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03/15(Sat) 11:25
大王の夢

BS朝日 大王の夢 「大王の夢」を2倍楽しむ

三韓統一の大業を成すために生きた男がいた―。新羅第29代・太宗武烈王となるキム・チュンチュと、最高の武将と称えられたキム・ユシンの熱き男の友情と葛藤を描いた歴史超大作!

7世紀初頭、新羅、百済、高句麗の三国が、領土の奪い合いを繰り返し、覇権争いをしていた時代―。第26代真平(チンピョン)王が治める新羅は、百済、高句麗を討伐しようともくろんでいた。新羅の貴族で伽耶(カヤ)国王の血を引くキム・ユシンは、花郎(ファラン:新羅第25代・真興(チヌン)王が組織した人材を育てるための青年集団)になるため都ソラボルへ行き、廃位された第25代真智(チンジ)王の孫キム・チュンチュの家で暮らすことになる。
そんな中、ユシンは刺客に襲われたチュンチュを命懸けで助け出し、二人は兄弟のように友情を深めていく。成長した二人は、民のため、衰退した新羅の再興と“三韓統一”という夢に向かって突き進んでいた。そんな理想を追う二人は、善徳女王を献身的に支えるが、新羅の権力を掌握しようとたくらむスンマン王后と激しく対立し…。

韓国では、2012年から放送がスタート。「太祖王建」「海神―HESHIN―」など多くの時代劇に出演し、俳優として数々の輝かしい実績をもつチェ・スジョンが、5年ぶりに時代劇にカムバック!
“三韓統一”の立役者となった新羅最高の将軍キム・ユシン役には、「笑ってトンヘ」「トンイ」のキム・ユソク。さらに、「製パン王キム・タック」のイ・ヨンアが悪役に初挑戦したことも話題に。

Noあらすじ
第1話
運命的な出会い
西暦609年、加耶(カヤ)出身のキム・ユシンは花郎(ファラン:新羅第25代・真興(チヌン)王が組織した人材を育てるための青年集団)としての成功を夢見て新羅の都ソラボルに上京するが、亡国の末裔(まつえい)であるという理由から花郎として受け入れてもらえない。 一方、真平(チンピョン)王の祖母であり朝廷の実権を握るサド太后(テフ)は、自分が廃位した真智(チンジ)王の孫であるキム・チュンチュを疎ましく思っていた。朝廷では、アルチョンを中心とする改革派がチュンチュを王の後継者として擁立しようと動いていたが、サド太后は刺客のキルダルを使ってチュンチュを暗殺しようとし…。
第2話
父の涙
チュンチュを救うため、キルダルと戦ったユシンは致命傷を負うが、鬼門(キムン)の首領で廃王の愛人の子であるピヒョンに助けられ、一命を取り留める。そのころ、サド太后は自分の権力維持のため、真平(チンピョン)王の弟であり聖骨(ソンゴル:両親ともに王族であり、新羅の身分制度の最高位)の葛文王(カルムンワン:王族の爵号の一つ)ククパンと真平王の娘トンマン王女との婚姻を勧めていた。しかし、病を抱える葛文王は、すべての臣下が見守るうたげの席で、突然暴れ出してしまう。サド太后に反発するチュンチュの命を案じ、太子(テジャ)になることを望まない父のヨンチュンは、サド太后と取引することに。
第3話
過去の束縛
サド太后との取引で、鬼門(キムン)の討伐に向かったヨンチュン。チュンチュが鬼門の人質となり、ヨンチュンは異母弟のピヒョンと剣を交えることになる。そのころ、百済が新羅のカジャム城に攻撃を仕掛け、新羅は国家的な危機に直面していた。しかし新羅の朝廷は援軍を送ろうとはせず、派閥争いに明け暮れていた。そんな中、ククパンとの国婚を進めようとするサド太后に対し、トンマン王女はある提案をする。一方、朝廷に失望したユシンは、ピヒョンとともにカジャム城に向かい…。
第4話
カジャム城の最後
百済軍の待ち伏せに遭い、カジャム城に一人で向かうことになったユシン。百済軍によってカジャム城が陥落の危機に直面する中、トンマンとの国婚を名分としてククパンは出征するが、毎晩のように酒と女に溺れて進軍しようとしない。しびれを切らした忠臣たちが出征を急ぐよう進言すると、怒ったククパンは暴れ出し、チュンチュを殺そうとする。一方、キルダルは、ユシンが朝廷の長である上大等(サンデドゥン:新羅の最高官職)スクルチョンの孫であることを利用して、百済のケル将軍に接近する。
第5話
燃える王宮
陥落したカジャム城から一人でソラボルに戻ってきたユシンは、百済と内通したという濡れ衣を着せられ獄舎に閉じ込められてしまう。ユシンを救うためチュンチュが真平(チンピョン)王にユシンの無罪を訴え、その忠誠心が認められたユシンはついに花郎(ファラン:新羅第25代・真興(チヌン)王が組織した人材を育てるための青年集団)の仲間入りを果たす。一方、百済の武(ム)王はキルダルを呼び、新羅征伐の先頭に立たせる。そんな中、ソラボルでは円光(ウォングァン)法師を歓迎するうたげが開かれていた。その時、突然王宮内で火事が起こり、キルダルをはじめとする百済の刺客たちは真平王を暗殺しようとする。
第6話
三韓統一の誓い
