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03/15(Sat) 11:22
龍の涙

BS日テレ「龍の涙」龍の涙登場人物李成桂李氏朝鮮高麗

高麗(コリョ)末〜朝鮮建国
高麗末、高麗の外交は中国の親明から親元にかわり、高麗と明との関係は悪化する一方であった。1388年、明は高麗が元から取り戻した鉄嶺(チョルリョン)という地域を返すよう通告する。そこで、チェ・ヨン将軍を中心に明の対高麗の前進基地である遼東(ヨドン)征伐論が浮上し、チェ・ヨン将軍はイ・ソンゲ(後に朝鮮王朝建国の王「太祖(テジョ)」)に遼東征伐を命じる。しかし、イ・ソンゲは、遠征の途中にある威化(ウィファ)島で兵を戻らせ、チェ・ヨンを除去した後、軍事的実権を掌握、後に朝鮮を建国する。
ドラマ“龍の涙”は、朝鮮建国のきっかけとなった“威化(ウィファ)島回軍”という歴史的な事件から始まり、朝鮮の建国、朝鮮王朝最大の骨肉争いと言われる「第一次・二次王子の乱」を経て、「ハングル発明」という朝鮮王朝最大の偉業を成し遂げた第4代目王「世宗(セジョン)王」までの話を壮大なスケールで描いている。

王の命令に逆らい、イ・ソンゲ(後に朝鮮王朝建国の王「太祖(テジョ)」は威化(ウィファ)島で兵を戻らせ、強力な軍の力を利用し実権を掌握。王の座に即位しようとするが、高麗の忠臣たちの反発も益々激しくなる一方だった。反対勢力の中心的人物で、当時学者として名の高いジョン・モンジュの説得に息子のイ・バンウォン(後に朝鮮3代目王「太宗(テジョン)」)が立ち上がり、朝鮮建国に一緒に参加することを勧めるが、ジョン・モンジュはそれをきっぱり断る。やがてジョン・モンジュはイ・バンウォンにより殺されてしまい、それから2ヵ月後である1392年7月17日、イ・ソンゲは王位に就き「朝鮮」が建国された。そして太祖(テジョ)イ・ソンゲの右腕として朝鮮建国に貢献したジョン・ドジョンとイ・バンウォンの対立が始まった。一方、イ・ソンゲは後継者を誰にするのかを考えあぐねていた。なぜならイ・ソンゲ(李成桂)には、二人の婦人とそこから生まれた8人の息子がいたのだった…。

Noあらすじ
第1話高麗王朝の禑(ウ)王と門下侍中(ムナシジュン)のチェ・ヨンは、明から突きつけられた鉄嶺(チョルリョン)以北の返還要求に反発し、遼東(りょうとう)征伐のための出兵命令を出した。しかし梅雨の長雨や疫病などにより戦況は悪化、威化島(ウィファド)に進軍していた前線では脱走兵が後を絶たなかった。そこで右軍を率いるイ・ソンゲは、左軍の長 チョ・ミンスとともに、王命に逆らって兵を開京(ケギョン)に撤収させる、いわゆる「威化島回軍(フェグン)」を決行した。知らせを聞いたイ・ソンゲの息子たちは、王命に背いた父を責める長男イ・バンウを除いて皆が開京から一時身を隠した。王の義理の父でもあるチェ・ヨンは、城の周りに兵を配備し反乱軍から王を守ろうとするが、イ・ソンゲらの軍は警備を破って入城し、チェ・ヨンを国難を招いた罪により捕らえる・・・。
第2話チェ・ヨンは連行され、禑(ウ)王も廃位される。朝廷は次の王様を誰にするかで意見が分かれる。禑王はシン・ドンの子であり正統な王族ではないとするチョン・ドジョンらは、イ・ソンゲの即位を主張するが、結局は王族派の意見が勝ち、禑王の息子昌(チャン)が即位することに。イ・ソンゲ派のチョ・ジュンらは田制改革にかこつけて、王族派のチョ・ミンスの不正を糾弾し捕らえる。また、流刑になっていたチェ・ヨンは処刑される。一方、島に流された禑王の元を、チェ・ヨンの甥 キム・ジョが訪れる…。
第3話禑(ウ)王から2本の小刀をたまわったキム・ジョは、それをクァク・チュンボとチョン・ドゥックに手渡す。小刀はただの装飾品で、贈答に他意はなかった。しかしイ・ソンゲの五男イ・バンウォンは、それを「禑王によるイ・ソンゲ暗殺の企て」に仕立て上げる。暗殺の共謀という濡れ衣を着せられ投獄されたキム・ジョは獄中で死に、昌(チャン)王は廃位され、王族派のイ・セクらも共謀者と見なされ流刑になる。チョン・ドジョンらは次の王を、禑王の遠い親戚 定昌君(チョンチャングン)にする…。
第4話気の弱い定昌君(チョンチャングン)は王位に就くことを拒否するが、イ・ソンゲに脅されしぶしぶ即位、恭譲(コンヤン)王となる。新王は島に流されていた禑(ウ)王と昌(チャン)王に毒を送って自害させる一方、イ・ソンゲ派の者や彼の息子たちには高い位を与えるなどして厚遇する。
権謀術数に疲れて気がふさいでいるイ・ソンゲはトゥン・ドゥランを連れて心の師である無学(ムハク)大師に会いに行く。
イ・ソンゲの娘ギョンスンとイ・ジェの結婚式が行われる。そこへ、明に派遣されているユン・イとイ・チョが、明の皇帝に対して王とイ・ソンゲを貶める発言をしたという報告が入る。
流罪にされている王族派イ・セクらの陰謀と決め付けたペ・グンニョムらは、イ・セクらを投獄し、責め立てる…。
第5話イ・ソンゲはチョン・ドジョンに勧められ、イ・セクらを赦免するよう王様に進言し、事件を収束させる。寛大なところを見せて民心を得る計画だった。
イ・セクの弟子 ハ・リュンは、釈放された後に考えをめぐらし、イ・バンウォンの義父であるミン・ジェに接近する。
イ・ソンゲの郷妻(ヒャンチョ、正室)ハン氏が亡くなる。五男のバンウォンは官職を辞し3年間墓守をする。
イ・ソンゲは明に行っていた太子を出迎えにトゥン・ドゥランと海州(ヘジュ)へ行くが、そこで落馬してしまう…。
第6話海州(ヘジュ)でイ・ソンゲが落馬して生死不明との報を聞いた王族派のチョン・モンジュは、イ・ソンゲと彼の一派を葬る千載一遇のチャンスと考える。しかし慎重なイ・セクは反対し、臆病な恭譲(コンヤン)王もイ・ソンゲ派の官僚を幽閉するだけで事を済まそうとする。
実は予め落馬を知っていたチョン・ドジョンは、流刑にされる直前、バンウォンの手下 チョ・ヨンギュに手紙を託した。海州への道に兵を忍ばせ、チョン・モンジュの刺客を討てという命令だった。一方チョン・モンジュは王の許可なく海州へ刺客を放つ。が、刺客はヨンギュの私兵に片付けられる。イ・バンウォンは海州へ行きイ・ソンゲを連れて帰る…。
第7話イ・ソンゲが開京(ケギョン)に戻ったと聞いたチョン・モンジュは、恭譲(コンヤン)王に改めてイ・ソンゲの処刑を頼むが拒否される。イ・ソンゲからの報復を恐れた恭譲王は逆に幽閉していた彼の一派を釈放し、彼の殺害を進言した者たちを投獄する。
実はそれほど弱っていなかったイ・ソンゲは、チョン・モンジュを家に招き、落馬事件は芝居だったと打ち明ける。暗殺計画を水に流す代わりに自分の味方につけと言うが、チョン・モンジュは拒否。
怒ったイ・バンウォンは、手下にチョン・モンジュを殺害させる…。
第8話イ・バンウォンがチョン・モンジュを殺害したと知り、軽率な行動に激怒してバンウォンを殺せと命じるイ・ソンゲ。しかし、トゥン・ドゥランのかばいだてとチョン・ドジョンらのとりなしで許すことに。
暗殺計画のことで後ろめたい恭譲(コンヤン)王は、自らの身を守るため臣下であるイ・ソンゲと同盟を結ぼうと考える。しかし同盟を結ぶはずの場所にイ・ソンゲは来ず、代わりにアン大妃から王印を奪ったペ・グンニョムらが現れ、王を捕らえる。恭譲王は廃位され、ついにイ・ソンゲが王位に就く…。
第9話イ・ソンゲが即位し新王朝が立ったが、旧王朝からいた地方官僚はどんどん辞めていく。
イ・ソンゲの息子たちは大君の位を与えられる。しかし威化島回軍(ウィファドフェグン)の時から父のやり方に反発していた長男 イ・バンウは蒸発し、にわかに世継ぎ問題が浮上する。
イ・ソンゲの2人目の妻 カン王妃は、死んだ正室 ハン氏の息子たちが世継ぎ候補であることを憂慮し、占い師に自分の幼い息子2人のどちらかが太子になれるかどうかを占わせる。一方イ・バンウォンのもとを訪れたハ・リュンは、バンウォンがいずれ王になると預言する…。
第10話カン王妃の占い師は、末の息子 バンソクが太子になると預言した。王妃は、イ・ソンゲの信頼が厚く、息子たちの教師でもあるチョン・ドジョンを呼び、バンソクを太子に推してくれることで同意を得る。
一方、五男のイ・バンウォンはトゥン・ドゥランに会い、自分を太子に推してくれることを確認。四男のイ・バンガンは三男のイ・バンイと密談、自分が太子になれる方法を話し合う。
王妃はイ・ソンゲに、自分の息子2人のうちどちらかを太子にしなければ自殺すると言って決断を迫る。
イ・ソンゲは臣下を集め、立太子についての会議を開く。ナム・ウン、チョ・ジュンらが、建国の際に功のあったバンウォンを太子に推すと、会議場の外で王妃の泣き叫ぶ声が聞こえてくる…。
第11話立太子問題について、幼いが聡明で温和なバンソクを推す王妃とチョン・ドジョン、功のあったバンウォンを推すトゥン・ドゥランらの意見を聞き、イ・ソンゲは迷う。その間、バンウォンは先祖拝礼のため東北面(トンブンミョン)に行かされ、バンソクはユ氏と婚礼を挙げる。結局イ・ソンゲは、腹心 チョン・ドジョンの意見に従い、バンソクを太子にすることにした。
出産中にバンソクが太子になったことを聞いたバンウォンの妻 ミン氏は、王妃への復讐を誓う…。
第12話バンソクが正式に太子になり、立太子式が行われる。先祖拝礼のため東北面(トンブンミョン)にいたバンウォンは知らせを聞き、急ぎ都に戻る。
一方、高麗王朝への忠義を捨て朝鮮王朝に仕えることにした旧臣 クォン・グンは、会議の場で、高麗王朝の他の旧臣を許すようイ・ソンゲに直訴する。
