父・英祖(パク・グニョン)に愛されず苦悩する思悼世子(イム・ホ)。 党派に分かれ権力争いをする貴族や、出世の野望を持つ英祖の側室(ユンソナ)は、己の利益のため親子の不仲に乗じ、思悼世子の廃世子を画策する。 そんな中、世子妃・恵嬪ホン氏(ホン・リナ)やホン氏一族は思悼世子を支え続けるが、思悼世子は次第に心の平衡を失っていく。嫡男・サン(後の正祖)が10歳になろうとする頃、英祖と思悼世子との確執はついに決定的な事態を迎え…。
No | あらすじ |
第1話 辛壬士禍(しんじんしか) |  時は1721年。朝鮮王朝第20代王の景宗時代、王位継承問題による辛壬士禍が起こった。その事件後、英祖が王位を引き継ぎ21代王となるが、この事件に巻き込まれたことで彼の人生は変わってしまい一生消えない傷を残すことになった。 *辛壬士禍:景宗暗殺嫌疑による少論の老論粛清事件 |
第2話 葛藤の始まり |  辛壬士禍の真実を確かめようとしたせいで、父子間に溝が出来てしまい、いつの間にか思悼世子は英祖を恐れるようになっていた。だが妻の恵嬪ホン氏に支えられ、英祖の寵愛を受けられる息子になろうと思悼世子は努力するのだが…。 |
第3話 和平姫への寵愛 |  思悼世子と和協姫は、英祖が寵愛する和平姫の宮殿への出入りを禁止されていたが、英祖の目を盗んで和平姫を見舞う。しかし、英祖にばれてしまい、 思悼世子は階段から突き落とされてしまう。英祖は、思悼世子を心配するどころか、和平姫ばかりに愛情を注ぎ、さらには懐妊していることを知って大喜びする。 |
第4話 ムンの本性 |  英祖の子供を産みたいと願うムンはミン尚官に呼び出され、はかない夢を見るなと叱責される。だが、ムン女官はソングクを利用して、英祖に近付こうと計画する。一方、思悼世子は宮中内で流れる悪い噂に激怒し、英祖に逆らい娯楽にふける毎日を送るが、そんな夫に惠嬪ホン氏は献身的に尽くす。 |
第5話 息子への憎しみ |  和平姫はムンに噂を流した罪を問い詰めている最中に陣痛に襲われ、死産してしまう。和平姫が生きていることを知ったムンは自ら命を絶とうとするが、その和平姫までもが他界。英祖は、寵愛していた和平姫の死により深い悲しみに暮れる。 |
第6話 孫の誕生 |  和平姫の死で、生きる気力を失ってしまった英祖は病に伏し、王の座を譲ろうと決心する。思悼世子は王の意を撤回するように訴えるが、受け入れられず、 思悼世子が英祖の代理を務めることになる。思悼世子は英祖に認められようと努力するが、英祖の怒りに火をつけるばかりだった。 |
第7話 和平姫の生まれ変わり |  思悼世子に息子が生まれたことに見向きもしなかった英祖だったが、夢の中に和平姫が現われたことを不思議に思い、孫の体を調べると、和平姫と同じ箇所にアザがあることを発見する。和平姫の生まれ変わりだと信じて疑わない英祖は、孫を寵愛し始める。 |
第8話 ムンの台頭 |  他界した賢嬪チョ氏に尽くしてやれなかったことを後悔する英祖だが、墳墓への納骨を持つ間に出会ったムンが亡き母に重なり、しだいに心惹かれていく。 そしてムンは、狙い通り、英祖と一夜を共にして、正4品の階級を手に入れムン・スグォンとなる。その頃、恵嬪ホン氏に新たな命が宿るが、長男は命の危機に瀕していた。 |
第9話 孫の死 |  孫の死で、悲しみに暮れる英祖。だが誰よりも深く傷ついたのは惠嬪ホン氏だった。新たな子を身籠っている身だが、その悲しみは計り知れないものだった。 一方、その話を耳にして、嬉しそうに微笑むムンは、宮中に兄ソングクを呼び入れ、内部の情報を探るように指示する。 |
第10話 恐ろしき執着 |  英祖の子を身籠りたいと願うムンの野望は次第に具体化していき、周囲は英祖の寵愛を受けるムンが男児を産むことを恐れていた。一方、思悼世子は辛壬士禍について悩んでいた。父親への疑惑が消えず、不審に思うあまり恵嬪ホン氏に悩みを打ち明け、意見を問うのだが、妻をも疑い始めるようになる。 |
第11話 たな生命の誕生 |  英祖の子を身ごもったムン淑媛は、誰にも口外しないよう側近に指示し、英祖の寵愛を独り占めしようとさらなる野望を抱く。英祖を恐れるあまり占術を学び、現実から逃げようとする思悼世子。恵嬪ホン氏は、そんな世子を説得している最中に産気づき…。 |