謀反を起こした首謀者がピヒョンだと考えた真平(チンピョン)王は、ピヒョンを捕らえるよう朝廷に命ずる。真平王を守った功績が認められたユシンは、左方大花郎(道義、武事、文事を管掌する最高の花郎)に昇進する。一方、キルダルとの戦いで負傷したユシンは、優しく介抱してくれる天官女に恋心を抱くようになっていた。花郎となったチュンチュは、ユシンとともに周行天下(チュヘンチョナ:諸国修行の旅)に向かい、二人は新羅の中興と三韓統一の夢を誓い合う。そんな中、花郎を率いていたヨムジャンが高句麗の捕虜になったことを知り、ユシンたちは救出に向かう。
第7話
国婚
ヨンチュンが、ククパンによってむちで打たれたことに怒ったチュンチュ。ククパンに刃向かったことで、サド太后(テフ)の怒りを買ったチュンチュもまた拷問にあう。サド太后は真平(チンピョン)王にククパンとトンマンの国婚を迫っていた。これに対しユシンとチュンチュは、ククパンが王位に就くことを阻止するため、花郎を集めて国婚反対の示威を主導する。一方、スクルチョンは、次の風月主(プンウォルチュ:花郎の首長)に昇進させ、自分の孫と認める代わりに、花郎徒(ファランド:花郎の集まり)の国婚阻止を取りやめるようユシンに進言した。
第8話
生離死別
国婚阻止の先頭に立ったチュンチュは、三韓統一を誓ったユシンが大義を裏切り、花郎徒(ファランド)を鎮圧したことを知り、怒りに震えた。一方、ユシンの母マンミョンから息子に会わないよう言われた天官女は、ユシンが信義を捨てたことを口実に別れを告げる。国婚阻止を主導した責任を負わされたチュンチュは、花郎徒から破門され、ユシンに対して不信感を抱いたままソラボルを去ることに。そんな中、キルダルはユシンを殺すためにおびき寄せようと天官女を拉致するのだが…。
第9話
出仕
十年の月日が流れ、ソラボルに戻ったチュンチュは、ユシンと再会し、二人は再び三韓統一を誓い合う。サド太后(テフ)の死後、スンマンが王妃となり朝廷での実権を握っていた。そんな中、トンマンは真平(チンピョン)王にチュンチュを朝廷で登用するよう提案し、チュンチュは司正府(サジョンブ:役人の不正を取り締まる機関)卿(キョン:官職の1つ)として朝廷に出仕することになる。そのころ、都では塩不足が続き、高利貸しに手を出した民が苦しんでいた。その実態を調査するため、塩田に向かったチュンチュは、予期せぬ事態に陥り…。
第10話
弾劾
チュンチュは、炎に包まれた司正府(サジョンブ:役人の不正を取り締まる機関)の屋敷に閉じ込められた妻ボラの救出に向かった。しかしこの間に、チュンチュが調査中だった塩田取引の証拠文書が奪われてしまう。一方、寺と官府への財物の出どころが花郎徒(ファランド:花郎の集まり)であることを突き止めたチュンチュは、花郎徒を弾劾し、ユシンと対立する。そんな中、司正府と花郎徒の和解のためにトンマンが主催した蹴鞠(チュックク:皮でできたまりを蹴って遊ぶ競技)の試合が開かれた。その夜、泥酔したチュンチュは寝入ってしまい、そこにユシンの妹ムニが介抱しようと部屋に入ってくるが…。
第11話
側室選び
酒に酔ったチュンチュと一夜をともにしたムニ。翌朝、目を覚ましたチュンチュは動揺を隠せない。一方、トンマンは、真平(チンピョン)王に気に入られている側室ボリャン宮主(クンジュ)とボロ殿君(ジョングン)の身を守るようチュンチュに命じる。しかし、スンマンの刺客ミョランに命をねらわれ…。そのころ、スンマンはムニを真平王の側室として迎えようとしていた。しかし、ムニは自ら身重であることを告白し、スンマンは激怒。相手の名を明かそうとしないムニだったが、ムニの思い人がチュンチュであることをユシンは確信していた。
第12話
王妃の摂政
家門の名誉のため、ムニが火刑に処されると知ったチュンチュは、自分がムニの思い人だと名乗り出る。妊娠中のボラは衝撃を受け、都を離れることを決意する。真平(チンピョン)王は、トンマンとスンマンに太子冊立を宣布すると告げるが、祈雨祭の最中に突然倒れてしまう。真平王の意識が戻らない中、スンマンが摂政となり、暴政を振るい始めた。一方、ボリャン宮主(クンジュ)の命をねらったのがスンマンだという証拠をつかんだチュンチュだったが、王妃の命令で司正府(サジョンブ)は廃止されることになり…。
第13話
王子の誕生
スンマンの摂政に反対したチュンチュは、王妃を侮辱した大逆罪人として捕らえられてしまう。ユシンは、チュンチュを救うためにスンマンの足を洗い忠誠心を見せるが、チュンチュはユシンが説得するも自分の意志を曲げようとしない。そして、チュンチュを処刑するように、とのスンマンの命令がユシンに下る。一方、チュンチュの妻ボラが出産してまもなく命を落とし、傷心のチュンチュは都を離れた。そんな中、スンマンの懐妊が判明する。
第14話
密約
娘を出産したスンマンは、赤ん坊を男児とすり替えるようミョランに命令する。スンマンは、ミョランが連れてきた男の赤ん坊を実の子だと偽るが、真平王(チンピョン)は王子の誕生を心から喜んでいた。一方、ミョランは逃走する途中でピヒョンに阻まれ、スンマンの実の娘を奪われてしまう。そんな中、チュンチュは都に戻り、ムニと婚礼を挙げた。風月主となったチュンチュは、唐の使臣が新羅の竹嶺(チュンニョン)以北の土地を高句麗に返すよう要求したことを受け、百済と同盟を結ぶためウィジャ王子に会いに行く。
