朝鮮5千年の歴史上、初めて女性で王位についた新羅第27代・善徳(ソンドク)女王(生年不詳 - 647年)の波乱の生涯を描く。その誕生が不吉なこととされ、身分を知らず中国で育ったトンマン(後の善徳女王)が、宿命に導かれるように新羅に戻り、のちに宮廷を牛耳る権力者ミシルと対決していく。権力闘争だけでなく、有能な将軍や臣民の心をつかみ、最初は敵対していた敵人物までも自分の陣営に迎え入れ、女王として新羅を取り戻すまでを壮大な叙事詩として描く。
No | あらすじ |
第1話 | 第24代王である真奮王が築いた新羅大神国の時代、真奮王の側室で花郎の源花であるミシルが後の新羅の主の座を狙っていた。真奮王は天命が尽きる前に王位を継ぐものは孫である真平だと言い残すが、ミシルの陰謀で次男である真智が王位を継いだ。真奮王が崩御した日、国仙のムンノは啓示を受ける。それはミシルに敵う者はおらず、対抗できる者は北斗七星が8つになる日に現れるというものだった。自分を皇后に迎えようとしない真智に怒りを覚えたミシルは、真奮王の本当の遺言を明かし、真智王を廃位させ真平を王位に就かせるのだった。 |
第2話 | 真奮王の遺言どおり真平を王に就かせたミシルは、真平と婚姻し皇后の座を狙おうとする。そこで真平の夫人であるマヤとマヤを助けようとしたムンノを暗殺するのだった。だが、死んだと思っていたマヤとムンノが現れる。マヤが身ごもっていたお腹の子も無事だったのだ。マヤが生還したことで皇后になれなかったミシルだったが、マヤが身ごもった子が双子だと知り、それを明らかにし代々伝わってきた予言どおり、双子を産んだマヤを葬ろうと企む。しかし予言からマヤを守ろうとした真平は、待女のソファに双子の1人を託し、双子を産んだ事実を隠すのだった。ムンノの助けで逃げることに成功したソファと双子の1人。その後ソファは自分の子として守るのだった。 |
第3話 | マヤが双子を産んでから15年。ミシルの護衛であるチルスクから逃れ、タクラマカン砂漠まで逃げてきたソファと双子の1人トンマン。だが、その砂漠でトンマンはチルスクと出会ってしまう。自分の身分を知らないトンマンは、砂漠の交易場の宿屋でたくましく生きていた。一方新羅では、チルスクとムンノが失踪し15年。ミシルは北斗の星が8つにはなったが、光を失ったことでチルスクが任務を果たしたと信じようとしていた。マヤは双子を生んだ後、授かった王子を2人も亡くし、また3人目の王子も亡くしてしまった。予言どおり王の代が途絶えようとしていた。2人目の王子が亡くなった夜、チョンミョンはミシルから弟の死は自分のせいだと言われたことが気になっていた。 |
第4話 | 砂漠でチルスクと出会ったトンマンは、ローマの商人で命の恩人であるカタンに護衛としてチルスクを紹介する。トンマンは、新しい諸侯が就任しお茶の交易を禁止され困っていたカタンたちのために、壁石のように茶葉を固めこっそり密輸させようと考えていた。だがバレてしまい、証拠の茶葉を燃やしてしまった。カタンたち商人とトンマン、ソファ、チルスクまでもが捕われてしまう。トンマンの勇気ある行動で皆は助かったが、火を見て発作を起こしたソファを見て、トンマンが真平王の双子の1人だと確信し、新羅につれて帰ろうとするチルスク。なんとか逃れ砂漠に逃げたトンマンとソファだったが、チルスクが追ってきた。トンマンを逃そうとしたソファは、流砂にはまってしまうのだった。 |
第5話 | 流砂にはまってしまったソファを必死で助けようとするトンマンだが、チルスクが目の前まで追ってきていた。トンマンだけでも逃そうとロープを切りぬかるみに消えてしまったソファ。チルスクに捕われそうになった瞬間、砂嵐が襲ってきて、トンマンとチルスクを飲み込んでしまった。嵐が去った後、カタンたちによって救われたトンマンは母の死を乗り越え、自分の出生の鍵を握るムンノを捜し鶏林に行こうと決意する。一方新羅宮殿では、トンマンの双子の姉チョンミョンが、母山城を奪還したものの戦死ししまったヨンスの死を悲しんでいた。チョンミョンもヨンスの死を乗り越え、ヨンスが残したお腹の子を生み、ミシルと対抗するために、尼となり宮殿を出て行くのだった。それから1年後、チュンチュを生んだチョンミョンはムンノがいるという萬努郡の如来寺へと向かう。同じ頃トンマンも出生の鍵を握るムンノを捜し萬努郡に来ていた。そこでムンノを知るというチュクパンに出会うのだった。 |
第6話 | ムンノを知るというチュクパンは実は有名な詐欺師で一緒にいたコドも一味だった。チュクパンは、ムンノに会わせてやると手紙を持たせソルジを訪ねろという。ソルジがいる場所に向かう途中船着場で如来寺に向かっていたチョンミョンと出会うが山賊に捕われてしまう。だがそこはソルジを頭とした乱徒の砦だった。そこでチュクパンが詐欺師だと知ったトンマン。トンマンは乱徒たちが日照りで苦しんでいることを知り、逃れるために自分が雨を降らせて見せると言う。祈祷しても雨は降らなかったが、必死に訴えるトンマンをソルジは解放してやるのだった。その時、ハジョンが率いる新羅軍に砦が襲撃されたが戻ってきたトンマンにチョンミョンは救われた。襲撃の混乱から逃げ出した2人だったが、追手から逃れようと必死で走った。だがその時、道を踏み外し絶壁に落ちてしまい、トンマンは崖の底に落ちる寸前だった。 |
第7話 | 崖っぷちに何とかぶら下がっていたトンマンを助けようとするチョンミョン。だがこのままでは足場が崩れ2人共落ちてしまうと思ったトンマンは、崖下の川に飛び降りるのだった。しかしチョンミョンが飛び降りトンマンを助けたのだった。同じ目的だと知った二人は、ムンノに会いに一緒に如来寺を目指す。如来寺に着くと寺は刺客によって襲撃されていた。2人を捕らえようとした刺客の中にポジョンを見つけたチョンミョン。イムジョンのお陰で一命は取り留めたものの離れてしまった2人。ポジョンと一緒に崖に落ちてしまったトンマンは、ムンノをどうしたのかを聞くために、傷を負ったポジョンを助けるのだった。チュクパンとコドに再会したトンマン。医術に長けたチュクパンによってポジョンを救われた。その頃、街では失踪したチョンミョン公主の捜索で大騒ぎだった。ポジョンを密かに捜していることを知ったチュクパン。チュクパンは懸賞金。トンマンは黒幕を知るために、ポジョンを餌に取り引きをするのだが、その相手がミシルだと知るのだった。 |