第12話 伝染病の猛威 |  ムン淑媛から懐妊したことを告げられた暎嬪イ氏だったが、これまでムン淑媛がその事実を隠していたことに疑問を抱く。孫の誕生で喜びに包まれる英祖と思悼世子たち。父子間の葛藤もウソのように消え、平穏な日々を過ごしていたが、そんな中、伝染病が猛威を奮い、和協姫ははしかに侵され亡くなってしまう。 |
第13話 心の病 |  思悼世子は幻想を見るようになり、正気を失ってしまう。日増しに悪化していく行動に歯止めをかけられず、恵嬪ホン氏は心を痛めるが…。一方、本性を現し始めたムン淑媛は、暎嬪イ氏に仕える女官に手をあげて騒ぎを起こすが、これもすべて策略だった。 |
第14話 英祖の本意 |  思悼世子が病を克服しようと努力し始めたことに周囲は安堵していたが、そんな中、ムン淑媛が身ごもっていることで、宮中では思悼世子の息子の将来を心配する声が高まりだす。そのことで不快を顕わにするムン淑媛は、さらなる悪事を企てる。 |
第15話 孝道を尽くす思悼世子 |  思悼世子に王位を譲ろうとした英祖は、周囲の説得によりその命を撤回するが、心は晴れないままだった。思悼世子は自責の念にかられて倒れてしまい、克服しかけていた病も悪化。さらには恵嬪ホン氏に対しても心を閉ざしてしまう。 |
第16話 親子の葛藤 |  思悼世子は英祖を喜ばせようと、英祖の亡き母の墓を王家の墓に変えることを正式に決める。しかし、その話を耳にしたムン淑媛は、兄のサングクを利用して、思悼世子を陥れる悪事を企てる。その罠にはまった英祖は、思悼世子の話に耳を傾けようとせず、思悼世子は、また心をふさいでしまう。 |
第17話 思悼世子の恋 |  ムン淑媛の告げ口により、さらに英祖の不信の念を抱かれた思悼世子は、自分自身を見失い、刀を持ったまま逃亡。その時、思悼世子の後をつけて来た、宮中に仕える女に心を奪われ、関係を持ってしまう。一方、ムン淑媛はサングクに思悼世子の様子を探るよう指示するが…。 |
第18話 裏切られた恵嬪ホン氏 |  思悼世子に妾が出来たことを知った恵嬪ホン氏はショックのあまり涙を流すが、そんな気も知らず思悼世子は妾に夢中になり、夜毎に会いに行く日々が続いた。サングクはその話をムン淑媛に伝えるが、ムン淑媛は、さらなる悪事を働くために、英祖には秘密にしておくよう伝える。その頃、英祖は亡き母親にやっと恩返しできると心を弾ませていた。 |
第19話 勢力の対立 |  政務を忘れて武芸にふける思悼世子は、恵嬪ホン氏の言葉にも耳を傾けようとせず、国の将来についても案じようとはしなかった。陰では、ひそかに老論派と少論派の対立が続いていた。思悼世子が少論派を支持しているという噂が流れ、老論派はあせりを隠せない。 |
第20話 思悼世子の危機 |  ムン淑媛から悪い噂を聞いた英祖は憤慨し、思悼世子を叱責する。思悼世子は、ムン淑媛とキム・サンノの関係を知り、英祖に告げ口し陥れようとしたムン淑媛を懲らしめようとするが…。一方で、ムン淑媛は思悼世子の妾の元へ手下を送り、味方に付けようとするが、心から思悼世子を愛する妾はムン淑媛を拒絶する。 |
第21話 ムンの出産 |  英祖の跡継ぎとなる男児の母になることを確実にするため、ムン淑媛はサングクに替え玉の赤子を宮中に運ばせるが、途中、疑われ検問で止められてしまう。順調に進んでいた計画が最後に崩壊し、ムン淑媛はひどく動揺する。計画を漏洩したのはムン淑媛の悪事を側で見ていたハン尚宮だった。そんな中、ムン淑媛はついに出産するのだが…。 |
第22話 暴走する英祖 |  思悼世子と英祖の関係が悪化するのを心配し、恵嬪ホン氏は陰で必死に思悼世子を支えるが、父子間の葛藤は深まるばかりだった。ムン淑媛は男児を生むことが出来ずひどく落ち込んでいたが、その野望はとどまることを知らず、さらなる悪事を企てようとしていた。和緩姫は、そんなムンを許せず手をあげる。 |