第15話
出征
高句麗の侵攻から国を守るために百済と手を結び、高句麗を討つことを決意したトンマン。チュンチュたちの協力により、密かにウィジャと会ったトンマンだが、スンマンに百済と内通していることを疑われる。ウィジャと同盟の約束をしたトンマンは、真平(チンピョン)王と朝廷を説き伏せるべく、スンマンに取り引きを提案する。一方、スンマンはミョランを使って百済の武(ム)王に密書を送った。チュンチュやユシンとともに出征したトンマンは、ウィジャ率いる百済軍を待つのだが…。
第16話
危機の同盟
同盟を結んだにもかかわらず、百済軍の攻撃を受けたトンマン率いる新羅軍は危機に陥る。しかし、朝廷は援軍を派遣しようとはしない。新羅軍が窮地に追い込まれていることを聞いた真平(チンピョン)王は戦場に兵糧を送ろうとするが、息子マンファの太子(テジャ)冊立(勅命により皇太子・皇后などを正式に定めること)を目論むスンマンは、トンマンに援軍を送ることを阻もうと画策する。日がたつにつれ、新羅軍の戦況は悪くなり、真平王に援軍を要請するために兵は戦場に残り、トンマンだけが都に送られることになる。
第17話
ナンビ城の戦い
チュンチュは同盟を裏切ったウィジャに剣を向けた。しかし、ウィジャに同盟の信義を守ることを信じていると伝え、高句麗軍との決戦を誓う。新羅の朝廷は出征軍の退却を求めるが、トンマンはスンマンに反対の意を示した。一方、戦場では新羅軍の兵糧が底をつき、兵士たちの士気も下がっていた。都ではトンマンを中心に貴族や民から財物を集めて米を買い、兵糧として出征軍に送る。それに決起した新羅軍は、高句麗軍と生死を懸けた決戦に挑む。
第18話
立太子
真平(チンピョン)王は、ナンビ城での戦で大きな功を立てた鬼門(キムン)を赦免すると約束し、ピヒョンは鬼門を解散することにする。そんな中、スンマンの実の娘で鬼門で育てられていたヨンファが、自分が王宮から捨てられた身であると知ってしまう。一方、太子(テジャ)冊立の場でマンファが倒れ、ちまたに妙なウワサが流れ始める。太子冊立が遅れるのを嫌うスンマンは、ピヒョンと鬼門にすべての罪を着せることにし、始末するよう真平王に仕向けて鬼門の人々を惨殺する。
第19話
王妃のたくらみ
スンマンが武(ム)王に送った密書を手に、真平(チンピョン)王の前でスンマンを糾弾し、太子(テジャ)冊立に反対するチュンチュ。スンマンが百済王に渡した香袋を手に入れるため、チュンチュはユシンと一緒に百済に向かう。一方、スンマンも香袋を手に入れようとたくらむが、怒った真平王はスンマンを反逆罪で廃位してしまう。ピヒョンは鬼門(キムン)を虐殺した新羅の朝廷に恨みを抱き、スンマンと手を組むことにした。幽閉されたスンマンだったが、密かに兵を訓練して軍備を整えていたのだ。
第20話
対決
偽物の勅書を手に、王宮に戻ってきたスンマン。薬を飲まされ気力を奪われた真平(チンピョン)王は、スンマンに国政を任せる、とトンマンたちに告げる。そんな中、チルスクをはじめとするスンマンの兵がトンマンの命を狙い、王宮に進撃してきた。さらに朝廷を掌握したスンマンは、混乱の中、王子に譲位させて自分が摂政となることを真平王に認めさせる。その後、沙梁(サリャン)宮に避難したトンマンの前にスンマンが現れた。するとトンマンは、スンマンに対し「反逆者と戦う」と宣言する。
第21話
大王の血書
スンマンに協力したピヒョンと剣を向け合うチュンチュは、スンマンの反乱を鎮めるためユシンに都に戻るよう説得する。しかしユシンは心の傷が癒えず、都に戻ることを決心できずにいた。そんな中、スンマンと対立していたチュンチュやユシンの一族が捕らえられる。トンマンは譲位の勅書を握るスンマンに立ち向かうため、チュンチュとともに幽閉された真平(チンピョン)王のところに潜入した。真平王の血書により、トンマンは摂政となるが、それを知ったスンマンは怒りに震え…。
第22話
2つの王座
スンマンの反乱により、新羅の朝廷はトンマンとスンマンの2つの勢力に分かれた。ユシンは反乱軍を鎮圧するため、都に戻って来た。負傷したチュンチュの代わりに王宮に進撃するユシンだが、人質を殺すと脅しをかけるスンマンに対し、民の犠牲を防ぐためにはなすすべがなかった。そんな中、民からの信頼が厚いピヒョンがマンファに忠誠を誓ったと聞いたチュンチュは、トンマンに王室と朝廷の和合のためマンファの即位を認めるか、王宮を攻撃するかの決断を迫る。
第23話
和白会議
真平(チンピョン)王をかくまっているピヒョンに、王の居場所を問い詰めるチュンチュ。ユシンの父ソヒョンは、人質を救うためにスンマンの反乱軍と戦うも、ピヒョンの前に倒れてしまう。ピヒョンに対する怒りに満ち、スンマンへの報復を誓ったユシンだが、国難を打開するためにスンマンに摂政を決める和白(ファベク:新羅の貴族会議)会議を開くよう直接説得する。ソヒョンの葬儀が執り行われる中、スンマンが和白会議を行うことを決断する。そしてついに和白会議が開かれ…。
第24話
皇龍寺の談判
