No | あらすじ |
第1話 我が高麗を守るため |  西暦993年、敵対する契丹の侵攻を受け、惨敗した高麗の第6代国王成宗は、領土の一部を契丹に譲り渡そうとするが、成宗の妹ファンボ・ス(後の千秋太后)は太祖王健の遺志を尊重し、屈せず戦うべきだと主張する。カン・ジョら私兵を引きつれて立ち向かおうとするスに、中軍使ソ・ヒは前線から遠く離れた安戎城へ行くよう命じる。激戦とは無縁の地に送られたはずの彼らは契丹軍の予期せぬ奇襲に遭い…。 |
第2話 志を継ぐ者 |  契丹兵に襲われ、崖の上に追い詰められたス。契丹の将軍ヤユル・ジョンニョルは高麗の王族である彼女を人質にしようとするが、スは祖国の荷物になることを恐れ、崖から身を投げる。川底で生死をさまよっていたその時、時代は14年前の979年、第5代王 景宗の頃にさかのぼる。暴走する馬から振り落とされたおてんばな少女ス。夢か幻か、祖父である太祖王建に遭遇して「北方の地を取り戻せ」と遺志を託され…。 |
第3話 暴君の悲しみ |  渤海遺民の扱いについて抗議するスの態度に逆上し刀を振り上げた景宗だったが、怯える彼女の姿が亡き母の面影と重なり、取り乱して気絶してしまう。この騒動を黄州明福宮の陰謀ではないかと疑う新羅系臣僚たちは、これを好機に黄州勢力を抑えようと、明福宮の孫で皇位継承者の1人であるワン・チを消そうともくろむ。そして、皇帝にはむかったとして獄中の身となったスは、景宗の命により部屋に呼ばれ…。 |
第4話 避けられぬ運命 |  新羅系臣僚らは、商人キム・ウォンスンの娘を景宗の新たな后にしようと動き出す。それを知った明福宮は、景宗に2人の孫娘スとソルを后にするよう願い出る。苦悩しながらも家門を守るために2人を嫁がせる決意をした明福宮だったが、それをかたくなに拒むスに対し、かつて聡明だった景宗が暴君となったのは過去に起こった痛ましい事件のせいだと説明し、スならば景宗を改心させられるはずだと説得するが…。 |
第5話 屈辱の日々 |  家門と兄の命を守るため皇后として宮殿に入ったスは、手始めに景宗から明福宮に対する誤解や不信感をぬぐおうと尽力する。だが、景宗との溝は深まるばかりで、スとソルは皇后殿に幽閉されてしまう。その知らせを聞いたチは皇帝を廃位するべきだと主張するが、ざん訴事件の再来を恐れる祖母や内議大夫ソ・ヒから、軽率な発言を避けるよう戒められる。一方、怒りの収まらない景宗は、スを牢に監禁して…。 |
第6話 王子誕生 |  スの懐妊により改心した景宗は、これまでの行いを改め、政治に取り組もうとする。ようやく聖君への道を歩み始めた景宗だったが、すでに体は病に冒されていた。ついにスが男の子を出産し、待ち望んでいた王子誕生に喜ぶ景宗。だが、自分の病が重いことを知り、息子が成長するまでワン・チかワン・ウクのどちらかに王権を継いでもらおうとする。そこで、どちらに託すかを決めるため流刑地からチェ・ジモンを呼び寄せ…。 |
第7話 愛と別れ |  占術にたけ、王建の策士として名を馳せたチェ・ジモンは、王子の将来を心配する景宗を言葉巧みにだまし、自分を流刑に追い込んだ者たちへの復讐を果たそうとする。次期国王となるのはワン・チであることを確信したジモンはチに対し、王権を揺るぎないものにするためには、スと息子のソンを引き離さなければならないと助言する。そして、景宗は新羅系臣僚の陰謀によって仕込まれた毒に倒れ、危篤状態となり… |
第8話 私に力をください |  国王となったワン・チは、ジモンの助言どおりスと息子のソンを引き離すため、崇徳宮という新しい住まいをスに与え、宮殿から出るよう命ずる。我が子を取り上げられたスは必死に抵抗するが、結局追い出されてしまう。一方、成宗は仏教行事を廃止すると宣言し、朝廷は成宗を支持する新羅系儒学派と太祖の遺志を受け継ぐ北方系臣僚とで二分する。命より大切な息子を奪われたスは、涙ながらに祖母に助けを求める。 |
第9話 愛されぬ母 |  スは亡き祖母のあとを引き継ぎ、カン・ジョらと共に明福宮を守っていた。北域で攻め入ろうとする女真人と戦いを続ける彼女の元に、兵を撤収せよと王命が届き、スは兄に反発する。そんななか、息子ソンが正式な王位継承者となり、冊立式が行われることとなる。母として何も出来ずにいた思いと再会出来る喜びとで、複雑な心境のス。そして冊立式当日、出向こうとしたスに明福宮が賊徒に襲撃されたという知らせが届き…。 |
第10話 キム・チヤンの罠 |  明福宮が襲撃を受けたと聞き、息子の冊立式出席を断念して黄州へ戻る。ソルの身代わりにヒャンビが人質に取られたことを知ったスは、成宗の了解を得る前にカン・ガムチャン、カン・ジョらを率いて救出に向かう。ようやく賊徒の行方を知るキム・チヤンという人物にたどり着いたスは、カン・ジョの心配をよそに、彼に人質救出の協力を求める。だが彼こそが、この襲撃事件の首謀者とは知らずに、スはチヤンを信じ…。 |
