[an error occurred while processing this directive]

本日  昨日
 
 
03/15(Sat) 11:05
水滸伝

梁山泊に集った108人の無法者たちが世にはびこる悪の権力に立ち向かう! 中国の四大奇書のひとつ「水滸伝」を全43話で完全ドラマ化。個性溢れる英雄たちの熱い友情と戦いの日々を壮大なスケールで描き、中国ではなんと最高視聴率・約50%を記録。「マトリックス」など、ハリウッドでも活躍する袁和平が監督した迫力満点のアクションも必見!

中国は北宋末期、今を去る九百年前。伏魔殿の地の底から百八つの流星が天空に舞いあがった。中国全土に飛散した流星の化身がのちに山東一の水郷、梁山泊に結集する。時の世は悪疫、悪徳政治がはびこり、庶民は重税、苦役に苦しんでいた。腐敗堕落の世にいれられず、はじきだされたアウトローたちは、ぞくぞく梁山泊の義賊の群れに身を投じた。彼らは天にかわって不義を討つ英雄、豪傑たちの集団である。
物語は、首領の宗江はじめ林中、呼延灼、魯智深ら一〇八人の英雄、豪傑たちが体制からドロップアウトして梁山泊にたてこもり、血の盟約をかわすまでの波乱万丈、血わき肉おどる大ロマンを描く。

登場人物
水滸伝には数々の豪傑たちが登場する。それぞれ天傷星、天狐星など、百八の魔星の生まれ変わりである。百八とは仏教で言う煩悩の数でもあり、除夜の鐘で突かれる数でもある。詳しくは水滸伝百八星一覧表を参照。

内容(百二十回本)
百八の魔星
再び世に
放たれる
北宋は第四代皇帝仁宗の時代、国の全土に疫病が蔓延し、打てる手を尽くした朝廷は最後の手段として、竜虎山に住む仙人張天師に祈祷を依頼するため、太尉の洪信(こうしん)を使者として派遣する。竜虎山に着いた洪信は様々な霊威に遭うが、童子に化身した張天師と会い、図らずも都へと向かわせることが出来た。翌日、道観内を見学する洪信は「伏魔殿」と額のかかった、厳重に封印された扉を目にする。聞けば、唐の時代に、天界を追放された百八の魔星を代々封印している場所で、絶対に開けてはならないという。しかし、これに興味を持った洪信は道士らの制止も聞かず、権力を振りかざして無理矢理扉を開けさせる。中には「遇洪而開(こうにあいてひらく)」という四文字を記した石碑があり、これを退けると、突如目も眩まんばかりの閃光が走り、、三十六の天罡星(てんこうせい)と七十二の地煞星(ちさつせい)が天空へと飛び去った。恐れをなした洪信は、皆にこの事を固く口止めして山を降り、都へ戻った。
高俅の栄達その後、祈祷の霊験があって疫病は収まり、数十年の時が過ぎて、洪大尉を始め、龍虎山での事件を知るものの多くは既に世を去った。天下は第八代の皇帝が収める時代となっていたが、その寵臣に高俅という男がいた。この男は、その天才的な蹴鞠の腕だけで異例の出世を遂げた心の拗けた悪漢で、帝の寵愛を傘に好き勝手に振舞っていた。禁軍の棒術師範である王進は、父がゴロツキ時代の高俅を逮捕した事があり、報復を恐れて都から逃げ出す。途中、華州の豪農の一人息子史進に会い、彼に武芸を教授した。史進はその後、しばらくして少華山の山賊と交流を持つようになるが、これが役人に漏れ、故郷を出奔、諸国遍歴の旅に出た。史進は渭水で情に厚く豪放磊落な下級武官魯達と遭う。魯達は悪い高利貸に騙された旅芸人の親子を救おうとするが、誤って高利貸の肉屋を殺してしまい逃走、五台山に逃げ込んで出家し智深と法号を得る。だが、大の酒好きで天衣無縫の魯智深には寺務めは肌に合わず破門、何かと目をかけてくれる禅師の紹介で都の大寺院大相国寺の菜園番となる。
