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風の国

BSフジ 風の国高句麗大武神王ドラマ歴史用語集「朱蒙」「風の国」韓国ドラマあらすじ風の国
風の国 BS11風の国[KBS京都テレビ]
  1. 第一章 第1話〜第12話
  2. 第二章 第13話〜第24話
  3. 最終章 第25話〜第36話
第一章
Noあらすじ
第1話西暦4年、高句麗2代太王の瑠璃(ユリ)王は、長年の征服戦争の仕上げとして 箕山(キサン)部族を従属させていた。 しかし、高句麗建国の功臣であるソソノの直系の沸流(ピリュ)と温祚(オンジョ)が彼らを率いて高句麗を離れ南下した後、瑠璃王の王権は、各部族長達の協議体である諸加会議(チェガフェイ)に押され、微弱な限りだった。 各部族の大加(デガ)達は、自分の腹だけを満たす魂胆だけだったし、高句麗の国運は四分五裂する貴族たちと超大国扶余(プヨ)の勢いに押され、国内外で、もはや風前の灯火だった。 太王である瑠璃が征服戦争を終えて国内城(クンネソン)に戻って来るという知らせが伝わると、諸加会議の構成員たちは、この際太王を変えるという陰謀を企てる。 反乱を起こした諸加会議に相対し、太子である解明(ヘミョン)は僅か数百人の近衛隊で、陣痛に苦しむ皇后と幼い細柳(セリュ)姫の命を守り切らなければならないが…
第2話瑠璃王は葛藤した。父親の身で自分の子を殺すことはできない。 しかし、生まれた王子の運命が、母を殺し兄弟を殺し父を殺し、自分の子供まで殺して高句麗を敗滅に追い込むだろうという大天官の不吉な予言が頭から離れない。 瑠璃王は苦心の末、大天官の予言を無視することにする。ところが高句麗のあちこちで不吉な徴兆が現われ始める。 国鳥である烏の死骸が宮殿の庭にうず高く積まれ、村の井戸は血の色に染まり、家畜が理由なく死んでいくにつれ、民は暴動を起こす。 全ての事件の背後には、諸加会議があった。反乱に失敗した彼らの復讐が始まったのだ。 国政が極度に不安定な中で、王子を産んだ皇后が産後の病気で絶命すると、瑠璃王は大天官の予言が当たり始めたと判断し、極端な決断をするが…
第3話無恤は、黒影に命を奪われる危機に瀕したヘアプを助けるために、朱蒙の神廟へ向かう。 朱蒙の遺体と副葬品が安置された神廟には、それを手にするものが北方の覇権を握るという伝説の神剣が隠されている。 しかし、神廟へ向かう道のそちこちに暗殺装置が設置されていて、今まで誰も朱蒙の廟の中から生きて帰って来た者はいないのだが…。 一方、解明(ヘミョン)太子は、帯素(テソ)王が送り込んだ特殊部隊 黒影が、朱蒙の神廟を侵奪したという知らせを聞き、ひどく驚く。 瑠璃王に急報を伝えるために卒元城(ジョルボンソン)を発ち、国内城(クンネソン)に向かう解明太子。 月日が流れる間に、国内城の瑠璃王はミユ夫人との間に末の王子 如津(ヨジン)をもうけた。 そして国内外の全ての政治的決定に、相加(サンガ)の養子であるペグクの意見を積極的に取り入れていた。 大急ぎで国内城にやってきた解明太子一行は、見慣れないペグクの存在にうろたえ、朱蒙の神廟を侵奪した元凶である帯素王が送った使臣‘サグ’の非道で傲慢な要求に驚くが…
第4話扶余の国境警備隊に連れて行かれた無恤たちは拷問を受ける。そして、間者との濡れ衣を着せられたまま、生命の危機に瀕する。 この知らせを聞いた解明太子は、瑠璃王が扶余城で謁見中にもかかわらず、無恤を助けるために兵を率い扶余の国境を越える。 一方 帯素王は、瑠璃王と、叔父と甥の縁を結ぶことにする。そして壮大な歓迎の宴を開き、宴が盛り上がりを見せた時、解明太子の挑発的な知らせを聞いて激怒する。 瑠璃たちはすぐさまに宿所に軟禁され、いつ命を絶たれてもおかしくない状況に陥るが…。
第5話タンノク(ヨンの父)の私兵に連れて行かれた無恤は牢獄で、殺されそうになっている黄龍国(ファンニョングク)の密偵から、暗号が書かれた書信を自分の代わりに届けてくれと頼まれる。 その頃、黒影達を利用し、黄龍国に操り人形になる国王を擁立し、背後から操作をしていた帯素王は暗殺の危機に瀕し、これに対してタンノクとサグは鋭く対立する。 一方、無恤とマロの活躍で、黄龍国の密偵の暗号と解読した解明太子は、帯素王を排除する千載一遇の機会を得る。 しかし瑠璃王は、諸加会議の反対を理由に解明太子の行く手を阻み、これにより解明太子は独自の方法を模索する。 卒本で静かに過ごしていた解明が急に国内城に帰って来て、再び瑠璃王の信任を得ようとしていると思ったミユ夫人は、相加を動員し陰謀を企てるが…。