開京(ケギョン)に戻ったバンウォンは、王妃のいる前で「女と悪臣に気をつけろ」とイ・ソンゲに言い放ち、2人の怒りを買う。バンウォンと王妃の激しい対立が始まった…。
第13話王と王妃を敵に回したバンウォンは、自暴自棄になり狩りと酒と女に浸る日々を送る。
一方、まだ幼い太子は周囲の期待に応えようと勉強に打ち込み、妃との夫婦生活をおろそかにしている。相手にしてもらえないことに不満を抱く太子妃 ユ氏は、内官(ネグァン)のイ・マンと心を通わせるようになる。
高麗の旧臣を朝廷に呼び戻したいイ・ソンゲは、チョ・ジュンの弟 チョ・ギョンが山で暮らしていると聞き、出仕してくれるよう自ら説得に出向く…。
第14話イ・ソンゲに会ったチョ・ギョンは、ともに王に仕えていた身のイ・ソンゲが王を殺してその座に就いたことを非難、イ・ソンゲを侮辱し去ってゆく。都に戻ったイ・ソンゲは、今度は旧友のイ・セクを勧誘することに。しかし会議場に来たイ・セクは、イ・ソンゲのことを昔の号で呼び捨てにし、「昔の友は死に、偽の王がいる」と言って立ち去る。
酒浸りのバンウォンは、妻の留守に小間使いのトクシルに手を出す。そこへミン氏が帰ってくる…。
第15話官僚らの意見を聞かず、イ・セクを罰さずに逆に官位と奴婢を与えたイ・ソンゲ。しかしイ・セクはイ・ソンゲが贈った酒を飲んで死んでしまう。チョン・ドジョンは、王たるイ・ソンゲがこれ以上臣下に侮辱されて落ち込まないよう、高麗の旧臣を集めて回る作業をバンウォンに頼むことにする。
人材を集めるため科挙が行われる。しかし受験者たちはイ・ソンゲを褒め称えるような課題文に腹を立て、答案用紙を破いて立ち去ってしまう…。
第16話科挙の試験場を立ち去った72人の高麗の学者たちは、万寿山(マンスサン)に集まって集落を作り、「杜門洞(トゥムンドン)七十ニ賢」と呼ばれる新王朝の抵抗勢力となった。イ・ソンゲは彼らの罪を問わず、誠意をもって説得するための使者を出すが、杜門洞の者たちは使者に汚物を浴びせて追い返す。
一方、ハ・リュンに会ったバンウォンは、密かに私兵を集めるように言われる。
太子妃 ユ氏と内官(ネグァン) イ・マンの密会が続いている。その情報がスパイを通じてミン氏にもたらされた…。
第17話杜門洞(トゥムンドン)問題に悩むイ・ソンゲのもとを、久しぶりに無学(ムハク)大師が訪れる。師との再会を喜んだイ・ソンゲは、建国理念の1つである“抑仏崇儒”に逆らう形で、彼を「王師(ワンサ)」として厚遇する。無学大師はイ・ソンゲに遷都しては、と提案する。
旧臣集めの旅に出たイ・バンウォンだったが、かつての師や旧友には冷たくあしらわれて帰ってくる。
イ・ソンゲは親衛隊に杜門洞の者たちを集落から追い出させるが、乱闘となり、杜門洞は焼け落ちる…。
第18話杜門洞(トゥムンドン)焼き討ちに激怒し、親衛隊の者たちを処刑しろと息巻くイ・ソンゲだったが、チョン・ドジョンの諫めにより思いとどまる。イ・ソンゲは無学(ムハク)大師とともに、遷都の候補地である鶏龍山(ケリョンサン)を視察に行く。
バンウォンの妻 ミン氏からの依頼を受けたチョ・ヨンムは、太子妃 ユ氏と内官(ネグァン) イ・マンの密会の現場を押さえるために罠を張る。それと知らずに、夜 離宮に1人でいる太子妃のもとを訪れたイ・マン。そこにパク内官とチョ・ヨンムが踏み込んだ…。
第19話イ・マンは捕らえられ、拷問を受け投獄される。太子妃は王妃から厳しい尋問を受ける。
不祥事はあっという間に朝廷中に広がった。王妃は遷都先の視察に行っているイ・ソンゲが帰ってくる前に事態を収めようと、尚官(サングン)の助言に従って、イ・マンを簀巻きにして川に沈めさせる。太子は太子妃が監禁されている部屋を密かに訪れ、自分の至らなさを泣いて詫びる。そののち、王妃が太子妃を抹殺すべく部屋に行くと、太子妃は自害していた…。
第20話太子妃の不貞事件は臺諫(テガン)たちにも知れ渡る。王の不正を正す役目の彼らは、早くも責任の所在を問う上書を都堂(トダン)に送り始める。
一方、視察先のイ・ソンゲは、鶏龍山(ケリョンサン)を新都とすることについて、風水に詳しいハ・リュンやクォン・ジュンファらの意見を聞く。そこへ太子妃が死んだとの報告が入った。
帰京したイ・ソンゲは、太子妃の処罰を求めて座り込む臺諫たちを投獄する。そんな中、五男のイ・バンウォンがイ・ソンゲを訪ねてきた…。
第21話イ・ソンゲを訪ねたイ・バンウォンは、太子妃事件は太子が未熟なせいだとして、太子の廃位を求める。激怒したイ・ソンゲはバンウォンを追い出し、二度と宮殿に来るなと言い渡す。
王妃は新たな太子妃の選定をチョン・ドジョンに一任、チョン・ドジョンはシム・ヒョセンの娘を輿入れすることにする。しかし輿入れを祝って命婦(ミョンブ)が集まった席で、ミン氏が王妃に太子妃が起こした事件について強烈に当てこすったため、2人の対立はさらに深まる…。
第22話重臣の筆頭 ペ・グンニョムが病死した。イ・ソンゲはチョン・ドジョンを2番目に高い地位に昇進させ、さらに軍権も委ねることに。文武両権を手にしたチョン・ドジョンは早速、イ・バンウォンを孤立させるため、彼の有力な手下を地方へ赴任させる。鶏龍山(ケリョンサン)は新都に不適切というハ・リュンの主張を風水師も認めたため、イ・ソンゲは新たな候補地である母岳(モアク)に視察に出る。妃に死なれた太子バンソクは酒に溺れる。そこへ現われた王妃は…。
第23話無学(ムハク)大師らの意見に従い、イ・ソンゲは新都を漢陽(ハニャン)に決めたが、ようやく落ち着いたのもつかの間、過労から倒れてしまう。
王妃はイ・ソンゲの容態を巫女に占わせた。高麗の王族 ワン氏の悪霊のせいとのお告げが出たため、ワン氏の位牌を川に流させるが、流したはずの位牌は流れに逆らい戻ってきてしまった。奇怪な現象に慄然とする王妃。
その頃、都堂(トダン)の官僚らのもとに、ワン一族のある計画が報告される…。
第24話ワン一族の謀反と思われた事件は、単に地方の役人らが恭譲君(コンヤングン)とイ・ソンゲの星回りを占っただけだった。しかし彼らには厳しい尋問が行われ、占いを頼んだのが門下府参賛(ムナブチャムチャン) パク・ウィであると自白したため、パク・ウィが首謀者として捕まる。が、イ・ソンゲは彼が無実であると信じ、釈放させる。臺諫(テガン)や刑曹(ヒョンジョ)は、これを機に高麗の王族を皆殺しにするよう上書を提出。都堂(トダン)の官僚たちも、チョン・ドジョンを筆頭にワン氏の誅滅を決議する…。
第25話ついに高麗の王族 ワン氏は皆殺しにされ、恭譲君(コンヤングン)親子も自害して果てた。イ・ソンゲは、ワン氏の悪夢にうなされ、なかなか病が治らない。
イ・バンウォンはイ・ソンゲを見舞おうと宮殿を訪ねたが、王妃にすげなく追い返される。その後チョン・ドジョンから王子たちを露骨に敵に回さないようにとの助言を受けた王妃は、バンウォンを除く3人の兄弟たちと会食をする。そこへバンウォンが現われて…。
第26話ミン氏のが間諜として買収していた女官が捕まり、前太子妃の密通事件にバンウォンが関与したことが明らかになる。さらにバンウォン家の執事までが連行されてしまい、バンウォンは窮地に立たされる。
そんな中、明(みん)から使臣がやって来て、ワン一族虐殺の経緯を皇帝に釈明するため、太子を入朝させるようにと要求する。バンウォンとチョン・ドジョンは密談し、ある取り引きをする…。
第27話バンウォンが明(みん)へ旅立つ前夜、ミン氏は小間使いのトクシルにバンウォンの夜とぎを命じた。一方、朝廷ではチョン・ドジョンの独断に、チョ・ジュンらの重臣は不満をつのらせていた。ミン氏は父 ミン・ジェに言われて王妃に挨拶に行くが、持参した手作りの餅菓子を毒入りと疑われたため、ますます憎しみをたぎらせる結果に。太子バンソクは家族揃っての会食を無断で欠席する。狩りをして遊んでいると聞いた王妃に異変が現われる…。
第28話宮殿を抜け出していた太子バンソクは、イ・ソンゲに呼び戻され厳しく叱責される。しかし妃の死を自分のせいと考えるバンソクは勉強に身が入らない。陣法の訓練に遅れてきた武将を、見せしめのためムチで打つチョン・ドジョン。彼には軍を強くし、朝鮮を明と並ぶ大国にするという大望があったが、軍は独善的な手法に不満をつのらせ…。
第29話チョン・ドジョンが文武両権を握っているのは好ましくないと上書したパク・ポは投獄されるが、当のチョン・ドジョンによって釈放される。一方、明の皇帝に謁見したバンウォンは、朝鮮で最も力を持つ官僚はチョン・ドジョンと答え、皇帝にチョン・ドジョンに対する警戒心を植え付ける。その頃、チョン・ドジョンの勢いに対抗したいミン氏は、ハ・リュンからある提案を受ける…。
第30話ついに漢陽(ハニャン)への遷都が行われた。宮殿の向きや名前などはすべてチョン・ドジョンが決め、バンウォンの家は以前より宮殿に近くなった。ミン氏はチョン・ドジョンの権勢と監視の強化に強い危機感を覚える。
バンウォンが明からの帰途についたと聞いた王妃は、ある決意を固めチョン・ドジョンを呼び、人払いを命じる…。
第31話バンウォンが明から戻った祝宴が開かれる。しかしチョン・ドジョンと現れた太子に不遜な態度を取るバンウォン。チョン・ドジョンは、イ・ソンゲに私兵解体と王子たちの地方赴任の許可を求めに行く。彼の大朝鮮帝国の夢に胸を打たれたイ・ソンゲは許可するが、官僚は王子を地方に追いやることに反対する。そして夜更けに突然、バンウォンの家の門が開けられた…。
第32話パク・ウィ将軍が私兵解体のためバンウォンの家に乗り込んできた。バンウォンはチョン・ドジョンに直談判に行くが言い負かされ、仕方なく私兵解体に同意した。一方トクシルの妊娠を知ったミン氏は、側室の子が将来の妨げになることを激しく警戒し…。