第11話 断ち切れない思い |  無事に人質を救出したその足でソンに会うため宮殿に戻ったスは、黄州を放棄し崇徳宮で静かに暮らさなければ息子には会わせないという成宗の言葉に衝撃を受ける。人質救出に手を貸したことでスの信頼を得たチヤンは彼女に、商団を作り商売をしたいと申し出る。一方ソルは10年間の募る思いを慶州院君ワン・ウクに告白する。そして、明福宮を取るか息子を取るか決めかねていたスは志を託して死んだ祖母の遺影に問いかける。 |
第12話 私がお前を守る |  成宗に提示された条件をのむべきか心が揺れ動くス。カン・ジョはスがどんな選択をしてもそばを離れないと告げる。そんななか、成宗の留守中にソンに会わせるという延興宮主の書状を持ったチョ尚宮がスのもとに現れる。スは突然の申し出に首をかしげながらも指定された場所へ向かい、息子との念願の再会を果たす。しかしそれはスとソンを亡き者にしようとするキム・ウォンスンの罠だった…。 |
第13話 母になる時間 |  サガムンが成宗を暗殺しようとしていることを知ったチヤンは、サイルラに断固阻止するように命じる。一方、共に過ごすうちに民を思う母の強い思いに触れたソンは、母を憎んできたことを悔いる。その頃、ウクの妻としてひっそりと暮らすソルのもとをヒャンビが訪れ、明福宮に戻るよう伝える。そして、黄州を捨てソンと共に開京で暮らすことを決めたスは西京にいる成宗を訪ねるが、そこには成宗を狙うサガムンの姿が…。 |
第14話 母になる時間 |  サガムンが成宗を暗殺しようとしていることを知ったチヤンは、サイルラに断固阻止するように命じる。一方、共に過ごすうちに民を思う母の強い思いに触れたソンは、母を憎んできたことを悔いる。その頃、ウクの妻としてひっそりと暮らすソルのもとをヒャンビが訪れ、明福宮に戻るよう伝える。そして、黄州を捨てソンと共に開京で暮らすことを決めたスは西京にいる成宗を訪ねるが、そこには成宗を狙うサガムンの姿が…。 |
第15話 引き離されて |  サガムンの放った毒矢が肩をかすったものの、かろうじて一命を取りとめた成宗。朝廷では暗殺未遂事件の首謀者はスであるとする新羅系と、スを養護する北方系の臣僚らが激しく対立する。意識の戻った成宗は、ソンを連れて開京に戻ろうとする。それを知ったスは、成宗のもとへ駆けつけ身の潔白を訴えるが、成宗は耳を貸さない。そんななかガムチャンはひそかに事件の真相を調べ始める。 |
第16話 赤の他人 |  成宗から兄妹の縁を切ると言い渡されたス。さらに黄州で静かに暮らさなければソンの命すら保証しないと言われ、スは大きな打撃を受ける。一方、襲撃事件を調べていたガムチャンは、ついにキム・ウォンスン商団のチョ行首が事件に関わっていることをつきとめ、チヤンが契丹へ商売に向かうチョ行首を捕えることに成功する。監禁されたチョ行首の前にカン・ジョとスが現れ、自白をさせようとするが…。 |
第17話 12年前の因縁 |  チョ行首は、自ら口を割ることを恐れ、自殺未遂を起こす。これ以上、自白が望めないことを悟ったスは、ガムチャンの意見を聞き入れ、チョ行首を放免する。その頃、相いれぬ立場である北方系のソ・ヒと新羅系のチェ・ソムが話し合い、新羅系が推す側室を入れる代わりに女真人討伐の派兵を承諾することで合意する。一方、ソルが懐妊し、幸せに包まれた2人の元へチェ・ソムらが訪ねて来て…。 |
第18話 新しい命のために |  スはウォンスンを訪ね、襲撃事件の首謀者である証拠を握っていると警告する。スに秘密を握られて焦るウォンスンだったが、さらに成宗が側室を入れることに合意したと知り、打撃を受け、怒りに震える。一方、 チヤンの素性を探るカン・ジョの部下が殺害され、チヤンとカン・ジョの間に確執が生じる。同じ頃、子供を身ごもったソルを訪ねたスは、チェ・ソムがここを訪ねたと聞き、2人を明福宮にかくまうが…。 |
第19話 誰も信じられない |  ウォンスンがスとチェ・ソムが手を組み謀反を企てていると成宗に告げ、衝撃を受けた成宗は、真実を明かすためスとチェ・ソムの周辺に監視をつける。そんな矢先、チヤンについて調査を続けているカン・ジョがチェ・ソムを訪ね、謀反の嫌疑が強まるなか、スとソンが手紙のやり取りをしていたことが発覚。さらに追い打ちをかけるようにウクが、ウォンスンの陰謀でチェ・ソム宅で捕らえられ、成宗は誰も信じられなくなり…。 |
第20話 兄と妹 |  ウォンスンの思惑により、チェ・ソムを始めとする新羅系臣閣僚、ガムチャン、そしてウクまでもが捕えられる。成宗の誤解を解くため、宮殿に向かうスとソル。成宗はソルだけに謁見を許すが、臨月を迎えた彼女の姿を見て激昂し、彼女が何を言っても聞く耳を持たない。成宗は、今回の謀反を証拠不十分のため不問に帰すとしたうえで、ガムチャンの罷免、ウクの流刑を申し渡す。ウクを見送ったソルは倒れ…。 |