第6話解明太子が何かを企てていると思ったペグクは傭兵訓練場に立ち入るが、これに気がついた無恤と鄒勃素(チュバルソ)の妨害で、証拠をつかむことに失敗する。 一方、黄龍国へ行幸に出た帯素王は、偵察兵が帰って来ないと不安がるタンノクの心配を無視して歩を進める途中で、解明の待ち伏せ組と出くわす。 そしてついに、無恤と解明は帯素王の心臓に刀を突き刺すことに成功する。 深い傷を負った解明の代わりに帯素王が死んだという知らせを伝えに国内城に駆け付けた無恤は、再度、父である瑠璃王に会うが…。
第7話高句麗に進軍する帯素王の刃に、民たちは無惨に皆殺しにされる。 国が亡びる危機に瀕し、諸加会議は解明太子を差し出すしかないと瑠璃王に上奏する。 瑠璃王は深く苦悩する。 高句麗の太王としては解明を犠牲にすることが正しいが、既に二人の子を見送った父として、解明まで失うわけにはいかないのだ。 瑠璃王はついに、命懸けの全面戦争を繰り広げようとも、解明太子の命を救うことを決心する。 しかしその時、解明は国の運命と父の生命を守るため、自ら馬を駆り帯素王の陣営に向かう…。
第8話ヨンは運命的に再開した無恤の命を救う。 無恤の強靭な生命力と意志に惹かれたタンノクは、無恤とマロを黒影として育てようと決心する。 一方、解明太子を加えて3人の息子を失った瑠璃王は、成功を期して苦労に耐え1年で、外交力だけで高句麗を扶余と同等な位置まで引き上げる。 瑠璃王は、黄龍国の反乱を背後から支援するなど帯素王に対する復讐の刃を鍛える。 解明太子が死んだのは全て瑠璃王のせいだと固く信じている無恤。 ドジンの助けのもとで無恤は、血も涙もない残酷な殺人者「黒影」として着実に成長し、忠誠度検証も通過して高句麗の要人暗殺の任務を受け、故郷に向かうが…。
第9話太子冊封式を控えた国内城は賑やかな雰囲気の中、各国の使臣団が続々と到着する。 梁貊国の使臣に扮した無恤,ヨン,ドジン一行もまた、無事 国内城への侵入に成功する。 時を同じくして、マファンの情報網が、黒影が侵入したことを感知する。 相加の家に駆け込んだマファンは、この事実を知らせる。しかしペグクは、意図的に報告をしない。 一方、岐山族の族長と政略結婚をした細柳(セリュ)姫もまた、祝賀使節として国内城にやってくる。 怪由(グェユ)はそんな細柳姫を見て想いにふけり、鄒勃素(チュバルソ)にか冷やかされる。 侍女に扮して国内城に侵入したヨンは、暗殺計画を丹念に準備している時に、宮殿内の探索に出た怪由と鄒勃素に正体が露見する危機にあうが…。
第10話タンノクを消そうとするサグの魔の手が伸びている間に、ドジンは帯素王から重要な試験を受けさせられる。 自身を息子のように育ててくれたタンノクへの義理と、帯素王への忠誠心の狭間で、どちらかを選ばねばならない危機に瀕したドジン! 忠誠心に従えば、ヨンの命さえもドジンの手で絶たねばならない。 ここで意気投合したドジンと無恤は、どのみちタンノクの命はこれ以上守れないから、ヨンだけでも助けようという気持ちで、ヨンが扶余から脱出できるように手助けする。 そうして3人は涙の別れをし…。 一方、政治に嫌気が差している如津(ヨジン)王子は、鄒勃素(チュバルソ)を供に宮殿外にお忍びで出かける。 これに気づいた相加とペグクは、如津王子を利用し、新しく情報総官になったヘアプを消す計画を立てるが…。
第11話瑠璃王を暗殺するため高句麗に戻った無恤は、解明の血が染みこんだ地、平泉原に立ち寄り思い出に沈む。 瑠璃王もまた、死んだ解明太子が夢枕に立つと、奇妙な気がしてヘアプを訪ね…。 一方、諸加会議が虎視眈々と機会を窺う中、宮殿外への出入が面白くなった如津(ヨジン)王子は危険な潜行を続け、街で鄒勃素(チュバルソ)が目を離した隙に偶然に無恤と出くわす。 たった一人、頼るところもなくなったヨンは、タンノクの旧友である百厳城主を訪ねるが、罠にかかり命の危険にさらされるが…。 ヨンは必死の脱出を強行し…。 とうとうペグクは沸流部の兵を動員して如津王子を拉致しようとするが、正体のわからない黒影達が現れ如津を途中で捕らえる。 王子の命を救いたければ、一人で平泉原に来いという内密な連絡を受けた瑠璃王は、ただ一人残った息子を助けるため、危険この上ない場所に馬を走らせるが…。