和白(ファベク)会議でトンマンが摂政に決まると、スンマンが反乱を起こし、チュンチュはトンマンを連れて脱出を図る。しかし、兵が死にゆくさまに心を痛めたトンマンは、スンマンに摂政の座を譲り、自ら都を去ることを決意する。そんな中、沙梁(サリャン)宮が反乱軍に攻め込まれたことを知ったチュンチュは、トンマンを鮑石祠(ポソクサ)に避難させた。一方、スンマンはピヒョンに真平(チンピョン)王を王宮に連れ戻すよう命じ、それを知ったチュンチュとユシンは真平王を救うべく攻撃を仕掛けた。
第25話
決死の抗戦
真平(チンピョン)王の救出に向かったユシンは、真平王の身代わりとしておとりになっていたピヒョンに刺され、致命傷を負ってしまう。その間に王宮に戻った真平王は、国の混乱を鎮めるためにマンファに譲位し、スンマンを摂政とすることを容認した。ユシンを襲ったピヒョンとスンマンの反乱を討伐するため、チュンチュはテヤ城の城主ピダムに反乱軍征伐の援軍を要請しに行く。しかし、ピダムは援軍を出すことと引き換えに朝廷を渡すよう要求し…。
第26話
決起
反乱軍と戦うチュンチュとユシンは劣勢に立たされる。そこに突如、兵を率いて現れたピダムにチュンチュたちは救われる。一方、ピダムの攻撃を受けたスンマンは、真平(チンピョン)王とマンファを連れて王宮から逃げだす。それでもスンマンへの攻撃の手をゆるめようとしないピダムに対し、ユシンはピダムには何か魂胆があるのではないかと疑う。そんな中、ピヒョンがトンマンに、マンファが真平王の実子でないことを明かす。その事実に、トンマンは衝撃を受け…。
第27話
決戦
ピヒョンと密かに会ったことで、トンマンから忠誠を疑われたチュンチュは、謹慎を言い渡される。マンファが王室の嫡統(ちゃくとう:本家の血筋)ではないと告げたピダムは、チュンチュとユシンにトンマンを王位につけようと持ちかけた。一方、マンファの出生の秘密が知られたと聞いたスンマンは、マンファのへその緒を持ち出して王室の嫡統であることを真平(チンピョン)王に涙ながらに訴える。真平王の勅書を受け取った朝廷は混乱に陥るが、トンマンは神宮を進撃することを決意する。
第28話
王妃の涙
ピヒョンを討ったユシン。涙を流すユシンに対しヨンチュンは、王室に仕える将軍として大逆罪人を討ったまでだ、と慰める。ユシンとピダムは、真平(チンピョン)王を救うため神宮を攻め入った。王宮に戻った真平王は、マンファが王室の嫡統として王位を継ぐことを宣布するが、トンマンをはじめ朝廷は従おうとしない。そんな中、スンマンは百済の武(ム)王に密書を送り、助けを求めた。逃げるスンマンたちの前に立ちはだかるユシンだったが、そこへ兵を率いたウィジャが現れる。
第29話
女王の即位
ピヒョンに最後の別れを告げたユシンは、民のために三韓統一の大業を成すという決意を新たにする。一方、トンマンから謹慎令を出されていたチュンチュは、家族にも姿を見せずにいた。突然、チュンチュの自宅にピダムが率いる兵が押し寄せてくる。しかし、ボムミンは父の代わりに家族を守ろうとピダムに対抗する。朝廷では真平(チンピョン)王の容体が回復せず、ピダムが権力を一層強めていた。そんな中、危篤になった真平王はトンマンに王座につくよう言葉を遺す。
第30話
女王の予知夢
真平(チンピョン)王から王位を継承し、トンマンは善徳(ソンドク)女王となった。一方、百済ではウィジャを太子(テジャ)に冊立し、王室の権威を強めていた。百済は祝いの使臣としてケル将軍を新羅に遣わし、タンハン城を渡すよう求める。朝廷の強い反対に遭った善徳女王は、悩んだ末に三韓の和平のために要求をのむことに。善徳女王がケル将軍に親書を渡したことを知ったピダムは、帰路についた使臣団に襲いかかった。怒った百済の武(ム)王はウィジャに善徳女王の首を取るよう命じる。
第31話
壊れた和平
ウィジャ率いる百済軍の奇襲によって、ユシンの軍はオンムン谷の戦闘で劣勢に追い込まれた。そして激しい戦いの末、アルチョンが負傷し、軍の撤退を余儀なくされる。そんな中、善徳(ソンドク)女王はスクルチョンを使臣として百済に送り、武王に和平を求めて戦乱を鎮めようとする。さらにユシンをウィジャに送り、ウィジャがサビ城(百済の都)に戻ればタンハン城を渡すことを約束する。しかし、和平を望まないピダムは、これを妨害しようとあらゆる手段に出るのだった。
第32話
花郎徒の危機
羅軍は、ウィジャと内通した罪でピダムに捕らえられたユシンを連れ、ソラボルに戻る。ホリムが殺害されたことにより、和平を目前にして百済と戦が起きたことに、善徳(ソンドク)女王は心を痛めていた。ユシンは、殺されたホリムの死の真相を知るため、ナンスンとチャビを使って密かにピダムの身辺を探らせる。一方、獄中のユシンを救うため、スクルチョンは善徳女王へ嘆願をしに来る。善徳女王はユシンを赦免することを決めるが、その決定にピダムは納得できず…。
第33話
再会
善徳(ソンドク)女王を刺客から守れなかった花郎徒(ファランド)を廃止させようとするピダムにユシンは反発する。ユシンは、ホリムを殺害したのがピダムだという証拠をつかむため、証人となるピダムの兵に会おうとするが、逆にピダムに捕らえられてしまう。スクルチョンはピダムに全財産を差し出し、ユシンの命乞いをした。そんな中、しばらくソラボルを離れていたチュンチュが都に戻り、ユシンと再会を果たす。しかし、今度はユシンの一族が都を去ることになり…。