第21話 許しておくれ |  ソルはやっとの思いで息子を産み、夫と子供への未練を残しながら世を去る。成宗は黄州へ弔問に訪れるが、悲しみと憤りを抑えることができないスは兄を追い返してしまう。ソルへの申し訳なさを感じる成宗は彼女の息子を宮殿で育てようと黄州から連れ去る。ソンだけでは飽き足らず、ソルの息子まで奪うのかと反発するス。そして、流刑地で子供の誕生を心待ちにしていたウクは、ガムチャンからソルの死を聞かされ…。 |
第22話 国と我が子を守る道 |  1年後、チヤンの部下から契丹の大軍が高麗に受かっていることを知らされたスは、ソ・ヒを通じ急いで朝廷に知らせるが、かねてから険悪な仲のスがもたらした情報に、成宗や新羅系臣僚は信じようとしない。このまま契丹に攻められたら世継ぎである間違えばソンが契丹の人質になるかもしれないというガムチャンの言葉に危機感を抱いたスは、息子と祖国を守るために契丹軍をかく乱しようとカン・ジョら私兵を伴い出兵する。 |
第23話 向こう見ず |  ようやく腰を上げた成宗は、戦闘態勢を整え契丹の進撃をくいとめようと乗り出すが、先鋒隊長ユン・ソアンの勇み足により大打撃を受ける。その無残な惨敗を喫した現状を目の当たりにし、ぼう然としたスの一行は、気持ちを奮いたたせ契丹軍に追いつこうと歩みを進める。そんななか、ソ・ヒ率いる高麗陣営は契丹軍に囲まれ危機に陥っていた。スらはチヤンの提言により敵の兵糧を燃やすため敵陣に乗り込むが…。 |
第24話 そんな王はいらない |  スらの作戦が功を奏し、ソ・ヒ、ガムチャン陣営は契丹を退けることに成功する。一方、争いを避けたい成宗は必要以上に契丹を恐れ、彼らの術中にはまって西京を放棄し降伏しようとする。宮殿に向かう道中、民に食料を廃棄し後退せよという王命が下されたことを知った聞いたスは激怒し、成宗に直訴するが、逆に投獄されてしまう。そして、ソ・ヒも領土を明け渡すことに反対し、戦を続けるよう成宗を説得する。 |
第25話 安戎鎮へ |  ソ・ヒの説得によりいったん降伏を思いとどまった成宗は再度契丹と交渉することを決め、ソ・ヒにその全権を委ねる。スは彼女の身を案じたソ・ヒの命令で渋々前線から遠い安北府安戎鎮城へ向かう。その頃、契丹軍では高麗の総司令部である安北府をおとすべく、総司令官ソンニョンが小隊を延州に送って高麗軍を翻弄しようとしていた。そんな契丹軍の動きを怪しむガムチャン。彼は状況を把握すべく自ら延州城に向かう。 |
第26話 天命に逆らっても |  安戎鎮に到着したスらは、その辺境ぶりに落胆する。安易に降伏しようとした王の姿を思い出し、失望を禁じ得ないスは、兄を王座から追ってでも自分が国を守らなければならないと決意する。そんなスを巡りチヤンとカン・ジョはますます激しく対立する。そんな時、安穏とした時の流れる安戎鎮に契丹軍が攻め入ってくる。戦いを放棄しようとする安戎鎮の将軍に憤ったスは正体を明かし戦いの指揮をとる。 |
第27話 2つの愛 |  援軍が到着し、高麗軍は敵を退けることに成功するが、契丹の将軍を深追いして崖に追い詰められたスはそこから身を投げる。続いて飛び降りたチヤンは彼女を助け出し、追っ手から身を隠す。一方、契丹との交渉に臨んだソ・ヒは、見事江東6州を含む28里の土地を得るが、知らせを聞いたチェ・ソムら新羅系は北方系臣僚の力が台頭することを恐れる。その頃カン・ジョは姿を消したスを必死に捜索し…。 |
第28話 捕虜となって |  逃亡の途中で契丹軍に捕えられ捕虜となるスとチヤン。チヤンは、同じく捕虜となっていたユン・ソアンらと協力しスを連れて脱出を試みるが、あと少しのところで敵の矢に倒れ失敗に終わる。一方、今回の戦いで、スらの活躍をようやく認めた成宗は、軍を動員して行方不明のスの捜索を行うが、1カ月が過ぎても何ら手掛かりは見つからず、成宗は激しい自責の念に駆られる。 |
第29話 チヤンの告白 |  契丹軍の陣営を契丹の皇太后が訪ねる。反抗的な態度をとるスに厳しい視線を向けるも、なぜか興味を示す皇太后。一方、矢に射られ意識を失ったチヤンは、夢の中で幼いころの悲しい出来事にうなされている。そして、自分に託された一族の運命を改めて思い起こし、何としても生き延びねばならないと心に誓う。高麗のため、命を捨てる勢いのスを危惧する余り、チヤンはとうとう自らの心中を告白する。 |
第30話 近づく心 |  チヤンから思いを告げられたスは、彼を遠ざけようとするが、上京に移送される道中、自分を守ろうと必死なチヤンに徐々に心を寄せていく。その頃、高麗が契丹へ使臣団を送ることを知ったカン・ジョは、ヒャンビの説得も聞かず、スの行方を捜すため使臣団に加えてもらえるようガムチャンに頼み込む。一方、スを操るためチヤンと取り引きを交わしていた蕭太后は、進展がないことにいら立ち、新たな手を思いつき…。 |
