貧しい身分の出身で幼くして過酷な境遇に陥りながらも、まっすぐな思いで自らの手で運命を切り開いていったトンイ。その運命に導かれるように王の側室となり、後の名君主、英祖を産み育てるに至ったドラマチックな生涯を描く。
ドラマ『宮廷女官 チャングムの誓い』『イ・サン』のイ・ビョンフン監督の最新作。宮廷の下働きの立場から王の側室となった実在の女性、淑嬪崔氏(スクピンチェシ:トンイ)。その明るく強い心で、さまざまな事件や困難を乗り越えていく様を描く歴史娯楽大作。ロマンスや家族の絆、宮廷内の闘争、当時の社会情勢などを多角的に映し出し、見る人が好きな視点から楽しめるドラマ。ドラマには、朝鮮王朝時代の三大悪女のひとりと呼ばれる張禧嬪(チャン・ヒビン)も登場。今までに何度もドラマや映画が作られてきた張禧嬪を、イ・ビョンフン監督がどう描くのかにも注目。また、監督はこれまでも水刺間(スラッカン)、内医院(ネイウォン)、図画署(トファソ)など朝鮮王朝時代のあまりよく知られていない宮廷の部署をドラマで紹介してきたが、今回は華やかな宮廷音楽を担当する掌楽院(チャンアゴン)の様子を見せてくれる。
出演は『春のワルツ』のハン・ヒョジュ、『宮廷女官 チャングムの誓い』のチ・ジニ。見どころ満載で韓国での視聴率30%を記録した人気作品。
No | あらすじ |
第1話 陰謀の始まり | 1681年。朝鮮王朝第19代王、粛宗(スクチョン)即位から7年。早朝、川で釣りをしていた朝廷の高官が何者かに襲われる。橋の下でひん死の状態で倒れていた高官をひとりの娘が偶然発見。娘の名はトンイ。身分の低い者が住む村に父と兄と暮らす。トンイはすぐに助けを呼びに行こうとするが、高官は必死に何かを伝えようとしていた…。犯罪を取り締まる捕盗庁(ポドチョン)のソ・ヨンギは捜査への協力を求めてある人物を探す。 |
第2話 裏切り | 賤(せん)民たちの秘密組織、剣契(コムゲ)の頭であるヒョウォンは仲間を招集。陰謀の黒幕を暴いて捕らえられた同志たちを救おうと一致団結する。オ・ユンは手下を使ってトンイを始末しようとしていたが、身元不明の男にトンイを連れ去られてしまい焦る。そのころトンイは、ある家に連れてこられていた。ソ・ヨンギはカン武官殺しの犯人を探していたが、ヒョウォンもトンイも見つからないという報告を受けて、2人の身を案ずる。 |
第3話 悲劇の別れ | 連行される父ヒョウォンと兄トンジュを目にしたトンイは、2人のもとに駆け寄ろうとするが…。チョンスは自分たちが実は剣契(コムゲ)であり、濡れ衣を着せられていることをトンイに明かす。そして、残された剣契(コムゲ)はチョンスを筆頭に、ヒョウォンたちを助ける作戦を練る。ソ・ヨンギは父を殺されながらも犯人がヒョウォンだとは信じられない。捕らえられたヒョウォンに直接会って話を聞こうとするが、オ・ユンが阻む。 |
第4話 父との約束 | 剣契(コムゲ)騒動で都が混乱していると知ったソ・ヨンギは、剣契の残党とその家族を捕まえることに尽力を注ぐ。だがトンイはなかなか見つからない。一方、トンイは身内も知り合いも全員失い、ひとりで身を隠していた。兵士に追われるが、正月の人ごみに紛れなんとか逃げ延びる。親切な人に正月の灯ろうをもらったトンイは、亡き父や兄へのメッセージを託して空へ放つ。やがてお腹をすかせたトンイは宿屋に忍び込むが、そこで…。 |
