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光宗大王−帝国の朝−

BS朝日 光宗大王−帝国の朝−光宗大王−帝国の朝− Wiki

激動の時代、「王建(ワンゴン)」の3男として生まれ、高麗帝国の礎石を築き、「千秋太后」へとつながる歴史の要となった高麗第4代王・光宗の半生をドラマティックに描く傑作時代劇!北朝鮮の白頭山での撮影も話題になった。
太祖に続き第2代皇帝になった恵宗(ヘジョン)は、太祖の遺志を受け継いだ王珪(ワンギュ)と朴述熙(パク・スリ)を頼りに政事を行うが、豪族勢力たちに脇を固められたうわべだけの王だった。そんななか、恵宗の強力なライバルで腹違いの弟である王堯(ワンヨ)と王昭(ワンソ)が勢力を持ち始める。後に定宗となる王堯は野心家、一方、王昭(=光宗)は皇室の安全と皇帝権の強化を図る権力主義者であった。激しい王位争奪戦の末、王堯が王珪と朴述熙を排除し、恵宗も殺害。定宗は権力の座に上ったが…。

Noあらすじ
第1話943年(高麗太祖26年)3月―。後三国統一より7年の歳月が流れたこの年、将軍キム・ギョンスルは王都に厳戒態勢を敷いていた。太祖王建(ワンゴン)の命がそう長くないことが国中の者に知れ渡っていたからである。ワンゴンは重篤な状態の中で、白頭山に行った二人の息子、ワンヨとワンソの帰りを待ちわびていた。偉大な太陽が、今、まさに沈もうとしていた…。
第2話契丹の地、白頭山の頂に昇った美しい太陽を見つめて大志を抱くワンヨとワンソ。二人は協力して強い国を作ろうと誓い合う。そこへ王都から「父上が危篤のため、すぐ戻るように」との伝令が届き、二人は馬を走らせた。しかし、時すでに遅く、ワンゴンは静かに息を引き取った後だった。長男ワンムは、父がどんなに二人の帰りを待っていたか、と悲痛な思いを叫ぶ。
第3話ワンゴンが崩御し、開京(ケギョン)では厳かに国葬が行われる。チャンファ王妃はワンギュを呼び、次の王位を継ぐことになるワンムの手助けをしてほしいと頼んだ。ワンギュは即位式で王印を持つ役目をワンヨにさせてはどうかと提案し、王妃はそれを名案と受け入れる。ワンムは自分の体が丈夫ではないことを理由に、王位の座を辞退させてほしいと申し出るが…。
第4話新国王即位の朝―。養父キム・グンリュルは、機嫌が良く高笑いが止まらない。即位式で王印を持つことになったワンヨは、それがワンギョの仕業であることを見抜き、腹を立てるが、ワンソは「王印は私の物だが、しばらく兄に預けたと思えばいい」と進言し、ワンヨもそれに納得する。いよいよ式典が始まったが、ワンムは極度の緊張から倒れこんでしまい…。
第5話ワンムは第2代王となり、恵宗(ヘジョン)と名を変えた。ワンギュは、ヘジョンを巧みに手の内に引き込み、ついには侍中の座を得て人事を一任されるようになる。一方、ワンヨはワンソの優秀な家臣だったチャン・ダンソルを自分の家臣とした。自分の窮地を十分に知るワンヨは、「王位を継げなければ死んだも同じ。いつも側で助けてほしい」とダンソルに頼むのだった。
第6話朝堂で新人事を発表している最中に、大王恵宗(ヘジョン)が倒れた。ワンギュが王に代わって勅書を読み上げるが、その内容に疑問を感じた西京のワン・シンニョムは反発する。また、ワンヨ、ワンソ、ヒョウン太子も、兄の考えとは思えないと意見を述べた。そのころ、王太后殿では、王妃らが集められ、嫡男、嫡子系で王位を継ぐことが改めて念押しされる。
第7話西京の総官で叔父であるシンニョム邸を訪ねたワンヨとワンソだったが、門前払いを食らってしまう。ワンソは「私は太子だ」と大声をあげて強引に面会を果たすが、叔父に会うやいなや平伏して許しを請う。ワンソの大胆さにシンニョムは感心し「兄より弟の方が大物だ」と褒めた。兄弟はシンニョムに「我々の味方となって欲しい」と申し出るが…。
第8話王太后が主催した盛大な法会の最中に、謎の僧侶キュニョが乱入してきた。ワンヨは彼のふるまいにあきれていたが、ワンソとダンソルはキュニョの真意を見抜き感服するのだった。一方、恵宗(ヘジョン)の病状はさらに悪化。「度を超して恐怖に襲われる病気」と診断がくだされ、悪化すれば精神にも異常をきたすと聞かされたキム・ギョンスルは衝撃を受ける。
第9話シンニョムは、ワンヨとワンソ、ヒョウンの三太子を狩猟に誘った。屋敷を訪問し、協力を求めて以来、シンニョムから明確な答えをもらっていなかったため、ワンソは心から喜びその誘いを受ける。そのころ、朝廷ではワンギュの強引で性急な改革に、豪族たちから不満の声が上がっていた。ヨム・サンは王に王室の規律を犯す者を取り締まるよう進言するが…。
第10話狩猟当日―。ワンソが私兵を全員連れて行くことを知ったテモク夫人は、これはただの狩猟ではないのだと勘が働き、夫の身を案じていた。シンニョム、ワンヨ、ワンソ、パク大夫は、朝廷が目を光らせているのを承知で、千人にもなる兵を連れて狩猟地へ向かう。そのことが恵宗(ヘジョン)の耳に入ると、恵宗は「叔父と弟が戦を起こすつもりだ」と言って取り乱す。