第31話 屈服などしない |  蕭太后のたくらみにより、スは一騎打ちの相手がチヤンと知らず深い傷を負わせてしまう。生死の境をさまよったチヤンがようやく意識を取り戻した時、二人はお互いに抱く深い思いを確認し合う。しかし安堵もつかの間、蕭太后に最後まで屈服しなかったスは、捕虜と共に過酷な労働を強いられる鉱山に送られてしまう。一方、スを見つけ出すため、高麗の使臣団に加わったカン・ジョは、ある衝撃の知らせを聞き…。 |
第32話 離れられない2人 |  スが死んだという報告を受けた成宗は深く悲しみ、これまで妹につらくあたってきたことを悔いる。その頃、契丹の地で鉱山に送られたスは、そこでカン・ジョの生き別れた弟カン・シンと出会う。彼を説得して契丹を脱出する運びとなり、スは捕虜や傷を負ったチヤンを連れて高麗の地を目指す。追っ手が迫るなか、チヤンの傷は悪化して身動きがとれなくなる。自分が足手まといだとチヤンは突如馬を走らせ…。 |
第33話 誇りを捨てて |  脱出は失敗に終わり再び捕虜となったスとチヤン。屈服などしないと固い意志を見せるスだったが、チヤンの説得に揺れはじめる。蕭太后は、スを処刑するという情報を流し、自分を裏切ったカン・シンをおびき寄せ、捕獲しようとする。そして、スを助けるため罠とは知らず宮殿に戻って来たカン・シンは兄カン・ジョと再会を果たすも、共に捕らえられる。スは、彼らを助けるため、ついに蕭太后の前に膝をつき…。 |
第34話 似たもの同士 |  蕭太后の臣下になることを誓ったスは、チヤンら捕虜たちが帰途についたのちに自決する覚悟を決める。そんな彼女にチヤンは、蕭太后の情人であるハン・ドギャンを懐柔し共に高麗に帰還できるよう計らうと約束する。それに対してドギャンは、スが成宗と対立していることを利用し、スを高麗に帰して内紛を起こさせる計画を蕭太后に提案する。一方、兄のカン・ジョと再会したシンは契丹を裏切った罪で処刑台に立たされ…。 |
第35話 大志を胸に秘めて |  スを高麗に帰すという蕭太后の処決に不満を抱く聖宗は、スの殺害をもくろむが、スは間一髪でカン・ジョに救われる。成宗を退け王権を握るという大志を胸に、スは自らの心を封じてチヤンとの関係を精算しようとする。同じ頃、高麗では未だ抜けきれぬ毒矢の影響と心労とで寝込む成宗に代わって文和王后が政務を行っていた。スの華々しい生還に不安を感じた王后は新羅派のチェ・ソムを呼び出し…。 |
第36話 兄との再会 |  スの力を封じ込めたい文和王后と新羅系臣僚らは、スを成宗に会わせようとしない。スは王権奪取の計画を進めるために成宗と会わねばならないとして、護衛を説得し、ついに成宗と対面する。生還したスの姿を見た成宗が涙する一方で、スは計画のためカン・ジョを将軍として宮中に送りこむ。そんな時、文和王后は北方系臣僚を閑職に追いやる人事を発表し、不満を募らせた北方系臣僚がスを訪ね…。 |
第37話 王后との対立 |  スは文和王后の独断に不満を募らせる臣僚たちを味方につけ、カン・ジョは宮中での兵勢力を固め、着々と計画が進む。チヤンは冷静さを装いながらも、スへの想いと大志との間で揺れ始める。亡き景宗が夢枕に立ったことでソンへの譲位の意を固めた成宗は、王后が独断で人事を敢行したことを知り、彼女への不信感を募らせる。焦った王后がソルの息子大良院君を王にしようと画策するなか、ソンがスの目の前で急に倒れ…。 |
第38話 心の恋人として |  チヤンからソンが重病であることを聞かされるス。母として何もしてやれない己の無力さに涙を流すスをチヤンが抱きしめるが、カン・ジョの義妹ヒャンビがその様子を目撃してしまう。一方、契丹へ送り込まれたキム・ウォンスンは、スが契丹と内通している情報をつかみ、スを陥れる絶好の機会を得たとほくそ笑む。その頃、チヤンの作戦により高麗の民衆が成宗と王后の悪口をささやくようになり…。 |
第39話 密告 |  ヒャンビからスとチヤンの関係を聞かされたカン・ジョは、チヤンへの嫉妬と不信を募らせる。文和王后らが大良院君の擁立を目論んでいると知ったチヤンはサイルラに大良院君とその父慶州院君の殺害を指示。しかし、慶州院君の父としての想いに触れ、サイルラの心は揺らぐ。同じ頃、宮殿では王后らの画策によりソンの病が明らかにされ、また、王后は成宗にスが契丹の間者であり、謀反を企てていることを告げ…。 |
第40話 不吉な予感 |  スが自分を裏切るなどとは思いもしない成宗は文和王后の話を信じようとせず、ソンに譲位することを決意する。一方、スにチヤンとの関係を問いただしたカン・ジョは、チヤンを慕っているというスの言葉に深く傷つき、一層チヤンへの不信感を募らせる。成宗を廃位させる計画を実行に移す日が近づくなか、突然チヤンはカン・ジョに計画の変更を申し出る。そこにはひそかに聞き耳を立てるヒョヌンの姿が…。 |