第33話トゥン・ドゥランはイ・ソンゲに、私兵解体を強引に進めることの危険性を直訴する。はじめは訴えをはねつけたイ・ソンゲだが、解体に歯止めをかけることに。イ・スクポンという男が科挙の試験場に現れ、堂々とした答弁をする。彼に目を留めるチョン・ドジョン。その頃、ミン氏はトクシルを監視するため、実家から召使を呼び…。
第34話チョン・ドジョンが明に送った表箋文(ピョジョンムン)が高圧的で傲慢だと腹を立てた明の皇帝が、チョン・ドジョンを明に送るよう要求してきた。彼を明に送ることも、皇帝の命令を無視することもできず、朝廷の官僚たちは対応に困る。そんな中、ハ・リュンは道端でイ・スクポンに声をかけられ…。
第35話ハ・リュンからイ・スクポンを紹介されたバンウォンだが、彼のあまりにあけすけな物言いに腹を立て、追い出す。
チョン・ドジョンは、明の使臣の前であえて大規模な陣法訓練を行い、戦争も辞さない決意を示す。イ・ソンゲも譲らないため、使臣は表箋文作成に関わった別の官僚を代わりに明へ連れ帰ることで妥協した。一方、王妃の病がなかなか治らず、心配したイ・ソンゲは…。
第36話病状が悪化する一方の王妃を、イ・ソンゲは寺参りに連れ出すことに。しかし、建国理念である抑仏崇儒に反すると猛反対される。振り切って寺に行ったイ・ソンゲらは、一心に王妃の快癒を念じる。ミン氏が雇った召使頭はトクシルを流産させようとするが、企みは失敗し、トクシルは無事に男児を出産する。一方、富国強兵へ突き進むチョン・ドジョンは、ある計画を発表する…。
第37話トクシルの出産で憂鬱なミン氏だったが、自分も妊娠していることに気付く。召使頭のポクソプは、トクシルの子供を始末する計画を練る。
チョン・ドジョンによる大規模な陣法訓練が行われ、全官僚と王族にも参加を求められたが、バンウォンやトゥン・ドゥランらは欠席。チョン・ドジョンはイ・スクポンに、訓練に欠席した者を告発させる…。
第38話チョン・ドジョンの陣法訓練を欠席したバンウォンらに、罰として彼らの執事がムチ打ち刑に処されることに。バンウォンは悔しさを押し殺し、胸のうちでチョン・ドジョンへの復讐を誓う。
再び明の使臣がやってきて、表箋文(ピョジョンムン)を口実に再度チョン・ドジョンを引き渡しを要求。しかし彼には裏の目的があった…。
第39話明の使臣はバンウォンを訪ね、チョン・ドジョンを始末するなら力を貸すと提案するが、バンウォンは自国のことは自国で始末をつけると言って断る。都堂(トダン)ではチョン・ドジョンを明に引き渡すか否かで意見が分かれ、議論は紛糾。朝廷内での地位の危うさを感じたチョン・ドジョンは、出仕を拒否しているチョ・ジュンのもとへ行き、力を貸してくれるよう頼むが…。
第40話チョ・ジュンはイ・ソンゲに、決して戦争をしてはならないと力説する。しかしその後、チョン・ドジョンが参上し、より軍を強化するために戦時動員令を出すようイ・ソンゲに求める。妊娠を口実に宮殿から典医を呼んだミン氏は、王妃の病状を聞き出し、治る見込みがないことを知る。
一方、帰ろうとしない明の使臣を見て、意外な人物が明に行くことに名乗りを上げた…。
第41話王妃が再び倒れ、イ・ソンゲは典医に王妃の治る見込みを尋ねるが、典医は答えに窮する。
都堂(トダン)の会議の席上、クォン・グンは自ら明(みん)に行って釈明する決意を告げる。ナム・ウンらは反駁するが、戦争を避けたいチョ・ジュンらはクォン・グンに朝鮮の命運を託す。王妃亡き後のことを考え始めるバンウォンに、ハ・リュンは早まらないようにと諌める。一方、転地療養している王妃のもとにある人物が…。
第42話バンウォンは虎狩りと称してイ・スクポンを訪れる。彼を味方につけるため、兄弟の契りを結んでほしいと頼み、土下座する。一方、ミン氏とポクソプは熱を出したトクシルの子供を真冬の外に寝かせるよう命じ…。一方、病状が悪化した王妃は、ハン氏の息子たちを枕辺に呼び寄せる…。
第43話王妃を亡くしたイ・ソンゲは、後のことはチョン・ドジョンに任せ、王妃の埋葬場所を選ぶため旅立ってしまう。早速宮殿に乗り込んだミン氏は…。一方、バンウォンらの動きを警戒し、宮中の警備を強化するチョン・ドジョン。バンウォンは安山(アンサン)から都に駆けつけたイ・スクポンに、兵をいつでも動かせるように準備するよう命じる…。
第44話イ・ソンゲは、無学(ムハク)やトゥン・ドゥランらの反対を押し切り、王妃を城郭内にある山に埋葬し、大寺を建立すると決める。チョン・ドジョンは様々な思惑から官職を返上することに決めた。一方、江界(カンゲ)から帰ってきたチョ・ヨンムはバンウォンを訪ね…。
第45話官位を返上したチョン・ドジョンは、王妃の喪が明けるのを待ってトゥン・ドゥランと共に明(みん)の国境警備体制を視察するため旅立つ。イ・ソンゲは軍権をチョ・ジュンに委任し、国力増強を目指して陣法訓練を再開するよう言い渡す。しかしチョ・ジュンは、難しい政局運営に不安を隠せない。そんな中、バンウォンの妻 ミン氏が2人目の男の子を産んだ。不安を感じたトクシルは…。
第46話官僚や大君(テグン)たちを一同に集めたイ・ソンゲは、明に使臣を殺された悔しさと国力増強の必要性を語り、軍事訓練を再開・強化すると宣言、今までは訓練に参加しなかった大君たちにも訓練参加を義務づけた。ミン氏はバンウォンに決戦の時に着る鎧を渡し、志を忘れるなと叱咤する。そしてハ・リュンは血気にはやるバンウォンの部下を諌めるのであった…。
第47話国境視察から戻ったチョン・ドジョンとトゥン・ドゥラン。チョン・ドジョンは遼東(りょうとう)征伐に向けてバンウォンらの動きを封じる策を練り、一方のトゥン・ドゥランはチョ・ジュンに戦を食い止めるよう忠告する。そんな中、イ・ソンゲが重い病に倒れてしまう。徐々に緊張感が高まる中、イ・スクポンがバンウォンに要求したものとは…。
第48話遼東(りょうとう)征伐の王命が下った。戦に反対するチョ・ジュンは会議を欠席し抵抗を示すが、逆にナム・ウンらが会議を主導して反対派を排除する上書を王に提出してしまう。
バンウォンの手下たちは、決戦に向け作戦会議を開き…。同じ頃、チョン・ドジョンの部下たちも大君(テグン)らをまとめて始末する方策を練っていたが、彼らが切り札と考えていたのは意外な人物だった…。
第49話宮中が太孫誕生に沸き立つ中、ついにイ・スクポン率いる安山(アンサン)の軍が城内に到着した。彼がバンウォンの手下とは知らず、味方が増えたことを喜ぶパク・ウィ。一方のバンウォンは決戦を控えて元老であるトゥン・ドゥランに、中立の立場を保つよう根回しに行く。その頃、チョン・ドジョンはイ・ソンゲを見舞い、反戦派のチョ・ジュンやクォン・グンを排斥してくれるよう直訴していた。そしてナム・ウンらの大君(テグン)暗殺計画も大詰めを迎え…。
第50話王妃の喪が明け、パク・ウィらは大君(テグン)暗殺計画を実行に移すことを決意する。大君たちの家に、イ・ソンゲが重体との知らせが入る。宮殿に向かうバンウォンの背中を見送りながら、ミン氏は抑えきれない不安に駆られていた。一方、ナム・ウンらから暗殺計画を聞かされたチョン・ドジョンは…。
第51話大君(テグン)たちを一箇所に呼び出し、パク・ウィは暗殺の機会をうかがうが、大君らは危ういところで難を逃れた。チョン・ドジョン側についていたイ・ムがバンウォンに彼らの計画を密告したため、大義名分を手にしたバンウォンはついに挙兵に踏み切る。後の世に言う「第一次王子の乱」の始まりである …。
第52話バンウォン挙兵の報を受けたイ・ソンゲは、王として宮殿を死守するため、太子バンソクらとともに便殿(ピョンジョン)に籠城する。バンウォンの軍は宮殿を制圧し、官僚たちを呼び集め、「殺生簿」に名前が載っている者たちを次々と殺してゆく。一方、隠れ家で計画成功の知らせを待っているナム・ウンとシム・ヒョセン。しかしチョン・ドジョンは既に覚悟を決め、最期の瞬間を待っていた。果たして、宿命の対決の行方は…。
第53話ついにバンウォン(ユ・ドングン)と対面したチョン・ドジョン(キム・フンギ)。バンウォンの懐柔にも志を曲げず、悲愴な最期を遂げた。便殿(ピョンジョン)から連れ出された太子バンソクは命乞いをするが、バンウォンは心を鬼にして殺害の命を下す。バンソク亡き後、イ・スクポンはバンウォンに太子になるよう勧めるが、バンウォンは…。その頃、ミン氏は夢にまで見た太子妃になれる喜びに震えていた…。
第54話バンウォンは捕まったチョン・ドジョンやナム・ウンの息子らを無罪放免にする。ミン氏は、別宅に避難していたトクシルを本宅へ呼び戻そうとするが、キム尚宮(サングン)は体を張ってトクシルを守ろうとする。一方、太子の座を引き受けたバングァは、イ・ソンゲに挨拶に行くが…。
第55話イ・ソンゲはバングァを太子とは認めず、息子たちを殺したバンウォンへの憎しみをたぎらせる。そんなイ・ソンゲに無学(ムハク)大師は、何もかも捨てて自由になれと諭す。楊州(ヤンジュ)から来たバングァの側室は、自分の息子が未来の太子だと宮殿内に言い触らすが、バングァはそんなことをすると命が危ないと厳しく諫める。バンウォンは宴の帰りに何者かに奇襲を受けるが、危ういところで救われた。なんと下手人は…。
第56話イ・ソンゲは譲位の王命を下すよう都承旨(トスンジ)に命じ、ギョンスンを連れ王妃の墓参りに行ってしまう。しかし太子になるのは父親に今回の件を認めてもらってからだと考えているバンウォンは、断固反対し、臣下たちの説得にも応じない。譲位の報に弱り果てたバングァは兄弟全員で相談することに。しかしバンウォンは不在で、バンガンは譲位よりも次の太子選びの方が気になっていた。一方、貞陵(チョンヌン)の興天(フンチョン)寺に行ったギョンスンは…。