第11話ワン・シンニョムが催した狩猟を楽しむワンヨとワンソ。獲物を捕らえることにすっかり夢中になっていたワンヨだったが、ワンソは叔父の顔を立てるため、捕らえた獲物を捨てるよう兄に勧めた。一方、恵宗(ヘジョン)の不安を取り除くべく、チャンファ王太后はパク・スリ将軍に狩猟の集まりを解散させるよう求める。パク・スリは警戒することはないと諭すが…。
第12話ついにシンニョムの後ろ盾を得たワンヨ。ワンソは「まるで三国志の“桃園結義”のようだ」と言って喜んだ。勅令を受けたパク・スリは、翌朝まで待って、シンニョムらの陣を訪れて、私兵の解散を要求する。一歩もひるまない兵部令の様子に、ワンソは解散することを提案した。パク・スリが円満に事を解決したと知った恵宗(ヘジョン)は、信頼できる臣下だと大いに喜んだ。
第13話ムンゴン妃は、占いに長けたチェ・ジモンが、わざわざ人払いをしてワンヨに話した内容が気になっていた。するとムンゴン妃は、「彼は“太子様が次の国王になります”と言ったのでは?」と言い当てる。同じころ、テモク妃もワンソから情勢を聞かされ、「味方の豪族の心を一つにするため、母に会って欲しい」と告げられた。二人の妃(きさき)は義母の神明順成王妃に会い、力添えを願う。
第14話ワンヨ、ワンソの家臣たちは、神明順成王妃が書いた密書を持って各地へ散って行った。警戒を怠らぬよう、ワンヨはワンソ夫婦に自分たちの家へ越してくるよう命じる。そんな中、恵宗(ヘジョン)から予期せぬ宴の招待が届く。一方、チャンファ王太后は、一向に病状が良くならない恵宗の行く末に危機感を抱き、息子がダメなら孫に王位を継がせようと画策する。
第15話神明順成王妃からの密書を受け取った各地の豪族たちは、姻戚のために一肌脱ごうと開京(ケギョン)を目指し始めた。ワンギュを呼び出したチャンファ王太后は、「“次の国王は、孫のフンファ君”という保証がほしい」と迫るが、ワンギュは性急に事は進められないと留保にする。一方、ワンギュから百日法会の名目で、地方の豪族たちが集うと聞かされた王太后は怒りがおさまらず…。
第16話宴の前に錯乱状態に陥った恵宗(ヘジョン)だったが、ウィファ王妃がなんとかなだめ、恵宗を宴席へ連れて行く。宴席で叔父や弟を前にした恵宗は機嫌がよくなり酒をあおり始めた。やがて恵宗は過去に受けた精神的苦痛を語りながら皆の前で錯乱し、ワンソが差し出した甘酒を「これは毒だ」と言って吐き出してしまう。ワンソはその甘酒を恵宗の前で飲み干すのだった。
第17話都城外でパク・スリから私兵の武装解除を命じられた豪族らは、「それが年長者に対する態度か」と憤慨し、にらみ合う両者の緊張は一気に高まる。そこへ駆けつけたワンヨとワンソは豪族たちを丁重に迎え、彼らの怒りを鎮めるのだった。一方、兵部から呼び出されたキム・グンリュルは「風邪を引いて寝込んでいる」とウソをついて、高みの見物を決めこんでいた。
第18話百日法会に出席するという名目で各地から来た豪族らが、ワンヨの邸宅に一堂に集まった。彼らはワンギュの独裁をこのままにしておけないと、次に推す後継者の意思統一をはかろうと話し合う。彼らの動きを察知したチャンファ王太后は激しく憤るが、典医から「陛下の今の状態は奇跡に近い。一刻も早く転地療養をした方がよい」と告げられ、衝撃を受ける。
第19話パク・スリから後継者についての真意を求められた恵宗(ヘジョン)は「息子を地獄の底へは落とせない」と強く反発。百日法会も無事に終わり、ウィファ王妃は意を決してチャンファ王太后に「フンファ君を後継者から外してほしい」と願い出る。それを聞いた王太后は激怒すると大殿へ出向き、発作寸前の恵宗を激しく責め立てる。恵宗はついに意見を曲げてしまい…。
第20話後継者問題に揺れる朝廷は、フンファ君を推すワンギュ側とワンヨを推す豪族・シンニョム側に分かれていた。ワンギュ側はパク・スリとヨム・サンを味方に引き入れなければ形勢不利と判断。恵宗(ヘジョン)の義父イム・ヒは仲立ちを買って出る。そんな中、王室の出入りを求めたユ・チョングン、ユ・グンダルは門の外で足止めを食らい「王室は落ちぶれた」と憤慨する。
第21話キム・グンリュルに娘をめとってほしいと懇願されたワンヨは戸惑うが、ワンソの賛成もあって結婚を承諾する。そんな中、恵宗(ヘジョン)に呼ばれて王宮へ出向いたワンソは、恵宗から宴での一件を感謝されるとともに、娘のキョンファ姫を妻にしてほしいと切り出され驚く。そのころ、広評省の会議に出席した王太后が「亡き陛下の遺訓を軽んじるな」と一喝するが…。
第22話王太后に後継者問題についての議論を阻止された豪族たちは、ワンヨを推すことで意思を固め、全員の手を重ねて決意を誓った。そのころ、キョンファ姫をワンソに嫁がせるという話を聞かされた王太后は「陛下は正気ではない」と言って嘆いた。一方、ワンソの妻・テモク妃も幼い妻が来ると知り嘆き悲しむが、義姉に「王室との関係を厚くするため」と説得される。
第23話恵宗(ヘジョン)の長女キョンファ姫がワンソのもとへ嫁ぐ日―。ウィファ王妃は、化粧をほどこすまだ幼い娘の姿を見つめながら、娘の不憫(ふびん)な運命に涙をこぼした。一方、自分に何の相談もなく婚礼の話を進めた息子夫婦に対して、チャンファ王太后の怒りは収まらない。ワンヨ、ワンソ両太子の婚礼の儀は無事に終わるが、二人は王宮に留まるよう命じられ戸惑うのだった。