第5話 蝶(ちょう)の鍵飾り | トンイが宮廷の音楽を担当する掌楽院(チャンアゴン)の下働きとして働き始めて6年。元気で賢いトンイはみんなに頼りにされる存在になっていた。だが、亡父の汚名を晴らすための鍵となる女官はまだ見つからない。一方、宮廷では敷地内に隕石が落ち、不吉な出来事の前兆だと騒ぎになる。その少し前に王、粛宗(スクチョン)は、宮廷を追われていたお気に入りの女官チャン・オクチョンを再び宮廷に迎えると決めていた。 |
第6話 運命の出会い | 何者かに襲われて納屋に閉じ込められたトンイ。意識を取り戻すと、目の前には殺された楽器職人の死体があった。トンイはなんとか納屋から逃げ出そうと試みる。楽器の音が突然乱れ、国の滅亡の兆候とされる音変(ウムビョン)騒動に、粛宗(スクチョン)は原因を調べるよう命じる。都ではチャン・オクチョンがチャン尚宮(サングン)として宮廷に戻ったことが天の怒りを買ったという貼り紙が貼られ、民衆が激しく動揺していた。 |
第7話 光と影の再会 | トンイは高位の役人だと身分を偽った粛宗(スクチョン)と一緒に職人殺しの調査をしていたが、敵に見つかってしまう。粛宗は不慣れな手つきで敵に剣を向け、トンイに逃げるよう告げるが、トンイは頼りない粛宗が心配だ。粛宗はなんとか危機を脱出しようと敵に向かい自分は国王だと明かすが、信じるわけもなく、横にいたトンイも何を言い出すのかと驚く。覚悟を決めた粛宗は、おぼつかない手つきで剣を振りかざすが…。 |
第8話 約束の印 | やっとチャン尚宮(サングン)に会えたトンイは、彼女がずっと探していた女官なのか確かめるために、鍵飾りを見せてくれるようにお願いする。チャン尚宮のお付きの女官は、無礼だと激怒しトンイを追い出そうとするが、チャン尚宮がそれを止める。チャン尚宮は女官に席を外させてトンイと2人きりになると、鍵飾りを見たい理由を尋ねる。一方でチャン尚宮は粛宗(スクチョン)と囲碁をしながら、あるアドバイスをする。 |
第9話 迫られる証言 | トンイは突然、武官たちに捕まり捕盗庁(ポドチョン)に連行される。トンイがチャン尚宮(サングン)の使いで行った薬屋の医者が殺されたため、その日に薬屋に行った人物を全員調べていた。チャン尚宮に薬を届けたと言うわけにはいかないトンイは…。一方、粛宗(スクチョン)から掌楽院(チャンアゴン)に「トンイ」という名の下働きがいると聞いたソ・ヨンギは、それが捜している「トンイ」か確かめることに。 |
第10話 解かれた謎 | トンイは女官を取り締まる監察府(カムチャルブ)に捕らえられても、なにも話さずにいた。それを知ったチャン尚宮(サングン)は自ら監察府に出向き、トンイに薬材を届けさせたのは自分だと申し出る。おかげでトンイは釈放されるが、チャン尚宮の取り調べが始まる。まさに、明聖(ミョンソン)大妃(テビ)らの思うつぼだった。一方チョンスは、トンイを捜す手がかりを得るために捕盗庁(ポドチョン)で働き始める。 |
第11話 思いがけぬ褒美 | トンイがオ・テソクの手下に捕まりそうになったところを偶然通りかかった粛宗(スクチョン)が救う。粛宗のことを漢城府(ハンソンブ)の高位の役人、判官(パンガン)だと信じているトンイは、チャン尚宮(サングン)の無実を証明する証拠を見つけたことを伝える。粛宗がトンイを助けたという報告を受けたオ・テソクは、粛宗とトンイのつながりがわからず警戒する。一方、チャン尚宮の兄、チャン・ヒジェが清国から戻ってくる。 |
第12話 新たな試練 | トンイを監察府(カムチャルブ)の女官に昇格する任命書が下される。監察府の女官たちは、身分の低いトンイが自分たちと同じ扱いになるという異例の決定に、不満をあらわにする。一方、突然の任命に戸惑うトンイはチャン尚宮(サングン)に会う。チャン尚宮は推薦したのは自分だと明かし、不安そうなトンイを勇気づける。捕盗庁(ポドチョン)に赴任したチャン・ヒジェは、そこでチョンスを目にし…。 |