第57話バンウォンは、今回の挙兵について説明し譲位を撤回してもらうため、バングァと共にイ・ソンゲに会いに行くが、バンウォンの顔を見るなりイ・ソンゲは物を投げつけ、罵声を浴びせる。そしてバンウォンの必死の説得もむなしく、バングァが即位し、定宗となった。即位後の祝宴の最中、酔ったパク・ポは論功行賞に不満をぶちまけ…。
第58話今回の元老中心の論功行賞とパク・ポの投獄で、功臣たちの中には不満を抱く者も出てきた。定宗(チョンジョン) バングァは、即位式で渡された箱の中に王印が入っていないことに気づいて慌てる。イ・ソンゲを疑うが直接は聞けないため、様子を見ることに。カン王妃の親戚チョ・サイは、イ・ムとチョ・バクにイ・ゴイ親子についての噂を流す。バンウォンはパク・ポを流刑に処した。その夜、チョ・ヨンムがバンウォンのもとを訪れ…。
第59話バンウォンはチョ・ヨンムの訴えに折れ、パク・ポを近々放免することに。自分の息子を太子にしたいバングァの側室は、かつて交流があった重臣チョ・バクに目をつける。ハ・リュンはバンウォンに、功臣たちを押さえるため、私兵解体を徐々に進めるよう助言。チョ・バクは、イ・ゴイが親子で同じ芸妓と寝たという噂をチョ・ジュンに打ち明けるが…。
第60話君臣盟約は結んだが、バンウォンは、イ・スクポンに功臣たちの動向を注視させる。バンガンは流刑から戻ったパク・ポを味方につける。一方、バングァの側室はチョ・バクと近づきになる。兵士の監視にされ苛立っているイ・ソンゲは、訪れたミン氏を罵倒し、土産の餅菓子を蹴り飛ばす。チョ・サイは人目を忍んで一軒のあばら家に入った。そこには…。
第61話バンウォンは私兵解体を進めるため、私兵の登録と軍制改編を行う。これにイ・ゴイら私兵を大量に保有する功臣たちは、危機感を強める。イ・ゴイの息子は、自分と父に関する噂を否定するが、なぜそんな噂が立ったのかは謎のまま。パク・ポは配下の武将たちをバンガンに紹介し、同志を集めるよう頼む。その頃、イ・ゴイ親子の噂を聞いたチョ・ヨンムは…。
第62話イ・ゴイ親子の噂が広まっていると知ったチョ・バクは、上書してしまう。不祥事を公にしたことで都堂(トダン)の官僚から責められたチョ・バクは、バングァに直接訴えることにする。一方、広州(クァンジュ)にいるイ・ソンゲは、バンソクの墓のあまりの粗末さに涙していた。イ・スクポンとハ・リュンは、噂を利用しイ・ゴイを追い詰め、私兵解体を進めようと話し合う。ついにバンウォンは渦中の芸妓を呼び出し…。
第63話芸妓を始末したバンウォンは、今回の件を不問に付してイ・ゴイに恩を着せる。反対に、上書して事を大きくしたチョ・バクは流罪にされる。イ・スクポンは先を見越し、イ・ゴイの次はチョ・ヨンムとバンガンに注意が必要だと考える。一方、チョ・サイ(不明)が集めた刺客たちは、待ちきれずにバンウォンの暗殺計画を決行しようとしていた…。
第64話チョ・サイの刺客に奇襲されたバンウォンは、左腕に毒矢を受ける。バンウォンを診察した典医は、毒が強かったため助かる可能性は極めて低いと告げる。バンウォン危篤の報が宮殿を巡った。慌てるバングァと、頭を抱える重臣たち。功臣たちが今後の相談をしている中、ハ・リュンが私兵解体の手法についてバンウォンに批判的な意見を出すと、イ・ゴイ、イ・チョヌ、チョ・ヨンムらが賛同した。その頃、宮殿に戻ったイ・ソンゲは…。
第65話イ・ソンゲはバングァに、バンウォンを殺せと迫るが、バングァは頑なに拒否する。バンウォンを見舞ったトゥン・ドゥランがイ・ソンゲ落馬事件について話し出すと、バンウォンが起き上がった。全てはバンウォンの計略だったのである。バンウォンの回復に周囲は驚く。バンガンやイ・ゴイらが複雑な表情を見せる中、襲撃の犯人たちに八つ裂きの刑が執行された。側室たちを集めたバングァは…。
第66話バンウォンは功臣たちに開京(ケギョン)遷都の案を話し、開京では功臣たちを重用し、政治体制も刷新して団結を図ると告げる。まだ権力奪回を諦めていないバンガンは、イ・ソンゲに取り入るため息子のメンジョンを会いに行かせる。一方バングァは側室の子供たちを離れに移し、仏門に帰依させたバングァだったが、ミン氏がまだ彼らを警戒していることを知ると…。
第67話開京(ケギョン)に都が移された。新たな人事では、一部の王族と功臣が軍事権を独占することに。イ・ゴイはチョ・ヨンムに、バンウォンが私兵を握ろうとしていると訴え、彼の猜疑心をあおる。一方、バンガンとパク・ポはバンウォン襲撃を計画する。夜更けにバンウォンとミン氏が水入らずの時間を楽しんでいると、チョ・ヨンムが訪ねてきた…。
第68話危篤状態のソル・ジャンスは死ぬ間際、バンウォンに「王様」と呼びかけ、泰平の御世を築いてほしいと言い残して亡くなる。その帰り、バンガンはバンウォンに今までの疎遠をわび、酒を酌み交わすのだった。白雲(ペグン)寺に滞在中のイ・ソンゲは、国を奪い返す決意をする。その夜、空からは血の雨が…。
第69話都堂(トダン)では私兵解体を法案化するなど法整備が進み、功臣たちを取り巻く環境は徐々に厳しくなってゆく。パク・ポはバンウォン暗殺計画を実行に移すため、手下たちを南山(ナムサン)に集める。実の兄弟を信じているバンウォンだが、ミン氏はバンガンには警戒するよう忠告する。法案の件をハ・リュンに問いただしたチョ・ヨンムは、逆に私兵を差し出すよう説得される。その頃、バンガンの息子メンジョンはバンウォンを訪ね…。
第70話バンガンの息子メンジョンの迎えで、罠とも知らず狩りに出かけていくバンウォン。その頃、イ・スクポンの家に、怪しい私兵約1000人が南山に向かったとの報告が入った。謀反と気づいたイ・スクポンは、功臣や官僚たちに知らせ、急ぎバンウォンを連れ戻させる。しかし功臣たちの私兵は大半が都の外におり、城外に通じる道や門は反乱軍に封鎖されている。圧倒的に不利な状況の中、追い込まれたバンウォンは…。
第71話バンガンとパク・ポの軍勢の前に劣勢のバンウォン陣営。圧倒的な数の差に後退を続けるが、イ・スクポンの活躍により何とか日没まで持ちこたえる。バングァはバンガンに兵を引くよう王命を出すが、バンガンは取り合わない。夜になり、陣を張っているイ・スクポンに朗報は入る。敵の伝令を捕らえて合言葉を聞き出したというのだ。その頃、家で待つミン氏の元にバンウォンの愛馬が主を乗せずに戻ってきた…。
第72話イ・スクポンたちは夜通しバンガン軍に奇襲をかけては後退を繰り返し、決戦の地・善竹(ソンジュク)橋におびき寄せていた。その頃、イ・スクポンは敵の伝令から聞き出した合言葉を使って東大門(トンデムン)を開けることに成功、功臣たちの私兵がなだれ込んできた。門が開いたと聞いたバンガンは、味方だと思っていたトゥン・ドゥランやイ・ゴイもバンウォン側についたと知り、追い詰められる。そしてついに善竹橋で、壮絶な最終決戦の幕が開く…。
第73話ついにバンガンとパク・ポが追い詰められ、勝敗が決する。バンウォンは2人をその場では殺さず、パク・ポは投獄、バンガンは自宅に軟禁させる。ハ・リュンとイ・スクポンから、バンガンの処刑とバンウォンの太子冊立を要請されたバングァ。太子冊立には賛成だが、バンガンの処刑には難色を示す。バンウォンに味方したトゥン・ドゥランは、イ・ソンゲに対する罪悪感から、山に入ることに。一方、兄弟同士の殺し合いを防ぎたいバングァは…。
第74話バンウォンのもとを訪れた王妃は、バンガンの命を助けてほしいと頭を下げる。一方バングァもバンガンの家に出向き、バンウォンに許しを請うよう訴えるが、バンガンは拒絶する。尋問場に引き出されたパク・ポは、忠誠を尽くした自分を裏切って流刑にした恨みをバンウォンにぶつけた後、斬首された。バンウォンは悩んだ末、結局バンガンは殺さず、流刑にすることに。そしてついにバンウォンの家に立太子の王命を携えた都承旨(トスンジ)が到着した…。
第75話バンウォンの立太子式が行われた。バングァから政治・軍事の全権限を一任され、バンウォンが名実ともに国の中心になった。しかしイ・ソンゲは、バンウォンに絶縁を申し渡すと、無学(ムハク)大師のいる寺に行くため宮殿を後にする。ハ・リュンはチョ・ジュンら重臣に、朝廷の体制改革案を披露する。バンウォンの王権主義実現に向けた構想だった。しかし一刻も早く王位を降りたいバングァが譲位をほのめかすと、バンウォンは突如怒り出し…。
第76話バンウォンは王権強化を目的とした朝廷改編を行う一方、功臣たちには昇進させただけで褒美も与えず、一方的に私兵の廃止を言い渡す。私兵のお陰でバンウォンが太子になれたと考えている功臣たちは当然この処遇に不満を抱き、チョ・ヨンムは武器の引き渡しを要求しに来た三軍府(サムグンブ)の使いを百叩きにして追い返してしまう。私兵問題にカタをつけたいバンウォンは、バングァにある要求をする。その夜チョ・ヨンムのもとには宮殿の使いが…。
第77話功臣たちに流刑の王命が下った。チョ・ヨンム、イ・チョヌ、チョ・オンを呼び出したバンウォンは、都を離れるように命じ、別れの酒を酌み交わす。自分を裏切った主君に失望しながら功臣たちは都を去った。一方、イ・ソンゲからの書簡を読んだ平康(ピョンガン)の地方官は、イ・ソンゲの意向に賛成し、宮殿に戻って連絡を待つよう言づける。ミン・ムジルと飲んでいたバンウォン。ムジルが流された功臣たちの権力に欲を出した途端に目の色が変わり…。