梁山泊魯智深は都で、禁軍槍棒術師範の林冲と意気投合し義兄弟となる。だが林冲は妻が高俅の息子に横恋慕されたために、無実の罪に陥れられて流罪となり、親友にも裏切られるという悲劇に見舞われる。何度も命を狙われた林冲だが、魯智深や流刑先の大富豪柴進らの助けでなんとか生き延び、柴進の紹介で済州にある山賊の根城、水郷・梁山泊へと向かう。梁山泊の首領・王倫は柴進の旧知だが、狭量な男で、林冲の武芸の腕を怖れて入山を渋るが、周りの取り成しで三日以内に追剥ぎを成功させるという入山試験を課す。三日目に林冲は、任務に失敗して出奔中の剣客楊志と交戦、楊志の腕を見た王倫は林冲への対抗勢力として入山を勧めるが、大赦を機に復職を目指す楊志は拒絶、王倫は渋々林冲の入山を認めざるを得なくなる。一方、都へ向かった楊志は復職に失敗、自暴自棄になっていた所をゴロツキに絡まれこれを殺害、北京大名府での労役という刑罰を与えられるが、そこの御前試合で活躍したことにより留守司梁世傑に気に入られ、図らずも復官を果たす。数ヵ月後、楊志は梁世傑の舅で宰相・蔡京への莫大な誕生祝(実質は賄賂)・生辰綱の運搬の責任者となった。
晁蓋と宋江済州鄴城県(うんじょうけん)の名主・晁蓋は民から搾取した不義の財、生辰綱の存在を知り、これを強奪することを計画。呉用、公孫勝ら七人の仲間とともに、計画を実行成功させる。任務に失敗し帰る場所の無くなった楊志は再び放浪の旅に出ていた魯智深らと邂逅、共に青州二竜山に巣食う山賊を退治し、ここを根城とする。一方、晁蓋らは生辰網強奪の犯人であることが官憲に知れるが、県の役人である宋江らの手助けにより、梁山泊へと逃げ込む。王倫はまたもや彼らを追い出そうとするが、激怒した林冲に斬殺され、晁蓋を首領とする新たな体制が作られる。晁蓋は宋江にお礼の手紙を贈るが、それが宋江の馴染みの芸妓閻婆惜に奪われてしまう。彼女に恐喝された宋江は思わずこれを殺害、親交のあった柴進の元へ逃れる。そこで彼は体術の達人である武松と親しくなるが、武松はこの後、虎退治や兄の敵討など波乱万丈の末、魯智深たちの二竜山へと入る。
九天玄女宋江は柴進の屋敷を離れた後、青州清風塞の親友花栄のもとへ向かう。そこであらぬ騒動に巻き込まれた宋江は花栄や清風山の山賊、自分たちの討伐に派遣された秦明らとともに梁山泊を目指す。途中、宋江のみが故郷の父が病死したとの知らせを受け一行から離脱するが、家に戻ると父は生きており、自分の身を案じた父の策略だったと知る。父の薦めで宋江は自首、江州に流される。ここでも宋江は塩密売の元締め李俊や牢役人の戴宗、李逵らと親しくなるが、悪徳役人に謀反の濡れ衣を着せられ、これを救出しようとした戴宗とともに処刑されかける。処刑の当日、李逵、李俊たち江州の好漢、戴宗の知らせを受け駆けつけた晁蓋ら梁山泊の一行が刑場に乱入して二人を救出、宋江たちはそのまま梁山泊へ入山する。入山後すぐに家族を迎え入れるため宋江は故郷に戻るが、そこで官憲に見つかってしまう。追手から逃れた宋江は古い廟へと逃げ込むが、そこで夢の中に九天玄女が現れ、自分たちがかつてこの世に解き放たれた百八の魔星の転生した姿であることを告げられ、天界に戻るためには今しばらく現世にいて、民を助け忠義を全うし罪を償わなければならないと説かれる。目を覚ました宋江が懐を探ると夢の中で受け取った三巻の天書が入っていた。