第24話かたくなにパク・スリの解任とフンファ君が王太子の座に就くことを拒む恵宗(ヘジョン)。しかし、パク・スリの存在をもどかしく思うワンギュは、一刻も早く決断を迫り野望を遂げたいと考えていた。そんな中、ワンギュが数度にわたって自分の解任要求を願い出たと知ったパク・スリは、直接ワンギュに談判する。王宮が混沌とするなか、ついにワン・シンニョムが動き始め…。
第25話容態を悪化させ、療養先から王宮へ戻ってきた恵宗(ヘジョン)。そんな中、キョンファグン夫人が、訪ねてきたフンファ君を呼び入れたと知ったテモク妃は「両太子は命を狙われている。常に用心しなければいけない立場なのです」と軽はずみな行動をとった夫人に釘を刺した。一方、ワンギュは再度パク・スリの解任を迫るため、臣下から上書を集めることを画策するが…。
第26話上書に「近々異変があるため、陛下は格別な留意が必要。この国には逆賊がいる。」と記した司天供奉チェ・ジモン。パク・スリらはその逆賊こそワンギュに他ならないと危惧する。急所を突かれたワンギュ一派は、より切迫した状況に陥ることに…。そのころ、ワンヨ兄弟は次の策略を遂行しようとしていた。彼らの雇った刺客が大殿に忍び込み、恵宗(ヘジョン)は命を狙われ…。
第27話大殿に押し入った刺客は捕らえられ、その場で自害する。「誰の命令か言え」と問いただすキム・ギョンスルに、刺客は「侍中様に頼まれた」と言い残して絶命した。王宮内はチェ・ジモンの予言が当たったために緊張感が増していた。ワンギュは、両太子をそばに置くよりも外に出して監視したほうが得策だと考え、二人を宮中から追い出すよう命令を下す。
第28話チェ・ジモンの予言に従い、恵宗(ヘジョン)は神得殿から重光殿へ身を移した。そんな中、ワンソらはようやく王宮を発ち、フンファ君は姉キョンファグン夫人との別れに幼い心を痛める。ワン・シンニョムは、フンファ君の就任式が行われる前に西京軍を動かし、都城門を突破することを決意する。一方、王都軍は、パク・スリの流刑により組織の指揮体系が崩壊していた。
第29話第二代王・恵宗(へジョン)が短い生涯に幕を閉じ、重光殿は深い悲しみに包まれる。いち早く恵宗の死を知ったキム・ギョンスルは、このことは口外するなと臣下に命じ、チャンファ王太后殿へ向かった。すぐさまワンギュらの耳にも悲報が届くが、彼らは民衆の神経を逆撫でしないためにも国葬は後回しにして、まず王太子の就任式を進めようと画策する。
第30話ついに西京軍が王都に攻め入り、ワンギュ一派は拘禁される。野望の完遂を目の前で断たれたワンギュは、「太祖様はなぜパク・スリにも遺訓を授けたのか」とむなしい運命を呪うのだった。一方、チャンファ王太后は、国王の象徴でもある王印をウィファ王妃の元から持ち出し隠そうとするが、反乱軍の手によって王印は奪われ、王太后もまた権力を失う。
第31話王宮内では数百人もの臣下たちが処刑され、逆賊とされたワンギュ、イム・ヒ、キム・ギョンスルもワン・シンニョム、ワンヨ、ワンソの前で裁かれる。新王への忠誠を迫られたキム将軍は「侍中が処刑された後、死者を弔いたい」と申し出た。一方、王太后も王宮から立ち退くことに。そんな中、シンニョムが執政の役割を担いたい、とワンヨに申し出る。
第32話朝廷では正式にワンヨを新国王に推すことが決まり、同時にワン・シンニョムは執政大臣として政事を取り仕切ることになった。新官職の名簿を見たワンソは、シンニョムが兄の意見も聞かず一方的に人事を決めたことに憤り、警戒すべきと主張する。そんな中、いよいよワンヨの即位式が始まるが、未来を暗示するかのように空模様が変わり雷鳴が轟く。
第33話シンニョムに呼ばれたチェ・ジモンは、「ワンソ太子には国王になる気運が漂っている」と告げる。シンニョムは「この話は口外するな」と言い渡した。西京への遷都計画を推し進めるシンニョムは、ワンソを西京に送ろうと画策するが…。そのころ、ワンソは山寺のタンムン和尚のもとを訪ねていた。タンムンは、ワンソに一人で生きていく道を選ぶように諭す。
第34話ワンソへ西京建設の職務を告げるシンニョム。驚いたワンソは「死んだワンギュの話を聞いているようです」と答える。ワンヨの名を改めた定宗(チョンジョン)も叔父の提案を止めるどころか「考えてほしい」とワンソを説得した。定宗は「王宮に来て以来、血のにおいや亡霊に悩まされる」と開京(ケギョン)を嫌うのだった。ワンソはシンニョムの真の野望を読み取り、頭を悩ませるが…。
第35話チェ・ジモンから「ワンソ太子様に国王の気運が漂っている」と聞いた定宗(チョンジョン)は、弟がいつ謀反をおこすのではないか、と不安で仕方ない。そのころ、執政大臣ワン・シンニョムは、ヨム・サン公を呼び出し「郷里へ戻って晩年を過ごすべきだ」と事実上の引退を言い渡す。そして、ワンソが最も信頼を寄せる臣下であるチャンにも絶影島への左遷が言い渡され…。