第78話バンウォンはイ・ゴイに、「貸しを返せ」と言って私兵の引き渡しを迫る。イ・ゴイは今まで協力してきた恩を強調して抵抗するが、最後には折れて鶏林(ケリム)に行くことに同意する。こうしてついに私兵廃止が完了した。一方イ・ソンゲは、北方の地方官たちが監視の厳しさから自分と会うのを尻込みしていることに苛立ち、いったん宮殿に帰ることにする。いよいよバンウォンが王位に就く時が来たと考えたハ・リュンは、承旨のミン・ムジルに…。
第79話思い切って譲位の話を切り出したバングァだが、イ・ソンゲは頑として許そうとしない。議政府(ウィジョンブ)では王への譲位要求について議論されるが、チョ・ジュンやミン・ジェら元老は、臣下にあるまじき行為として激しく反発する。その頃チョ・サイは、流刑地にいるチョ・ヨンムのもとを訪れ、イ・ソンゲの側につくよう誘いをかけていた。敏感に下心を感じ取ったチョ・ヨンムは彼を追い返すが、一方のイ・ソンゲはチョ・サイからの手紙を受け取ると…。
第80話官僚たちに譲位するよう詰め寄られたバングァ。その場は口実を設けて何とかしのいだものの、官僚の行為を謝罪に来たバンウォンに、早く王位を引き受けなければ宮殿を出てゆくと脅す。一方、漢陽(ハニャン)の興天(フンチョン)寺ではチョ・サイがカン王妃の甥をイ・ソンゲに引き合わせていた。2人はイ・ソンゲに忠誠を誓い、仲間を集めると約束する。兄弟仲の良好なことを世間に示すため狩りに出たバングァとバンウォン。しかしバングァにはある思惑が…。
第81話バングァはとうとう譲位の王命を下した。ミン氏は喜びに震え、王妃は肩の荷が下ろせたことに安堵する。議政府(ウィジョンブ)ではハ・リュンが提出した朝廷の人事案に王の了承が出るなど、着々と即位式の準備が進む。チョ・ヨンムら功臣も流刑先から呼び戻された。無学(ムハク)大師のもとにいるイ・ソンゲは、譲位の知らせを受けると、阻止するべく寺を飛び出す。そして即位前夜。ハ・リュンらが主君のために命を捧げることを熱く誓い合う一方、バンウォンは…。
第82話バンウォンの即位後、新たな人事と功臣録が発表される。左政丞(チャジョンスン)にはイ・ゴイが抜擢されるが、議政府(ウィジョンブ)の中心は右政丞(ウジョンスン)となったハ・リュンだった。ミン氏はバンウォンに長男の太子冊立について切り出すが、バンウォンがトクシルを嬪(ピン)にする件を優先しようとしたため、口論になる。一方、太上王(テサンワン)となったイ・ソンゲは、宮殿へ帰るようにとの周囲の説得を拒絶し、北へ旅立とうとする。そして引き止めるため駆け寄った宮殿の使者に向かって…。
第83話イ・ソンゲは宮殿の使者に矢を放って追い払うと、北へ向かう。イ・チョヌのもとをピョン・ナムニョンという男が訪ね、イ・ソンゲに味方するよう遠回しに誘いをかける。その頃、妓楼ではピョン・ナムニョンの同志たちが、現王の反対派を集める算段をしていた。トクシルを訪ねたミン氏は、彼女の寂しげな様子に今までの狭量を改め、嬪(ピン)にするようバンウォンに頼むと約束。一方、お忍びでイ・スクポンの家に向かっていたバンウォンは…。
第84話バンウォンは、道で見かけた美女とイ・スクポンの家で再会した。アンと名乗った彼女にどうやらバンウォンは一目惚れしたらしい。バンウォンが元老たちを集めた席で、クォン・グンは、かつてバンウォンが暗殺したチョン・モンジュの身分を回復してほしいと訴える。金剛山(クムガンサン)に着いたイ・ソンゲをチョ・サイらが迎えている頃、都にいるチョ・サイの同志ピョン・ナムニョンは、官僚たちを着々と味方に引き入れていた。そしてバングァに謁見し…。
第85話ピョン・ナムニョンはバングァの賛同を得ようとするが、聞かなかったことにして追い返される。その頃、ナムニョンの不審な動きを伝えられたイ・スクポンは部下を調査に出し、バンウォンは都承旨(トスンジ)をイ・ソンゲのもとに遣わす。トクシルに王命が下り「孝嬪(ヒョビン)」の称号が与えられた。しかしミン氏の思惑とは裏腹に、バンウォンは太子冊立を進めようとはしない。そして、干ばつや謀反など難問山積の状況に追い打ちをかける事件が…。
第86話王の住まいである寿昌宮(スチャングン)が焼失した。バンウォンは再建の王命を下すが、干ばつで疲弊する民に苦役を課すことに周囲は反対する。咸興(ハムフン)のイ・ソンゲは、宮殿に帰るよう説得する都承旨(トスンジ)パク・ソンミョンに対し、今後バンウォンの使いは生きて帰さないと宣言して追い返す。イ・スクポンは官僚たちに知らせぬままピョン・ナムニョンらを秘密裏に捕らえる。宮殿の前に座り込んで再建工事の中止を嘆願する臺諫(テガン)たちに、バンウォンが取った行動とは…。
第87話バンウォンは、宮殿前でしつこく食い下がってきた臺諫(テガン)を蹴飛ばして立ち去った。捕らえられたピョン・ナムニョンは尋問の末に打ち首にされるが、ハ・リュンは事件を大ごとにしないため、他の仲間は流刑か左遷にして事を収める。左政丞(チャジョンスン)であるにも関わらずピョン・ナムニョンの件を知らされなかったイ・ゴイは、疎外感からチョ・ヨンムに辞意をもらす。懲りずに再び宮殿の前に座り込みをした臺諫たちに業を煮やしたバンウォンは…。
第88話イ・スクポンの家で酒を飲んだ翌日、バンウォンは皆を連れて狩りに出る。スクポンの妻 チョン氏は、アン氏にバンウォンの夜とぎをするよう勧める。バンウォンが臺諫(テガン)を投獄したまま狩りに出たと知ったイ・ゴイは、左政丞(チャジョンスン)として王を導けなかった責任を取るという口実で辞表を書く。バンウォンがイ・スクポンを頻繁に訪ねることを不審に思ったミン氏は、チョン氏を呼んで探りを入れる。その頃、民の窮乏ぶりを目の当たりにしたバンウォンは…。
第89話アン氏と一夜を過ごしたバンウォンは、彼女を側室に迎えることを約束する。バンウォンが改心して臺諫(テガン)の釈放と宮殿再建の中止を命じると、臺諫も態度を軟化させ、工事は規模を縮小して続けられることになる。また、バンウォンはイ・ゴイの辞表を承認し、代わりにハ・リュンを左政丞(チャジョンスン)に就ける。王命を届けた伝令たちから、バンウォンのもとに女がいることがミン氏に伝わる。初めは半信半疑のミン氏だったが、イ・スクポンの紹介と知り…。
第90話ミン氏は夫と友人の裏切りに激怒し、イ・スクポンの妻 チョン氏を宮殿に呼び出す。イ・ソンゲのもとにトゥン・ドゥランからの手紙が届く。自らの死期を悟ったような内容に、イ・ソンゲは急ぎドゥランを捜させる。アン氏は善嬪(ソンビン)という名称を与えられ、宮殿に入った。大殿(テジョン)でバンウォンを責め立てるミン氏に辟易したバンウォンは、当分の間大殿に帰らず別の宮殿で過ごすことに。腹の虫が収まらないミン氏は、宮殿に来たチョン氏に会うなり…。
第91話チョン氏に会うなり頬を張るミン氏。必死で申し開きをするチョン氏だったが、不信感は消せない。朝廷では君臣盟約が結ばれる。ミン氏にイ・スクポンを警戒するよう言われたミン兄弟は、盟約後の宴席でスクポンの腹を探ろうとする。その頃ミン氏はアン氏と対面し、火花を散らしていた。咸興(ハムフン)では、イ・ソンゲがトゥン・ドゥランの訃報に涙しているところへ…。
第92話イ・ソンゲが差使(チャサ)を殺した。朝廷に知れれば自分たちが怪しまれると考えたチョ・サイらは、これ以上差使を殺さないようイ・ソンゲを説得する。イ・スクポンがアン氏をバンウォンに仕えさせたのは、ミン氏一族の勢力拡大を防ぐためだった。一方のミン兄弟も、スクポンの牽制には太子冊立が急務と考える。朝廷では科挙が行われた。その頃、宮殿には咸興(ハムフン)からの使者が…。
第93話朝廷では、民心安定のためイ・ソンゲの差使(チャサ)殺しを伏せることに。イ・スクポンは咸興(ハムフン)で誰かがイ・ソンゲを扇動しているとにらむ。絶望に浸るバンウォンの姿を見かねた内侍府事(ネシブサ)イ・フェンは、これまでの恩返しにと次の差使に名乗り出る。ミン・ジェがバンウォンに、咸興差使殺しは今までのバンウォンの行為の報いだと苦言を呈している頃、イ内官(ネグァン)は咸興に到着し…。
第94話咸興差使(ハムフンチャサ)のイ内官(ネグァン)は命がけでイ・ソンゲを説得するが、結局処刑される。そこへチャン・ウォンシムという僧侶が通りがかる。議政府(ウィジョンブ)の官僚たちは、イ・ソンゲが咸興差使を殺しているという噂の真相を明らかにするようクォン・グンに詰め寄る。アン氏に懐妊の兆候が現れ、彼女とイ・スクポンを警戒するミン氏は太子冊立を急ぐ。そんな中、次の差使に志願したのは…。
第95話イ内官(ネグァン)の亡骸を運んでいたチャン・ウォンシムは、鉄原(チョルウォン)の役人に見咎められ、取り押さえられる。しかし既に咸興差使(ハムフンチャサ)殺しは国中に知れ渡ってしまった。イ・スクポンは兵士に力ずくでイ・ソンゲを連れ戻させようと主張する。咸興差使ソン・リュもあえなくイ・ソンゲに切り捨てられる。そして反乱軍の将帥チョ・サイの号令のもと、いよいよ戦の火蓋が切って落とされる…。
第96話挙兵を決めたチョ・サイたちだが、東北面(トンブンミョン)の兵だけでは朝廷軍に太刀打ちできないため、西北面(ソブンミョン)の兵も集めながら進軍することに。太子への野心を見せたアン氏は、バンウォンの不興を買う。かつてイ・ソンゲと親しかったパク・スンが差使(チャサ)として発ち、バンウォンは期待を寄せる。一方、イ・スクポンは咸興(ハムフン)が臨戦態勢にあるとバンウォンに知らせ、挙兵するよう進言するが…。