激闘の梁山泊その後、梁山泊に戻った宋江たちだが、これを討伐しようとする者たちとの戦いが待っていた。一名主ながら名うての武芸者が集まる独竜岡の祝家荘、高唐州の知事で妖術使いの高廉、軍神と恐れられる呼延灼の率いる官軍である。梁山泊はこれらとの戦いを勝ち抜き、その度に勢力と名声を拡大していく。また打ち破った呼延灼をはじめ、高廉に捕らえられていた柴進、二竜山の魯智深一行をはじめとする青州の山賊たち、少華山で山賊となっていた史進一行らを仲間に加え一大勢力となった梁山泊だが、官軍の他にもこれを倒して名を挙げようとする者たちが現れる。芒碭山の妖術使い樊瑞一味は梁山泊に敗れ、降伏するが、女真族の納める曾頭市との戦いは苦戦を強いられ、首領の晁蓋が毒矢に当たり、落命してしまうという悲劇に見舞われる。皆は宋江を次期首領に推すが、「自分の仇を討ったものを次の首領に」という晁蓋の遺言を守ろうとする宋江は固辞、仮の首領となる。
百八星集結晁蓋の百箇日の法要で北京の大商人・盧俊義の声望を耳にした宋江は彼を仲間に引き入れようと策を巡らすが、盧俊義は梁山泊へ内通したとして役人に逮捕される。盧俊義の忠僕・燕青にこの事を知らされた梁山泊は北京を襲撃してこれを救出、攻め寄せてきた関勝らの討伐軍も打ち破り、仲間に加える。再び攻め込んできた曾頭市との戦いが始まり、これを滅ぼした梁山泊だが晁蓋の仇を討ったのは盧俊義であった。宋江は彼に首領の座を譲ろうとするが盧俊義本人をはじめ皆が反対し、東平府と東昌府をどちらを先に攻め落とした方が首領となるという事に決まる。結果、宋江の率いた軍が先に東平府を陥落させ、改めて宋江が正式の首領に就いた。この戦いで梁山泊の頭領は百八人になっていた。宋江は晁蓋をはじめ、これまでの戦いで死んでいった者たちの大規模な供養式典を執り行うが、その時天から一つの火の玉が降り注ぎ山の南に落下した。火の玉の正体は石碑で、そこには古代文字で宋江ら百八人の頭領と、それに対応する魔星の名が刻まれていた。ここに竜虎山から解き放たれた百八の魔星が一堂に集結したのであった。
招安百八星集結後、宋江は招安を受けて、朝廷に帰順し官職を授かって国の為に尽くしたいと望むようになるが、林冲や李逵ら頭領の中にはそれに不満を持つものも少なくなかった。招安へ向けての工作は一度目と二度目は失敗、童貫、高俅らが攻め寄せてくるが梁山泊軍はこれを打ち破り、童貫は敗走、高俅を虜とした。林冲らは高俅を殺そうとするが、宋江はあえてこれを送り返し、一方で帝のお気に入りの芸妓李師師を通じて交渉を行い、ついに招安を実現させた。これに不満を持つものも多かったが、結局はこれに従い、梁山泊は晴れて官軍となった。だが梁山泊に何度も煮え湯を飲まされた高俅、蔡京、童貫らはこれを苦々しく思い、宋国に牙を向く、異民族や叛徒の討伐軍を率いさせる。梁山泊軍は精強かつ士気高く、遼、田虎、王慶を次々と打ち破るが、奸臣たちはこの戦功を揉み消し、何の恩賞も無かった。李俊らは不満を抱き再び朝廷に反旗を翻すよう宋江に求めるが宋江の決意は硬く首を縦に振らなかった。終焉の時は近付いていた。
百八星は天に帰す王慶戦の直後、公孫勝が一行を去り、蕭讓ら四人が朝廷に引き抜かれ、百八星が初めて欠ける。終焉の始まりであった。江南で大規模な叛乱を起こした方臘の討伐を命じられた梁山泊軍だが、連戦に次ぐ連戦でさすがに疲弊し、また方臘勢には石宝、ケ元覚といったこれまでとは比べ物にならない強敵が多く、さしもの梁山泊も苦戦を強いられた。ようやくこれを倒した時には多くの頭領が命を落とし、百八人いた仲間は三分の一にまで減っていた。凱旋の途中でも李俊、燕青らが脱盟、林冲、魯智深らが死亡し、都に戻ったときには仲間は二十七人に減っていた。二十七人は官職に就いてそれぞれの任地に向かう。朱仝のように出世するもの、呼延灼のようにさらなる敵国との戦いで戦死するもの、阮小七のように官職を剥奪され郷里に戻るもの、柴進のように宮仕えを嫌い郷里で隠遁するもの、戴宗のように出家するものなどそれぞれ違う余生を送った。一方、都の奸臣たちは宋江らの威勢を恐れついに彼らを始末する事にする。