第34話
テヤ城の陰謀
百済の攻撃に備えるため、チュンチュをはじめとする上仙(サンソン:風月主(プンウォルチュ)を務めた花郎)たちは会合を開くが、ピダムは朝廷への反逆だと主張する。そのころ、チュンチュの指示で、テヤ城主プムソクに嫁いだ姉コタソのもとに行っていたボムミンは、百済と戦いで勝利に貢献する活躍を見せる。百済軍はテヤ城内に密偵ファシを忍ばせ、テヤ城への攻撃を目論んでいた。そんな中、遊女となったヨンファから手紙を受け取ったボムミンは、父の言いつけを破ってヨンファに会いに都に戻ってしまう。
第35話
父の情
百済の攻撃に対して必死の抗戦を続けるプムソク。コタソも城主の妻として、身重の体で夫を支える。しかし兵糧を焼かれ、戦況も一向に好転の兆しを見せない。一方、都でヨンファと楽しい時間を過ごしていたボムミンは、テヤ城が危機に陥っていることを知る。朝廷がテヤ城に援軍を派遣しないのはピダムが裏で朝廷を操っていることが原因だと聞いたボムミンは、一人でピダムのもとへ乗り込んでいく。しかし、ボムミンはピダムに捕らえられ…。
第36話
決死の戦い
百済軍に取り囲まれ、孤立無援となったテヤ城。ボムミンは援軍を請うためにユシンのいるコホ城に向かう。ユシンが戦功を立てて朝廷に戻るのを嫌うピダムは、無断で軍を養成したことを口実に、ユシンを都に呼びつけて出征を足止めした。一方、チュンチュは善徳(ソンドク)女王に和平のために百済に行くことを願い出る。ユシンは善徳女王にテヤ城出征を嘆願するが、善徳女王は百済に向かったチュンチュが戻るまで待て、と告げるのだった。そんな中、百済軍の攻撃が始まり…。
第37話
大義の代償
チュンチュは、父ヨンチュンの悲報を聞き、悲しみに暮れていた。陥落寸前のテヤ城を救うため、ユシンは直ちに出征しようとするが、ピダムは援軍の派兵を認めない。父を殺されたチュンチュは、ピダムを監禁して自ら出征することを決意する。そのころ、百済軍の猛攻を受けたテヤ城では、プムソクがボムミンに城を出て援軍を呼んで来るよう告げていた。プムソクが必死の抗戦を続ける中、チュンチュとユシンは軍を率いて急いでテヤ城に向かう。
第38話
脱出
三韓の戦乱を防ぐため、死を覚悟で高句麗に向かったチュンチュ。莫離支(マンニジ:高句麗の最高官職)のヨン・ゲソムンに剣を向けられるが、一歩も引かない気概を見せる。和平を結ぶ見返りとして、新羅はタンハン城の航路を開放すると約束するが、高句麗の朝廷から交換条件を出された。チュンチュが高句麗に行ったという知らせを聞いた百済の義慈(ウィジャ)王は、高句麗と新羅の和平を阻むためにソンチュンを高句麗に送る。条件を受け入れられないチュンチュは、高句麗から帰国できずにいた。
第39話
裏切り
高句麗から脱出を試みたチュンチュたちだったが、ヨン・ゲソムンの軍に囲まれてしまう。そこへユシンが新羅軍を率いて現れた。ピダムは、新羅に戻ったチュンチュを大逆罪に問おうとするが、善徳(ソンドク)女王はチュンチュの労をねぎらい、臣下たちを一喝する。チュンチュの帰還を祝う宴が開かれる中、ボムミンはヨンファと会っていた。その夜、チュンチュはボムミンに大志を抱くなら恋慕の情を断つように諭す。そんな中、チュンチュのもとに客人が訪れ…。
第40話
亡命
チュンチュを王に推薦したいと言うピダムの言葉に、ピダムの野心を見抜いたチュンチュは首を縦に振らない。そんなチュンチュに、ピダムはいら立ちを隠せない。唐と高句麗の戦いが始まると、2つの強国の板挟みとなった善徳(ソンドク)女王は苦悩していた。チュンチュは三韓の和平のために善徳女王の右腕となって知略を巡らせ、大国と渡り合おうとする。しかし、ピダムの参謀ヨムジョンは新たな計略を立て、善徳女王とチュンチュを仲たがいさせようとし…。
第41話
飛鳥の正客
ピダムの追跡から逃げることに成功したチュンチュは、倭(わ)国の飛鳥に向かう。チュンチュは筑紫港で息子のインムンを新羅に戻らせ、ユシンに無事を伝えさせることにする。そのころ、新羅の朝廷ではピダムによってチュンチュが大逆罪人の汚名を着せられていた。一方、百済にもチュンチュが倭に渡ったという知らせが届き、義慈(ウィジャ)王は親百済派の蘇我入鹿(そがのいるか)のもとへ佐平(チャピョン)のフンスを送る。そんな中、善徳(ソンドク)女王はチュンチュを新羅の使臣に命じる勅書を出す。
第42話
巨塔の明暗
チュンチュは使臣として、皇極(こうぎょく)天皇に謁見中、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)の政変に巻き込まれてしまう。一方、新羅では、善徳(ソンドク)女王が朝廷と民の和合を図るため皇龍寺(ファンニョンサ)の仏塔建立を進めていた。ピダムは密かに仏塔建立を妨害する策を講じる一方で、チュンチュを殺すために倭(わ)に刺客を送る。チュンチュの身を案じて倭に来たインムンたちの前に、百済の将軍ケベクが立ちはだかる。しかし、ケベクはチュンチュが倭にいる間はチュンチュの命を守ることを約束する。
第43話
帰還