第97話パク・スンと再会したイ・ソンゲは、差使(チャサ)とも知らずに酒を酌み交わし楽しいひと時を過ごす。バンウォンは長男の譲寧(ヤンニョン)を元子(ウォンジャ)に立てる。しかしミン氏は太子ではなく元子であることに不満顔だ。功臣たちは咸興(ハムフン)の不穏な空気への対応を議論するが、それほど有効な策が出ず会議は難航する。その頃、明(みん)の使臣から北方での女真族の不審な動きについて聞いたハ・リュンは…。
第98話パク・スンは差使であることを打ち明け、宮殿へ戻るよう説得する。いったんは腹を立てたイ・ソンゲだが、昔の友情に免じ生かして帰す。しかしチョ・サイが執拗に殺すよう要求したため、条件つきで殺害を許可する。ハ・リュンは、謀反が起きたら躊躇せず兵を出すようイ・スクポンに言いおいて、明(みん)へ発った。女真族から協力の連絡を得たチョ・サイらは、いよいよ出陣する…。
第99話ついにチョ・サイの乱が始まった。日和見の永興府尹(ヨンフンプユン)パク・マンから知らせを受けたバンウォンは、悩んだ末に出陣を決意する。父と祖父が戦を始めたらしいと知った元子(ウォンジャ)の譲寧ヤンニョンは、教育係のクォン・グンにいきさつの説明を求める。官軍の先鋒を務めたイ・チョヌだが、敵を侮って軽率に動いたため、チョ・サイ軍の逆襲にあい大敗する。そこでイ・スクポンはバンウォンに…。
第100話イ・スクポンは、官軍の士気を高めるためバンウォンに直接戦場に赴くよう勧めるが、本来は挙兵も避けたかったバンウォンはその提案に憤る。女真族も加わり、ますます意気が上がるチョ・サイ軍は官軍を次々に撃破。連戦連敗の知らせを受けたバンウォンは、親不孝とのそしりも覚悟の上でとうとう親征を決意するが、出征するバンウォンの前に意外な人物が立ちはだかる。
第101話元子(ウォンジャ) 譲寧(ヤンニョン)は親子の争いを止めようとするが、バンウォンは邪魔だてすれば処刑すると言い放って出征する。明(みん)の皇帝に謁見したハ・リュンは、ある約束を取り付ける。バンウォンが戦場に着いた後も官軍は劣勢を覆せない。イ・スクポンは敵の内情を把握するために一計を案じる。そこへハ・リュンから密書が届く。その頃、女真族のもとにも皇帝からの使いが来ており・・・。
第102話東北面(トンブンミョン)にいるチョ・ヨンムに、永興(ヨンフン)府尹(プユン)パク・マンを取り込む計画が伝えられる。一方、女真族を失ったチョ・サイたちも、戦力補充のためパク・マンの部隊を西北面(ソブンミョン)に呼び寄せようと考える。開京(ケギョン)にいる家族を人質に朝廷軍から圧力をかけられたパク・マン。そこへチョ・サイの使いが西北面に移動するよう呼びに来た。思惑が交錯する中、両軍は清川江(チョンチョンガン)に集結し最終決戦に臨む。
第103話突然、後方の幕舎が燃え上がり、動揺するチョ・サイ。パク・マンの裏切りが分かった時には、すでに混乱するチョ・サイ軍に朝廷軍が四方から襲い掛かっていた。必死の反撃も虚しくチョ・サイら反乱の首謀者は捕らえられ、バンウォンは三族誅滅の刑を言い渡す。こうして親子の戦は幕を閉じた。開京(ケギョン)で武運を祈っていたミン氏たちにも戦勝報告が届く。その時アン氏に異変が・・・。
第104話開京(ケギョン)に凱旋したバンウォンは、二度と謀反が起きないようにするため安辺(アンビョン)と永興(ヨンフン)の格を下げる。官僚たちは戦勝の祝宴を開くが、イ・ゴイはイ・ソンゲが帰らなければ意味がないと水を差す。アン氏が男児を出産したが、差使(チャサ)を誰にするかで悩むバンウォンは、ろくに気にもとめない。結局ミン氏の提案で無学(ムハク)大師が差使として発つ。その頃、孤立無援になったイ・ソンゲは…。
第105話バンウォンはハ・リュンに、国の将来を見据えた制度改革を指示する。いよいよ王権主義国家作りに本格的に乗り出したのだ。ミン兄弟(ミン・ジェ…ミン・ムグ…ミン・ムヒュル…)は臺諫(テガン)をせっついて太子冊立を再び上書させたが、バンウォンにはねつけられたため、イ・スクポンに協力を仰ぐことに。イ・ソンゲのもとを訪ねた無学(ムハク)。しばし旧交を温めたのち、差使(チャサ)の身分を明かして宮殿に戻るよう強く言い聞かせるが…。
第106話無学(ムハク)大師の説得によりイ・ソンゲは宮殿に帰ることに。だがなぜか弓矢と鉄槌も抱えていた。イ・ソンゲ帰京の報に手放しで喜ぶバンウォン。しかしあまりに早い解決に一抹の不安を覚えるハ・リュンは、歓迎門に細工をする。イ・スクポンはミン兄弟の頼みを受け、バンウォンに太子冊立を促す。金郊駅(クムギョヨク)でバンウォンや官僚らが総出で待ち受ける中、イ・ソンゲが到着した。
第107話イ・ソンゲが放った矢は歓迎門の太い柱に刺さり、バンウォンは無事だった。その後、鉄槌でも命を狙おうとするが失敗に終わったため、天の思し召しと観念したイ・ソンゲは、バンウォンと和解の杯を交わす。ようやく王権の基盤が固まり、バンウォンの時代が開こうとしていた。一方、祖父と父が再三争う姿を目の当たりにした元子(ウォンジャ)譲寧(ヤンニョン)は、王の座に恐怖を抱くようになり…。
第108話譲寧(ヤンニョン)の立世子式が行われるが、譲寧が世子冊立を拒否。バンウォンに呼び出された譲寧は、血塗られた建国の歴史と兄弟を殺して簒奪した王座への嫌悪感を泣いて訴える。世子の件を密告したのがアン氏(不明)だと知ったミン氏は、バンウォンの留守を狙ってアン氏をこらしめようと画策する。バンウォンは遷都するに当たり、朝廷の不満分子を一掃しようと考え…。
第109話バンウォンは、何かと目障りなイ・ゴイ、イ・ジョ親子を流刑地送りにする。国の基盤固めのため朝廷の顔ぶれも一新された。一兵卒の身から右政丞(ウジョンスン)にのし上がったチョ・ヨンムの喜びは大きい。また、イ・スクポンと同じ議政府知事(ウィジョンブチサ)に昇格したミン・ムグも、ミン家の時代が到来したと喜んでいる。一方、宮殿で孤独感を強めるイ・ソンゲは再び旅に出る。そして漢陽(ハニャン)への遷都が行われた。
第110話漢陽(ハニャン)遷都から数年が経過。政治改革が功を奏し、朝鮮は泰平の世が続いていた。太子 譲寧(ヤンニョン)を始め大君(テグン)たちも皆立派な青年になった。しかし議政府(ウィジョンブ)ではミン兄弟とイ・スクポンが対立し、バンウォンも側室にかまけてミン氏との溝を深めるなど、不穏な要素も見え隠れしている。イ・ソンゲも楊州(ヤンジュ)から戻っていなかった。そんな中、明(みん)の使臣がやってきて無理な要求を突きつける。
第111話明(みん)の使臣を接待した譲寧(ヤンニョン)は、牛1000頭という皇帝の理不尽な要求を真っ向から非難し、周囲を慌てさせる。王妃と太子の威光を笠に着たミン兄弟は、朝廷で幅をきかせていた。ハ・リュンは、2人の父 ミン・ジェに、このままでは王から警戒されると忠告する。朝廷では譲寧の結婚準備のため嘉礼都監(カレドガム)が設置される。キム・ハルロとイ・スクポンの娘が太子妃候補に上がるが…。
第112話イ・スクポンはミン兄弟の勢力が大きくなっていくことについてバンウォンに忠告。一方のミン兄弟も、イ・スクポンの娘が太子妃になるのを阻止するため、キム・ハルロの娘を支持する。勉強に身が入らない太子 譲寧(ヤンニョン)は、太子付きの内官(ネグァン) ノ・ブンから友人のイ・オバンという遊び人を紹介され、興味を持つ。その頃、明(みん)の使臣から、皇帝の姫を太子妃にするという案を聞かされたチョ・バクは…。
第113話太子妃がキム・ハルロの娘に決まったと知ったイ・スクポンは、自分を裏切ったバンウォンに失望する。一方のキム・ハルロは王室の姻戚になることに不安を抱き、宮殿に入る娘に、何があってもひたすら耐え続けるよう言って聞かせる。バンウォンはミン・ムジルに、中軍総制(チュングンチョンジェ)を解任し大司憲 (テサホン)にすると言い渡す。イ・スクポンは自分の進言が受け入れられたと喜ぶが…。
第114話ミン・ムジルの解任に抗議した軍の将官たちを、バンウォンは全員投獄する。宮殿に戻ってきたイ・ソンゲは、懸命に尽くそうとする息子バンウォンの姿を見てわだかまりを捨て去り、親子は真に和解する。チョ・バクは明(みん)の姫と太子の縁談を支持してくれるようミン兄弟に持ちかける。当初は難色を示した2人だったが、皇帝の姻戚という権力に目がくらみ…。
第115話明(みん)の皇帝の姫と太子との縁談話は朝廷中に伝わり、賛否両論の議論を巻き起こす。バンウォンは明と対等な立場になれることに魅力を感じるが、ミン兄弟が国を牛耳ってしまうことへの不安も拭い去れない。娘が破談にされるのを阻止するためキム・ハルロはミン兄弟に相談するが、一方でミン兄弟は明の姫との縁談話をまとめようと使臣に大量の賄賂を贈っていた…。
第116話使臣に踊らされたと気づいたバンウォンは激怒し、チョ・バクを流刑に処す。太子 譲寧(ヤンニョン)は、明(みん)の姫との縁談話で不安な日々を過ごしている太子妃候補のキム氏に手紙を書くことに。チョ・バク流刑の一報を聞き、ミン兄弟はイ・スクポンの企みに違いないと邪推する。譲寧の婚礼の日取りが決まり、王妃は東宮殿(トングンジョン)に伝えに行くが、その頃 譲寧は内官(ネグァン)ノ・ブンと宮殿を抜け出し…。
第117話夜遊びを内禁衛将(ネグミジャン)に見咎められた太子 譲寧(ヤンニョン)だったが、言い逃れをして事なきを得る。譲寧の婚礼後の宴でバンウォンは、太子の義父となっても態度が変わらないようキム・ハルロに忠告する。ミン兄弟やイ・スクポンはその言葉を自分たちへの警告ととらえ、不安を抱く。バンウォンは宴で目をつけた若い内人(ナイン)に夜とぎをさせるが、それを聞いた王妃は激怒し…。