まず、都に盧俊義を呼び寄せて毒殺、さらに宋江の任地に帝の賜杯と称して毒酒を送る。宋江は、自分が死んだとなるともっとも謀反を起こす可能性の高い李逵を呼び寄せると二人でこれを仰いだ。夢枕に宋江の死を知った呉用と花栄も自害し、梁山泊はここに滅んだのであった。その後、帝は夢で宋江らの死と奸臣たちの悪巧みを知るが、巧みに言い逃れた奸臣たちは叱責を受けただけで済み、宋江らの墓の前に帝は自ら筆を振るってその忠心を称える廟を建て、百八人を象った像を安置した。この廟は度々霊験を表し、土地のものによって末永く祭られたのであった。

Noあらすじ(Gyao無料動画
第1話
【高俅の栄達】
北宋の末の時代。東京の都で暮らす遊び人でチンピラの親分・高俅(きゅう)は、得意の蹴鞠の腕前が瑞王に気に入られて宮仕えをすることに。やがて、瑞王は皇帝の地位を継ぐことになり、それに伴って高俅は軍部の最高位まで出世。権力を得た高俅は武術師範の王進を逆恨みし、手ひどい懲罰を与える。このままでは命が危ないと感じた王進は都を離れて旅に出る。
第2話
【拳もて鎮関西を打つ】
武術師範の王進を探し求める史進は渭州に辿り着き、暴れ馬も押さえ込んでしまう怪力の持ち主・魯達と知り合って意気投合。2人で酒を飲み始めると、泣いている親子がいる。訳を聞くと鎮関西という男に騙されて借金を背負ったという。それに同情した魯達は史進と別れた後、話をつけるために鎮関西に会うのだが、勢い余って殴り殺してしまう…。
第3話
【大いに五台山を鬧がす】
指名手配された魯達は追っ手から逃れるために仏門に入って魯智深と名乗ることに。しかし、魯智深は寺の戒律を守ることができず、居眠りはするわ酒はのむわで大騒ぎ。長老の計らいでどうにか救われてはいたが、他の僧からは苦情が殺到。そんなある日、魯智深は他の僧にハメられ、再び酒を飲んでしまって大暴れ。ついに寺を追い出されてしまう。
第4話
【倒に垂楊柳を抜く】
長老に紹介された東京の寺に身を寄せた魯智深は、ならず者が出るという畑の見張り役をすることに。すぐに襲ってきた賊どもを逆に懲らしめた魯智深は、ならず者たちの親分格となり、柳の大木を根ごと引っこ抜いて怪力を見せ付ける。そんな魯智深に興味を持った軍の槍棒師範の林冲。試合を行った2人は互いの腕前を認め合い、義兄弟の契りを結ぶ。
第5話
【白虎節堂】
愛する妻を高俅の息子に狙われて、林冲は苛立ちを抑えられない日々を送っていた。そんなある日、林冲は町中で宝刀を破格の値で買い取ることに成功。翌日、その宝刀が見たいと高俅から呼び出されたのだが、これが罠だった。武器を帯同を禁じられた堂に案内された林冲は逮捕され、島流しの刑に。魯智深らは彼を助け出すために一計を案じるのだが…。
第6話
【野猪林】
高俅の密命により、役人たちは林冲を護送途中で暗殺しようとしていた。人通りのない森を発見した彼らは、その中に林冲を連れ込んで殺そうとするが、そこに魯智深が登場。見事に林冲を救い出し、安全な地に着くまで付き添うことに。すっかり傷も癒え、再会を誓って魯智深とも別れた林冲は、柴進という好漢に出会い、手厚いもてなしを受ける。
第7話
【風雪の山神廟】
林冲を救ったことで追われる身となった魯智深は逃亡の旅に出立。一方、牢城に入った林冲は、城外の草置き場の管理を任されることに。そんなある日の夜、寝床の小屋が雪でつぶれたため、林冲が近くの廟で過ごしていると草置き場から火の手が上がった。それは林冲を亡き者にせんと追ってきた高俅の手下・陸謙らの謀略だった。怒り狂った林冲は…。
第8話
【林冲落草す】