第36話沐浴の最中、父・王建(ワンゴン)と兄・恵宗(ヘジョン)の亡霊を見て気を失ってしまった定宗(チョンジョン)。典医は定宗が心虚症という心の病を患っていると診断を下す。そんな中、定宗の見舞いにやってきた母、神明順成王太后は「西京への遷都計画を保留しなさい」と言い渡した。しかし定宗は、シンニョムを恐れるあまり、母の忠告を聞き入れない。そこで、王太后はタンムン和尚とワンソに面会を求めた。
第37話ワンソは、朝会に出席するよう連絡を受け、いよいよ自分の西京行きが近づいたことを悟る。ワンソは、チャンに代わって第一の家臣を務めることになったモンユに、このような事態になったことを謝罪するが、モンユは「私は、太子がいつか国王になるとわかっています」と語った。そして、ついに朝会で遷都についての議論が交わされる。
第38話突然現れて酒をねだるキュニョに戸惑うワンソだったが、キュニョの話を聞いているうちに次第に心の迷いが晴れ、天の摂理に逆らわず流れに身を任せようと決心する。二人は友愛を深め、酒を酌み交わした。一方、国のために遷都をどうしても阻止したいソ・ピル公は、命を落とす覚悟で上書を書いた。しかし、定宗(チョンジョン)はそれをそっけなく退けるのだった。
第39話西京の地へ赴いた定宗(チョンジョン)らは、これから始まる大規模な西京建設の成功を祈り、祭祀(さいし)を行う。王宮の建設責任者となったワンソは、たった5年で建設を終わらせよという命令に反発し、無謀な計画は結果的に国家を疲弊させるのではないかと心配していた。一方、王太后は二人の息子の行く末を心配し食事ものどを通らず、日増しに衰弱していく。
第40話ワンソが西京へ赴任してから1年の月日が流れた。遷都のための大規模な建設は過酷を極め、駆り出された人夫たちは死に至る者も多かった。その様子を見ていたユ・シンソンは、キュニョとともにワンソの屋敷を訪ね、ワンソに「民の心をつかむため、ぜいたくを捨て、民の苦しみを一緒に味わってください」と助言する。
第41話西京では伝染病が急激に拡大し、梅雨という悪条件も手伝って人夫たちが続々と倒れていった。クォン侍中が苦しむ人夫たちを容赦なく働かせる一方、ワンソは救護所で自ら病人たちに薬を与え、自分の家に備蓄してあった食糧を差し出す。さらに、ワンソは天命に反して、梅雨が終わるまで作業を休止すると宣言する。こうして、次第にワンソは民の心をつかんでいくのだった。
第42話定宗(チョンジョン)は、ワンソに西京建設の再開を命じる。クォン侍中は、さっそく救護所の閉鎖を指示し、病人も現場で働かせようとするが、ワンソはこれに怒り救護所を守る。その様子を見ていたキュニョは、「太子様は国王になる修行に入られた」と目を細めた。そのころ、ワンソが民から尊敬を集めていると知ったシンニョムは、この事態に危機感を抱き、ワンソをますます警戒する。
第43話王太后が亡くなった悲しみが広がる中、さらなる悲劇が王宮を襲う。定宗(チョンジョン)を診察した典医が、定宗の体は悪性の腫瘍にむしばまれていると告げたのだ。一方、再開された西京建設は一段と過酷さを増していた。怒りの頂点に達した人夫たちはついに反乱を起こし、兵士を殺して逃げてしまう。ワンソはこの事態をどのように収拾すればよいか頭を悩まし…。
第44話契丹の百万の大軍が攻めてくると分かり、シンニョムは緊張の色を隠せない。一方、国葬のために開京(ケギョン)へ戻ったワンソは、朝廷が西京の状況を全く知らないことに驚く。さらに、ほとんどの村が廃虚同然になっていることに心を痛めていた。そんな中、定宗(チョンジョン)は「弟は私から玉座を奪うことになる」と言っておびえ、朝廷内にはまたも不穏な空気が漂う。
第45話シンニョムから「玉座に就きたいとは思いませんか?」と問われたワンソ。だが執政にこだわるシンニョムに、ワンソは「太陽は二つもいりません」とはねつけた。毅然としたワンソの態度に、シンニョムは真の国王の器を感じ取る。そのころ、西京では逃亡し暴徒化した人夫を取り締まるため、兵士が増員されていた。しかし、暴徒は先手を打って増員軍を襲い…。
第46話チェ・ジモンが、「西京で天地を揺るがすような驚くべきことが起こり、1つの時代が終わる」と予言した。定宗(チョンジョン)は病の回復を願って、供養米を届ける儀式を執り行う。それを見た民は、凶作や伝染病で多くの平民が命を落としたことも知らず、命乞いをしようとする国王をあざ笑い、石を投げつけた。そんな中、シンニョムの元に息子の死の知らせが舞い込む。
第47話ワンソは執政大臣の息子、ワン・ハムスンが西京で暴徒に殺されたと知り驚く。胸騒ぎがして急いで西京へ戻ろうと臣下に命じるワンソ。一方、シンニョムは急な胸の痛みを覚える。心配する周囲に対してシンニョムは「息子の死を聞いて痛むようになった。すぐに治るだろう」と答えた。そんな中、定宗(チョンジョン)の病状はますます悪化し、肉腫の痛みは全身を駆け巡っていた。
第48話反乱した暴徒が西京一帯を燃やしてしまったショックで、あっけなく命を落としてしまったワン・シンニョム。さらに、侍中のクォン・ジクも殺害されてしまう。チェ公の予言していた「西京の驚くべき事態」とはまさしくこのことだった。最後に官庁を燃やそうとやって来た暴徒たちと対峙したワンソは、「二度と西京建設はしない」と暴徒たちと約束し、解散させる。