善徳(ソンドク)女王の容体が悪いと聞いたチュンチュは、新羅に帰ることにする。しかし、チュンチュを手放したくない倭(わ)朝廷は、チュンチュの帰国を阻止し、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)はチュンチュに倭の発展のために知恵を借りたいと申し出た。そのころ、新羅の都ではピダムが和白(ファベク)会議の開催を決定し、病床の善徳女王を孤立無援にさせて自ら摂政になろうとする。一方、チュンチュが帰国できずにいる中、ピダムの横暴を見かねたユシンは兵を率いて都に向かう。
第44話
政変
倭(わ)と百済の将軍ケベクの目を避け、倭からの脱出に成功したチュンチュ。一方、ケベクはチュンチュを百済に連行しようと後を追う。そのころ、新羅の都では上大等(サンデドゥン)のピダムが和白会議を開き、自らを摂政に推薦しようとするが、アルチョンたちに強く反対される。そんな中、船上からチュンチュは善徳(ソンドク)女王に親書を送り、太子(テジャ)を決めることでピダムの野望を打ち砕くよう進言する。善徳女王は葛文王(カルムンワン)の娘で聖骨(ソンゴル)のスンマン宮主(クンジュ)を太子とすることに決める。
第45話
君主の資格
新羅に戻る途中、ケベクによって捕らえられたチュンチュは、サビ城に連行される。それを聞いたユシンは、チュンチュを救うために決死隊を送ろうとするが、善徳(ソンドク)女王に反対され、いら立ちを隠せない。一方、義慈(ウィジャ)王は、百済の朝廷に引き出され三韓の和平を訴えるチュンチュを処刑することに決めた。そんな中、スンマンが太子となったことに憤怒したピダムは、反乱軍を率いて謀反を起こし、善徳女王に宣戦布告する。
第46話
星が落ちる
チュンチュが百済から生きて戻ってきたとの知らせを聞き、ピダムは怒りに震える。一方、善徳(ソンドク)女王はチュンチュとともに、ピダムの反乱を討つ準備を始めていた。民心がピダムに傾いていることを恐れた善徳女王は、民心を取り戻すためにある行動に出る。その後、チュンチュが一人でピダムに会いに行くと、ピダムは女王の治世を覆し、自ら王になることを宣言した。同じころ、ボムミンはピダムに捕らえられたシノを救うため、ミョンファル山城へと向かっていた。
第47話
昇天
流星が落ちて火の海と化した王宮を見て、ピダムは天運が自分に味方していると豪語する。必死の消火活動を続けるユシンは、上仙(サンソン)と花郎徒(ファランド)の夫人たちを至急王宮へ呼ぶようインムンに伝えた。善徳(ソンドク)女王への面会を禁じたチュンチュに不快感をあらわにするアルチョンは、チュンチュが王座を狙っているのではないかと疑っていた。そんな中、チュンチュは動揺する民心を静めるために、流星を天に返す秘策を思いつく。怒りに満ちたピダムは王宮へ進撃するが…。
第48話
反撃
善徳(ソンドク)女王が崩御してすぐに攻めてきたピダムに対し、チュンチュは国喪の間は武器を置くよう厳しく叱った。スンマンが真徳(チンドク)女王として即位し、上大等となったアルチョンは、ピダムと密約を交わしたのではないかとチュンチュに疑いを掛けていた。一方、ピダムのもとに来たヨンファは、チュンチュの命を奪いピダムへの思いを証明すると誓った。その後、反乱軍を鎮圧するための策を練っていたチュンチュは、訪ねてきたヨンファに毒を盛られ倒れてしまう。
第49話
反逆の最後
反乱に失敗してモル城に逃れたピダムを訪ねたケベクは、百済に渡ればピダムを新羅王に推薦するという義慈(ウィジャ)王の意志を伝えた。しかし、ダムは革命のために再起すると声を荒らげ、さらに義慈王を信じられないとケベクに告げる。一方、偵察に来たピダムの側近ヨムジョンを捕らえたチュンチュとユシンは、新羅に忠誠心があるならピダムを討つようヨムジョンに命じた。そんな中、窮地に追い込まれたピダムは、チュンチュたちとの戦いに挑む。
第50話
羅唐同盟
百済の侵攻を防ぐ策を整えるため、使臣として唐に渡ったチュンチュ。皇帝の太宗に謁見したチュンチュが物怖じすることなく天下の和平を語ったことで、太宗は激怒する。一方、チュンチュが唐に行ったことを知り、戒感を募らせる義慈(ウィジャ)王は、唐が介入する前に一気に新羅を攻めることを決めた。新羅の辺境の城が百済によって次々に陥落させられる中、ユシンは病を理由に挙兵せず酒浸りの生活を送り、それを知ったアルチョンは怒りをあらわにする。
第51話
崩れた信義
唐から帰国する途中、チュンチュが暗殺されかけた。一命を取り留めたチュンチュは、新羅の朝廷に唐の官服と政治制度を導入して朝廷を改革することを提案する。朝廷内からは反対の声があがるが、真徳(チンドク)女王はチュンチュの意見を取り入れることに決めた。そのころ、唐では太宗(テジョン)が逝去し、息子の高宗が第3代皇帝に即位した。チュンチュは唐皇室をたたえる太平頌(テピョンソン:唐の高宗の治世をたたえる詩)を献上することにするが、親唐派政策を進めるチュンチュにユシンは怒りをあらわにする。
第52話
太宗武烈王
