたことを知った張飛は激怒するが、劉備になだめられる。酒浸りとなった張飛は、部下に無茶な命令を下しては鞭を打って罰するという傍若無人な振る舞いを続け、ついに耐えきれなくなった部下に寝ているところを襲われるのだった…。
第78話
劉備、呉を伐つ
張飛を失った劉備は、霊前で呉を伐つことを誓い、70万の大軍を率いて出陣する。呉討伐に反対していた諸葛亮は徐々に発言力を失い始める。孫権は孫桓に秭帰を守らせ、膠着状態に持ち込もうとするが、張飛の息子張苞、関羽の息子関興の猛攻に耐えられず、秭帰城(しきじょう)はわずか数時間で陥落する。孫権は諸葛瑾を派遣し、劉備の妻である孫小妹と荊州三郡を引き換えに和平を提案するが…。
第79話
黄忠、矢に当たる
劉備に攻め込まれた孫権は、諸葛瑾の勧めもあり、曹丕に帰順する。曹丕もこの上奏を受け入れ、孫権を呉王に封じる。孫桓が夷陵に留まっていることを知った劉備は、関興に出陣を命じる。呉の援軍をおびき寄せて奇襲するのが劉備の企みだったが、孫権は程普が止めるのも聞かず、援軍を送ることを決めてしまう。呉の援軍を谷間で襲撃する策を思い付いた黄忠は、自ら囮を買って出る。
第80話
陸遜、大都督となる
富池口で呉軍は大敗し、老将程普も矢に当たって絶命する。一方、蜀の勝利の立役者、黄忠も帰らぬ人となり、劉備は呉の攻略を胸に誓い、呉の最後の砦である夷陵に迫る。孫権は陸遜を大都督に任命し、軍を統率させるが、蜀軍の猛攻は止まらず、呉軍は続けざまに数十の砦を攻め落とされる。陸遜は韓当たちに、要塞を死守し、日数を稼ぐよう命令するが、部下たちから不満の声が挙がる。
第81話
夷陵の戦い
諸葛亮は馬謖に託して手紙を劉備に届けさせる。手紙には、兵法に通じている陸遜に対する注意が書かれていたが、進攻を続ける劉備の決意は変わらなかった。蜀軍では、水源が枯渇し、汚水を飲んで疫病にかかる者が続出。劉備は全軍を山林の谷川付近に移動させる。それを知った陸遜は、蜀軍を火攻めにできるとほくそ笑む。諸葛亮も双方の陣営の布陣を見て、劉備の身を案じるが…。
第82話
陸遜、連営を焼く
諸葛亮は、趙雲に劉備を救って白帝城へ向かうように、馬謖には魚腹浦で八卦の陣を布いて時間稼ぎするように、と命じる。諸葛亮の予想通り、陸遜の火攻めに遭って大敗した劉備は白帝城に逃げ込み、諸葛亮や劉禅を呼び寄せる。その頃、曹丕が隙をついて荊州を狙っていたが、孫権はそれを見破っていた。劉備と再び手を組んで魏に対抗するために、諸葛瑾を白帝城に派遣するが…。
第83話
白帝城に孤を託す
諸葛亮は諸葛瑾に、蜀とは敵対しないようにとの陸遜への伝言を託す。劉備は臨終の際に諸葛亮を呼び、蜀の今後と息子の劉禅を託しながら息を引き取るのだった。劉備の死を知った孫権は、関羽と張飛の死で恨みを買っていた劉備が亡くなったことで、蜀と再び敵対することがなくなるだろうと喜ぶ。その頃、劉備死亡の知らせが届いた魏では曹丕と司馬懿が蜀攻略の策を練っていた…。

第七部 危急存亡
Noあらすじ
第84話
出師の表
諸葛亮は馬謖を孫権のもとへと派遣し、連立の約束を取り付ける。魏の攻撃を撤退させることに成功した諸葛亮だったが、まだ無名だった司馬懿に警戒を強める。曹丕は、司馬懿が止めるのも聞かず、自ら軍を率いて出陣するが、呉と蜀の連合軍に大敗。持病が悪化し、司馬懿に曹叡の補佐をするようにと言い残して息を引き取る。諸葛亮は「出師の表」を劉禅に奉呈して北伐の命を受ける。
第85話
罵って王朗を殺す
諸葛亮の北伐を知った曹叡は、老臣王朗の反対を無視して夏侯楙を大都督に任命する。諸葛亮が雍涼を通って進軍すると読んでいた司馬懿は、戦いに備えて密かに増兵していたが、それが朝廷に漏れ、あらぬ疑いをかけられる。結局、司馬懿は曹叡に職を解かれ、故郷に追いやられてしまう。司馬懿のいない魏軍はもはや諸葛亮の敵ではなく、蜀軍は長安に向かって連戦連勝を重ねていく…。
第86話
空城の計
司馬懿の陣営に戦友の申儀が訪ねて来て、孟達が蜀に寝返り、魏王を洛陽で生け捕りにしようとしていると知らせる。驚いた司馬懿は急いで新城に向かい、孟達の首を取り、曹叡に献上。曹叡は感動して軍の指揮権を司馬懿に委ねる。蜀の陣営では、馬謖が要所である街亭の守備を志願していた。諸葛亮は王平を副将につけたものの、自信満々の馬謖に一抹の不安を禁じ得ないのだった…。