陸謙らを殺害して追われる身となった林冲は柴進のもとへ身を寄せ、梁山泊を根城にする盗賊を紹介される。しかし、盗賊の首領・王倫は小心者で林冲の仲間入りを快く思わない。そこで、王倫は仲間入りしたいのなら3日以内に人の首を取ってくるようにと林冲に対して条件を出す。罪なき人を殺めることを苦悩する林冲だったが、ついに3日目となり…。
第9話
【楊志刀を売る】
梁山泊のふもとで林冲と激しい討ち合いを演じた楊志は梁山泊の面々と別れた後、東京の都で復職の望みを絶たれて失意のどん底にいた。そこで、金のために仕方なく先祖伝来の宝刀を路上で売りに出したのだが、絡んできたヤクザ者に激怒し、ついには斬り捨てる。その罪で楊志は島流しになるのだが、罪人ながら、その武芸の実力が認められて…。
第10話
【七星 義に衆まる】
東京への貢物として十万貫の財宝を運ぶ任務を命じられた楊志は、賊の目から逃れるために変装して都へと出発する。一方、貢物の件を知った荒くれ者の劉唐は、叔父の晁蓋にこれを“不義の財宝”として奪うことを提案。やがて晁蓋のもとには、知略に優れた呉用、漁師の阮三兄弟、道士の公孫勝という志を同じくする者が集まり、その仲間は7人となる。
第11話
【生辰綱を智取す】
財宝を運ぶ楊志ら一行は、その道中の苦しさに黄泥岡という地での休憩を余儀なくされる。果たして、そこには旅商人に変装した晁蓋の一味が待ち受けていた。楊志らは呉用の巧みな計略によって毒入りの酒を飲まされて意識を失い、その隙にまんまと財宝を奪われてしまう。意識を取り戻した楊志は、絶望の余り、首を吊って自殺を計るのだが…。
第12話
【秘かに晁天王を放つ】
酒屋の主人・曹正によって命を救われた楊志は、魯智深が根城にしているという二竜山を目指すことに。一方、財宝略奪犯を追う役人は晁蓋の協力者・白勝を捕らえて、犯行のすべてを自白させる。すぐさま追っ手が迫るが、旧知の仲の好漢・宋江によって事前に逮捕の危機を知らされていた晁蓋らは逃亡。屋敷に火を放ち、梁山泊を目指して旅に出る…。
第13話
【王倫を火併つ】
官兵に追い詰められた晁蓋だったが、追っ手の将の1人で旧知の仲である雷王によって危機を救われる。そして、尚も追ってくる官兵たちを巧みな戦略によって壊滅させた晁蓋らはついに梁山泊へ。しかし、首領・王倫は梁山泊を乗っ取られることを恐れて、晁蓋らを追い出そうと画策。その小人ぶりに愛想を尽かせた林冲は、ついに王倫を斬り捨てる。
第14話
【宋江 惜を殺す】
仲人に懇願されて悪女の婆惜を妻にした宋江だったが、仕事の忙しさもあってかまってやれない日々が続いていた。そんなある日、梁山泊の首領となった晁蓋から雷王と宋江のもとへ金と礼状が届く。雷王はすぐさま手紙を燃やしたが、宋江は手紙を婆惜に見つかってしまう。手紙を返さずに、宋江を脅し始める婆惜。ついに宋江は婆惜を殺めてしまう…。
第15話
【景陽岡に虎を打つ】
追われる身となった宋江は柴進の屋敷に身を寄せ、そこで武松という好漢に出会う。2人は心を許し合うが、武松は郷里の兄を訪ねるために宋江と再会を誓って出立。道中、武松は「三杯飲んだら岡は越せぬ」という強い地酒を18杯も飲み、酒屋が止めるのも聞かずに人食い虎が出るという景陽岡に向かう。果たして、その危惧通りに虎が現れるのだが…。
第16話
【兄弟再び逢う】
素手で人食い虎を殴り殺した武松の話で故郷の町もお祭り騒ぎ。武松は役所に勤めることになり、兄の武大と念願の再会を果たす。しかし、武大の嫁である藩金蓮は、皆から英雄扱いされる男らしい武松に惹かれるようになっていく。そんなある日、武大の家の前を通りがかった大商人の西門慶は金蓮に一目惚れ。一方、金蓮は武松を露骨に誘惑し始めて…。
第17話
【王婆 風情を説く】