第8話 | ポジョンを捜していたのがミシルだと知ったチュクパンはコドと逃げ出してしまい、トンマンが待つ小屋へ戻ったが、ポジョンは姿を消していた。追っ手から逃げた3人だが、チュクパンとコドが捕まってしまった。一方、チョンミョンはミシルに対抗するため、自分を救ったユシンの父キム・ソヒョン一家を徐羅伐に迎え入れようとしていたが、ポジョンが戻ってきたためあきらめるしかなかった。しかしチュクパンとコドを救いに来たトンマンが、如来寺の一件の目撃者と知ったヨンチュンは、トンマンを陛下に会わせるのだった。そこで如来寺で自分とチョンミョンを襲ったのはポジョンだと証言し、その証拠を差し出すのだった。トンマンの証言によってソヒョン一家を徐羅伐にむかい入れ、トンマンとチュクパンとコドはユシンの郎徒として徐羅伐に行くことになった。男になりきってユシンの下で郎徒として訓練に励むトンマン。自分の素性を調べるためつらい訓練にも耐えたトンマンはたくましく育っていた。 |
第9話 | 花郎徒では比才と言って武術を競う大会があるが、ユシン率いる龍華香徒はまだ実力もなく訓練に励む毎日だった。しかし他の花郎たちに見下されたことで憤慨し、事件を起こしてしまい青龍翼徒と真剣勝負をすることになってしまった。その頃、百済軍が速含城を陥落したことで戦争が始まった。対戦は中止されトンマンたちも戦場へ行くことになったのだ。ソルォン率いる新羅軍は速含城を奪還するために陣を張り作戦を練っていた。戦場でも他の花郎たちにバカにされていた龍華香徒だったが、戦場の怖さを実感することになるのだった。速含城奪還の指揮を取っていたソルォンは、キム・ソヒョンの部隊とアルチョン率いる飛天之徒と龍華香徒は後衛に残し、作戦を実行しようとするのだが、ユシン1人だけを一緒に連れて行くと言うのだった。 |
第10話 | 花郎徒では比才と言って武術を競う大会があるが、ユシン率いる龍華香徒はまだ実力もなく訓練に励む毎日だった。しかし他の花郎たちに見下されたことで憤慨し、事件を起こしてしまい青龍翼徒と真剣勝負をすることになってしまった。その頃、百済軍が速含城を陥落したことで戦争が始まった。対戦は中止されトンマンたちも戦場へ行くことになったのだ。ソルォン率いる新羅軍は速含城を奪還するために陣を張り作戦を練っていた。戦場でも他の花郎たちにバカにされていた龍華香徒だったが、戦場の怖さを実感することになるのだった。速含城奪還の指揮を取っていたソルォンは、キム・ソヒョンの部隊とアルチョン率いる飛天之徒と龍華香徒は後衛に残し、作戦を実行しようとするのだが、ユシン1人だけを一緒に連れて行くと言うのだった。 |
第11話 | 戦闘が終わった場所までトンマンを捜しにきたユシンだったが、生き残っていた敵に襲われてしまう。間一髪で放たれた矢によって助かったユシン。ユシンを助けたのは他でもないトンマンだった。命令どおりに退却するために敵をあざむくおとりの部隊が必要だった。アルチョンとユシンがそれに名乗り出る。だが任務を遂行するために足でまといの負傷兵を殺してしまうアルチョン。それに怯える負傷したシヨル。負傷兵を殺さなくては生き残れないと考えるアルチョンに刃向かってしまったトンマン。そんなトンマンを斬ろうとするアルチョンだったが、希望を捨てず戦わせてくれと訴える部下たちとユシンによって殺されずに済んだ。負傷したアルチョンに代わって指揮を取るユシンは、先制攻撃をしかけた。攻撃によって敵の将軍の首を斬ったシヨルが戦死してしまう。その時、合流したソクプムはアルチョンに逆らったトンマンを罰そうとする。ユシンはその罰としてこの場に残り敵を食い止めると言い出るのだった。 |
第12話 | 音信不通のソヒョンの部隊を案じていたチョンミョンは、キム・ソヒョンが生還した時に備え、ミシルと取り引きしていた。その頃、戦場では敵を食い止めるために残ったトンマンたち龍華香徒が無事生還していた。キム・ソヒョン部隊が凱旋すると、ソヒョンは身分を取り戻し、ユシンたちは正式に徐羅伐の花郎として認められた。生還したソヒョンを自分の者にしようと考えているミシルを見て、ソルォンの息子ポジョンは、宴席から帰るソヒョンを狙撃しようと企てる。間一髪、命はくいとめたソヒョン。ポジョンは、尼に扮したチョンミョンと密会していたトンマンを刺客に仕立てるのだった。トンマンの無罪を晴らせる唯一の証人である尼が公主だと気づいたユシンは、偽の尼を使い犯人を捕らえるのだった。尋問の場に犯人を突き出したユシン。その場に駆けつけたチョンミョン。拷問のため意識がもうろうとする中、トンマンが見たものは、公主だと名乗る友人の尼だった。 |
第13話 | 萬努郡で知り合い友人となった尼がチョンミョンだと知ったトンマン。身分は違っても友であり共にミシルと戦う仲間だと陛下に告げたチョンミョン。陛下はそんなチョンミョンに大事な任務を任せることにした。それはムンノが書き残したミシルの源を探る任務だった。その任務にトンマンとユシンも伴うことにしたが、手がかりは唯一ムンノが残した記録だけだった。その中に記されていたタンチョン岩に向かい探るユシンとトンマンは、偶然立ち寄った庵でソリとミセンを見る。そこで今度来る商団が「斯多含の梅花」を運ぶという事を知り、「斯多含の梅花」がミシルの源だと確信するのだった。その正体を知るため商団に接触する術を模索していた。その頃、商団たちが徐羅伐に到着した。 |
第14話 | 徐羅伐に到着した商団の中にはインドから来た商団もおり、カレーを出しもてなせとソリがカレー粉を用意した。だがサムォルが誤って落とし無駄にしてしまう。カレーのことをよく知っているトンマンが厨房を任されることになり、商団と接触する機会ができた。チャン大人がローマ語でミシルとの取り引きについて話すのを聞いたトンマンは「斯多含の梅花」はチャンが運んで来たと確信する。夜 チャン大人が出かけた隙を狙いチャンの部屋に忍び込み荷物を調べていると、トンマンがカタンからもらい愛読していた「英雄伝」とソファの身分票が出て来た。その荷物は生き延びたチルスクが商団の護衛として徐羅伐に戻り、ミシルに届けてくれと頼んだ物だった。チルスクが帰って来たと知ったミシルはポジョンに捜すよう指示する。その時、ポジョンがチルスクを捜していることをトンマンは耳にするのだった。 |
第15話 | チャン大人とミシルが斯多含の梅花の取り引きを行う夜、それに気づいたトンマンは尾行するが見つかってしまう。ミシルの前に連れていかれたトンマンは、自分の愛読書をミシルが持っているのに驚く。そんなトンマンとの会話でトンマンに興味を持ったミシルは、トンマンに自分の者になれと言うが、はっきり断わるトンマン。だがミシルはトンマンをそのまま帰らせ、自ら自分の元へ来させようと図り、翌朝、ソクプムを通して手紙を送る。それによってウルジェと同僚達に疑われてしまうのだった。ユシンはそんなトンマンをチュクパンとコドに監視させるのだが、それはミシルに近づき斯多含の梅花を暴くための芝居だった。そして自らミシルのもとへ行き、自分を使ってくれと言うが、ミシルは興味が失せたと帰らせようとする。だがトンマンがローマ語に堪能だと知り、毎晩、「英雄伝」を読むよう言う。ミシルの部屋に通い本を読んだ帰り、トンマンはチルスクと鉢合わせになった。 |