第87話
泣いて馬謖を斬る
司馬懿は西城に進軍するが、城門を開け放して琴を奏でる諸葛亮を見て、伏兵が潜んでいると判断して退却する。諸葛亮のもとに、街亭を失った馬謖と王平が現れる。趙雲ら老将軍たちがかばう中、諸葛亮は軍の規律を守るため、泣く泣く馬謖の処刑を命じるのだった。諸葛亮も自らの進退を劉禅に問い、降格となる。一方、司馬懿も勝利は讃えられたが、諸葛亮を逃したことを責められる…。
第88話
曹真、兵権を譲る
趙雲死去の知らせが伝わり、諸葛亮は悲嘆にくれる。しかし、曹休が石亭で敗れたことを知った諸葛亮は、再度北伐を始め、陳倉城を攻める。曹叡は、曹真に喝を入れるため、蜀軍の迎撃を命じる。郝昭の必死の抵抗により、苦戦を強いられていた蜀軍だが、曹真が陳倉近くで陣を構えたことを知り、曹真の裏をかく作戦に打って出る。曹真はまんまと策にはまり、魏延に殺されそうになる…。
第89話
司馬仲達、計にあたる
大都督となった司馬懿は、厳しい軍令を下して軍紀の乱れを正すことに務める。守りに徹する司馬懿の作戦を見抜いた諸葛亮は、武都と陰平を攻め、援軍を誘い出すように魏延に指示。司馬懿を待ち受けて攻撃しようとする諸葛亮だが、司馬懿の用心深さは予想以上だった。なんとしても司馬懿をおびき寄せたい諸葛亮は、自ら武都を訪れて餌になることで、ついに司馬懿を引きずり出す…。
第90話
曹真、敵を軽んじる
病にかかった諸葛亮は、漢中への撤退を決意。陳倉だけは残すという魏延の提案も却下し、攻めとった城をすべて捨て去る。蜀軍の撤退を知った曹真は大喜びで多くの城を奪い返し、その功績を皇帝から讃えられる。しかし、蜀軍を撤退させたのは諸葛亮の策略だった。低地である陳倉に曹真を誘い込み、長雨による水浸しで魏軍が弱体化したところを一気に叩こうとしていたのだった…。
第91話
諸葛亮、軍を返す
諸葛亮は奇門八卦の布陣を用いて司馬懿を愕然とさせる。やみくもに戦った魏軍は大敗。しかし、兵糧運搬係の苟安が酒に溺れて職務を怠ったため、諸葛亮は追撃をあきらめるしかなかった。苟安が李厳の甥であることを鑑みて、諸葛亮は処罰を軽減する。蜀に戻る途中、苟安は生け捕りにされ、司馬懿から偽の手紙を持たされる。司馬懿は、李厳と諸葛亮を離間しようと企んでいた…。
第92話
木牛流馬
年老いた諸葛亮が再び北伐に乗り出すのを見送りながら、劉禅は二度と会えないかもしれぬと悲しむ。魏延のもとに魏軍の鄭文という将が投降してくる。鄭文の話を信用し、魏延は馬岱と共に北原へと向かうが、伏兵に襲われる。諸葛亮はすべて司馬懿の策略だと見抜き、魏延らを救出する。諸葛亮は、魏延と馬岱に司馬懿を挑発させるが、司馬懿は頑として出陣しようとしないのだった。
第93話
上方谷の火、消える
木牛流馬を奪われた蜀の陣営では、兵糧が底を尽きかけていた。諸葛亮は王平に命じて、わずかな兵で奇襲させ、司馬懿から兵糧を奪うことに成功する。反撃を目論む司馬懿は、蜀軍が兵糧の守りに精鋭を就かせていることに目をつけ、まず本営を攻め、兵糧を守っている兵が援軍に向かって手薄になった隙をつくという作戦を立てる。しかし、諸葛亮は兵糧にある仕掛けを施していた…。
第94話
星落ち、五丈原に逝く
突然の雨によって諸葛亮の計略は失敗に終わってしまう。死期を悟った諸葛亮は、姜維と楊儀に後のことを託し、馬岱には謀反の気配がある魏延の排除を命じる。建興13年、諸葛亮は志半ばにして五丈原で亡くなる。魏延が蜀軍を指揮し始めるが、馬岱は諸葛亮の遺言通り、これを斬る。司馬懿は、諸葛亮の死を知って攻撃を開始するが、蜀軍の中に諸葛亮の姿を見つけて退散する…。
第95話
司馬氏、天下を統一す
曹叡の体調は悪化の一途を辿っていた。軍の統率権を奪われた司馬懿は、官職を辞すると共に、部下の職も解き、静姝と結婚する。曹叡は間もなく亡くなり、曹芳が即位する。静姝が難産で亡くなり、司馬懿は悲しみのあまり脳卒中を起こす。司馬懿と対立していた曹爽は喜び、曹芳に付き添って高平陵へ参拝に向かうが、劇的に病状が回復した司馬懿はその隙をついて、皇宮へと迫る…。