第12話無恤は一人で現われた瑠璃王に向かって泣き叫ぶ。 解明太子はあのように捨てておきながら、どうして臆面もなく如津を助けに来たのかと、瑠璃王の心を突き刺す。 全てを諦めた瑠璃王は、無恤に命を預ける。 間一髪、ヘアプの矢が無恤の体に突き刺さり、無恤にやっと気付いたヘアプがその名を叫ぶと、瑠璃王はひどい衝撃を受ける。 一方マファンは、奴隷として高句麗にやってきたヨンに気付く。 医院で、毒を飲んだ奴隷を助けていた姿を覚えていたマファンは、使いどころのあるヨンを相加のところへ連れて行く。 ペグクの家に隠れていたドジンも、ヨンが国内城にいることを知り安心する。 瑠璃王の命により、人目を避けて国内城の宮殿内に無恤を移したヘアプは、無恤の身分回復を上奏するが、大天官の予言が思い浮かぶ瑠璃王は葛藤する。 矢を受けた無恤の傷はどんどん悪化し、どうすればいいかわからなくなったマロは、マファンに助けを求める。 解明太子に借りのあるマファンは、ヨンを、無恤が隠れている洞窟に行かせるが…。
第二章
第13話ヨンは洞窟で、傷ついた無恤の傷の手当てをしながら、改めて縁の深さを感じる。 薬材を与えたマファンは、如津王子をさらったのが無恤たちであることに気付き、相加の家に行く。 ペグクはドジンに無恤とマロの人相書きを見せ、ドジンはこの黒影が無恤であることに気付く。 無恤はヨンに自分と瑠璃王、解明太子の悲しいいきさつを話し、ヨンは憐憫と共に不思議な感情が生まれ、無恤を抱きしめる。 一方、夜陰に乗じてヘアプを訪ねた無恤は、瑠璃王に会わせてくれと頼む。 やるせなさを感じた瑠璃王は二人きりで会うことを許可する。 ペグクはドジンを宮殿に連れて行き、ミユ夫人に紹介する。そして如津王子の護衛を任せる。 宮殿を出たペグクとドジンは、武術鍛錬中の細柳姫に会う。ドジンと武術鍛錬をしていた細柳姫は、生まれてすぐに死んだ弟にあげたペンダントが、ドジンの首にかかっているのを見てとても驚く。 そして、とうとう、宮殿内の奥まったところで瑠璃王と会った無恤は、今までの罪を償う機会をくれと、予想だにしなかった提案をするが…。
第14話瑠璃王は国境警備を箕山族に変え、諸加会議との摩擦を招く。 しかしこれは、亡くなった解明太子の復讐をするためだ。 瑠璃王の動きに怒ったペグクは強硬姿勢に出ようとするが、慎重な相加に阻止され、思うようにできない。 そのためペグクは、新しい陰謀を企て始める。 一方無恤は、帯素王の首を取る機会を得る。 そして旅閣にやって来たヘアプに、帯素王の暗殺計画を話す。 とても驚いたヘアプは、まず無恤の身を案ずるが、解明太子と重なって見える無恤の姿に、亡くなった胸中の愛しい人が思い浮かぶことを、抑えることができない。 細柳姫は如津を呼び、生まれてすぐに死んだ如津の兄の話を聞かせる。 如津はペンダントを見ながら、自分をさらった黒陰の姿が何度も思い浮かび、いぶかしがる。 ヨンはマファンにせがんで町に医院を出す。そして扶余でしていたように、貧しい病人たちの面倒を見始める。 ヨンを訪ねた無恤は今まで隠していた気持ちを表し、その場面をドジンが、燃え上がる目つきで見ているが…。
第15話細柳姫は、死んだ弟に渡したペンダントを持っているドジンのことを調べ始める。 ものすごい秘密を隠しているクチュとテチョン。ヘアプは緊張する。 しかし大天管の啓示に囚われている瑠璃王は無恤を王子として受け入れられず葛藤する。 一方、国内城で再会したドジンと無恤は再会を喜ぶのもつかの間、お互いが刃を向け合う間柄であることを本能的に直感する。 ヨンに会いに行ったドジンは、タンノクの遺言を伝え、残りの人生をかけてヨンを守ると告白する。 このように無恤とドジン、ヨンはそれぞれ思い悩む。 死の淵をさまよっていた帯素王は、辛うじて命をつなぎ、無恤とマロを殺せと命を下す。 細柳の追及にヘアプは怪由(グェユ)に無恤の秘密を打ち明け、ペグクとアンスンの陰謀にはまった無恤が命を落としそうになった絶体絶命の瞬間、瑠璃王が現れ、刑の執行をやめろと叫ぶが…。
第16話瑠璃王は無理を押してまで無恤の命を救う。このことは、多くの人の疑惑を招く。 ドジンからペンダントに関連した一連の報告を受けたペグクは、無恤の正体を疑いだす。 ヘアプは無恤の王子としての教育をクチュに任せ、無恤は理由もわからぬまま王子としての学識を磨くことになる。 如津王子と細柳姫が、無恤に対し言葉で表せない微妙な兄弟の感覚を感じる中、諸加会議と対立していた瑠璃王の最側近である大臣たちが次々に暗殺される。 事件を調査していた無恤は、ドジンが関わっていることに気付きひどく驚く。 夜遅く、無恤と二人で会ったドジンは、今後同じ道を歩めないことをはっきりと言う。 状況上全てのことが確実になるとすぐに、ペグクは魔の手を伸ばす。 その昔、国内城で起こった不吉な事件が再現され、瑠璃王は「死んだ王子の霊が戻ってきた」という奇怪な噂を耳にするが…。