第16話 | チルスクの姿を見たトンマンは怯えていたが、チルスクは視力を失い、トンマンだと気づかなかった。斯多含の梅花である大明暦を手に入れたミシルは、長年計画してきたとおり、慰天祭を行い天の啓示を受けるという。ミシルが慰天祭を行うたび、啓示だといっては、無理な要求をしてきた。ミシルが受けたという啓示は伽耶民たちを徐羅伐から追い出さなければ月食が起き、大貧困の災いが起こるというものだった。これは伽耶出身のキム・ソヒョンの勢力を断ち、ユシンを自分の者にするためだった。しかしミシルの予言どおり月食は起こり、怯えるトンマンたち。だがミシルの口から斯多含の梅花は大明暦であり、月食もそれによって算出したもので、すべてが自分の策略だと聞かされる。ミシルはこのまま逃げるようチョンミョンに伝え、その答えを持ってこいと言うのだった。 |
第17話 | 計画だと知りつつも、月食まで利用するミシルを相手に戦えるのかと不安になっていたトンマンとチョンミョン。啓示どおり伽耶民を徐羅伐から追い出すと決断した陛下。ユシンはミシルに憤慨していた。ソヒョンのもとを訪れたミシルはユシンと自分の血族を婚姻させ手を組もうと提案する。ユシンはミシルに対して怯えるだけで怒りをぶつけないのなら、チョンミョンから離れ、トンマンも捨てると断言した。そんなユシンの言葉にトンマンとチョンミョンは、何があってもミシルに立ち向かうことを誓うのだった。チルスクが戻ったことで、どうしても素性を知りたいトンマンはチョンミョンにソヨプ刀について調べてみろという。ソヨプ刀が陛下の物だと知ったトンマンは、自分がソヨプ刀を持っていると陛下に告げるために、上書にそのことを記しチュクパンに置いてこさせるのだが、ウルジェにバレてしまうのだった。 |
第18話 | ソヨプ刀を返したいので、松林まで来いとかかれた上書を見たウルジェは、指定された場所にイムジョンとアルチョンを配置し送った者を捕らえようとする。アルチョンの部下になりきりその場に潜入していたトンマンだが、アルチョンにバレてしまう。だが戦場での借りがあるアルチョンはトンマンを逃してやるのだった。その頃、ソファとムンノ、そしてチルスクまでが自分が生まれた日に失踪したことを知ったチョンミョンは、自分が生まれた日のことを調べる。そこで北斗七星が8つになった日に、自分は双子として産まれたのだと確信した。そしてソヨプ刀を持ち、自分と同じホクロがあるトンマンが双子の1人ではないかと疑うのだった。上書文を忍ばせたチュクパンが玉の硯の水差しを盗んできたことが明らかになり、その盗人を捜すためウルジェは、郎徒の身体検査まで行い調べようとするのだった。間一髪で服を脱ぎ女だとバレずに済んだトンマンだったが、トンマンの持ち物からチュクパンが気づいてしまう。 |
第19話 | チュクパンに女だとバレたトンマンはユシンには秘密にしてくれと頼むのだが、ユシンはお見通しだと聞かされる。その頃、ユシンからトンマンは実は女だと聞かされ、トンマンが自分の妹だと確信するチョンミョン。だがその事実を知れば傷つくと思ったチョンミョンとユシンは、トンマンには伏せて、当分の間トンマンを遠くへ避難させようとする。だが自分の出生の秘密をどうしても知りたいトンマンは宮殿から出ようとしない。ソファも生きて戻りそのことをミシルが知っていることを知ったチョンミョンは、一刻も早くトンマンを宮殿から出そうとする。トンマンは命令どおり発つので、最後に陛下に会わせてくれと頼むが、チョンミョンは断わる。そこで出くわした皇后マヤの待女にソヨプ刀のさやを渡し、皇后の反応を待っていた。おもわくどおりにトンマンを呼びソヨプ刀の持ち主について聞き出そうとしたマヤ。マヤと密かに会い、自分がソヨプ刀の持ち主だと話すつもりだったトンマンだったが、それに気づいたチョンミョンとユシンが、駆けつけるのだった。 |
第20話 | 皇后にすべてを話そうとするトンマンを止めたチョンミョン。トンマンを思い当分は隠そうとしていた真実をマヤとトンマンに話すのだった。実はトンマンは女で捨てられた双子の1人、自分の妹だと。だが受け入れられないトンマンは信じようとしない。そんなトンマンにユシンは、すべて事実で自分が何もしてやれないことがつらいと告げる。チョンミョンから王に双子が生まれたら王の代が途絶えるという予言のせいで、捨てるしかなかったと聞かされたトンマンは、自分はこの世に存在してはならない人だと知り、引き止めるチョンミョンと別れ砂漠に帰ろうと決める。だがユシンはトンマンを失たくないと、自分の気持ちをトンマンにぶつけ、チョンミョンの命令どおり身を潜めて待てと言うのだった。盗難事件とトンマンが関連していると知ったウルジェとミシルはトンマンを捕らえようとするのだが、トンマンを案じたユシンが馬に乗せ一緒に逃げるのだった。その時、逃げるトンマンの姿をチルスクが見ていた。 |
第21話 | トンマンを連れ宮内から逃げ出したユシン。追っ手から何とか逃れ、コクサフンを通じてウルジェ大等がトンマンを殺めようとしている事実をチョンミョンに伝えようとするが、ウルジェに知られてしまう。また父ソヒョンに旅支度を届けてくれと伝えるが、それを知ったウルジェは、キム・ソヒョンにユシンをチョンミョンと結婚させ太子にする代わりに、トンマンを殺すよう命じるのだった。その頃、トンマンの姿を見たチルスクによって、チョンミョンの双子の妹がトンマンと知ったミシルは、ウルジェが確保していたソファをチュクパンとコドと共に、奪ってしまった。ウルジェの命令を受けソヒョンは、家門のためにユシンを欺き、トンマンを殺そうとする。だが間者によってそれを知ったミシルもトンマンを捕らえるためソルォンを向かわせた。ソヒョンの部下に襲われたトンマンだったが、昨日の夜、ユシンが食料とはちまきを交換した、謎の男が現れトンマンを救う。 |
第22話 | トンマンを救った謎の男ピダム。彼は他でもないミシルと真智王の間に生まれた子で、ムンノの弟子として生きていたのだった。ソヒョンの企みを知ったユシンはトンマンを連れコレラが蔓延しているヤンジ村に身を潜めることにした。それを知ったソルォンは、街で細辛を探していたピダムを見つけ、薬剤とトンマン交換しようと提案する。ピダムは薬剤を得るためユシンを牢屋に閉じ込め、トンマンを捕まえるのだった。何とか抜け出そうとするユシン。しかし自分が消えればすべて解決すると考えたトンマンは、大人しくソルォンの所へ行き、ミシルの陰謀を防ぐために自ら命を絶とうするが失敗してしまう。その時、ムンノの説教で我に返ったピダムと牢屋を抜け出したユシンが、トンマンを救うために駆けつけるのだった。 |