第41話 放たれた矢 |  スが謀反を企んでいると知った文和王后は成宗に墓参りを中止するように頼むが、成宗はそれを信じることができず、スの真意を探ろうとする。同行したいと懇願するスの姿に胸を打たれ、応えてやろうとする成宗に対し、スもまた「肉親はお前だけだ」という兄の言葉に罪悪感が募る。そしてついに決起を目前に控え、スとカン・ジョ、そして長年の野望を叶えようとするキム・チヤンは複雑な思いで長い夜を迎え…。 |
第42話 謀反失敗 |  謀反が失敗に終わったことで、スら首謀者は全員捕らえられる。信じていた妹に命を狙われた成宗は、その事実に衝撃を受ける。そんななか、うろたえるソンに対して文和王后はスを助けたければ王位を放棄するよう言い放つ。成宗は王としての立場と兄としての思いのはざまで葛藤し、兄妹としての情にかられてスに穏当な処分を課す。だが、チヤンとの不義だけは許すことができず、密かにある王命を下し…。 |
第43話 ソンの苦しみ |  開京から遠く離れた流刑地でチヤンの生存だけを信じて過ごすスに刺客が襲う。危ういところを下級兵士キム・スックンに助けられ、スは命拾いをする。孤立したソンが自暴自棄になり酒と女に興じている頃、成宗は契丹から嫁いだ側室ソ・チャルリの策略により、薬物依存症になっていた。そして、文和王后が新羅系臣僚らと次期国王について議論を繰り返すなか、成宗は突如 慶州を訪問すると言い出し…。 |
第44話 再び開京へ |  再会した成宗とスは往年の思いをぶつけあう。これまでの摩擦に対する誤解が解け、兄妹に出来た溝が埋まり、お互い抱きしめ合う。成宗はスの罪を不問に付し、ソンに譲位する決意を固め、2人は手を取り合って開京に向かう。一方、ソンの即位によってスが朝廷で権力をふるうことに恐れを感じる文和王后と新羅系臣僚らは、2人の暗殺を企て、スを奇襲する。そんな絶体絶命のスの前に一人の男が現れ…。 |
第45話 千秋太后誕生 |  息を引き取った成宗を抱きかかえ、成宗を殺したのはスとカン・ジョであると訴える文和王后に対し、スは立場をわきまえ静かにするようにと脅す。そんな2人のやり取りを見ていたソンは、権力争いに対する強い恐怖感と母への不信感を覚え、即位を拒むが、育ての母である文和王后の命を助けるためしぶしぶ自らの運命を受け入れる。そしてついに息子の即位によって、スは高麗再建の一歩を踏み出し…。 |
第46話 母の愛する人 |  スらの暗殺に失敗した新羅系臣僚らが捕らえられ、尋問にかけられる。拷問の苦しみに耐えかねた彼らの自白によって延興宮主の名があがり、とらわれの身となる。この機に乗じてキム・チヤンは仇である新羅系臣僚チェ・ソムをおびきだし、積年の恨みを晴らす。一方、自暴自棄になり皇帝としての役割から逃げる穆宗。心の奥にある母への思慕から、スとチヤンの関係が受け入れられず、心をゆがませ…。 |
第47話 深まる溝 |  高麗を帝国とは認めないという契丹の意向を伝えに来たヤユル・ジョンニョルの前でスは一歩も引かなかった。そのことを聞いた側室ソ・チャルリが延興宮主と手を組んでスを陥れることをもくろむ。一方、スとチヤンの仲がますます深まっていることに苛立つ穆宗は、チヤンを宮殿から追い出すように命令するが、母には太刀打ちできず、自分の非力さを痛感する。母と子の関係は日増しに悪化の一途をたどり…。 |
第48話 息子の結婚 |  母の勧めで穆宗は先王の正室の娘ソン姫と結婚する。幼いころから姉と弟のように育った2人はぎこちなく、穆宗は皇后と契りを結ぶことができないままでいる。宮殿での暮らしが何もかも上手くいかない穆宗の苛立ちは日を追う毎に増し、同じ頃、契丹の皇帝である聖宗もまた、母である蕭太后にかなわない自身の非力さに苛立っている。そして、結婚記念に催される武術大会が開かれ、後に名を馳せる名手が集い…。 |
第49話 幻想の誘惑 |  延興宮主は穆宗を家に招き入れ、薬を入れたお茶を飲ませる。それを飲んだ穆宗は、もうろうとしたまま大道芸に興じて踊り子ユ・ヘンガンに魅了されていく。現実と幻の区別もつかないその夜、皇后と初めて契りを結ぶが、中毒となった穆宗はその日以降、延興宮主の家を訪ねては薬を飲み続けてしまう。一方、慶州院君の死に関して調査を続けていたガムチャンは、ついにチヤンが関わっていたことを突き止め…。 |
第50話 孤独な母 |  穆宗に薬を飲ませていたことが発覚し、延興宮主とソ・チャルリが捕らえられる。延興宮主は牢獄の中で初めてチャルリに騙されていたことに気づき、自分の愚かさに悔やむ。治療により中毒から回復した穆宗はスに、延興宮主の命を救ってくれれば意に従うと懇願する。結果、延興宮主は放免され、チャルリは処刑される。息子穆宗から恐れられ悲しみに暮れるスは、その孤独な思いをキム・チヤンに打ち明け…。 |