真徳(チンドク)女王は、チュンチュとアルチョンのどちらを摂政にするかを和白(ファベク)会議で決めることにする。そんな中、アルチョンが摂政になることを阻もうとする花郎徒(ファランド)が、チュンチュを摂政に推薦しようとするが、ユシンは親唐派を推すことに強く反発する。唐の助けを借りて三韓統一を成そうとするチュンチュは、自分の本心をユシンに信じてもらえず苦悩するのだった。ユシンとの溝が深まっていることに心を痛めたチュンチュは、思い悩んだ末に辺境を守るユシンのもとに出向く。
第53話
大義合一
真徳(チンドク)女王の後を継ぎ、新羅第29代 太宗(テジョン)武烈(ムヨル)王となったチュンチュに、ユシンは百済征伐の許可を願い出る。怒りをあらわにしたチュンチュは猛反対するが、三韓統一に唐軍の力を借りることは自分と新羅の兵に対する侮辱だ、とユシンは言い放つ。朝廷が親唐派と反唐派に分かれることを心配するチュンチュは、ボムミンの太子(テジャ)冊立式を執り行った。2人が対立していることを知ったヨン・ゲソムンはユシンに接近し、高句麗と手を組み、唐を討つことを持ちかける。
第54話
出征
義慈(ウィジャ)王が娯楽に明け暮れ国が傾く中、百済の滅亡を告げる幽霊が現れたことで百済の朝廷は大騒ぎとなり、義慈王は怒りに震える。百済出征を控えた新羅では、チュンチュが百済討伐のためにユシンを大将とし、自らも出征する準備を整えた。そんな中、チュンチュから援軍の要請を受けた唐は、蘇定方(ソテイホウ)を総監とし、インムンを副総監とする軍を三韓に送り込む。一方、義慈(ウィジャ)王は羅唐軍の進撃に対抗するため、高句麗と倭(わ)に援軍を依頼し、ケベクを高句麗に送り込んだ。
第55話
黄山伐
新羅軍は、蘇定方(そていほう)と約束した期日までにサビ城に到達するべく兵を進めていたが、ケベクが率いる百済軍に黄山伐(ファンサンボル)で行く手を阻まれる。平原に陣を組んだケベクは、5万の軍勢を誇る新羅軍に対し、たった5千の兵で決死の覚悟で決戦に臨み、連勝を重ねた。ケベクが黄山伐に陣取った意図が分かるまでは攻撃を仕掛けないと言うユシンに対し、いら立ちを隠せないボムミンは兵力で勝っていることを理由に百済軍を攻撃することを申し出る。
第56話
竜虎相搏つ
ユシンが重傷を負い危篤との知らせを受けたチュンチュは、病を押して黄山伐(ファンサンボル)に駆けつけようとする。しかし、臣下たちは反対し、娘でありユシンの妻であるチソもユシンを信じて待ってほしいと訴える。一方、白江(ペッカン)の岸に上陸した唐軍は皇帝の詔書を読み上げて百済に宣戦布告し、百済討伐の主導権を握ろうとする。それは新羅が唐を援護する参戦国との意味合いがあり、ボムミンは蘇定方(そていほう)に強く抗議し、チュンチュは憂慮しつつも大義を守ろうとする。
第57話
花郎の決意
唐軍と合流する約束の日が迫る中、ユシン率いる新羅軍は黄山伐(ファンサンボル)でケベクの決死隊に阻まれて身動きできずにいた。百済を唐の属州にしようと狙う唐軍の総管、蘇定方(そていほう)は、新羅軍が期日を守れないと見込んで唐軍だけでサビ城に攻め込み、百済の義慈(ウィジャ)王を降伏させようと画策する。一方、黄山伐では、新羅軍は百済軍に大敗して士気が落ちてしまう。ユシンが攻撃命令を出さないまま刻々と時が過ぎていく中、花郎(ファラン)たちが決死の覚悟で出征を願い出るが…。
第58話
黄山伐を越えて
士気の高まった新羅軍を率いて、ユシンが百済軍陣営に進撃する。一方のケベクも新羅軍を迎え撃つ。新羅軍の猛攻撃に対して必死の抗戦を続ける百済軍だが、百済軍の陣営に潜り込んでいたユシンの息子サムグァンによって城門が開かれる。勢いに乗って押し寄せてくる新羅軍に対し、死を覚悟したケベクは部下のトチュンをサビ城に戻らせ、義慈(ウィジャ)王を守るように伝える。そして百済軍が劣勢に立たされる中、ついにユシンとケベクの最後の決戦を迎えるが…。
第59話
サビ城の陥落
唐軍がサビ城に進撃しないことに業を煮やしたチュンチュは、ユシンが反目している蘇定方(そていほう)を説得できなければ指揮官の座から降ろすよう命じる。一方、うたげの席で刺客に襲われた蘇定方は、黒幕が判明するまで進撃はしないと言い張り、唐軍陣営に悪いお告げとされる白いカラスが現れたことでサビ城への進撃をさらに遅らせようとする。しびれを切らしたユシンは、蘇定方に攻撃が遅れた責任を取らせると告げ、ようやくサビ城への攻撃を始める。
第60話
百済の涙
義慈(ウィジャ)王の降伏を受けたチュンチュ。百済を属州にしようという野心をあらわにする唐に、ユシンとボムミンは警戒感を強めるが、高句麗を征伐するまでは羅唐同盟の信義を守るとチュンチュは言う。チュンチュに謁見した蘇定方(そていほう)は、皇命に従って義慈王と百済の臣下たちを捕虜として唐に連行したいと告げ、さもなければ羅唐同盟は破棄されるだろうと脅しをかける。唐に対して不満が募る中、ユシンとボムミンは蘇定方からうたげに招かれるが…。
第61話
分かれた大義
反唐を掲げるユシンは、唐軍を討つことで三韓の民心を得るようチュンチュに進言する。しかし唐軍と戦えば同盟の大義は崩れるとして、チュンチュは進言を一蹴した。ユシンとチュンチュの対立を目の当たりにした新羅の朝廷は、親唐派と反唐派の対立が一層激しさを増す。そんな中、唐は百済を属州にするための手段として百済に都督(ととく:中国の官職)を派遣する。一方、百済復興軍は勢力を強め、倭(わ)にいた義慈(ウィジャ)王の息子プヨ・プンの帰還を要請した。