第17話様々な災いと王子の幽霊の噂に瑠璃王は恐怖を感じる。 ペグクはドジンを手引きし、さらに災いを撒き散らす。 しかし細柳姫は、これらが全て3番目の王子が生きているからだと考え、無恤とマロを呼んで隠密に王子の行方を捜す。 細柳姫の指示で、亡くなった王子の遺品を探しに神壇に潜入した無恤は、そこで、瑠璃王とクチュが話している話を立ち聞く。 そして遂に知ることとなった自分の身分に、大きな衝撃を受ける。 一方扶余では、死の危機を脱した帯素王が、毎日タンノクの悪夢にうなされていた。 タンノクが計略にはめられで死んだと考えた帯素は、消えたヨンを探して面倒を見ようとする。 そんな帯素王の指令を受けたサグは、葛藤する。 解明太子が亡くなった平泉原に行った無恤は、家族ができたにもかかわらず喜べない自分の不運な運命に、むせび泣く。 全ての災いが自分のせいだと考えた無恤は、ヨンのところへ行き、一緒に高句麗から出ようと言う。 押し寄せる病人が、原因不明の病ではなく毒に犯されていることを知ったヨンは、無恤との逃避を先送りにした状態で、瑠璃王に会うことになるが…。
第18話原因不明の病気の拡散が止まらない中、瑠璃王も中毒に侵され死の淵をさまよう。 無恤は扶余城に忍び込み、解毒薬を手に入れることに命をかける。 王の御前に集まってきた諸加会議は、三番目の王子の問題で瑠璃王に圧力をかけ、興奮した瑠璃王は遂に気を失い、界隈に波乱が起こる。 命からがら高句麗に帰って来た無恤がヨンのところに行って解毒薬を渡していた時、瑠璃王が危篤だという知らせを聞き、宮殿に向かう。 急に消えて、みすぼらしい姿になって戻った無恤に当り散らしていたマロと鄒勃素(チュバルソ)は、怪由(グェユ)から無恤の正体を聞いてとても驚く。 一方、扶余の帯素王が送った黒影がマファンの医院に押し入る。 メンガンを含んだ黒影たちがヨンをさらおうとしていた時、無恤のおかげで命をつないだ瑠璃王が全ての臣下を御前に集め、遂に王子の衣服と冠を身に着けた無恤が登場するが…。
第19話王子になった無恤は黒影に見つかったヨンを守るために、入宮を勧める。 ヨンは自分の身分が発覚するかとの不安が先に立つ。 ちょうど、鄒勃素は新国の使者の暗殺事件の時に、ヨンを見たことを覚えていた。 無恤はヘアプに、ヨンの身分を明かして助けてくれるように頼む。 事情を聞いたヘアプは、医院にヨンを訪ね、入宮を勧めながらも、冷ややかな声で条件をつける。 一方ペグクは、帯素王と手を結んで瑠璃王を討とうと決心する。 ドジンが諸加会議の反対を心配すると、あんな老人は無き者にすればいいのだと、腹の内を露にする。 相加に虚偽の報告したペグクは、ドジンと隠密に扶余に向かう。 瑠璃王は無恤を王子として育成するために厳しい教育を始める。 無恤は、豊かな思慮と深い知恵を働かせ、聡明に試験を乗り越えていく。 ミユ夫人は、日々王子としての資質を証明していく無恤の存在が気になって仕方がないが…。 ペグクに会った帯素は、無恤が高句麗の王子であることを知って大変驚くが、すぐに罠をかけて高句麗に使臣を送る。 国内城に到着したサグは収穫祭を口実に使節団の派遣を要望する。 瑠璃王は、迷った挙句如津に行かせることにするが、無恤が自ら進み出て扶余に向かう。 そして遂に、お互いの心臓に矢を向けていた帯素王と無恤が、一対一で会うことになるが…。
第20話無恤はわざと帯素王を挑発する。 だが収穫祭に使臣団を招待した立場である帯素王は、自身の権威を考えながらも、わざと負ける。 無恤もまた扶余に来た元々の目的を知られないため、渾身の力で演技をする。 無恤と帯素王が騙しあう頭脳戦を繰り広げる中、ペグクとアンスンは、高句麗で準備してきた無恤暗殺計画を着々と進める。 河伯の神母(柳花夫人)の墓参りに扶余城を出た無恤は、宿営地でペグクが送った兵と、サグが率いてきた扶余軍の両軍の襲撃を同時に受け、危機に陥る。 だが、全く予想だにしなかった人の助けで命を救われる。 扶余城で収穫祭を口実に、帯素王は無恤に以前の瑠璃王との対決を話し、武術対決を申し入れ、親しげに毒入りの杯を渡す。 何も知らずにそれを飲んだ無恤は刀を手に試合場に入るが、目の前が少しずつぼやけてくる… 一方、無恤が国内城にいない間に、ミユ夫人はヨンの正体に気付く。 ドジンの引き止めにも関わらず、国内城で無恤を待っていたヨンは、アンソンに連れて行かれひどい拷問を受ける。 相加は国内城に戻ったペグクに嘘をついた理由を追及し、越えられない政治的立場の違いを確認した相加とペグクは、完全に道を別つ。 戦争の準備を着々と進めてきた扶余は、帯素王が準備していた秘蔵の武器を持ち、高句麗国境を超え、とうとう戦争が勃発する。