藩金蓮の誘惑をはねつけた武松は長期の出張に行くことになる。兄をないがしろにする金蓮のことが心配な武松は、「家のことに気をつけろ」と注意を残して出立。そんな折、金蓮に横恋慕している西門慶は、武大の家の近所に住む王婆に「仲を取り持ってほしい」と金を掴ませる。王婆は策を巡らせて、武大の留守に金蓮と西門慶を会わせてしまう…。
第18話
【武大奸を押さえる】
西門慶と藩金蓮は王婆の茶屋で密会を重ねるようになり、2人の仲は町中に知れ渡る。やがて、その噂は武大の耳にも入る。武大は浮気の現場を押さえようとするのだが、逆に西門慶に蹴りを喰らって病床に伏すハメに。その哀れな姿を見た金蓮は自分の浮気を反省する。しかし、武松の帰りを恐れる王婆といまだ愛する西門慶に巧く言い含められて…。
第19話
【獅子楼】
西門慶、藩金蓮、王婆の3人は共謀して武大を毒殺。役人を買収して死因を病死として早々に火葬してしまう。町に帰ってきた武松は兄の死に不審なものを感じ取り、真相究明を訴えるが西門慶の権力によって訴えは受理すらされない。武松は兄の復讐のため、ついに藩金蓮と西門慶を殺害。2人の首を兄の位牌に捧げた後、王婆を引き連れて自首をする。
第20話
【酔って蒋門神を打つ】
護送中に立ち寄った酒屋で毒を盛られた武松だが、女主人の孫二娘と立ち合って意気投合。その夫の張青と共に杯を酌み交わす。翌日、引き止める張青らを押し切り、牢城に入った武松だが、そこに待っていたのは予想外の手厚いもてなし。訳を聞けば、典獄の施恩は「自分の縄張りを奪った将門神を倒してほしい」と言う。すぐに承知した武松だったが…。
第21話
【血 鴛鴦楼に濺ぐ】
酒で酩酊しながらも将門神を打ち倒した武松は、官府の張都監の紹介で玉蘭という女と義兄妹となる。しかし、その妹に陥れられて無実の罪で再び流刑に。さらに護送中に刺客を送られ、激怒した武松は全員を殺して脱走し、酒盛りをしていた将門神と罠を仕組んだ張都監、玉蘭らを斬殺。そして、血文字で「人を殺すは虎退治の武松なり」と壁に書き記す。
第22話
【清風寨】
張青と孫二娘の夫婦に助けられ、武松は二竜山に向かうことに。一方、宋江は親友の花栄という武芸者のもとへ向かっていた。道中、宋江は山賊の王英に捕らえられていた官僚の妻を助ける。しかし、彼女は宋江を山賊の首領として夫に訴え、宋江は花栄ともども捕まってしまう。その護送中に劉唐らに助けられた宋江は、ついに梁山泊入りを決意する…。
第23話
【江州に流刑に処せらる】
父の死を知らせる手紙が届き、すぐに実家に戻った宋江。ところが、父は健在で山賊などにならないように宋江を厳しく諭す。反省した宋江は自首して島流しとなるが、再び護送中に救われる。宋江は皆が説得する梁山泊入りを頑なに拒み、刑に服して朝廷の大赦を待つことを決意。その間に宋江は、戴宗や李逵、張順といった好漢と知り合うのだが…。
第24話
【潯陽楼に反詩を吟ず】
「梁山泊との密通あり」という告発によって大赦が幻と消えた宋江。失意のあまり、宋江は酒に溺れ、酔った勢いで自らの思いを綴った詩を酒屋の壁に残した。しかし、この詩が役人の黄文炳によって謀反の意ありと咎められたため、宋江は処刑を言い渡されてしまう。そこで、戴宗は神行法という術を使い、大急ぎで梁山泊に救いを求めに行くのだが…。
第25話
【江州を鬧がす】
多くの見物人が詰め掛ける中、ついに宋江、戴宗への処刑の号令がかかった。その時、人込みの中から梁山泊の面々が飛び出して官兵に襲いかかり、見事に宋江らの救出に成功。皆で意気揚々と梁山泊に凱旋する。宋江らの入山を祝う宴席が続く中、李逵は年老いた母を迎えるために下山。どうにか生まれ故郷に辿り着くものの、母は失明していて…。
第26話
【李逵 母を負う】