第51話 太后と太后 |  会談のため契丹へ向かったスは、高麗を皇帝国として認めさせようと毅然とした態度で望む。対する契丹は、10万もの兵を背後に置き、高麗の気勢を削ごうとするが、宋と高麗の連携が功をなして契丹の作戦を封じ込める。一方、高麗では、スの不在で自由を得た穆宗が、延興宮主の提案どおりキム・シモンの罪を解いて官職を与える。そして退屈しのぎに狩りに出た穆宗は、燃燈会で出会ったユ・ヘンガンの元へ行き…。 |
第52話 皇帝国を勝ち取って |  契丹側の提案で始まった50人の精鋭だけで行う戦に高麗が勝利し、もはや武力では制圧できないと悟った蕭太后は、スに同盟を結ぶよう申し出る。そして同盟が結ばれた祝いの席で、聖宗と枢密院使が父子のように振る舞う姿を見て、スは穆宗とチヤンを重ね合わせ、その違いに心を痛める。高麗へ戻ったスは、穆宗が独断でキム・シモンを復帰させたことに激怒する。そんななか、チヤンがユ・ヘンガンと接触し…。 |
第53話 玉座はいらない |  スと口論の末、居合わせたチヤンに弓を放った穆宗。スは、深まる穆宗との関係を修復できず頭を悩ます。スの政策で軍事力ばかりが強化されたことに不満を抱く臣僚たちは、スを摂政から退かせようと穆宗による親政を迫る。だが、当の穆宗は酒色に溺れて自暴自棄になり、ついには大良院君へ譲位して宮殿を出たいと口走る。そんな状況のなか、心労が重なり寝込んだス。ところが侍医が告げた診断結果は予想に反し…。 |
第54話 母の懐妊 |  スが懐妊した知らせに宮殿は騒然となる。穆宗の苦しみは増し、スの切なる願いは届かず、いっそう母子関係は悪化する。臣僚たちはスが世継ぎを産みチヤンとの子が玉座に座ることを懸念する。一方チヤンを怪しむガムチャンは、ヤン・ギュとキム・スックンにサガムンが接触してきたことを利用し、動きを探る。そんな時、穆宗は大良院君を連れ、朝堂に集まった臣僚たちの前でついに譲位することを発表し…。 |
第55話 たとえ我が子でも |  穆宗の画策により堕胎させる毒の入った煎じ薬をスが飲む直前、チヤンは間一髪で阻止する。ところが、代わりにその薬を飲んだ侍医が血を吐き亡くなったことで、スは懐妊を阻むだけでなく、命まで狙われていることに愕然とする。そんななか、臣僚たちは穆宗の意志に同調し、大良院君へ譲位させてスを摂政から退かせる進言をする。スは退くつもりはないとしてこれを認めず、さらに大良院君を寺に出家させ…。 |
第56話 高麗の未来 |  カン・ジョとヒャンビの婚礼式から戻るス一行はヒョルメらの奇襲を受け、危機にさらされる。同じ頃、サガムンが大良院君を殺害しようと崇教寺に奇襲をかけるが、腕の立つ護衛に阻まれる。一晩で起きた2つの事件で宮中が騒然とするなか、チヤンが大良院君の命を狙っていると確信するガムチャンは院君を開京から離れた場所に隠す。そんな時、宋から高麗に使臣が来ることになり、それを知った契丹は焦り…。 |
第57話 心奪われて |  ウォンスンの策略とも知らずミラに魅了された穆宗は、立場をわきまえず宮外で彼女と会って問題を起こす。そんな穆宗に自立する機会を与えるため、スは穆宗に内政をさせる決断をする。一方、チヤンの正体を暴くため寒渓寺に向かったヒャンビは、新羅の麻衣太子とチヤンが何か関係しているのではと疑い始める。そんな時、宋から来た使臣が高麗に到着して取引をするなか、契丹からもヤユル・ジョンニョルが現れ…。 |
第58話 絶世の美女 |  契丹と宋の使臣はそれぞれ高麗を味方につけようと、旧渤海の割譲を約束する。スは北伐を叶えるため宋と手を組もうとするが、契丹の枢密院使が、それを阻止するためチヤンの弱みを握って彼を脅す。穆宗が子宝に恵まれ、政治に専念することを願うスは、ミラを側室として迎え入れる。穆宗が真面目に政治に取り組むようになり、6ヶ月が過ぎた時、ついに宋と契丹が戦を始める。その時スは産気づき…。 |
第59話 大志を砕いた激震 |  男児を出産したスの元に、宋が契丹に出兵したと知らせが入り、スは高麗軍出兵の指示を下す。だがその矢先、大地震が起きて出兵することができなくなり、スは待ち続けた好機を見送らざるを得ない事態に天を恨む。宋と契丹は戦いの末、平和条約を締結し、取り残された高麗は劣勢に転じる。3年後、聖君となった穆宗に政治を任せようとするスに、チヤンは焦る。そんななか、ミラは子をもうけるため密かに…。 |
第60話 はかない夢 |  ミラの懐妊で宮中が沸き立つなか、ミラの密通について聞かされていたチヤンが、お腹の子は穆宗の子でないと告発する。黒幕ウォンスンらの尋問が始まって、罪が明らかになっていく。最愛のミラに裏切られて失望した穆宗は、その愛ゆえにミラが尋問で苦しまぬよう刀を抜き、振り上げる。ウォンスンらは極刑に処され、延興宮主は流刑地に送られる。一方、チヤンの調査を続けるヒャンビは、ついに核心に触れ…。 |