第21話国内城に戻った無恤は、刺客に遭う。無恤の国内城帰還を阻もうとした、ドジンの策略であった。 しかしドジンの方が傷を負い、無恤は無事に国内城に戻り、瑠璃王に敵の内情を知らせる。 ドジンは相加宅で安全に保護されていたヨンに、最後にもう一度、扶余行きを勧める。 だがヨンは、無恤のそばに残るとの気持ちを明らかにする。 一方、諸加会議の協力なくしては戦争に勝てないことを理解している瑠璃王は、密かに相加に会う。 これに続き開かれた便殿会議。 ペグクは無恤が提示した戦略が無謀であると力説する。しかし、新国・黄龍国・梁貊国に加え、箕山部族からも連合軍が来ることになったという瑠璃王の言葉に、相加も、兵と軍備を出すと言う。 無恤は戦場を、高句麗国境ではない扶余の内地にする。 そして決戦が繰り広げられる直前、瑠璃王は解明太子にそうしたように、無恤に鳴り矢を授けるが…。
第22話無恤は惨敗を喫し、勝機は完全に扶余に傾く。 ペグクと諸加会議は瑠璃王に、降伏して無恤の命を差し出せと要求する。 決死の覚悟を質す瑠璃王にペグクは、諸加会議の兵を撤収することで対峙し、怒りが爆発した瑠璃王は、ペグクに刀を突き付ける。 敗戦の責任を取って指揮権を返上した無恤は、帯素王の戦車部隊を破る策を練りながら、怒り 又 悔しがる。 機が熟したと判断したペグクは、遂に反乱を起こす。 国内城にもペグクの魔の手が伸る。相加は拘束され、ヨンは辛うじて脱出する。 反乱の知らせを伝えるために戦地に向かっていたマファンとヨンは、扶余軍につかまってしまう。 一方 扶余陣営に侵入した無恤は、戦車部隊を破る方法を見つけ出し、再度機会をくれと瑠璃王に請願する。 瑠璃王は全軍の指揮権を無恤に委ねる決断を下す。 無恤は、祖国 高句麗と父 瑠璃王の命を賭けた、一世一代の戦いを繰り広げるために戦場に向かうが…。
第23話ドジンを訪ねた無恤は、ヨンを取り戻すのを助けてくれと言う。 ドジンは無恤に、自分の将来もわからない者が連れ戻しに行ってどうするのだ、ヨンに何をしてやれるのだと問う。 瑠璃王は戦争の勝利を機会に、国力を確かに固めようとする。 密かに相加を呼んだ瑠璃王は、王室と沸流部の和議を取り持ってくれと頼み、相加は条件を一つ付ける。 ヘアプと怪由がドジンの正体を疑い始める中、瑠璃王は便前に臣下と貴族を全員集める。 そして、間もなく太子任命を行うと発表する。合わせて、太子に任命された王子は、沸流部の女性と婚礼を執り行うと言う。 太子任命を前に、ミユ夫人と細柳も対立する。 一方、扶余に隠れていたヨンは、メンガンに見つかり王宮に連れて行かれる。 無恤とヨンの関係を知った帯素王は、ヨンを扶余宮に監禁してしまう。 ヘアプは無恤にヨンを忘れろと再度懇願する。 しかし無恤は、心の中のヨンをどうすることもできず苦しむ。 相加は、太子妃になる沸流部の女性を直接選ぶために乗り出す。 一方では瑠璃王と二人きりで会い、国の安定のために如津を太子にするべきだと力説する。 瑠璃王は悩む。そして無恤と二人だけで、馬を駆って王宮の外に出て行くが…。
第24話ドジンは帯素王に高句麗征服計画を訴え、帯素王はこれを許可する。 新国と扶余の連合軍にひどくやられた無恤達は、深手を負って生死の境をさまようマロの命を救うために、急ぎ卒本城に向かう。 無恤は、自分のために大切な人が不幸になるという思いに不安が募る。 一方、高句麗の国内城では、如津王子が自決を試みる。 瑠璃王はまた、自身が父親の役目を果たせないために、子供たちが同じように不幸に見舞われると苦しむ。 細柳姫は、そんな父を温かく励ます。 辛うじて意識を取り戻した如津は、瑠璃王と二人きりで話し、本心をさらけ出す。 瑠璃王もまた、父の情で如津を抱きしめる。心を決めた瑠璃王は、遂に無恤を太子に決定する 相加は足早に動く。一族が貧しく、母方の親戚がいない沸流部の女性のうち、唯一目に留まったジアを、太子妃に決定する。 愛のない結婚を強いられる無恤は、ヨンを忘れられず苦しみ、狂いそうになる。 そして遂に太子任命式の日がやってくる。 この日に合わせたドジンとペグクの反乱計画が着々と進行している中、扶余からも使節団が到着する。 使節団を迎えた無恤は、扶余の使節として到着したヨンと会い、ひどく驚くが…。
最終章