第49話王都へ帰ってきたワンソを出迎えた重臣たち。その様子は、朝廷がすでにワンソを次の王と認めているにほかならなかった。しかしワンソは、余命あとわずかな兄に謁見することに気が引けていた。謁見当日、定宗(チョンジョン)は、西京建設の失敗をワンソの責任と一喝し、自分の威厳を振りかざそうとする。しかしその途端、雷が鳴り響き、定宗は気を失って倒れてしまう。
第50話ついに定宗(チョンジョン)から玉座を受け継ぎ、ワンソは第4代王・光宗(クァンジョン)となった。さっそく国事の改革が行われ、光宗は侍中をパク・スギョンに任命する。新朝廷の官職が発表されるが、その人事内容は力のある豪族を登用したものだった。光宗は王座についた途端、急に人が変わったように豪族たちにこびを売るようになり、王族の威厳を失ってしまったかのように思えたが…。
第51話密かにミョンチョン公を呼び入れた光宗(クァンジョン)は、この帝国を永久に保全するためには、自分が天下を運営するしかないと決意する。ユ・シンソンに渡された「韓非子」を読んだ光宗は、その意図を悟ると、本当の顔を巧妙に隠しながら、道化の芝居を始めた。光宗は手始めに、宮中に功臣殿を建て、撃毬(キョック:馬に乗り、竹でできた棒でまりを打って相手のゴールに入れるスポーツ)のための兵士を募り、撃毬場を大きくしたいと臣下に請う。
第52話狩猟を満喫した光宗(クァンジョン)は、ダンソルの家に寄ることに。その途中、官職を求めて貢ぎ物を持参した地方豪族が、パク侍中の家の前で人だかりになっているのを見た光宗は眉をひそめる。その一方で、高位官職に就いても相変わらず質素に暮らすダンソルの住まいを見て、光宗は感心していた。酒の席で光宗は、ダンソル、モンユ、シンソンと永遠の友情を誓って乾杯する。
第53話キュニョに「民が待つ広野へ出るべきです」と強く迫られた光宗(クァンジョン)。キュニョの真剣な様子に光宗は一笑し、「余はうまく仮面をかぶったようだな」と本心を明かした。そして、時がきたら広野に出るとキュニョに約束するのだった。一方、テモク王妃は自分の出身でもあるファンボ一族と会い、ダンソル、モンユ、シンソンと親しくすれば生き残れる、と助言した。
第54話礼成江(イエソンガン)から多くの民が奴婢(ぬひ)として売られていることを知った光宗(クァンジョン)。奴婢船について探りをいれていた光宗らは、逆に追われる身となり、妓楼(ぎろう:遊女屋、遊かく)に逃げ込む。そこの楼主にかくまってもらった光宗は、大夫人とよばれる人物がその妓楼や高麗一の商人を抱えていることを知る。一方、朝廷では、全功臣が四つの等級に分けられた。光宗はできたばかりの功臣殿で宴を催す。
第55話身を隠して市井(しせい:人が多く集まり住むところ)にくり出した光宗(クァンジョン)は、キュニョが貧しい民に施しを始めたことを知る。キュニョはタンムンの山寺で、哀れな民を救おうと懸命の努力をし、そのためには強欲な豪族の信仰心をも利用することをいとわなかった。そんな中、妓楼(ぎろう:遊女屋、遊かく)で大夫人チョ・ソンと対面した光宗は、彼女が美しい風体と商才を持ち、他国の事情に精通していることを知り興味を持つ。
第56話夜明けに王宮に戻ってきた光宗(クァンジョン)は、テモク王妃が夜通し一睡もせずに自分を待っていたことを知って驚く。王妃をないがしろにしていたことに気付いた光宗は、彼女を優しく抱きしめるのだった。そんな中、生き仏の噂を聞いたチョ・ソンは、山寺へ向かう。キュニョが素晴らしい人物であることを知ったチョ・ソンは、必要な費用をすべて負担すると申し出た。
第57話行方不明になっていたキョンファグン夫人とフンファ君が王宮に戻り、朝食の席に家族たちが集まった。光宗(クァンジョン)らの思いとは裏腹に、キョンファグン夫人は「王宮では暮らせません」と願い出る。しかし、光宗はそれを聞き入れない。一方、シンソンの家に集まったダンソルとモンユは兵部の改革について話し合い、神経が過敏になっているパク兄弟への警戒を強めていた。
第58話再びチョ・ソンと酒席を設けた光宗(クァンジョン)は、チョ・ソンに「友にならぬか?」と提案する。朝になって王宮へ戻った光宗は、テモク王妃懐妊の知らせを受け、喜びをあらわにした。朝廷内は沸き、国家の慶事として祭祀(さいし)をあげるべきだと盛り上がる。しかし、国内は立秋を過ぎたというのに暴雨が続き、深刻さを増していた。そこで、チェ・ジモンは祈晴祭を執り行うよう進言する。
第59話タンムン大師が「王妃のお腹の子は男の子」と言っていたと知り、提調尚宮(チェジョサングン:女官長)は喜びを隠せない。そんな中、光宗(クァンジョン)の命で、キュニョが祈晴祭を執り行う。キュニョの全身全霊をかけた祈祷(きとう)が通じたのか、不思議なことに雨雲が去り、太陽が現れた。その奇跡に光宗は感動する。祈晴祭を見ていたチョ・ソンは、ワン公の正体が光宗だと知ってショックを受け…。