第23話 | ソルォンに捕らわれたトンマンは、戻ってきたピダムとユシンによって助けられた。トンマンが自害しようとしたとしったユシンは、 自分も一緒に新羅を去るとトンマンに言う。自分を女として想ってくれているユシンの気持ちに戸惑うトンマンだった。その頃トンマンとユシンを救うためチョンミョンは、アルチョンを伴いトマク村に向かっていた。ユシンと自分の結婚とトンマンを引き換えにしたソヒョンもまた、チョンミョンの言葉に反省しユシンとトンマンを助けるために立ち上がる。ピダムとの出会いによってユシンとトンマンに会えたチョンミョン。トンマンにユシンと新羅を去り幸せに暮らせというのだった。一方ミセンはソリの予言を信じテナムボにトンマンを殺すよう指示するのだった。 |
第24話 | チョンミョンの言葉どおり、新羅を離れるまではユシンと共にしようと決意をしたトンマン。船で新羅を出ようとしたトンマンとユシン。ミセンが送ったテナムボは、公主の服を着て逃げていたトンマンを追い、水場にいるチョンミョンをトンマンと間違い毒矢を射ってしまう。毒に犯されるチョンミョンのためにトンマンとピダムは解毒剤を購入しに向かうが、間に合わずチョンミョンは死んでしまう。女としてユシンと幸せに暮らせと遺言を残したチョンミョン。だがトンマンは、姉が残した遺言には従わないと言い出すのだった。その頃、徐羅伐ではチョンミョンの死を知り、宮殿中が動揺していた。娘の死に嘆く陛下と皇后、そしてミシルはチョンミョンの死が最大の危機になると察するのだった。 |
第25話 | チョンミョンの遺言どおり生きず、公主としての身分を取り戻し、後に王になり新羅を変えて見せると決心したトンマン、だが唯一ユシンだけが心残りだった。ユシンと一緒にいると女としての想いが溢れ出しくじけそうになると、ユシンを遠ざけようとする。トンマンがやろうとしていることを知ったピダムは、師匠のムンノにトンマンの力になりたいと告げるのだった。その頃宮殿では、アルチョンがチョンミョンの死を究明するよう陛下に訴えていた。ミシルはウルジェ大等がトンマンを殺そうとしたことで陛下を脅し、自分たちへの責任を追及しない代わりに双子の件は伏せると持ちかけ、双子の事実を隠したい陛下は、チョンミョンの死を事故死として処理してしまうのだった。失望したアルチョンは、自害をしようとするが、トンマンによって考え直し、公主としてトンマンに仕えることを決心する。 |
第26話 | アルチョンとピダムと共にミシルが新羅を掌握した同じ方法で公主としても身分を取り戻すために、まずはミシルが持つ神権を奪うためにウォルチョン大師を拉致しようと考えたが、伽耶を復元するための秘密組織”復耶会“に先を越されてしまう。トンマンへの想いと自分の家門の危機の間で葛藤していたユシンは、心を決め自ら復耶会のアジトへ出向き、伽耶民として同盟を組むよう、復耶会の首長であるウォリャに訴えるのだった。それはユシンと家門のすべてを賭けた取引だった。ウォルチョンを奪い返すために伽耶民を殺し復耶会のアジトを突き止めようとするミシルの部下たち。その場に潜伏していたピダムのお陰でミシルの部下より先に復耶会のアジトを突き止めたトンマンたちは、急いで忍び込みウォルチョンを奪おうとするが捕らわれてしまう。そこにユシンが現れトンマンは自分が選んだ王だと告げ、伽耶民の同盟が仰ぐ王として礼を尽くせと言うのであった。 |
第27話 | トンマンを王として仕えようと決めたユシンは、その胸のうちをトンマンに打ち明ける。トンマンへの恋心を断ち臣下として仕えることになったユシンは家門のすべてを賭け復耶会と同盟を結ぶことに成功した。トンマンはミシルと同じ方法で、皇室に戻ると決めたが、それにはウォルチョンの力がひつようだったが、科学を政治に利用することに反発するウォルチョンは協力を拒んでいた。だが数日後トンマンは日食の日付を算出させ、いよいよ事を開始する。ピダムを送りミシルと同じ方法で、チョンミョンが亡くなり日食が起こり、もう1人の開陽者が新羅の空を再び到来させるという天からの啓示を受けたと民衆に広めるのだった。それを知ったミシルは、民の前で祈祷するピダムを捕らえてしまった。 |
第28話 | ミシルに捕らえられたピダムは、日食は起きないが起きると信じさせるよう、トンマンから告げられていた。人の心を読むというミシルに真っ向から立ち向かうピダム。ピダムの活躍によって、果たして日食は本当に起きるのかと、ミシルの心は揺れるのだった。しかしウォルチョンが残した言葉とユシンとの会話によって日食はウソだと悟ったミシル。また、ウソがバレたと思い逃げ出そうとしたピダムによって日食が起きないと確信した。やはり予言した日には日食は起こらず、ピダムは処刑されることになったが、その時太陽が覆われ日食が起きた。トンマンはミシルをだますために、ピダムとユシンまで日食はないとだましていたのだった。ミシルなら必ずピダムのウソを暴くと信じていたのだ。 |
第29話 | ピダムまでもだましミシルを出し抜いたトンマン。そんなトンマンを目にした陛下と皇后は双子を生んだ事実を認め、トンマンを公主として認めるよう民に訴えた。民は国祖の予言どおりトンマンを開陽者と信じ新たな天神皇女として崇めるのだった。ミシルはまんまと自分を出し抜いたトンマンに怯えと怒りを覚える。そしてことの始まりである、日食の日を算出したウォルチョン大師を殺すよう命じるのだった。しかしユシンとアルチョンのおかげでウォルチョン大師は助かった。神権を手にし、それを利用して皇室の権威を保つのではなく、神権は民に戻し、冊暦でもある天文台の瞻星台を建て、民に公開しようとするトンマン。だがミシルはせっかく奪った神権は自ら握れとトンマンに伝えるが、ミシルのように格物を利用し民を統治するのではなく、民に希望をあたえ強い神国を築くつもりだとミシルに立ち向かうのだった。 |
第30話 | ミシルの問いかけに答えながら、トンマンは自らの発言に驚いていた。ユシンはそんなトンマンが成長しているのだと確信する。瞻星台を建てることに陛下までもが反対していたが、反対するであろうと思っていたミシル側はあっさりと賛成する。瞻星台を建てたところで象徴物にすぎず、冊暦を民に公開したところで、理解することなど無理だと読んだからである。その頃、ピダムから自分が助けた郎徒が双子の公主であり、自分は公主に仕えたいとムンノに申し出る。トンマンが宮殿に戻り、公主になったことを知ったムンノはそれを確かめに、ピダムと一緒に向かうのだった。一方トンマンが公主として認められたことで、確保していたソファが必要ではなくなったミシルはソファを殺せと命じるのだった。だがトンマンが公主になったと知ったソファは自らの力で抜け出しトンマンの元へ向かうのだった。 |