第25話高句麗の太子と扶余の姫として再会した無恤とヨンは、辛い気持ちで見つめあう。 絶対に気持ちを表してはいけないために、更に心が痛む。 扶余の使臣団の挨拶を受けて、ヨンの身分を知った瑠璃王はひどく驚く。 ミユ夫人は、ヨンを暗殺して太子任命式を無き物にしようと計画を立てる。 ヘアプは無恤のところへ行き、互いのために、ヨンを知っている素振りを絶対に見せてはいけないと話す。 無恤がヨンと会えないように監視しろという命を受けたマロと鄒勃素は、皆の目を盗んでヨンを王宮の外に連れ出す。 マファンの医院だった薬材倉庫で再開した無恤とヨンは、揺れる胸中をひた隠し、最後になるやも知れない抱擁を交わす。 そしてとうとう、無恤の太子任命式と婚姻式が盛大に開催される。 その夜、ヨンは誰にも知られずに国内城を抜け出て、姿を隠す。 太子妃になったイジは、初夜、無恤の冷淡な態度に、深く傷つく。しかし、時間がかかっても無恤の心を掴んでやるという気持ちが沸き起こる。 一方、ドジンとペグクの反乱計画に従い、黒影部隊が高句麗に侵入する。 沸流部の女性 イジとの婚姻が負担になっている無恤は、すぐに征服戦争に出征して国内城を空ける。 ドジンが連れて来た黒影が戦闘体制を整え、ペグクは反乱の最後準備として、相加を除去するために乗り出す。 絶体絶命の危機が近づいていることも知らず、軍営で寝起きしていた無恤は、いいからついて来いというマロに従い、山奥の小屋に行ってヨンと再会するが…。
第26話征服戦争の準備の真っ最中に、ドジンとペグクは反乱計画をも着々と進行させる。 マロは太子妃のイジを避けてずっと軍営にいる無恤を、人知れずヨンと会わせてやる。 再会した無恤とヨンは互いに対する熱い想いを確認し、ヨンの隠れ家で一晩を過ごす。 女の直感で、何か不安を感じたイジは、軍営に無恤に会いに来る。 しかしその夜、無恤はヨンところに行って軍営にいなかった。 細柳姫はイジが沸流部の女性であることを忘れずに、監視を始める。 一方、ドジンにずっと注目していたヘアプは、遂にドジンが扶余の間諜であるという証拠を掴む。 ヨンの行方を追っていたドジンは、隠れ家を見つけて行ったところを、正甫総管部の兵に捕えられる。 高句麗陣営に連れて行かれたドジンは無恤と再会し、ひどい拷問に耐えつつ、無恤に、お前を破滅させてやると露骨に敵意をむき出しにする。 心のこもった言葉も届かず、無恤は友を失ったことに苦しむ。 ペグクの反乱の知らせが密かに広がり、相加は兵を伴ってペグクを探しに行き、制圧されてしまう。 ミユ夫人もまた、ペグクのところに行き反乱が本当であることを知るが、如津王子を太王に立てようというペグクの説得に折れ、反乱を支援する。 母の皇太后を尾行した如津王子は、この話を耳にして衝撃を受ける。 とうとうペグクは、諸加会議の兵と扶余の黒影部隊までを率い、反乱を起こす。 ペグクが国内城に進軍中だという知らせに、瑠璃王と無恤はひどく驚くが…。
第27話瑠璃王はペグクが反乱を起したということを知らないまま、臥せっているという相加に会いに、王宮を出る。 ペグクの私獄から相加を助け出した瑠璃王はやっと、反乱の知らせを聞いて大きな衝撃を受ける。 ドジンと黒影たちは、急ぎ王宮に戻った瑠璃王たちを遅い、ドジンの刀の盾になった相加は命を落とす。 ペグクの反乱軍の陣営に連れて行かれた瑠璃王。 ペグクは瑠璃王の命と引き換えに、無恤に投降を求める。 だが、ペグクが最終的に狙っているのは、瑠璃王に加えて無恤の命。 国内城、は反乱軍に完全に包囲されてしまう。 窮地に立たされた無恤は、梁貊国討伐を準備していた中央軍を動かそうとするが、これもまた、ペグクに先に制圧され、近衛兵を除いた全ての兵力を失う。 状況が大変悲観的に変わり、細柳は無恤に会いに行き、お前だけでも卒本に逃げろと勧める。 父親の肉体を失ってもその熱願だけは守らねばならぬと、太子としての選択を求める。 無恤は細柳姫の提案を退け、父 瑠璃王の命を助けようと固く誓う。 ペグクが知らせた期限が近づく中、ミユ夫人とアンスンは夜陰に乗じ、如津王子を引きずるようにして王宮を脱出する。 ドジンはマファンを脅して国内城の隠れ家に隠れていたヨンをさらう。 反乱の知らせを前もって知っていた太子妃 イジは、涙で無恤に許しを請うが、全て虚言に過ぎない。 反乱軍の陣営の牢に閉じ込めれられていた瑠璃王は、自分の存在が無恤に大変な重荷になることを知り、よろいに隠していた短刀を持ち、自ら命を絶つが…。