母を背負って梁山泊へ急ぐ李逵。ところが、目を離した隙に母は虎に食い殺されてしまう。怒りと悲しみに燃える李逵は4匹の虎を斬殺。その豪胆な虎退治に地元の村は大騒ぎになるものの、お尋ね者とバレた李逵は捕縛されてしまう。しかし、その護送を任された地元の好漢・楊雄は李逵の逃亡を許してしまう。失意の中、楊雄は石秀という男と出会う。
第27話
【祝家荘(上)】
楊雄は妻の不貞を知ってこれを殺害。義兄弟の石秀と共に梁山泊を目指すことに。ところが、道中の祝家荘で仲間の時遷が鶏泥棒をして捕まってしまう。梁山泊に逃げついた楊雄らは時遷の救出を願い出る。承知した宋江は軍を率いて祝家荘に向かうが、敵の策によって大敗。翌日、王英に勝利した敵の女将・扈三娘は宋江をも捕らえようとするのだが…。
第28話
【祝家荘(下)】
苦戦が続き、軍師の呉用は策を講じる。その策とは、有力な軍官の孫立らを口説いて味方に引き入れ、援軍と偽らせて祝家荘に潜入させた後に荘園の内外から一斉に攻撃をかけるというもの。この作戦は大成功を治め、ついに宋江は祝家を討伐。しかし、今度は宋江の恩人でもある柴進が、高廉の卑劣な罠にハメられたという報が入り…。
第29話
【大いに連環馬を破る】
高廉の軍を破り、宋江は柴進の救出に成功。しかし、今度は名将と名高い呼延灼率いる官軍が梁山泊討伐に乗り出した。呼延灼の鉄鎖連環馬の陣形に苦戦する梁山泊軍。これを打ち破るには徐寧という武官の鈎鎌槍法しかないと知った宋江らは、策を講じて彼を味方に引き入れる。そして、ついに連環馬を破り、敗北した呼延灼も梁山泊入りを決意する。
第30話
【曾頭市】
宋江らが凱旋、さらに武松、魯智深、楊志といった面々も合流し、大いに盛り上がる梁山泊。そんな中、晁蓋は劉唐を負傷させ、名馬を奪った曾家を打倒すべく進軍を開始。しかし、晁蓋は弓の名手・史文恭の放った毒矢に射られて梁山泊軍は敗走。一方、宋江は北京の大名府で名を馳せる大人物・盧俊義を仲間にするべく、呉用と李逵を送り込む…。
第31話
【慮俊儀梁山に登る】
毒が塗られた矢傷が悪化し、晁蓋は「史文恭を討った者を主に」と言い残して絶命。一方、大名府では番頭の李固の謀略によって、盧俊義は捕らわれの身となり、拷問の末に死罪を言い渡される。宋江は晁蓋の仇討ちをする間もなく、盧俊義を救うために大軍を率いて大名府へ出撃。梁山泊軍は官軍を打ち払い、救出された盧俊義は梁山泊入りに承諾する。
第32話
【英雄 座次に排ぶ】
盧俊義を梁山泊に迎え入れ、ついに宋江は晁蓋の仇討ちをすべく曾家の領地に総攻撃を仕掛ける。梁山泊の大軍は次々と曾家の一門を倒していき、ついに盧俊義が逃走した史文恭を捕らえる。その首を斬り、晁蓋の位牌の前に捧げた宋江は、遺言通りに盧俊義を首領に推すが、盧はこれを固辞。皆に説得され、ついに宋江が梁山泊の新たな主となるのだった。
第33話
【元夜に東京を鬧がす】
108人の好漢が集まって席次を決めてから初の年越しということで、梁山泊では大きな宴席を開かれた。後日、宋江は皇帝へ直訴する機会を得るため、仲間を連れて東京の都へ潜入。そこで、李師師という芸妓が皇帝と懇意にしているという話を聞きつけ、彼女に協力を頼み込む。ところが、李逵が勘違いから暴れ出してしまい、東京の都は大混乱に…。
第34話
【燕青 武芸を競う】
梁山泊に戻った宋江は官軍の包囲を破るために軍紀の乱れを正す必要があると痛感し、兵の訓練に力を注ぐ。一方、高俅は力自慢の任原に武芸比べで挑戦者を募らせ、挑発に乗った梁山泊の豪傑をおびき寄せようと企てる。その話を聞きつけ、梁山泊からは燕青と李逵の2人が偵察に。道中、燕青らは只ならぬ雰囲気をかもし出す2人と知り合うのだが…。
第35話
【李逵 偽って堂に座す】