第118話ミン氏は大殿(テジョン)に乗り込み、若い女官に手を出すバンウォンの醜態を責める。バンウォンもミン氏の王妃としての狭量をなじり、激しい舌戦になる。気持ちが収まらないミン氏は、中宮殿(チュングンジョン)の中庭に側室たちを集め、見せしめのためノ内人(ナイン)に過酷な拷問を加える。ミン氏の所業に、改めてミン家の者たちの権力の大きさを感じたバンウォンは、一計を案じる。
第119話バンウォンの突然の譲位宣言で、朝廷は上を下への大騒ぎになる。緊急招集された官僚たちは会議を開き、譲位を止めるために大殿(テジョン)の前に座り込んで翻意を訴えることにする。しかしミン兄弟だけは会議を欠席し、バンウォンの真意を相談しにミン氏を訪ねていた。今回の騒動の目的を把握している太子 譲寧(ヤンニョン)は、王印の受け取りを固辞すると、おもむろに髪を解き始めた…。
第120話太子 譲寧(ヤンニョン)は大殿(テジョン)の前で土下座し、罪の処罰を待つ。いわゆる「席藁待罪(ソッコテジェ)」である。イ・ソンゲにも慰留されたバンウォンは翌朝、譲位の王命を撤回。そして重臣たちを集め、この中に自分の譲位を望んでいた者がいると告げる。皆の視線がミン兄弟に集まった。ミン・ジェと懇意にするハ・リュンは、2人の処罰を検討するバンウォンに寛大な処分をと訴えるが…。
第121話イ・スクポンはバンウォンからミン兄弟の取調べを担当するよう命じられるが、固辞する。彼は自分もいつか同じ目にあうと考えて恐れをなしていた。ミン兄弟が尋問場に引き出され、罪状を問いただされる。しかしバンウォンが拷問を加えようとしたその時、王妃が尋問場に現れてミン兄弟の前に立ちはだかる。怒したバンウォンは、王妃を廃位しようと考えるが…。
第122話バンウォンはミン・ムグ、ミン・ムジルを流刑に処す。領議政(ヨンイジョン) イ・ファは極刑を求めるが、そこまでしたくないバンウォンは訴えを拒否する。処分に激怒したミン氏は、弟たちの功労に仇で報いたバンウォンを激しく非難し、言い争いとなる。両親のいさかいや権力争いに嫌気がさした太子 譲寧(ヤンニョン)は、ノ内官(ネグァン)とともに再び宮殿を抜け出す。その様子を物陰から見ていた者がいた…。
第123話叔父の流刑で自責の念にかられた太子 譲寧(ヤンニョン)は、心の痛みを紛らわすため妓楼で遊び騒ぐ。しかし宮殿に戻ると内禁衛将(ネグミジャン)が待っていた。議政府(ウィジョンブ)では、領議政(ヨンイジョン)イ・ファだけが依然としてミン兄弟の処刑を主張し、孤立していた。一方ミン・ジェは流刑にされた息子たちの命を救うため、ある手段に出る。バンウォンに叱られた譲寧を弟たちが見舞いに来たが、譲寧は酒膳を運ばせ…。
第124話バンウォンは譲寧(ヤンニョン)が自分に反抗していると気づき、頭を抱える。一方、流刑にされた息子たちの命を救いたいミン・ジェは、彼らをさらに遠方へ飛ばすよう上書する。バンウォンは2人をそれぞれ別の遠地へ送ることに。外国に行き見聞を広めさせるため、バンウォンは譲寧を使臣として明(みん)に送る。そして孝寧(ヒョリョン)が婚礼を挙げているところへ、急報が入った。
第125話中風(ちゅうふう)が再発したイ・ソンゲは、生死の境をさまよう。死ぬ前に何とか三男 忠寧(チュンニョン)の結婚式を見せようと、忠寧の結婚準備が急ぎで進められる。明の永楽(えいらく)帝と謁見した太子 譲寧(ヤンニョン)は、朝鮮に過度な要求をしないよう直言し、皇帝の脅しにも屈せず堂々と渡り合う。一方イ・ファが領議政(ヨンイジョン)を辞任した。後任の領議政に任命されたハ・リュンだったが…。
第126話イ・ソンゲは再び危篤になる。バンウォンは太子 譲寧(ヤンニョン)が明(みん)から戻るまでもちこたえてもらおうと、出家の際に行われる燃臂(ヨンビ)という儀式をする。一方ミン・ジェも重篤な状態にあるが、流刑にされた息子たちの行く末が気がかりで、死ぬに死ねない心境でいた。譲寧はイ・ソンゲの息があるうちに戻ってきた。イ・ソンゲは一瞬 意識を取り戻して明の様子を聞くが、再び昏睡状態に…。
第127話とうとうイ・ソンゲが逝去した。バンウォンは過去を悔やみ、金泥(きんでい)の写経を捧げるなど、誠意の限りを尽くす。一方ミン・ジェは病身をおして幾度もイ・ソンゲを追悼したため、無理がたたって危篤状態に陥ってしまう。見舞いに駆けつけた王妃は、ミン・ジェが息子たちの名を呼ぶのを聞き、バンウォンに弟を流刑地から呼び戻し、父の最期を看取らせてやるよう直談判するが…。
第128話大君(テグン)たちの懇願と都承旨(トスンジ)の説得に負けたバンウォンは、ミン兄弟を一時的に都に呼び戻す。彼らの処罰を担当したイ・ファは、議政府(ウィジョンブ)の会議で2人を許すべきではないと強く主張。興奮して席を立つが、そのまま胸を押さえて倒れあっけなく死亡する。一夜明けても帰らない太子 譲寧(ヤンニョン)を心配し、王妃は人を出して捜させる。その頃、ミン・ジェは戻ってきた息子たちに意外な言葉をかけ…。
第129話ミン・ジェが亡くなったが、バンウォンの目を恐れる官僚たちは罪人を出したミン家への弔問を控える。ミン・ジェと親しいハ・リュンと、ミン兄弟の無実を公言するイ・ジソンだけが弔問に訪れた。官僚たちは2人の行為を重く見て、処罰するよう上書することに。弔問に来たバンウォンはミン兄弟に反省の言葉を求めるが、ミン・ムジルが恨み言を漏らしたため、2人を見限り…。
第130話ミン兄弟は、ミン・ジェの葬儀が終わるやいなや済州島(チェジュド)に送られる。父の非道さにやりきれない思いの太子 譲寧(ヤンニョン)は、師匠たちを無理やり巻き込んで、東宮殿(トングンジョン)で乱痴気騒ぎを始める。密告を受けたバンウォンが東宮殿に踏み込むと、譲寧はミン兄弟の処罰に対する不満をぶつける。国のため、太子のために心を鬼にして下した決断を当の太子が理解しないことに焦れたバンウォンは…。
第131話大殿(テジョン)に集まった政丞(チョンスン)たちに、バンウォンは臺諫(テガン)からの上書をもとにミン兄弟を極刑に処すと宣言。自害の王命を下し、毒薬と絹のひもを携えた内禁衛将(ネグミジャン)たちを済州島(チェジュド)に送る。知らせを聞いた王妃は大殿に駆け込み、誰のお陰で王になれたのかと威圧的な態度で命令を撤回させようとする。王妃の常軌を逸した剣幕に、バンウォンは王妃の廃位を提案し、議政府(ウィジョンブ)で議論させるが…。
第132話ミン兄弟は、あの世で会ったら恨みを晴らす、とバンウォンに遺言を残して服毒自殺した。バンウォンは王妃の代わりとする新たな側室を輿入れさせるが、婚礼の儀に参列した官僚たちは、自害したミン兄弟や傷心のあまり寝込んでいる王妃のことを考え、浮かない顔だ。その頃、宮殿の外でならず者たちと遊んでいた太子 譲寧(ヤンニョン)は、街の旅籠(はたご)でポン・ジリョンという芸妓と出会う。
第133話バンウォンは、イ・ソンゲの位牌堂にカン王妃ではなく自分の実母であるハン氏の位牌を祭らせることを官僚に指示する。カン王妃の祭祀は取りやめ、墓にある石像も撤去して石橋に作り変えさせることに。朝鮮王朝建国の歴史も、時期尚早なのは承知のうえで編さんを始めるよう命じる。一方、ポン・ジリョンと一夜を過ごした太子 譲寧(ヤンニョン)は、宮殿へ戻るなり大殿(テジョン)に呼びつけられ…。
第134話バンウォンから禁足を命じられた太子 譲寧(ヤンニョン)は、ポン・ジリョンを宮殿の中に呼び寄せることに。バンウォンの2人の側室が王妃に挨拶に来るが、とうに夫に愛想を尽かしている王妃は、嫉妬どころか逆に彼女らを哀れむのだった。譲寧を見張るチェ内官(ネグァン)の密告により、ポン・ジリョンらが宮殿に入ったことがバンウォンに露見する。反省のない譲寧の態度に激怒したバンウォンは…。
第135話父からムチで打たれた太子 譲寧(ヤンニョン)だが、かえって吹っ切れた気持ちで太子の座を捨てる決意を王妃に語るのだった。そんな中、太子妃の懐妊が判明した。譲寧が身内への仕打ちに不満を抱いていると知ったバンウォンは、ミン・ムフェ、ミン・ムヒュルを大殿(テジョン)に呼び出す。慶会楼(キョンフェル)という楼閣が完成した。扁額の文字を譲寧に書いてほしいという官僚の求めを聞き、バンウォンは…。
第136話太子 譲寧(ヤンニョン)のあまりの達筆ぶりにバンウォンは譲寧を見直し、今までの放蕩もすべて水に流す。譲寧は官僚たちの前でも慶会楼(キョンフェル)の扁額を書き、絶賛の言葉を浴びる。ポン・ジリョンは仁川(インチョン)に追放された。しかし護送の兵たちが帰ると、賜った絹を捨て、漢陽(ハニャン)に向けて歩き出す。政丞(チョンスン)3人が妓楼で飲んでいると、アン氏という女性が挨拶に現れる。チョ・ヨンムは彼女が独身と知り…。
第137話アン氏と一夜をともにしたチョ・ヨンムだが、アン氏が実は大殿(テジョン)の尚宮(サングン)であると知って頭を抱える。王様の女を寝取ったことになってしまったのだ。バンウォンは、史書を編さんしているハ・リュンに、王室の名誉が傷つくことは書かないように警告が必要と考える。そして太子や大君(テグン)も含めた全官僚に非常召集をかけるが、その頃譲寧(ヤンニョン)は宮殿の外でポン・ジリョンと会っていた…。
第138話非常警戒令が発令された。官僚たちは夜中にも関わらず宮殿へ駆けつけるが、イ・スクポンだけはある意図から欠席した。バンウォンは集まった官僚らを解散させ、政丞(チョンスン)だけを大殿(テジョン)に呼んだ。史書の記述方法についてハ・リュンに脅しをかけるためだ。太子 譲寧(ヤンニョン)もポン・ジリョンと逢い引きしていて召集に来なかった。激怒したバンウォンは内禁衛将(ネグミジャン)ら兵士たちを街に放ち…。