第61話 友情を引き裂く矢 |  サイルラはチヤンの秘密を知ったヒャンビを追いかけ彼女を説得するが、ヒャンビは耳を貸さない。2人は刀を交え、ヒャンビが優勢と見えたその瞬間、チヤンの放った矢がヒャンビの体を貫く。チヤンは彼女が女真人の手で殺されたように見せかけようとするが、ヒャンビがチヤンを調べていたことを知るカン・ジョは彼を疑う。その頃、契丹では蕭太后が病に倒れ、高麗への敵意を燃やす聖宗が虎視眈々と機会を狙い…。 |
第62話 消せない疑惑 |  チヤンがヒャンビを殺したと確信するカン・ジョはチヤンに殴りかかる。チヤンはこの機に乗じてカン・ジョの排除を目論むも、カン・ジョを腹心以上に思うスは断じて応じない。カン・ガムチャンは、憤るカン・ジョに対して今は耐えるよう説得するが、ついにカン・ジョはヒャンビとの思い出が残る宮殿を離れ西京へ赴任する決意をする。一方、ミラの亡霊に悩まされる穆宗は、ユ・ヘンガンに寒食散の入手を命じ…。 |
第63話 皇帝を惑わす男 |  薬のためにユ・ヘンガンをミラと錯覚しますます心を乱す穆宗の前に、延興宮主の娘ジョンが現れ母の赦免を請う。民が軍役と税に苦しんでいることを知ったスは臣僚たちの反発をよそに私田の収租率制限を断行するが、内政に復帰した穆宗はスの政策をことごとく覆してしまう。その頃、契丹では聖宗が勝算も無しに将軍たちを集め、高麗襲撃の準備を進める。これを危惧するハン・ドギャンは密かにチヤンに接触し…。 |
第64話 苦渋の決断 |  ハン・ドギャンとキム・チヤンが密談をしている頃、穆宗がユ・ヘンガンと一緒にいるのを目撃したスはひどく衝撃を受ける。皇帝の座から降りるためにスの政策を覆した上、男色を装っていた穆宗だったが、それを知らないスは落胆し、ついに穆宗の廃位を決意する。スはガムチャンに大良院君の即位を打診するが、息子の黄州小君を皇帝の座につけたいチヤンは大いに焦り、大良院君がひそかに暮らす寺に刺客を送り…。 |
第65話 堕ちていく野望 |  キム・チヤンの送った刺客に追い詰められた大良院君。間一髪のところでカン・ガムチャン率いる兵が現れ大良院君は救われる。刺客の中にサムガンを発見したガムチャンは、間違いなくチヤンの仕業であると確信する。その頃開京では、穆宗が自ら男色であると告白して廃位を宣言し、臣僚たちは驚愕する。思ってもみない事態に苦悩するスは、さらに宮殿に戻ったガムチャンからチヤンの正体を告げられ…。 |
第66話 決起の時 |  チヤンが新羅王朝の最後の太子である麻衣太子と関係があることと、謀反を起こそうとしている事実をガムチャンに告げられ驚愕するス。一方、追手から逃げ延びたチヤンはこれまで準備してきた挙兵の計画を実行する。チヤンに協力するふりをしていたヤン・ギュからその事実を知らされたスは、ついにチヤンの野望を阻むべく応戦の決意を固める。だが、そんな矢先に契丹侵攻の知らせが届いて宮殿は大騒動となり…。. |
第67話 よみがえる絆 |  城門で向き合うスとチヤン。門を開けて降伏するよう諭すチヤンに対し、スは矢を向けて応える。しかし、軍勢で勝るチヤンらにより宮殿はあっけなく占拠され、スと穆宗は命からがら退避する。追手から逃げるのに苦渋するなか、スと穆宗は互いに心を開き合い、親子の絆がよみがえる。一方国境では、チヤンとの密約により差し向けられた契丹軍を見事撃退したカン・ジョ。勝利の喜びもつかの間、チヤンの反乱の知らせが届き…。 |
第68話 夢の跡 |  とらわれの身となり連行されたス。チヤンに共に手を携え強大な国を作ろうと諭されるが、高麗を滅ぼす反逆者と共には生きられないとスは拒絶する。そして、追手から穆宗一行を助け出したカン・ジョは、捕えられたスの救出に成功する。勢いを得たカン・ジョの攻撃が功を奏し形勢は逆転、サガムンは倒れ、サイルラは黄州小君に見せかけたサリャンを連れて逃亡する。反乱軍は壊滅状態に陥って、ついにチヤンは捕らえられ…。 |
第69話 決意 |  黄州小君が死んだと知らされたスは、悲しみと自責の念に打ちひしがれる。チヤンは獄中で喪失感に苦みながらも息子の生存を信じて静かに耐える。宮殿では反乱を招いたスの退陣を求める声が強まる。だが、カン・ジョだけは激しく反発してスを守ろうとするが、スは引き際をわきまえ潔く宮殿を出ようと決める。そして大良院君のもとへ宮殿からの迎えが着く頃、最後までチヤンの愛を信じたいスは、ある決意を胸にチヤンのもとへ向かい…。 |
第70話 愛すれば愛するほど |  チヤンの真意を問いただしたスは、愛なく近づき利用したという彼の言葉を聞き、ついに手にした剣で彼の胸を突き刺す。スと共に理想の国を作ることを目指すカン・ジョは、スに摂政を続けるよう懇願するが、スは自分にはもうその資格がないと言ってそれを拒む。そして、新たに皇帝として大良院君が開京に迎えいれられた日、復権とスへの復讐を願う延興宮主が、娘のジョンを利用して野望を果たそうと大良院君に接触し…。 |