梁山泊への帰り道、李逵はひょんなことから県令の代わりに裁判を行うことに。意外なことにその裁きが評判となり、役所には数々の訴えが持ち込まれる。ところが、宋江に娘を奪われたと訴える者が現れて李逵は激怒、即座に梁山泊に戻って宋江を罵倒する。これには宋江も怒り心頭。互いに譲らない宋江と李逵は自らの首を賭けて真相を探るのだが…。
第36話
【御酒を偸み詔を址く】
梁山泊を討伐するよりも、懐柔して帰順させるべきという意見を取り入れた皇帝は、恩賜の酒と詔を携えた使者を送る。宋江はこれを歓迎するが、異議を唱える頭領も多く、阮小七は使者の乗った船を沈ませて酒を盗み、李逵はあまりに高飛車な内容に怒って詔を引き裂いてしまう。さらに、他の好漢たちも怒りのあまり、使者を殺そうと言い出して…。
第37話
【大いに高太尉を破る】
梁山泊壊滅に向け、ついに高俅自らが大軍を繰り出す。しかし、高俅に深い恨みを持つ林冲を筆頭に呼延灼、花栄らの精鋭がこれを撃退。続いて高俅は軍船を率いて水戦を仕掛けるが、阮三兄弟らの水軍によって壊滅させられる。ついに高俅は捕らえられ、宋江とまみえる。その知らせを聞いた林冲は、長年の恨みを晴らさんと高俅のもとに向かうのだが…。
第38話
【招安を受く】
宋江は捕らえた高俅に対し、国家のために働けるよう皇帝への上奏を約束させて放免する。しかし、高俅が約束を守る様子もなく、燕青が李師師を通じて皇帝に心情を訴えることに。朝廷に牙を剥いていた江南地方の方臘の征伐に使えるということもあり、ついに宋江らは罪を赦されて官軍となる。一方、高俅に復讐を果たせなかった林冲は憤怒のあまり…。
第39話
【血 陳橋駅に洒ぐ】
朝廷の臣となった梁山泊の好漢たちは山を下り、東京の都へ。しかし、皇帝と謁見を許されたのは宋江と盧俊義のみで、他の好漢たちは陳宮駅の地で陣営を組んで待機することに。やがて、朝廷より方臘征伐の命が下る。呉用はこれが梁山泊、方臘の共倒れを狙った高俅の罠と気づいていたが、勅命とあれば従う他ない。かくして梁山泊軍の南征が始まった。
第40話
【方臘を征す】
出征を前に燕青は李師師に別れを告げ、魯智深、公孫勝は軍を去る。合戦が始まり、苦戦を強いられながらも方臘軍の城を攻め落としていく梁山泊軍。しかし、犠牲は大きく、宋江は和平を考えるようになる。そこで、かつて燕青・李逵が知己を得た方臘配下の龐(ホウ)兄妹を通じて両軍の長による会談が実現。宋江は朝廷に帰順するよう方臘を説得するのだが…。
第41話
【湧金門に神に帰す】
方臘との交渉は決裂し、宋江は決戦に踏み切る。双方譲らぬ激しい戦いが続き、龐兄妹や方臘の弟・方貌を討ち倒したが、時遷、王英、扈三娘といった好漢たちが次々と戦死。敵軍の要であった杭州城を攻略するも、この時すでに108人の兄弟のうち48人が討ち死にしていた。そして、高俅らは方臘討伐の手柄を横取りすべく、童貫将軍を江南に向かわせる。
第42話
【血 鳥籠嶺を染む】
梁山泊軍は方臘軍の最後の障壁・烏龍嶺に総攻撃を仕掛ける。おびただしい犠牲を出しながらも決死の突撃を繰り返し、ついに武松が方臘を生け捕ることに成功。こうして、決戦の幕は閉じられた。満身創痍の宋江ら東京の都に帰還。生き残っていた梁山泊の頭領はわずか27人だった。そして、武松をはじめとする幾人もの好漢が宋江のもとを離れていく…。
第43話
【宋江の死】
死線を共にくぐり抜けた兄弟たちも、ある者は官位を授かり、ある者は故郷に帰り、皆それぞれの道を歩き出す。昔の賑やかだった梁山泊を思い出し、自分が間違っていたのかと自責の念に駆られる宋江。一方、高俅らは梁山泊の好漢たちを生かしておくことを嫌い、ついに盧俊義を毒殺。そして、宋江のもとにも毒の入った恩賜の酒が届く…。
(参考)中国TV「水滸伝」DVD日本TV「水滸伝」DVD-BOX