時は1609年。朝鮮王朝に光海君が即位した翌夏、江原で謀反騒ぎが起きた。漢陽から秘密裏に派遣された司憲府監察のキム・ヒョンド(キム・ジフン)は、部下のチャン・マン使令(チョ・ヒボン)と騒ぎの真相を調べるうちに、王朝を揺るがす史実を掘り起こしてしまう。キムは謎の本屋主人のホ・ユニ(イム・ジョンウン)の協力を得て、王朝がひた隠しにする事実に迫っていく。しかし、彼らの調査結果は公表されることはなかった。王朝の平安を維持するため、承政院のチ・スン左副承旨(キム・ガプス)が率いる秘密組織のシンム会がその結果を監理することになったのだ。キム、ホ、チャンの一行は、次々と発生する奇妙な出来事を追い、朝鮮王朝の秘密へと迫っていく!
No | あらすじ |
第1話 謎の光(上) | 朝鮮王朝に光海君が即位した1609年。観察使イ・ヒョンウクは、江原周辺で発生した不思議な現象を朝廷に報告したために、謀反の首謀者として捕らえられる。事の真相を探るため、秘密推鞠(謀反などの罪を密かに調査)を命じられた司憲府・監察(官吏の悪事を暴く役人)のキム・ヒョンドは、部下のチャン・マン使令とともに、江原へ向かう。キムにとってイは師匠だった。師匠の無実を信じ、キムは江原の上層部に斬り込んでいくが…。 |
第2話 謎の光(下) | 江原近郊の山村で、村人が忽然と消えたという。キムの師匠であるイが日記に記した“ある事実”と関係があるのではないか? 瀕死の師匠が、手を引けと警告するのも聞かず、キムはひとり山村に向かった。漢陽へ戻ったキムは、ファン都事と承政院左副承旨のチ・スンから師匠が起こした事態を収束させるよう迫られる。キムは本屋の女主人ホ・ユニ別監に協力を仰ぐが、はたして師匠の命は助かるのか? そして、彼女が所属する神武会とは!? |
第3話 新羅の黄金の呪い | ある村で出土した金塊をめぐり、キムたちが洞窟に招かれた。そこには、体が溶けつつあるチョン・ソクボムがいた。彼は金塊を独り占めしようとしたが、体の異変に気づき手放したという。ホ別監やチャン指令の制止を振り切って発掘現場に乗り込んだキムも、体に異変が…。その後、3人は戸曹(経済を司る中央官庁)が管理する金塊を視察。金塊は1,000年以上前のもので、人々が空を見上げる様子が刻まれていた。解読に挑む3人に危険が迫る! |
第4話 赤い目の正体 | 京畿・楊州で惨殺死体が発見され、キムたちが調査に呼ばれた。連続する殺人事件に、地元の検律(検死官のこと)は虎の仕業と主張するが、ホは30年前に現れた楊州牧使と呼ばれる妖怪の仕業だと推測した。しかし、キムは検律の態度に違和感を覚え、事件には裏があると感じた。検律の自宅を訪問すると、病に苦しむ息子を看病する検律の姿が。ホ別監もある少女の行動に疑問を抱く。そしてある夜、森で捜査中のキムが何者かに襲われた! |
第5話 封印された小説 | 町で人気の語り部スンタクが捕盗庁(警察のこと)に拘束された。彼が語る小説と酷似した殺人事件が3件も連発したのだ。しかし、スンタクはある男から小説を譲り受けただけと釈明する。その男ことギョンフンが落とした紙を手に入れたキムたちは、彼が予知能力を持つムーダンだと気づく。ギョンフンは朝鮮王朝の予言書を書いたために、宮廷を追われた女占い師の私生児なのだ。出自を知ったキムは、王朝の暗部に足を踏み入れてしまう。 |