第28話とうとうペグクは国内城を掌握する。 卒本城に身を隠した無恤は、解明太子が愛着を持っていた卒本に退却した自分に苦しむ。ヘアプはそんな無恤を励ます。 私宅に隠れていたミユ夫人は、如津王子の生死を確認できずに不安になり国内城のペグクのところに行く。 しかしペグクは野心をむき出し、命が惜しければ黙っていろと一喝する。 ミユ夫人は裏切られたとの気持ちに、わなわなと身を震わせる。 卒本城に到着した無恤達を、瑠璃王が迎える。 しかし嬉しい再会も束の間、卒本城では、国内城から脱出する時に負傷した如津王子が生死の岐路を越えていた。 無恤は如津王子の命をヨンに頼む。 太子妃のイジは、無恤が卒本城に到着したのに自分のところに来ないことに傷つく。 自ら無恤のところに行くイジ。だが、無恤がヨンと哀切な視線を交わしている現場を目撃したイジは、表情を冷たくこわばらせる。  一方、扶余の帯素王が国内城に入城する、これを迎えたペグクは、臣下としての態度を取る。 帯素王もまた、大国の王として威厳を見せる。しかし二人は互いのもくろみを隠している。 死地を潜り抜けて卒本城に到着したヨナが、如津の前に現れる。 涙で如津の名前を呼ぶヨナの前で、如津は一時意識を取り戻すが、とうとう回復せずに父 瑠璃王の前で絶命するが…。
第29話無恤は卒本上の外神堂に向かっていたドジンたちを撃退するが、最後まで追撃せずに逃がす。 怪由は絶好に機会を手放した無恤をいぶかるが、無恤には計画があった。 瑠璃王はそんな無恤を軍国政社に命じ、実質的に王権を譲る。 危機の瞬間に王権を譲り受けた無恤は、大きな負担を感じる。 一方、維持はヨンを、帯素王が掌握した国内城に行かせ、再び自分の前に現れれば殺すと脅す。 ヨンは国内城に連れて行かれる途中に脱出を試み、ひどい怪我を負う。 医師を呼んでヨンを治療したドジンは、ヨンが妊娠していることを知る。 無恤の子かとの質問に、ヨンが肯定をすると、ドジンは冷ややかな表情で、「これからお前は俺の女になり、この子も俺の子として育てる」と言う。 国内城を掌握した帯素王は、自身の意思に反する大加を一刀に切り捨てるなど、横暴に振舞う。 帯素王の行き過ぎた内政干渉に、諸加会議の大加たちの不満がペグクに集中し、ペグクと扶余の同盟に微妙な亀裂が生じ始める。 この時を待っていたむは、マファンにチュモの神剣を渡し、国内城に行ってペグクに渡せというが…。
第30話ペグクは帯素王を追い出すことに成功する。 勢いづいて神堂に入ったペグクは、大天管をを殺し、自分を太王に宣布しろと要求する。 扶余に逃げた帯素王は、激怒し兵を引き連れ高句麗を討とうとする。 だが、黄龍国の兵が扶余国境に集結しているという情報を得て狼狽する。 ドジンは全てが無恤の計略であることに気付き、敗北感に苛まれる。 復讐の刀を磨く無恤は、平泉原に集まった兵の到着を待つ。 隠密に合流した桓那の大加の私兵をしても、ペグクの沸流部の兵を負かすには力不足。不利な戦況を覆す時を狙っているのだ。 単独で国内城を掌握したペグクは、高句麗全域の城主と大加を便前に呼び集める。自ら太王の座に即位しようとする腹だ。 卒本城に戻った瑠璃王は、この知らせを聞き最後の決断を下す。 そして太子妃 イジを呼び、沸流部が反乱を起こしたが、イジは高句麗の太皇后としての威厳と権威を失うなと話す。 そして単身 ペグクの太王即位式が開かれる国内城に向かう。 父 瑠璃王が一人で死地に向かったという知らせを聞いた無恤は、無我夢中で陣営を飛び出す。 便前に到着した瑠璃王は雷のように叱り付け、参謀に阻止をされた無恤が泣き叫ぶ中、怒ったペグクの刀が瑠璃王の腹に刺さるが…。
第31話生命の花火が消えていく瑠璃王は先代王がそうだったように、太王の死を臣下たちに見せないために外神堂に向かう。 そんな太王の臨終を見届けられる唯一の人間は、太子のみ。 無恤は耐えかねる悲しみと辛さを感じながら、父 瑠璃王の最期に付き従う。 その頃王宮では、太王が天上に登る道を開くための天祭が開かれていた。 王室の家族と高句麗の全ての臣下,民まで参加した天祭で細柳姫は、父のために祭祀を執り行う。 一生を孤独と絶望の中で生きた瑠璃王は、太王であったために、一番恐ろしく苦痛に満ちた死の瞬間も、一人の人間として迎えることはできない。 しかし最後の瞬間、彼のそばには息子 無恤がいた。 静かに最期を待つ瑠璃王は、生まれたばかりの無恤を捨てたことを深く後悔し許しを請う。 無恤はやっと父のために何かをできそうなのに、そんな機会まで許してくれない父と天を恨む。 瑠璃王は無恤の手をしっかり握ったまま、「この地に新しい世界を開け」という遺言を残し、都切と解明,如津が待つ世界へと旅立つ。 無恤は大きな悲しみと不運な運命の啓示を乗り越え、遂に、高句麗 第三代太王に即位する。