第23話 夫婦の絆 |  和緩姫に侮辱されたという噂が宮中に広まり、ムン淑媛は立場を失ってしまう。度重なる英祖の暴走に耐えきれなくなった思悼世子は、疑いを晴らすために、英祖の前で自決することを決意する。恵嬪ホン氏も、夫の意に従い命を絶つことを心に決めるが…。 |
第24話 辛壬士禍の真実 |  ホン・イナンに兄ソングクまで侮辱されたムン淑媛は、恵嬪ホン氏のもとを訪れひどく叱責する。思悼世子を心配した恵嬪ホン氏は事実を伏せていたが、暎嬪イ氏の耳に入ってしまう。一方、思悼世子は幼き頃に辛壬士禍の話を聞かせてくれたハン・スギュを思い出し、事件の真相を究明しようとしていた。 *辛壬士禍(しんじんしか):景宗暗殺嫌疑による少論の老論粛清事件 |
第25話 憎しみの果てに |  ムン淑媛の宮殿に刀を持って侵入した思悼世子は、ムン淑媛を殺そうとする。自ら犯した過ちの大きさに気付いたムン淑媛だったが、思悼世子に恐れをなすどころか、仕返しをしようと裏で策略をめぐらす。英祖は思悼世子を陰で操る人物を探るよう指示し、思悼世子に会うことすら拒むようになる。 |
第26話 濡れ衣を着せられた思悼世子 |  ムン淑媛は、禁酒令が出ているにもかかわらず、思悼世子が酒を飲んでいると英祖に告げ口をする。何もかも信じられなくなった英祖は、思悼世子がわざと火をつけて火事を起こしたと責め、世子の地位から退けようとする。濡れ衣を着せられた思悼世子は行方をくらましてしまうが、それに喜びの笑みを浮かべる者たちがいた。 |
第27話 寵愛されるサン |  時は流れ英祖35年(1759年)。英祖と思悼世子の距離は縮まることはなかったが、息子と娘の成長をほほ笑ましく見つめる思悼世子は、幸せな日々を過ごしていた。だが、息子サン(後の正祖)は英祖と思悼世子の不仲に気付き、悲しみの涙を流す。ムン淑媛は2人の娘を持ち、さらに3人目の子を身ごもっていたのだが…。 |
第28話 父子間の疑い |  危篤に陥った英祖だったが、一命を取りとめて、元気な姿を取り戻す。病状に伏した英祖のそばを片時も離れず看病したのは思悼世子だったが、そうとも知らず英祖は冷たく突き放す。その光景を悲しそうな目で見つめる恵嬪ホン氏がいた。 |
第29話 父の愛情 |  息子の即位式にも出席を許されなかった思悼世子は、英祖を憎むあまり、自らの手で臣下を殺してしまう。英祖と思悼世子の対立は深まるばかりで、収拾のつかない状況に陥っていた。そんな中、思悼世子は民の暮らしを見せようと、息子を連れて宮中から外出する。そして息子に自分の夢を託し日記を手渡す。 |
第30話 苦難の道を歩む思悼世子 |  息子サンは思悼世子と英祖の間に立たされ、誰を信じればいいのか分からなくなってしまう。そして思悼世子を侮辱する英祖を見て、不信感を覚える。一方、思悼世子は英祖との対立に嫌気が差し、智異山に別天地を求めて、すべてを捨てて宮中から出て行こうとする。 |
第31話 修復できない関係 |  世子の地位から退けられる前に大事を起こすよう、臣下に忠言された思悼世子は、平壌で重大な決断を下す。思悼世子が宮中から抜け出した話は、あっという間に宮中内に広まった。臣下たちは、英祖の耳に入らないよう必死で事実を隠すが、またしてもムン淑媛が悪事を企てる。 |
第32話 宮中の崩壊 |  密告によって平壌での言動が明るみになり、英祖からひどく叱責された思悼世子は、人目のつかない地下に身を隠す。臣下の調べにより、思悼世子を陥れたのは、老論のキム・サンノらの仕業だと確信するが、思悼世子は息子のために濡れ衣を被ったまま宮中を後にしようとする。 |
第33話 暴政の果てに |  自らの死を覚悟した思悼世子は、恵嬪ホン氏に別れを告げて、死刑場へと向かう。英祖は無惨にも思悼世子に自決しろと指示。息子サンは、父親を助けようと英祖に涙を流して訴えるが、その思いもむなしくそこから追い出されてしまう。 |
第34話 思悼世子の死 |  思悼世子が世子の地位を失ったことで、恵嬪ホン氏は宮殿から追われてしまう。思悼世子の母、暎嬪イ氏もショックのあまり食事すら口に出来なくなる。 米櫃(木箱)に閉じ込められた思悼世子は、これまでのことを思い出して涙を流し、英祖に最後の許しを請うのだが…。 |