第6話 イ・ドゥの妖怪 | イ・ドゥ内禁衛将の別宅で、お抱え易者の惨死体が発見された。幽霊に殺されたと主張するイは、キムに調査を依頼。早速、一行は別宅へ向かう。そこは以前、謀反を起こしたチェの屋敷だった。司憲庁の捜査が入る前に本人は逃亡、家族や使用人が処分されたという因縁の館なのだ。キムも当時の捜査に関わったが、急に幕引きされたことに、今でも疑問を感じていた。すると、若きムーダンが祭器を取り戻しに現れた。彼女の真の目的とは!? |
第7話 四次元の村 | 参判の娘と駆け落ちした下男が、町外れで発見された。町に伝わる“新天地”に戻ろうとして、自殺したという。ホが語るには、“新天地”は身分や貧富の差がなく、不老不死の桃源郷。下男は戻ろうとしたのか? 現場を調査したヒョンドは、血からにかわの匂いを嗅ぎわけ、事件の鍵は白丁が暮らすパン村にありと確信。嫌がるチャンを連れて聞き込みに向かう。しかし、ある画廊に入った瞬間、ヒョンドに異変が! 村に隠された秘密とは!? |
第8話 不滅の予言者 | パン村でキムが消えた。失踪からすでに2日。しかし、キム救出を頼み込むホとチャンに、チは捜索の中断を下す。ふたりは不可思議な現象に詳しいチョ医師に相談し、恐ろしい事実を伝えられる。“新天地”から戻った人間のそばにはわら人形が沿えてあり、幻覚剤のせいで5日以上経つと意識不明のまま死んでいくと……。ホは愛するキムを救うため、予知能力を持つ東方朔という男に会う。150年も塔に監禁され続ける男が語った未来とは? |
第9話 チャンギの襲撃 | 恵山に向かうキムは、白頭山近くで砂嵐に遭い、近くの旅館に運び込まれる。偶然にも隣の部屋にはシンム会咸鏡支部のイ・パンヒョンが泊まっていた。彼はチャンギと呼ばれる人間の血を吸う化け物を追い、1カ月も宿の女将を監視していた。3日前には猟師が失踪したと言い、キムも真相解明に協力する。そこに、疲れ切った様子の捉虎軍たちが現れる。彼らもチャンギ討伐で山をさすらっていたのだ。そして深夜、チャンギが牙をむいた! |
第10話 竜宮からの帰還兵 | 竜が降臨したという噂を検証するため、小さな島へやってきたキム一行。倭乱の時には軍営が置かれたと自慢する村の世話役、オ・スングォンは3人を歓迎するが、村人はキムたちを見ると逃げ出す始末。島外には知られたくない出来事が起きたようだ。オは3人に竜神が降臨したのだと説明し、祝の儀式を執り行う。キムは気づいていた。竜神伝説は村を襲うなにかの隠れ蓑であることに。そんなとき、チャンの体に信じられない異変が起きる。 |
第11話 頭朴神の復活(上) | 胸には手形の火傷の跡、首と体は別人、うなじには刺青。奇妙な死体が連続して見つかった。キムたちはチと検死に立ち会うが、チはこの事件には関わるなと警告する。しかし、3人はうなじの印が20年前に全土を揺るがせた“頭朴教”のものと突き止める。そんなとき、チが失踪した! シンム会は全力でチの行方を追うが、手掛かりはなく……。3人は国巫庁(宮廷に住むムーダン)で頭朴教の説明を受け、教団とチの因縁を知ることになる。 |
第12話 頭朴神の復活(下) | チとキムが“頭朴教”の手に落ちた。ホとチャンはすぐさま奪還に動くが、あえなく敵に捕らえられてしまう。神物なくしては復活できない教団は、チを拷問し、隠し場所を吐かせる。キムはチ、ホ、チャンをアジトに残し、隠し場所へ走った。そこにあったのは、見覚えのある物体だった。チの命が処刑されるまで、残された時間はわずか。キムは死力を尽くしてアジトへ走る。仲間は助かるのか? 悪に魅せられた教団は復活してしまうのか!? |