第31話 | ムンノに助けられトンマンの元へ駆けつけたソファ。ソファの声に気づき引き返したトンマンは生きてその場に立っている、ソファと再会するのだった。トンマンとソファの再会を見守っていたムンノは、トンマンが双子の公主だと知るのだった。トンマンが生まれた当初、実はムンノは、トンマンとミシルに捨てられた真智王の息子であるピダムを自分が育て婚姻させ、後の新羅王と皇后にするつもりだった。しかしミシルの息子と婚姻させたくないソファは、トンマンをつれ砂漠に逃げたのだった。無事戻ったソファを想うチルスク。しかし2人とも元の場所に戻り生きる運命だと想いを断ち切る。そんなチルスクを、花郎の師範である上元花に就け、ムンノの影響力を奪おうと企むミシル。しかし就任式の日にムンノは戻り、風月主を選抜する比才を主管すると申し出るのだった。またムンノは、トンマンに王になるのは同意できないと告げるのだった。 |
第32話 | 風月主を選ぶ比才がムンノの主管の元、行なわれた。3つに分けられた比才の1つ目が行なわれたが、ポジョンが勝ち取った。そこで2つ目の問題を提出されたが、それは新羅の国号が持つ3つの意味を調べ出せというものだった。そのうちの3つ目の意味はチジュン王が国号を定め、チンフン王に伝えられた以降、葬られていた。それは、マヤの生還によって皇后になれなかった、ミシルの仕業だった。当時チンフン王はコチルブ(ムンノの義父)に国史の編纂を任せていた。しかし双子の公主が生まれた日に、その国史の一部が消失し、またコチルブも謎の死を遂げる。新羅が持つ3つ目の意味はコチルブに関連していると読んだトンマンとユシンは、コチルブについて調べるうちに、ミシルとの関連とその秘密に迫っていった。一方、国史の改ざんを隠したいミシルはポジョンに、2つ目の比才は放棄するよう命ずるのだった。 |
第33話 | 比才の2つ目の問題である、“新羅”がもつ3つ目の意味を解くことができたトンマンとユシン。だが比才の席でその真意は伏せるのだった。納得いかないムンノだったが、“徳業日新網羅四方”の意味を解いたユシンの勝利と宣言する。トンマンは3つ目の真意である“三韓一統”の大業を自分は王になり成し遂げるとムンノに伝えるが、トンマンが王になろうとするのを同意しないムンノだった。一方ミシルはトンマンとユシン、そしてムンノが3つ目の意味を知っていると察し警戒する。そんな中ムンノがずっと準備していた三国統一が、すべて自分のものだと知らされていたピダムは、自分が誰の子なのか調べ、ミシルとチンジ王の間に生まれた息子だと察するのだった。そしてムンノがトンマンと自分が婚姻させ、三国統一の大業を成し遂げさせようと考えていたことに気づき、その一歩としてユシン郎を風月主にするため、比才に参加させろと、申しでるのだった。 |
第34話 | 風月主を決める比才にムンノの弟子として参加させろと願い出るピダム。予期せぬことだったが、弟子と認めるしかなかったムンノ。そうして比才に参加することができたピダムは、ユシンを風月主にするためポジョンを倒すべく、順当に準決勝まで勝ち進む。ユシンもまたその実力で準決勝に勝ち進んだが、アルチョンとの準決勝を前に、自分がトンマンと婚姻し、伽耶系の王に就くことを願っているウォリャたちの想いで悩んでいたが、トンマンを王に就かせ三国統一を成し遂げるしか、生き残れる道はないと信じ、そのために必ず風月主になろうと誓っていた。予想通りユシンはアルチョンを破り決勝戦に勝ち進み、ピダムもポジョンに勝ち決勝戦に進むのだった。わざと負けユシンを風月主にさせようと企んでいたピダムを見たチルスクが、不正の勝負を見破りムンノに問いただす。ピダムとユシンの対戦を不正と認めなければ、ムンノの立場が危ういのだった。 |
第35話 | 主を選抜する最終比才でピダムがわざとユシンに負けようとしていることを知ったチルスクはムンノに審議を求める。協議の結果、ピダムは脱落としユシンはチルスクとの再戦が決まる。チルスクの攻撃を10回防げばユシンの勝利と認めるものだったが、満身創痍のユシンは立っていることすら難しい。誰もが不可能だと思っていたが、ユシンは最後までチルスクの攻撃を防ぎ、その闘魂をみせつけた。ユシンの戦いを見て誰もがユシンが風月主になると思われたが、伽耶流民を自分の土地に住まわせたことを追及し、風月主に昇進させることを阻もうとミシルが計るのだった。 |
第36話 | 伽耶流民に土地を与え住まわせたせいで復耶会とつながるがあると疑われたユシンは、窮地に追いやられる。その疑いを晴らすためには、復耶会の首長の首を取ってこいというソルォン。伽耶族の筆頭として復耶会との同盟を裏切り、伽耶民を捨てるわけにはいかないユシンは、悩んでいた。復耶会の首長としてソルチの首を差し出せと提案するウォリャ。そしてトンマンもその方法しかないというが、誰かを差し出したところで、繰り返すだけだと悟っていたユシンは、ミシルに哀願しようと決める。トンマンへの想いと自分自身を捨てる覚悟を決めたユシンは、ミシルの前でひざまずき助けてくれと哀願する。そんなユシンに対しミシルは、自分の家門と婚姻しろというのだった。 |
第37話 | ミシルが提案したミシルの家門との婚姻を承諾したユシン。そんなユシンの姿を見たムンノは、ユシンこそ三韓地勢を手にし、三韓統一の大業を成し遂げる者だと確信した。そして三韓地勢を完成させユシンに手渡そうとするが、自分のものだと思っているピダムはどうしても許せなかった。そして完成させた三韓地勢を得るためにムンノに剣を向けるのだが、裏切ったヨムジョンによってムンのが、命を落としてしまう。ムンノの最後の言葉どおり、花郎となるため徐羅罰に戻ったピダムは、ムンノの敵を討ち三韓地勢を奪うために、ヨムジョンの賭博場へいった。そこで三韓地勢をちぎり折り紙にしているチュンチュを目にする。 |
第38話 | ヨムジョンはムンノが死んだのはピダムのせいでもあると言い。自分を生かし一緒にチュンチュを王にしようとピダムに提案する。そんな時、街では貴族が穀物を買い占めたことで価格が高騰し、民が飢え苦しんでいた。殺人まで起きた事態にトンマンは、貴族が穀物を買い占め、自営農家を没落させ土地を得るのが目的だと知った。そして商いには商いで対抗しようと考える。そこでトンマンは、皇室の穀物と軍量米を市場に流すことで、価格を下落させ、貴族を追い詰めるのだった。軍量米を市場に流したことを知ったミシルと貴族たちは、下落による損失を恐れていたが、売り惜しんでいた。 |