第71話 新しい皇帝 |  大良院君の即位を機に、摂政の座を退き宮殿を去ろうとしていたス。だが、スと共に理想の国を作るという夢を捨てられないカン・ジョは宮殿に乗り込み、スをそばに置き摂政させるよう大良院君に詰め寄る。それを知ったスは彼の軽率な行動をいさめ、穆宗と共に都を後にする。一方、新皇帝となった顕宗は、スの影響力を一掃しようとする延興宮主と臣僚らによる執拗な干渉を受け、自身の非力さを痛感し…。 |
第72話 つかのまの夢 |  宮殿を出て、ようやく安らかな生活を得られると思った穆宗は、延興宮主の命令を受けたイ・ヒョヌンらによって命を落としてしまう。その頃、宮殿では延興宮主らの思惑のまま、スの側近であったカン・ガムチャンは降格し、カン・ジョは官職を剥奪され軟禁される。そして、延興宮主は娘のジョンを顕宗に嫁がせることに成功して復権を目指す。一方、契丹では蕭太后が亡くなるや否や、聖宗が不穏な動きをみせ…。 |
第73話 契丹襲来 |  蕭太后の呪縛から解き放たれた聖宗は、40万の大軍を率いて自ら高麗に向かう。高麗では和解か応戦かで臣僚らの意見が分かれるなか、顕宗は応戦することを決断し、軟禁されていたカン・ジョを総指揮官に任命する。送兵に遅れを取った高麗だったが、前線のヤン・ギュらの活躍により形勢は好転し、対する契丹は予想外の苦戦を強いられる。一方、忠州宮に軟禁されたスは何者かの陰謀を感じ取り、カン・ジョへ使いを出すが…。 |
第74話 祖国のために |  忠州宮主の命令によりスに刀が向けられたその時、契丹が高麗を攻めてきたという知らせが届く。国を守るために力を合わせるべきだというスの言葉に忠州宮の執事と私兵たちは賛同し、スと共に開京に向かう。それを知った延興宮主は、カン・ジョの陣営にいるイ・ヒョヌンのもとに使者を送る。スがこちらへ向かっていると知らされたヒョヌンらは、穆宗暗殺に荷担したことが発覚するのを恐れ、契丹に寝返り…。 |
第75話 絶体絶命 |  契丹に寝返ったヒョヌンらが高麗軍に嘘の情報を流し、高麗軍の戦力は分断される。カン・ジョの陣営は20万の軍勢を率いながらも敗戦を喫し、カン・ジョ本人は契丹の捕虜となってしまう。一方、カン・ジョに会うため通州に向かうスは、鎬京城に立ち寄って休息を取るが、そこで契丹軍が攻め入ってくる。応戦する構えを見せるスだったが、契丹軍を率いる聖宗とともに姿を現したのは、人質となったカン・ジョであった…。 |
第76話 敵地に散った大望 |  鎬京城の高麗軍は、カン・ジョを救出するため契丹に降伏するふりをして奇襲をしかけるが、タク・サジョンとチェ・サウィの裏切りにより作戦は失敗に終わり、テ・ドスが捕らえられてしまう。その頃、契丹軍が開京に攻めてくるという知らせを受けた顕宗は、やむをえず都を出て避難することを決める。一方、牢で再会したカン・ジョとテ・ドスはひそかにある計画を立て聖宗に降伏を申し出るが…。 |
第77話 皇帝を救うために |  カン・ジョの遺体を抱き、救ってやれなかったことを悔いるスは、悲しみに暮れながらも契丹に追われる顕宗を救うため急いで馬を走らせる。その頃、山中を進んでいた顕宗の元に契丹軍がすぐそこまで迫っていると知らせが届く。危機を脱するためやむなく契丹軍に使いを送るが、聖宗は使者を投獄してしまう。一方、二手に分かれて逃げていた延興宮主と元貞皇后も敵に囲まれ…。 |
第78話 因縁の対決 |  ヤユル・ムギ率いる部隊に囲まれた顕宗一行は、駆けつけたスに間一髪のところで助けられる。スは顕宗にカン・ジョが死んだことを伝え、彼は穆宗の殺害に関与していない旨を説明して顕宗の誤解を解く。一方ヤン・ギュらは、契丹軍に奇襲をかけ、兵糧を破壊し捕虜の救出することに成功する。同じ頃、イ・ヒョヌンとアン・ペに復讐を誓うユ・チュンジョンが契丹に到着し…。 |
第79話 長き戦いの果て |  熊の住む洞窟で5日間生き延びた黄州小君は、将来 女真人を束ね、高麗や契丹を凌駕する大帝国を築く者として一族の長に育てられることになる。小君が女真人の後継者になったとは夢にも思わない千秋太后は、息子に会えない運命を呪い涙に暮れる。一方、退却中の聖宗が近くにいることを知ったヤン・ギュとキム・スックンは、彼の首を取るべく命をかけた最後の戦いに臨もうとしていた。 |
第80話(最終話) 夢を受け継ぐ者 |  長きに渡る戦が終わり、これ以上人の命を犠牲にしたくないと考える顕宗は、戦時中に自分を裏切ったキム・シモンらに温情を施す。旧領を取り戻す夢を捨てきれないスは、黄州小君を連れ戻すため女真人の村を訪れる。ところがそこで見たのはトギョンを母と慕い、クム・ジュンと名付けられた小君の姿だった。その頃契丹の地で復讐を果たす機会を狙っていたユ・チュンジョンは、ついに決行の日を迎え…。 |