第62話
忠逆の分かれ道
百済征伐での功績を称えられ、ユシンは大角干(テガッカン:新羅の最高官職である角干(カッカン)よりも上の非常位)の地位を与えられる。しかし、反唐派である自分が朝廷に残ることで朝廷内の対立が激しくなると考えたユシンは、朝廷から退くことをチュンチュに願い出る。一方、倭(わ)から帰還したプヨ・プンが加わり、百済の復興軍は勢いを増し始めていた。チュンチュは百済の民心を静めようと唐にいるプヨ・ユンを都督(ととく:中国の官職)に任じるよう唐皇帝に提案する。そんな中、ソラボルではユシンが反乱を起こすといううわさが流れ…。
第63話
危機の羅唐同盟
新羅の朝廷は親唐派と反唐派に分かれて反発し合っていた。チュンチュは兵部令(ピョンブリョン:軍事分野を司る兵部(ピョンブ)の長)のキム・ジンジュにユシンの軍を兵部に帰属させるように命じる。一方、サビ城では新羅軍を率いるボムミンが捕虜の扱いをめぐって唐軍と衝突し、インムンは羅唐同盟に反すると忠告する。直属の軍を失ったユシンは、ボムミンに親唐派を一掃する計画を持ちかける。親唐派もまた、ユシンが反逆を企てていると訴え、インムンを持ち上げて反唐派を討とうとする。
第64話
太子の乱
ユシンが高句麗のヨン・ゲソムンと密談したことを知り、チュンチュはユシンが逆心を抱いているのではないかと疑い始める。そこでチュンチュは、インムンと兵部令(ピョンブリョン)をユシンのもとへ向かわせ、事の真相を探らせようとする。しかし、親唐派の兵部令はユシンに対して敵対心をあらわにし、一触即発の状況に。一方、ボムミンは、兵部令が親唐派の貴族と会合を持ち、太子(テジャ)を廃して親唐の王子を推薦しようとしているという話を聞き、激高する。
第65話
骨肉相食む
挙兵したボムミンとユシンは、太子(テジャ)の廃止を論議していた貴族らを人質にして太子宮に連行する。その知らせを聞いたチュンチュは、全軍に出撃準備を命じる。一方、太子宮では少ない兵力で親唐派の軍に対抗する策が練られていた。北漢(プッカン)山城へ戻り、親唐派一掃に賛同する兵を集めて戦おうという意見に対し、ユシンは挙兵の大義をチュンチュに伝えることが重要だと主張。インムンが、ボムミンとユシンに、チュンチュの意を伝えに行く。
第66話
分裂の終わり
ユシンがいる北漢(プッカン)山城に出征したチュンチュ。ユシンは応戦すれば反逆になると言い、城主のトンタチョンに降伏を命じ、自らは北漢山城を去った。親唐派打倒のために兵を集めるようとしているユシンに対し、チュンチュは出征令を出してインムンにサビの駐屯兵を率いユシンを攻めるように命じた。しかし、サビにユシンとボムミンが現れ…。そんな中、チュンチュと対立していることで心を痛めたムンミョン王妃が、ユシンのもとを訪ねてくる。
第67話
黄竜昇天
分裂した朝廷内の不和を解消するため、チュンチュはボムミンに摂政の座を与える。王座についたことで忠臣に疑いの目を向けてしまった自分自身を振り返り、チュンチュはボムミンに王位継承者としての心構えを説く。そのころ、高句麗では、唐軍が海路で平壌(ピョンヤン)に進撃してくるのに備え、ヨン・ゲソムンが秘策を練っていた。一方、平壌進撃をもくろむ唐とまず百済の反軍を討伐したい新羅の意見がぶつかる中、チュンチュの病状は悪化の一途をたどる。
第68話
白江の戦い
倭(わ)朝廷が百済復興軍を支援するために兵2万7千人と戦船1000隻を派遣したと聞き、文武(ムンム)王となったボムミンは自ら出征することを決める。ユシンが大将軍(テジャングン)に任命され、百済復興軍との最終決戦に向けての準備が始まった。反唐派だったユシンだが、高句麗征伐までは羅唐同盟を維持してほしいというチュンチュの遺言を守り、唐に援軍を要請する。ボムミンは羅唐軍の統帥権をユシンに託し、唐は戦船170隻を派遣して戦いを前に新羅軍との結束を深めた。
第69話
最後の敵
ボムミンは平壌(ピョンヤン)を陥落させ、高句麗王を降伏させることを宣言する。一方、高句麗では絶大な権力を誇っていたヨン・ゲソムンが死去し、3人の息子たちが権力争いを繰り広げていた。ボムミンはユシンを出征軍の指揮官に任命するが、羅唐軍の統帥権を得たい唐が難色を示し、ユシンは指揮官の座を降りることに。唐軍と合流した新羅軍は、冬が来る前に一気に平壌を攻め落とそうと提案するが、羅唐軍の指揮官となった李世勣(りせせき)は長期戦を主張する。
第70話
三韓統一
かつての百済や高句麗の地では、唐の植民地政策が続き、三韓の民を救うという大義名分を掲げたボムミンは、唐との決戦を宣明する。ボムミンからの国書を受け取り激怒した唐の高宗は、ソラボルを征伐して新羅王の罪を問うと宣戦布告する。さらに高宗は、ボムミンの官爵(かんしゃく)をはく奪し、唐の臣下となったインムンを新羅王に冊封(さくほう:天子が臣下や諸侯に冊をもって爵位を授けたこと)することにする。しかし、ボムミンは三韓の民の手による三韓統一という志を前に、目の前に現れたインムンと相容れることはできずにいた。