第39話 | 穀物の高騰を仕掛けた貴族を知らしめるために、軍量米を市場に流し穀物の下落を計り貴族たちに大きな損失を与えたトンマン。それから数日後、安康城で暴動が起きる。害虫被害で収穫が減ったにもかかわらず、減税を認めてもらえず、収穫量のすべてを税で納めさせられた民が怒り、太守を人質にとり暴動を起こしたのであった。穀物の下落を計ったことで利益を得たトンマンは、その利益を投じ、強い鉄で農機具を作り、民に与え荒地を開墾し土地を与えようとしていた。そこで暴動を起こした安康城の村長に、荒地を開墾するならば、暴動を起こした罪を免罪し、土地を与えると約束するのだが、理解できない村民たちは、返してもらった穀物と、新しい農機具を持ち逃走してしまう。トンマンは、自分との約束を破り、逃走した村長とその部下を民の目の前で斬ってしまうのだった。 |
第40話 | 安康城の村長を自分の手で斬ってしまったトンマンは、そのつらさから手の振るえが止まらなかった。そんなトンマンを労うピダム。ピダムとの格別な仲を心配するソファ。その頃、心臓病を患った陛下の様態が悪化していた。そこで後継者問題を解決するため、トンマンの婚姻を急ぎ、その婿を副君とし王位継承を安定させようとしていた。しかし当初から自分自らが新羅の王になると夢見ていたトンマンは、その意を公表する。その言葉に動揺するミシル。自分が見ることもできなかった夢を抱いていたトンマンに恐れを感じるのだった。だがトンマンが副君となることを決議する会議の場にチュンチュを連れて来たミシル。チュンチュもまた新羅の王になることを決意していたのだった。 |
第41話 | ミシルと共に和白会議場に表れたチュンチュは、骨品制度を非難し真骨であるが、自らが副君になると名乗り出た。トンマンはチュンチュを副君候補として立てたのは、自分とチュンチュを争わせることで分裂させようとさせるミシルの策略だと思っていた。しかし反対にセジョンとソルォンの間で不安が生じていた。セジョンとソルォンは、万が一に備え派閥の花郎と支持者を固めていた。そんな状況にも動きを見せないミシルに不安を覚えるトンマン。トンマンの役に立つためミシルを訪ねたピダムは、ミシルに誘われ清遊に行ってしまう。そんなある日、ポリャンが拉致されてしまった。セジョンとハジョンの仕業だと思ったソルォンとポジョン。こうしてセジョンとソルォンが対立してしまうのだった。すべてがチュンチュの計略かもしれないと思ったユシン。そんな時、チュンチュが陛下の前に現れ、ポリャンと婚礼を挙げたと告げるのだった。 |
第42話 | チュンチュがポリャンと婚礼を挙げたと告げたことで、すべてがチュンチュンの計略だと確信したトンマン。だがその状況で動かないミシルが気になっていた。ミシルに同行したピダムはミシルと話を交わしながら、ミシルの真意を探っていた。そこへミシルの変化を確かめるためトンマンが訪ねてきた。トンマンが予想していたとおり、ミシルは自らが王になろうと決断していたのだった。一方、ポリャンの拉致によって対立が表面化していたセジョンとソルォンは、花郎や兵力を集め一触即発の状態にまで追いやられていた。ミシルの真意を知ったトンマンはチュンチュに計画は失敗に終わったと告げ、自分と一緒にミシルに立ち向かおうと話すのだった。そして徐羅伐に戻ったミシルは自分が自ら王になろうと決めたことをセジョンたちに打ち明け、協力するよう願い出るのだった。 |
第43話 | ミシル自らが王位を狙っていることを知らされたチュンチュは信じられないでいた。そしてトンマンは、ミシルの基盤である貴族を分裂させるために、税制改革案を用意していた。トンマンと組むべきか選択できないでいたチュンチュはミシルに会うのだが、祖父のチンジや父親のヨンス、そして母親のチョンミョンもミシルが殺したと聞かされるのだった。そしてチュンチュはトンマンの手を取り、一緒にミシルと立ち向かおうと決めるのだった。予想していたどおり和白会議で否決になった。税制案を反対した大等は非難を買うことを狙っていたトンマンだったが、ミシル派の大等が1人を除き賛成したことで、その狙いも阻まれてしまった。そこでトンマン一部の貴族の利を守る道具と化した和白会議を満場一致制から多数決制に変えるよう発議するのだった。 |
第44話 | 和白会議を多数決制にするよう発議した案件は、否決に終わった。当初から可決を狙ったものではなく、発議することによって和白会議の無用さを知らしめることが狙いだった。王位を狙い動き始めていたミシルは、ヨムジョンにピダムを隔離させその間に、ソヒョンとヨンチュンを和白会議に参加できないよう計らい、残りの8人の大等でトンマンを政務から退かせる案件を決議させようと企んでいた。それを阻止しようとユシンとアルチョンたちが、会議場前を閉鎖していた兵たちを追い払った。だが武器を手に和白会議場に乱入した反逆行為と問われてしまう。武器を捨て乱闘を止めようとしたユシンたちだったが、騒ぎの中、セジョンが斬られたことで大乱闘が勃発してしまう。ピダムの予想どおり反乱こそがミシルの策略だったのだ。 |
第45話 | ソルォン列仙閣前での乱闘の中、セジョンが刺されたことで、ユシン郎たちを和白会議に武装乱入した反逆者に仕立て捕らえようとしていた。ヨンチュンは玉璽がない限り大等を逮捕できないと主張したが、陛下の裁可なしに捕らわれてしまった。玉璽は、ソファが持ちその場から逃げていたが、チルスクにバレ奪われてしまった。ミシルはその玉璽を使い、トンマンを反乱の主導者に仕立て、逮捕令を下した。チュンチュの抵抗によって何とか列仙閣から抜け出したユシンは、トンマンとチュンチュを助け宮殿の外に逃がそうとするが、追ってきた兵によってチュンチュが捕われてしまう。その時、ピダムが現れトンマンとチュンチュを宮殿の外に逃がすことに成功した。だがユシンはトンマンたちを無事逃がすために、1人宮内に残り追っ手を阻もうしていた。ユシンを残し逃げることを拒むトンマンだったが、ユシンによって門は閉ざされてしまった。 |