第139話太子 譲寧(ヤンニョン)とポン・ジリョンが内禁衛将(ネグミジャン)らに捕まった。しかし譲寧はバンウォンの哀願にも頑なに心を閉ざし反省の色を見せない。バンウォンは憂さを晴らすため、イ・スクポンと大君(テグン)たちを連れて狩りに出ることに。しかしそれには別の目的もあった。一方、済州島(チェジュド)への流刑を言い渡されたポン・ジリョンは、運命の相手と心に決めた譲寧から引き離されたことに絶望し…。
第140話太子妃は実父であるキム・ハルロに、太子 譲寧(ヤンニョン)の外出を門衛に口止めするよう頼む。その頃、狩り先にいるバンウォンはイ・スクポンが軍部内に派閥を作っていることを暗に咎め、兵曹判事(ピョンジョパンソ)の任を解く。ポン・ジリョンの訃報を聞いた譲寧は、弔いの酒宴を開いて一晩中飲み明かし、さらにならず者や芸妓を宮殿に連れ込んで浮かれ騒ぐ。そこへ話を聞いた王妃が踏み込み…。
第141話太子妃らの努力も空しく、太子 譲寧(ヤンニョン)の放蕩がバンウォンに露見。怒ったバンウォンは抜け道を塞がせ門衛も処罰する。しかし譲寧自身については、その博識ぶりに免じて不問に付す。ハ・リュンが史書の編さんを終えた。しかしバンウォンはさらに「高麗(コリョ)史」の都合の悪い記述も手直しするよう命じる。一方、太祖(テジョ)の祭祀を行うため大君(テグン)たちを連れて寺を訪れた譲寧だったが…。
第142話寺の庭でならず者たちと鹿の肉を焼いて酒盛りをしていた太子 譲寧(ヤンニョン)。住職に一喝されると仲間とともに街に出て、今度は大々的に葬列遊びをする。通りには見物人があふれ、駆けつけたキム・ハルロらが騒ぎを収めた頃には、既に噂は手がつけられないほど広まっていた。話を聞いた官僚たちは、議政府(ウィジョンブ)の会議で譲寧の奇行を問題にする。一方、譲寧の蛮行を聞いた王妃は…。
第143話チェ内官(ネグァン)の密告により葬列遊びの件を知ったバンウォンはついに譲寧(ヤンニョン)を廃太子にしようと決意するが、都承旨(トスンジ)や王妃らの強硬な反対にあう。次男の孝寧(ヒョリョン)は、自分に太子の座が回ってくることを避けるため、バンウォンにいとまごいの手紙を出すと寺巡りの行脚に出てしまう。一方、重病のチョ・ヨンムを見舞ったハ・リュンとイ・スクポンが酌み交わしていると、意外な来訪者が…。
第144話太子 譲寧(ヤンニョン)はハ・リュンとイ・スクポンに自らの退位の意志を伝えて立ち去る。譲寧の奇行に悩む王妃ミン氏が呼んだ巫女は、恨みを抱えて死んでいったバンソクやミン兄弟の悪霊がとりついているせいだと告げ、東宮殿(トングンジョン)でお祓いをする。しかしその最中に当の譲寧が東宮殿に戻ってきてしまい…。チョ・ヨンムが息を引き取った。その弔問の席でミン兄弟の発言が問題視される。
第145話王妃ミン氏の誕生日。息子たちと弟のミン・ムフェ、ミン・ムヒュルらはささやかな宴を開く。しかし譲寧(ヤンニョン)が太子の座を退くと言うと、ミン兄弟は泣きながら、ミン・ムグらの恨みを晴らすため王になってほしいと訴える。その外には聞き耳を立てる内官(ネグァン)がいた。その頃、大司憲(テサホン)ユ・ジョンヒョンを筆頭に官僚らがミン兄弟を弾劾する上書を提出。朝廷には再び嵐の予兆が…。
第146話大逆罪に問われたミン・ムヒュルとミン・ムフェは、バンウォンや官僚らの居並ぶ尋問場に引き出され、過酷な拷問を受ける。2人の姉である王妃ミン氏は助けに行こうとするが、中宮殿(チュングンジョン)の周囲を兵に取り囲まれており身動きが取れない。拷問に負け、罪を自白させられたミン兄弟にバンウォンは自害を命じる。宮殿には、とうとう一族全員を失った王妃の慟哭が響き渡る…。
第147話ミン兄弟を処刑したバンウォンは、最後に残った功臣イ・スクポンにも、別れの盃を交わしたのち流刑を言い渡す。同じ頃ハ・リュンも病に倒れ、静かにこの世を去った。ようやくすべての後顧の憂いを断ち切ったバンウォンだったが、気が晴れないためお忍びで夜の外出をすることに。三男 忠寧(チュンニョン)の家を訪ねたバンウォンは、一足先に来ていた譲寧(ヤンニョン)の行為を目にし、衝撃を受ける…。
第148話イ・スクポンも流刑地に去り、バンウォンは朝廷の人事を一新して譲位の準備を整える。しかしそのまま何事もなく1年が過ぎた。譲寧(ヤンニョン)は相変わらず放蕩を続けているが、バンウォンも近頃はあまり目くじらを立てていない。そんな中、譲寧はかねてから熱望していたオリという美貌の芸妓との対面を果たす。一目でオリを気に入った譲寧だが、彼女はかつての高官の側室だった…。
第149話譲寧(ヤンニョン)は、わざと騒ぎ立てて人々の注目を集めたうえで、オリを強引に夫のもとから奪い去る。譲寧の暴挙の噂は、官僚たちはもちろんバンウォンにまでたちまち伝わった。王妃は譲寧の身を案じるものの、何の力もないため成り行きを見守るしかない。オリと一夜を過ごした譲寧がイ・オバンやク・ジョンスを連れて宮殿に戻ると、待ち構えていた内禁衛将(ネグミジャン)が彼らに王命を伝える…。
第150話バンウォンは譲寧(ヤンニョン)を宮殿から追放したものの、まだ廃太子にする決心がつかないでいた。そんな中、臺諫(テガン)たちから譲寧廃位の上書が提出される。義父キム・ハルロのもとに身を寄せた譲寧は、そんな騒ぎをよそに、放免されたオリを迎えに行く。王妃の必死の看病もむなしく、ついに末の息子 誠寧(ソンニョン)が死去した。太子の師ピョン・ゲリャンは譲寧を葬儀に呼ぶようバンウォンに訴え…。
第151話ピョン・ゲリャンは宮殿に来た譲寧(ヤンニョン)を別殿に連れて行き、バンウォンへの謝罪文を書くよう懇願する。それが譲寧の廃位を防ぐ最後の道だった。しかしバンウォンは譲寧が書いた文を読むと激怒し、ついに廃太子の王命を下す。譲寧に代わり、三男 忠寧(チュンニョン)が太子となった。すぐに立太子式が行われるが、その最中に突然 議政府知事(ウィジョンブチサ)ファン・ヒがバンウォンの前に進み出て…。
第152話王位継承の序列を守るべきだと必死に訴えるファン・ヒ。しかし訴えは退けられ、流刑に処される。同時に譲寧(ヤンニョン)の義父キム・ハルロも、外戚排除の一環として流刑となった。忠寧(チュンニョン)の太子冊立が済み、譲寧が広州(クァンジュ)に移り住むと、バンウォンは譲位の王命を出す。突然のことに官僚たちは慰留するがバンウォンの意志は固かった。その頃、忠寧の義父シム・オンは恐怖に震えていた…。
第153話バンウォンの譲位を受け、忠寧(チュンニョン)が即位し王となった。ただし兵権だけは今まで通りバンウォンが握ることに。即位後に発表された人事では忠寧の義父シム・オンが領議政(ヨンイジョン)に任命された。そして彼は着任後まもなく謝恩使として明(みん)に発つ。上王(サンワン)となったバンウォンは、些細なことからカン・サンインやパク・スプらシム・オンが懇意にしている者たちを罪に問い、拷問にかける…。
第154話カン・サンインらが拷問により自白したため、シム・オンの罪が決定的となり、義禁府都事(ウィグンブトサ)が捕らえに向かう。知らせを聞いた王妃シム氏は心痛のあまり倒れ、見かねた大妃(テビ)ミン氏は、バンウォンにシム・オンの赦免を請いに行く。再び領議政(ヨンイジョン)となったユ・ジョンヒョンはパク・ウンらと相談し、自分たちを恨んでいるであろう王妃を廃位するようバンウォンに進言するが…。
第155話強い王権を示して王の地位を盤石にしたいというバンウォンの考えから、忠寧(チュンニョン)は仕方なく王妃の家族の身分を奴婢に落とすよう王命を下す。明(みん)から戻ってくる途中で捕らえられ、都に連行されてきたシム・オンは、早速ユ・ジョンヒョンらから尋問される。罪を真っ向から否定したシム・オンは拷問を受けるが、拷問を主導しているパク・ウンは夜中にバンウォンのもとへ向かい…。
第156話シム・オンは渡された毒薬を飲み命を絶ったが、恨み多きパク・ウン一族とは今後婚姻関係を結ばないようにと遺言を残す。その頃、広州(クァンジュ)の譲寧(ヤンニョン)は妓楼通いにも飽き、監視の目を盗んで全国行脚に出ることに。譲寧が姿をくらましたと聞いたバンウォンは全国に触れを出して探させる。折しも朝鮮はひどい干ばつに見舞われ、忠寧(チュンニョン)は対応に苦慮していた。民の窮状を見た譲寧は…。
第157話物ごいに身をやつした譲寧(ヤンニョン)は、裕福な民の宴会に乱入して食べ物を恵んでもらっているところを兵に見つかり、漢陽(ハニャン)へ戻される。みすぼらしい身なりの譲寧を見た大妃(テビ)は気絶してしまう。典医も手の施しようがないほど弱っていた大妃に、忠寧(チュンニョン)は転地療養を勧める。一方、年々激しくなる倭寇の対策として、バンウォンは戦時動員令を出して軍隊を整備し、対馬征伐に向かわせる。
第158話朝鮮軍は対馬征伐に成功し、島首 宗貞盛(そうさだもり)を捕らえる。軍の凱旋にバンウォンが喜んでいる頃、長く寝ついていたバングァがついに帰らぬ人となる。倭寇を討伐して国境も安定し、忠寧(チュンニョン)もしっかりと国を導いているのを見て、自分の時代の終焉を感じ取るバンウォン。自らも中風(ちゅうふう)を患っていたが、それを隠して大妃(テビ)の療養先へ向かう。枕元で過去の許しを請うバンウォンに、大妃は…。
第159話大妃(テビ)が亡くなって2年、バンウォンは中風(ちゅうふう)の上に皮膚病も患って表舞台には姿を現さなくなっていた。忠寧(チュンニョン)は自ら国政を執り、集賢殿(チッピョンジョン)を強化して学者たちの育成を図るなど順調に泰平の世を築いていたが、ここへきて深刻な干ばつに見舞われていた。干ばつは過去に自分が犯した罪のせいだと考えたバンウォンは、この世で最後の善行として、病身をおして過酷な雨乞いの儀式を行う…。