第60話祈晴祭が成功したことで、キュニョと光宗(クァンジョン)に対する臣下たちの評価はますます高まっていた。チェ・ジモンは「キュニョ和尚のような大徳が陛下に力添えすれば、高麗国の未来は安泰です」と太鼓判を押す。その一方、光宗の強い態度を見たパク・スギョン侍中は、光宗がこれまで仮面をかぶり続けていたことに気付き、「息子たちの言っていたことが正しかった」と憂慮する。
第61話中国、後周からの使臣を出迎え、皇帝からの祝辞と品物を受け取った光宗(クァンジョン)。光宗の堂々としたふるまいや威厳に満ちた姿に、臣下たちは爽快な気分になる。そんな中、都城内の兵士が増えていることを知ったテモク王妃は「黄州の義兄上たちに会わなければ」と立ち上がる。周囲が「それより御子のために心を配られるべきです」と止めるものの、王妃の心配は止まらない。
第62話無事に男の子を出産したテモク王妃。後に高麗第5代国王・景宗(キョンジョン)となるこの男児はワンユと名付けられた。待ち望んだ御子が生まれたものの、一方では大豪族が窮迫している事態に光宗(クァンジョン)の心中は複雑だった。そんな中、北方では、平州(ピョンジュ)軍とその影響下にいる数千の兵士が攻め入るはずが、西京軍と連合軍に阻止され、兵を動かせず留まる事態に。光宗は胸をなでおろすが…。
第63話体面を潰された平州(ピョンジュ)一派。怒りが収まらないスンギョンは国王を玉座から引きずり降ろすと息巻くが、結局「国王を捕らえたとしても、民心を集め、力を蓄えねばならない」と周りからいさめられる。パク侍中は、「なぜ陛下は我が一族を敵に回すのだろう」と怒り嘆いた。そのころ、大豪族のもとには財産を調査するための官吏たちが放たれた。豪族たちは「国王は毒を胸に含まれたようだ」と警戒する。
第64話はずみで接近してしまった光宗(クァンジョン)とチョ・ソン。光宗のことが頭から離れないチョ・ソンは、陛下を恋慕う気持ちを封じ込め、「私たちはただの友である」と自らに言い聞かせる。そのころ、光宗が最も会いたいと願い、後周建国の礎を築いたという人物・雙冀が王都に向かっていた。一方、パク侍中は「侍中職を退くつもりです」とグンリュルとヨンギュに告げ…。
第65話パク・スギョンに「なぜ私をこれほど窮地に追い込むのですか?」と強く迫られた光宗(クァンジョン)。光宗は「何か勘違いをしている、これはすべて民とともに幸せに暮すためなのだ」と言って、パク・スギョンの侍中職の辞意を決して許そうとしない。そんな中、ついに雙冀が光宗に謁見する。雙冀は立ったまま「なぜ王様は座ってるのですか? 諸侯国としてあるまじき態度です」と言い放ち…。
第66話チョ・ソンの妓房(キバン:芸子のいる店)を訪れた雙冀は、ワン・ユン、ユ・シンソン、チャン・ダンソル、イ・モンユと酒を酌み交わし、豪族たちと光宗(クァンジョン)の対立について語り合った。雙冀は「高麗に来たのなら命をかけねば」と、彼らに協力するとこを誓い、妙案を考えたことをほのめかす。一方、チョ・ソンは昔のこととはいえ、雙冀と結婚するという親同士が決めた約束を思い出し心が揺れる。
第67話そろそろ友の関係を解消した方が良いと考えたチョ・ソンは、妓房(キバン:芸子のいる店)を訪れた光宗(クァンジョン)に「お許しください、卑しい商人である私が、陛下の友を続けられません」と言ってお辞儀をする。光宗は気まずい思いになるが、「今までよい友だった。これからもそうしたい」と告げた。その後、雙冀を含めた臣下たちと夜明けまで政局について語り合った光宗は、雙冀の妙案に度肝を抜く。
第68話雙冀の提案した「奴婢(ぬひ)按検法」にすっかり感心した光宗(クァンジョン)は、実に素晴らしい人材だと雙冀に一目置いていた。そんな中、光宗のもとへ御子のことを報告しに行ったテモク王妃は、光宗から「王妃の実家だからと言って黄州(ファンジュ)だけを厚遇することはない」と言われ、顔を曇らせる。そのころ、平州(ピョンジュ)一派は、次期国王候補であるヒョウン太子を掌中に取り込もうと画策していた。
第69話ついに「大臣たちが抱えている奴婢(ぬひ)を解放させる」と言って、奴婢按検法を打ち上げた光宗(クァンジョン)。大豪族たちは、「国家を揺るがす重大な問題です」と再考を願い出るが、光宗はすべてを退け、人事の異動も発表した。さらに、新侍中にワン・ハムミンを据え、「余の命をすぐに天下に知らせろ」と命令する。さっそく都城内外に公文書が張られ、民はこの新しい法令を大歓迎する。
第70話狙い通りに奴婢(ぬひ)という身分から解放された人々の多くが、光宗(クァンジョン)の兵士になった。奴婢に逃げられた豪族たちの不満は高まり、ワン・ハムミン侍中の風当たりも強かった。タンムン大師、キュニョ和尚は光宗の改革に驚きつつも、「これは始まりにすぎず、ますます途方もない事が起こるはず」と予測する。そんな中、山寺を訪れたチョ・ソンはキュニョに心情を明かすが…。
第71話「奴婢按検法」の施行から間もなく、松岳山への狩猟を計画した光宗(クァンジョン)。民に光宗の偉大な存在を知らしめるため、兵部は一層気を引き締める。そのことを知ったテモク王妃は、光宗に「この国は安泰ではありません」と進言。光宗は「余を理解できない王妃を伴侶と言えようか」と怒り、失望感をあらわにした。一方、平州(ピョンジュ)一族は、王室からの狩猟の誘いに戸惑いを隠せず…。