第46話 | ユシンを残しチュンチュと共に宮殿を抜け出したトンマンは、ピダムとヨムジョン、ウォリャとソルチを伴いユシンたちを救出しミシルとけりをつけようと決心するのだった。そのころ宮殿ではミシルが、奪った玉璽を使い陛下のすべての権限を自分が委任すると臣下たちに宣告し、逆らう者は許さないという強硬姿勢に出ていた。徐羅伐全域に戒厳令を張り、トンマンを捕らえようと焦るミシル。ミシルに従っていた花郎や臣下たちの中でこの反乱への疑問が生じていた。一方、チュクパンと共に宮殿を抜け出してきたソファは、ミシルの宮の地下室でみつけた文書を持ち、トンマンの所に逃げてきた。そしてユシンたちを救出しようと考えていたウォリャとソルチは、兵に偽装し宮殿に忍び込むが、その動きをチルスクが監視していた。宮殿に忍び込んだウォリャたちは、死体と一緒にユシンを救出し砦に戻った。だがずっとつけてきたチルスクによって砦は包囲されてしまうのだった。 |
第47話 | チルスクと兵によって砦を包囲されたユシンたちは、ソファをおとりにしてトンマンを無事砦から逃すことに成功する。だがソファをトンマンと思い追ってきたチルスクによって、ソファは殺されてしまう。チュンチュたちはトンマンをもっと安全な場所に逃がそうとするが、トンマンはもう逃げずに宮殿に戻り、ミシルとけりをつけると決心した。自分とチュンチュに分け、貴族たちの勢力を集めようとしていたのだ。一方、トンマンを逃したミシルは焦っていた。必ず捕らえ殺すよう命じるのだった。その時、唐から使臣団がやってきた。その時を狙い、トンマンは民と貴族に政変を起こしたミシルから陛下を救えと訴えた。そして、1人決死の覚悟で宮殿に乗り込むのだった。 |
第48話 | 宮殿に乗り込んできたトンマンは、自分の潔白を証明するため、公開尋問をミシルに開くよう提案する。捨て身の覚悟で、宮殿に乗り込んだトンマンの狙いどおりにするために、ユシンとチュンチュは揺れ動いていた花郎と貴族たちを味方にするため説得する。また陛下もトンマンの覚悟を無駄にしないため、動こうとするがソルォンに阻まれてしまった。一方ミシルは公開尋問を開くことを受け入れ、同時に貴族たちの私兵を奪おうと考えていた。こうして公開尋問の日がやってきた。ムンノの影響力を利用しピダムがムンノに扮し、花郎たちを振るい立たせ陛下を救出する。ミシルの企みを知った貴族たちはチュンチュに仕え、私兵を率いて宮殿に進軍していた。貴族たちが公開尋問に集まらず、ユシンとピダムによって陛下が救出されたと知ったミシルは、目の前のトンマンに矢を向けるのだった。 |
第49話 | ミシルはトンマンに向かい矢を放ったが、身につけていたソヨプ刀のおかげでトンマンは助かる。負けと知ったミシルは兵と共に宮殿から出て行き大耶城に逃げ込むのだった。ミシルを逃したトンマンは宮の統制をとろうとしていたが、すべて状啓がミシルに届けられるなどの邪魔が入る。宮でのミシルの存在の大きさを目の当たりにしたトンマンは、最後の手段としてソファが最後に残していった、チンフン帝の勅書を使おうと決める。隠しておいたチンフン帝の勅書をピダムに持ってくるよう命令するが、勅書の内容を見たピダムはそれを持ちミシルの元へ乗り込むのだった。勅書はなかったとトンマンに嘘をつくピダム。だがトンマンはピダムを信じようとした。同じ頃、ピダムとミシルの関係を疑っていたセジョンたちは、ピダムがミシルの息子だと聞かされるのだった。 |
第50話 | 勅書をピダムが隠したことによって、最後の手段を使えなくなったトンマンは内戦を避けるための作を練っていた。そんな時チュクパンの言葉にヒントを得たピダムが、大耶城の生命線である川を塞き止め水路に毒をまくことを提案する。だが土地の汚染を恐れたトンマンとユシンは、水路を断ち毒をまくと言う噂を流し、敵を撹乱しようと考えた。そしてミシルを窮地に追いやり、和解しようと考えていたトンマンだが、ミシルは応じなかった。内戦は避けられない状況だったが、国境の兵がミシルに協力するため、国境を離れてしまい、その隙に百済軍が侵入し新羅に危機が迫っていた。それを知ったミシルはすべてを終える決心をし、国境の兵を引き返させ、トンマンに降伏するよう命じる。チンフン帝と共に築き愛した新羅の崩壊は、見過ごせなかったミシル。そして自ら命を絶つのだった。 |
第51話 | ミシルの死を確認したトンマンは、ミシルの死を悲しむピダムが気になっていた。ピダムを追いかけ事情を聞いたトンマンは、ピダムがミシルの息子と聞き驚く。ピダムも自分と同じように親に捨てられた悲しみを背負っていることを哀れむトンマン。その頃、武装解除し降伏しろというミシルの最後の命を受けたチルスクとソクプムは、死ぬ覚悟で最後の乱を起こしトンマンを殺そうとするのだが、駆けつけたユシンとピダムに救われる。一方宮ではチンピョン王が病のために防御した。ミシルの葬儀の場でソルォンは、ミシルの最後の思いをピダムに告げる。チンピョン王の国葬を終え、トンマンの即位式が行われた。こうして新羅に新たな王、女王が誕生した。 |
第52話 | 王の座に就いたトンマンはミシルの残党たちを殺さず、ピダムに司量部の地位と任務を与え、ミシルの勢力をピダムに統制させようと決めた。それはユシンの勢力とピダムの新たな勢力にお互いをけん制させるのが目的だった。そんな中、次々と戦線で功を積んでいたユシンは、兵部や民からの衆望を受け、将軍として、また伽耶系の筆頭として、勢力を拡大していた。トンマンと新羅を手にするためには、そんなユシンが煙たかったピダムは、司量部令の地位を利用し、復耶会の残存を明らかにし、ソルチとウォリャを捕らえ、ユシンを窮地に追いやろうとしていた。 |
第53話 | ピダムによって復耶会の残存を知ったトンマンは、ユシンに伽耶を捨てろと言う。そんな時、復耶会の首長として捕らえたウォリャが宮殿から脱走する。そしてユシンの取り調べるというピダムの申し出を承諾するのだった。ピダムはユシンを宮外に移送させ、わざと復耶会にユシンを渡そうと企んでいた。ウォリャもユシンを王にするためにユシンの心を変えようと、ユシンを脱走させるのだった。ユシンの脱走を知ったトンマン。ユシンを捨てるしかない状況に追いやられたトンマンは、復耶会とユシンを新羅の敵と宣布しようと決断するのだが、逃げたはずのユシンが自ら宮に戻ってきた。 |
第54話 | 自ら宮に出頭してきたユシンによって、ユシンを捨てずに済んだトンマン。だがユシンに復耶会を征伐しウォリャの首を斬るよう命じるが、拒むユシン。それによって罰しない訳にはいかないトンマンはユシンを罷免し島流しの刑を与えた。しかしそれはユシンに密かな任務を与えるためだった。その任務とは百済に潜入し敵を偵察することだった。敵陣に忍び込んだユシンは、百済軍が大耶城を攻めようとしていることを知り、作戦図を持ち出そうとするが、敵にバレてしまう。そんなユシンを救ったのがウォリャだった。しかしウォリャと共に百済にいるところポジョンに見つかり捕らえられ、徐羅伐に押送されてしまった。 |