第32話太王になった無恤は、ペグクを殺す代わりに奴隷にする。 そして先王の遺志を受けて征服戦争に乗り出す。 その隙を突いて、太皇后イジは、反乱事件で没落した沸流部を再建するために動き出す。 扶余ではヨンが無恤の息子を産み、ドジンはその子を、本当の子供のように誠心誠意育てる。 二年の年月が流れ、征服戦争によって領土を二倍に広げた大武神王が国内城に凱旋する。 ドジンは帯素王の絶対的な信任を土台に、サグとチョガムを除去し、扶余の実力者の座を固める。 その間着々と進めてきた高句麗との戦争を急ぐ。情報を掴んだ無恤は、間諜を送り込む。 扶余に侵入したマファンとマロ,鄒勃素は、ヨンが生きており、無恤の血を受け継ぐ王子が存在することを知り、大変驚く。 その報告を受けたヘアプは、無恤のためにできることをすると言って、密かに扶余に向かう。 その頃ドジンが高句麗に侵攻し、急ぎ右輔のところに来た無恤にマロが、どうしようもなくヨンと王子の話をするが…。
第33話無恤はヨンと好童が扶余でドジンと共に暮らしているという知らせを聞き、ひどく驚く。 国内城内にこの知らせが密かに広がる中、イジはミョンジンを呼び、ヨンと好童が国内城に来られないように手を打つ。 無恤はマロを密かに扶余に行かせる。 一方怪由は、無恤の命を受け南蘇城奪還のために出兵する。 南蘇城を守るドジンは奴隷になったペグクに会い、復讐の一念に燃えるペグクはドジンの前にひざまづき、最後の機会を与えてくれと請う。 ペグクの罠にはまった怪由は、南蘇城近くで待ち伏せに遭い、敗退する。 扶余に侵入していたヘアプと鄒勃素は、患者を診ていたヨンと接触する。 暗い夜、好童を抱いてドジンの家を脱出したヨン,ヘアプ,鄒勃素は、ミョンジンから情報を得たドジンに見つかり、マロとマファンが手を打つ前に捕まってしまう。 無恤は怪由の敗北と南蘇城奪還失敗、ヘアプと鄒勃素のヨン救出作戦失敗が重なり、四面楚歌に陥る。 この時扶余から使臣が到着し、ドジンと帯素王は扶余の天祭行事の収穫祭に無恤を招待する。 イジを含め全ての高句麗の臣下たちが無恤を止めるが、無恤は愛する人たちの命を救うため、扶余に向かう…。
第34話ドジンは無恤が、ヨンと好童を取り戻すため、危険極まりない扶余に自ら来たことに気付き、動揺する。 辛いのは無恤も同じだ。だがヨンと好童だけでなく、ヘアプと鄒勃素も助けねばならない無恤は、気持ちを押し隠し淡々としてみせるしかない。 帯素王はそんな無恤を、南蘇城で手に入れた戦利品をもって愚弄する。 一方無恤が扶余に来たとの知らせを聞いたペグクは、これが最後の機会と考え、自らの命を懸けた、無恤暗殺計画を立てる。 その頃扶余城には、無恤に征伐された梁貊国の太子が滞在していた。 ペグクはドジンの反対にもかかわらず、密かに、会心の一撃を準備する。 その頃ドジンは、牢につながれていたヘアプと無恤に投降を求め、もし、自分の提案を拒否する場合は、無恤の命の補償はないと脅迫する。 無恤の母代わりとなって育ててきたヘアプは、ひどく動揺する。 マロは扶余宮の侍女に扮したヨナを、ドジンの自宅に潜入させ、ヨンと好童を連れ出そうとする。 怪由は無恤の秘策を聞いて、ヘアプと鄒勃素が囚われている牢に向かうが、ドジンは既に、ヘアプと鄒勃素が自害したとの報告を受ける…。
第35話怪由とマロが率いる別働隊が、扶余の国境守備隊を掌握し、最後の戦争が始まる。 高句麗軍は無恤の指揮の下、扶余の地の奥深くに進撃し陣を構える。 無恤に虚をつかれたドジンペグクは反撃を狙う。 一方、戦争が勃発して帯素王は、ヨンと好童を扶余宮に移し保護しようとする。 好童が無恤の子であり、今は国内城にいるということを今になって知り、ひどく怒りヨンを捕まえる。 無恤は扶余軍だけでなく高句麗軍も考え及ばない作戦を立て実行するが、黒影時代の記憶を共有しているドジンに見破られ、重傷を負う。 無恤の命が危険になり、マロは自身を犠牲にして無恤を逃がす。 ドジンは扶余陣営に捕まったマロへ転向を勧めるが、マロは火あぶり台にくくられても、自分の王は無恤太王だけだと叫ぶ。 帯素王が送った使者から、マロを火あぶりにすると聞いた無恤は、全ての大将の制止を振り切り、マロを助けるために単身 扶余陣営に駆けていくが…。
第36話マロの残酷な死が、高句麗軍の闘志に火をつけた。 マロを失った無恤は、怒りと復讐の意志を燃やし、破竹の勢いで扶余城まで進撃する。 帯素王は、敗退を重ね ひどい姿で扶余城に戻って来たドジンを見て、呆れ果てる。 しかし扶余上は天然の要塞。度重なる城攻めにも、びくともしない。 遠征中の高句麗軍には、長期戦は負担になる。この時マファンが、妙案を出す。 帯素王とドジンは、城門が閉まっているにもかかわらず城内に入ってきた無恤と高句麗軍にひどく狼狽する。 戦況は手を付けられないほど傾き、ドジンは血の涙を呑んでヨンを助け出し、扶余城を脱出する。 とうとう扶余の心臓部に入城した無恤。 御前には帯素王が一人残り、静かに酒を飲みながら無恤を待っているが…。