第72話狩猟に向かった光宗(クァンジョン)は、民からの盛大な賞賛を浴び、民心を掌握した喜びを実感していた。光宗に怒鳴られたテモク王妃は「陛下は変わってしまった」と嘆き悲しむ。一方、平州(ピョンジュ)一族は光宗が油断している隙をついて奇襲をかけようと画策していた。しかし、彼らの動きを光宗はすべて読みつくしていた。これは狩猟の名を借りた“逆臣狩り”だったのだ。
第73話大勢の兵士を連れて現れたパク一族を問い詰める光宗(クァンジョン)。スギョンは懸命に取りなすが、かつて西京の建設現場で人夫をしていたことのある兵士の一人が、スンウィたちの言っていることはウソだと暴露する。一方、雙冀に会ったチョ・ソンは「私のことはどうかお忘れください」と告げた。すると雙冀は「我々は同じ主人を恋慕っているのだ」と彼女に理解を示し…。
第74話クォン・シンの告発を受け、光宗(クァンジョン)に「チュン・ホンとワン・スンは謀反を企てた」と進言したチャン・ダンソルとワン・ウク。光宗はワン・ウクに「罪人を厳しく推問しろ」と命じ、その場に居合わせた臣下たちは大豪族の危機的状況に戦々恐々とする。一方、パク家ではこの難局について話し合うが、スギョンが「国王の目の前で命乞いをする」と言い出し…。
第75話ヒョウン太子と平州(ピョンジュ)の処遇について、光宗(クァンジョン)は苦悩していた。ユ・シンソンら若い臣下たちは「機会を逃してはなりません。全員殺しましょう」と強く迫る。雙冀は「奴婢按検法」に続く第二の大改革法案として、科挙制度の導入を提言し、光宗はそれを取り入れた。そんな中、光宗は反逆事件の推問の場を義刑台から王宮に変えさせ、すべての大夫と臣下を呼ぶよう命じる。
第76話ついにチュン・ホンとワン・スンの推問が王宮内で始まった。二人は罪を認めたものの、共謀者について決して口を割ろうとはせず、目を覆いたくなるほどの拷問が皆の前で行われる。光宗(クァンジョン)は「彼らの共謀者は誰もが知っている者だ。その中には王族もいる」と言い放ち、その日の推問を一時中断させた。臣下たちは光宗の残忍な一面を垣間見て震え上がるのだった。
第77話光宗(クァンジョン)のもとを訪れたウォンニョン太子とヒョソン太子は「大逆の共謀者はヒョウン兄上です」と言って、王室の兄弟と共同で作った上書を差し出した。しかし、光宗は「ヒョウンの立場になって考えろ」と言って、太子たちを帰す。一方、ワン・ウクは、罪人たちが瀕死の状態だと、一刻も早い王命を光宗に促す。新しい屋敷に移った雙冀のもとには、チョ・ソンから生活必需品が届く。
第78話ついに光宗(クァンジョン)は罪人たちを釈放することを決意する。残酷な拷問(ごうもん)を行うも、死刑に処さなかったことに周囲は違和感を覚えるが、光宗は「余は血を望む君主ではなく、慈愛に満ちた国王になりたい」と自らに言い聞かせた。それを知ったシンソンたちは「すべてが台無しだ」と落胆するが、大殿へ出向いた彼らに、光宗は「真の権力者は戦わずに天下を治める」と告げた。
第79話光宗(クァンジョン)は、気心の知れた臣下である雙冀、シンソン、ダンソル、モンユと一晩中飲み明かし、次なる改革・科挙制度に期待をふくらませていた。雙冀と元鳳省の学士たちは速やかに科挙導入へ向けて動き始める。しかし、予想通りそのうわさを聞いた豪族たちから不満の声が上がった。そんな中、内密に平州(ピョンジュ)一派を夕食に招待した光宗は「公たちはもう死んだも同然」とくぎを刺し…。
第80話平州(ピョンジュ)一派に今後の在り方について問いかけた光宗(クァンジョン)。スギョンは「私の命が必要であれば喜んで差し出します」と答え、光宗もこれ以上戦わないことを約束する。スギョンは「我々の負けだ。郷里の平州に帰る」と息子たちに告げた。一方、礼成江(イエソンガン)の入り江では、商団を率いてきた後周からの官吏が、雙冀の父から書状を預かってきたと雙冀を探していた。
第81話パク・スギョンの家では、郷里に帰る準備が着々と進められていた。スンギョンたちはいまだ不服で仕方ないが、スンウィは「すべての未練を捨てて平州(ピョンジュ)へ帰ろう」と弟たちを説き伏せる。一方、雙冀の父の件を聞いた光宗(クァンジョン)は、「家事をする伴侶もなく不便だろう」と心配していた。すると、これ以上黙っていられないと考えたチョ・ソンは光宗にすべてを告白し…。
第82話西暦958年5月、光宗(クァンジョン)は歴史に残る科挙制度を宣布した。科挙の試験に受かれば、平民でも官職に就けるという画期的な改革に民は喜び、「国王陛下は素晴らしいお方だ」と賞賛する。そんな中、光宗(クァンジョン)は大殿に雙冀とチョ・ソンを呼び、二人の婚礼を後押しすると告げる。戸惑っていたチョ・ソンだったが「この縁を謹んでお受けします」と婚姻を受け入れた。
第83話雙冀とチョ・ソンの婚礼の準備を、光宗(クァンジョン)と王妃が取り計らっていることを知った家臣たちは、光宗が特別に雙冀をかわいがっていることに不満を隠せない。一方、郷里の平州(ピョンジュ)で暮すことを決意したヒョウン太子は、フンファ君らに見送られ王都を出ていく。チョ・ソンは婚姻後も客館を続けたいと雙冀に願い出た。雙冀はそれを承諾し「幸せに暮そう」と告げる。