第55話 | 間者として捕らえ押送されたユシン。だがそれは自分の命令だったとトンマンが明かした。ユシンが得た情報が確かめたが、間者だと思われる者が見当たらなかった。それでもトンマンに信頼されているユシンが疎ましいピダムは、自分の思いをトンマンに告げるが、王として受け入れる訳にはいかないと拒むのだった。そこでピダムは、ユシンが百済でウォリャと接触していたことを切り札に、ユシンを消そうとする。だがその時、ユシンの情報どおり、間者によって城門が開けられ、大耶城が攻められてしまう。応戦したものの敵の勢いは凄まじく防げない。そこでピダムはソルォンの指揮でユシン軍を出陣させることを申し出るのだった。 |
第56話 | ユシン軍を率いて戦線に出ると申し出たソルォン公は、勝利と引き換えにすべての兵権をくれとトンマンに申し出る。ピダムもまたこの機に、権力を握ろうと企んでいた。しかしユシンが心配したように、百済軍の機動力によって、ソルォン公率いるユシン軍も敗退してしまった。その頃トンマンは、ユシンを助け自分の側に置くためにウォリャに会い、伽耶民とユシンの命を引き換えに、チュンチュの下で新羅人として生きることを提案する。ウォリャはその提案に揺れていた。ソルォン公が敗退し戻ったことを知ったトンマンは次の対策に心を痛めていた。そして持病を患っていたソルォン公は、ミシルの最後の意志に従えとピダムに遺言を残し、この世を去った。徐羅伐まで陥落される危機にさらされた神国。トンマンは最後の手段としてユシンを戦線に送ることを決断する。その時、ウォリャもすべてを捨てトンマンに忠誠を誓おうと決め、宮殿に戻ってきた。 |
第57話 | ユシンに戦場での王の権限と軍の統制権を与え、百済軍に立ち向かい神国を救えと命を下した。自分を救うために命がけでウォリャを説得したトンマンに応えるために、ユシンは戦場に向かい全身全霊を尽くす。だが百済軍の機動力は凄まじく、錯乱され応戦できないままでいた。だがその機動力の秘密を暴いたユシンが敵陣を攻め応戦した。そのころトンマンはピダムへの想いで揺れていた。ピダムを男として受け入れることは、王として叶わぬことだが、1人の女として見てくれるピダムを遠ざけることはできなかった。そしてピダムを信じ上大等の地位に就け力を与え、ユシンもピダムも捨てずに側に置こうと決めた。トンマンの思いを知ったピダムはミシルの最後の意志に背き、すべてをトンマンに与えようと決断するのだった。 |
第58話 | ピダムはトンマンが自分の死後を不安に思っていることを知り、トンマンの死後、政務から手を引くことを誓約書に残し誓うのだった。ピダムの真心を信じながらも王としてけん制しないわけにはいかないトンマンは、ピダムが誓約書に反したときはピダムを殺せという勅書をチュンチュに残す。そして神国の危機を救い戦況を優勢にしたユシンが帰還したそしてトンマンはピダムと婚姻すると告げた。その頃、唐からの使臣団が新羅に訪れた。女王の不可能論を訴え自分を冒とくした使臣団を捕らえ、彼らの狙いを探ろうとするのだった。唐の使臣団は高句麗との戦争時の兵力支援が目的であり、使臣団とそれを了承する密約がピダムの名で交わされていた。だがそれはヨムジョンとミセンたちの策略だった。 |
第59話 | ピダムは使臣団に会い、ミセンたちが交わした密書が書かれた扇子が陛下に届けられたことを知る。そして自分の勢力が自分に黙って企んだことだとトンマンに告げ、自分の手で解決すると申し出た。ピダムを王位に就け地位と権力を守りたいミセンたちは、密かに鉱山に人手を集め私兵を増やそうとしていた。その動きを察したピダムは、襲撃し片付けようと考えていた。しかしチンフン帝のころにあった奇怪な出来事を真似、王位に就くのはピダムだと世間に知らしめようとしていたミセン。その頃、ピダムを信じたいトンマンとピダムを敵であり天敵だと思っているチュンチュは葛藤していた。そして本格的に三韓一統を進めようと決めたトンマンは、自分の動きをすべて知るアルチョンに、自分の死後は、適任者にすべてを伝えろと言い残す。そしてミセンが仕掛けた、仏像が神国に入ってきた。 |
第60話 | ピダムを王にするため計略を計った者を明かすために、トリックの船を造った者を捜していたチュンチュ。真実を知られてはいけないヨムジョンは、チュンチュの命を狙った。だがミセンとヨムジョンたちの策略は、ピダムなしでは名分が立たない。何とかピダムを説得し共にしようとするヨムジョン。命を狙われたチュンチュは、ピダムを消さない限り、この先も後継争いが続くことを予測し、無実だと知りながら、すべての責任をピダムに取らせようとする。何とかしてピダムを助けたいトンマンは、しばらくの間徐羅伐から離れさせその間に片付け、ピダムを呼び戻そうとしていたが、自分のせいでトンマンを窮地に追いやった自責の念から、ピダムは自分の勢力を自分の手で消そうとする。その時、ヨムジョンと一緒にいたピダムを侍衛府の武士が狙った。そのことでトンマンが自分を信じていないと思い込むピダムだった。 |
第61話 | ピダムとヨムジョンを狙った武士は、ミセンとヨムジョンがピダムを自分たちと共にさせるために仕組んだのだった。トンマンに裏切られたと思ったピダムはヨムジョンたちを率いて、トンマンを廃位し王座に就くことを決断する。そして自分たちの私兵を導き、徐羅伐を陥落しようとするのだった。ピダムを信じたいトンマンは、何があっても信じて待てという手紙をチュクパンにたくす。だがチュンパンが届けた時にはすでにトンマンを廃位することを決断した後だった。病を患い体調が芳しくないトンマンは、この乱を片付け王位を後継氏ピダムと余生を暮らそうと思っていた。だが政変を導いているのがピダムと知り心を痛めるが、神国の敵として宣布するのだった。こうしてトンマンとピダムの前面闘争が始まった。 |
第62話 | ピダム軍を倒すためにユシンとアルチョンたちが、紛争していた。ヨムジョンの策略に騙され、トンマンを疑ってしまったことを知ったピダム。怒りを爆発させるピダムにヨムジョンは、トンマンを手にしたところで、いつかは、権力を求めトンマンを裏切っただろうと言う。なぜならいつも捨てられることに怯え、相手を信じられないのは、ピダム自身だからなのだ。その頃、トンマンの病状はさらに悪化しいつ絶えるかわからない命だった。ユシンの巧妙な手によって、ピダム宮を占領し、この乱を阻止した。ピダムは命が途絶える前に、“トンマン”と言い残したことを知ったトンマンは心を痛める。三韓一統を果たせぬままこの世を去ったトンマン。トンマンの遺志を継ぎ、ユシンは百済を倒し後は高句麗へと進むのだった。 |