第84話雙冀とチョ・ソンの婚礼の儀がつつがなく終わり、満足した光宗(クァンジョン)は、宴(うたげ)の席で浴びるように酒を飲む。すると光宗は、泥酔した勢いで「古いものは思い切って捨てなければ」と口にした。そんな中、スンウィは、ヒョウン太子が平州(ピョンジュ)に戻ったことをスンレから聞かされる。そして、スンギョンが早速太子に会いに行ったことを知り、「ヒョウン太子には一切会うな」とスンギョンに命じた。
第85話宴(うたげ)での光宗(クァンジョン)の発言を非難したソ・ビル公に激怒した光宗は、ソ公の首をはねろと命じた。驚いたテモク王妃は、シンソンに助けを求める。その話はまたたく間に朝廷に伝わり、ソ公の実直な性格を知る臣下たちは光宗に思いとどまるよう提言する。皆の思いに光宗は刑を取り消すが、これを機に陛下を恐れた臣下たちは、誤りを進言できなくなってしまう。
第86話5年の月日が経った―。建立が進められていた帰法寺も完成間近となり、朝廷では科挙制度で新しい人材が登用され、光宗(クァンジョン)も安泰の日々を送っていた。そんな中、光宗は西都へ巡行することを決める。黄州(ファンジュ)にいる息子のワンジュにも、光宗に会いに行くと聞いたテモク王妃は心から喜ぶ。しかし、巡行のうわさを耳にした平州(ピョンジュ)のスンギョンたちは千載一遇の機会と考え…。
第87話帰法寺落成の法会に出席した光宗(クァンジョン)は「臣下は民の公僕であり国王は公僕を率いる長にすぎない。皆がともに生きる世を開こう」と祝辞を述べた。そのころ、地方巡行の話を雙冀としていたチョ・ソンはチャン公とイ公が巡行に同行しないことを気にかけていた。光宗のもとを訪れたソ・ビル公は、老いたことを理由に官職を退きたいと申し出る。
第88話王族を同行させ、たった200人の兵だけを伴って地方巡行に出かけた光宗(クァンジョン)。王都に残ったダンソル、モンユは万全の対策を講じておきながら、なぜか胸騒ぎを抱いていた。そのころ、平州(ピョンジュ)では、スンウィ兄弟が光宗の到着に備えて、極秘裏にクーデターの準備を進めていた。ついに平州へ到着した光宗は、迎えの集まりの中にパク・スギョンが居ないことを不思議に思うが…。
第89話屋敷が平州(ピョンジュ)軍に包囲されたことを接主から知らされたシンソンは、どうしたら光宗(クァンジョン)の命を救えるか考えをめぐらせていた。そんな中、開京(ケギョン)のパク・ヨンギュの家から、密書が忽然(こつぜん)と消えた。光宗の危機を耳にしたヨンギュの下男が持ち出したのだ。同じころ、スギョンは、光宗が別宅に来ており、さらに息子たちが事を起こしたという一報を受けて悲嘆に暮れる。
第90話別宅に放たれた火は瞬く間に燃え広がった。替え玉として国王の衣装に身を包んだシンソンは、光宗(クァンジョン)に最後の別れのあいさつをし、二人はかたく抱き合う。焼け跡の中から光宗の亡きがらを見つけたスンウィは、父に「次期国王にヒョウン太子を推薦するつもりです」と告げた。そのころ、無事に裏道から逃げ出した光宗は、シンソンの忠義に感謝し、自分の愚かさを深く後悔していた。
第91話王都軍と西都軍に包囲された平州(ピョンジュ)一族は「あれほど完璧に計画したのに、なぜこんなことになったのか?」と疑問を抱くが、ほどなくして光宗(クァンジョン)は生きており、ユ・シンソンが身代わりに死んだことを知る。姿を現した光宗は、逆謀の一部始終を知り、キュニョの制止も聞かず、逆謀に参加した全兵士の首をはねるよう命じた。さらに、重罪人たちを王都へ移送するよう告げる。
第92話一族を皆殺しにされ、息子たちを王都へ移送されたパク・スギョンは、深い悲しみの中で自害した。一方、シンソンを失ったことで心が氷のように冷たくなってしまった光宗(クァンジョン)は、周囲の者が必死で止めるのも聞かず、平州(ピョンジュ)の密書の内容から黄州(ファンジュ)一族や太子、9歳の息子ワンジュまでをも罪に問おうとする。タンムン大和尚が説得を試みるが、光宗は聞く耳を持たず…。
第93話とうとう我が子ワンジュに対しても、服毒の刑を言い渡した光宗(クァンジョン)。それを聞いたテモク王妃は怒りと悲しみの末、「私が先に死にます」と言って光宗の前で自らの喉元にやいばを突きつけ、ワンジュの死刑を阻止した。そんな中、ついにヒョウン太子の刑も執行される。都城門の外にあふれた死体を供養するキュニョは、あまりにも無慈悲で残酷な光宗の命令に心を痛める。
第94話一目置いていた重臣のチェ・ジモンまで、流刑に処した光宗(クァンジョン)。そこへソ・ビル公の訃報が舞い込み、光宗は「皆、余のもとを去っていく」と孤独にさいなまれる。そんな折、光宗はキュニョが、死んだ逆臣の薦度祭(チョンドジェ:死者の魂をなぐさめ、霊界に引導するための儀式)をあげていることを知り心が波立つ。真意を問う光宗はキュニョから“哀れな国王”と言われて憤り、「夜が明け次第、やつの首をさらせ」と言い放った。