第13話 期待に応えて | 監察府(カムチャルブ)の定期試験が始まる。そこで初めて、不合格の場合は女官の資格を失うと知ったトンイは青ざめる。課題はまだ読んだこともない書だ。次々とほかの女官たちが合格していくなか、トンイの番が回ってくる。もちろん答えられるはずもなく、トンイに「不合格」が言い渡される。粛宗(スクチョン)は朝廷の安定を図るために、政治的に大きな決断を下す。ヨンダルは部屋を貸しているチョンスの正体を怪しんでいた。 |
第14話 密輸商人 | トンイはチョンスが近くにいると知って、一刻も早く会いたいという思いに駆られる。一方、望みをかなえるためにチャン・ヒジェに協力することにしたチョンスは、なにも聞かずに武器の輸送を手伝う。帰宅後、剣契(コムゲ)の鉢巻きが無いのに気づき…。清国の使節団に密輸商人キム・ユンダルが潜んでいるとソ・ヨンギから報告を受けた粛宗(スクチョン)は、捜査を認める。監察府(カムチャルブ)の女官も潜入捜査をすることに。 |
第15話 あの方が王様… | 清国の兵士に追われるトンイは、ちょうど清国大使に会いに来ていた粛宗(スクチョン)を見つけ助けを求める。トンイは武官が粛宗を「王様」と呼ぶのを聞きとまどうが、粛宗が本当に王だと悟り驚く。そのとき、キム・ユンダルと清国の兵士たちが現われ、無断侵入したトンイを引き渡すよう要求する。粛宗は清国が騒ぎだす前にキム・ユンダルの密輸を暴こうと、トンイが見つけた暗号の場所をただちに捜索するよう命じる。 |
第16話 嫉妬(しっと) | 自ら清国大使のもとに出向いたトンイは、すべて陰謀だと訴える。無実を訴えて自害したとされるキム・ユンダルは罪人で、まだ生きているから彼を捜し捕らえるべきだと主張。大使はいぶかしがりながらも、詳しく話すようトンイに命じる。粛宗(スクチョン)は兵力を使ってでもトンイを連れ戻そうとするが、清国との衝突を恐れる重臣たちの猛反対にあう。それを知ったチャン尚宮は、粛宗がそこまでしようとしていることに驚く。 |
第17話 疑惑の煎(せん)じ薬 | 粛宗(スクチョン)はチャン尚宮のために宴(うたげ)を開き、彼女を正式な側室にするという宣旨を下す。母親の明聖(ミョンソン)大妃(テビ)は反発しそれを取り消すよう迫るが、粛宗には確かな名分があった。チャン尚宮が懐妊したのだ。チャン尚宮は、1年後、無事に王子を産みさらに位が上がり禧嬪(ヒビン)に。しかし、世継ぎ問題で明聖大妃と対立。そのころ大妃の煎じ薬が怪しいという投書が仁顯(イニョン)王妃の元に…。 |
第18話 驚きの証言 | トンイは医官と密会していた禧嬪(ヒビン)付きの女官ヨンソンを問い詰めるが、なにも聞けずに逃げられる。そのころ、禧嬪は部屋の鏡にひびが入っているのを見つけ、不吉な予感を覚える。そこに動揺したヨンソンが現れ、明聖(ミョンソン)大妃(テビ)の容体悪化への関与を告白。禧嬪は兄チャン・ヒジェの裏工作を知って激怒し、兄を呼びつけるが…。禧嬪を疑いたくはないトンイだったが、真実を知るために薬剤庫の記録を調べる。 |
第19話 恩人との決別 | 明聖(ミョンソン)大妃(テビ)の薬に毒になる材料を混ぜた医官が、指示をしたのは仁顯(イニョン)王妃だと証言。トンイは、それがウソの供述だと確信しているが、その証拠がない。粛宗(スクチョン)は、王妃と禧嬪(ヒビン)のどちらかが黒幕だという状況に苦しみながらも、ソ・ヨンギに真相究明を命じる。誰にも会いたくない粛宗だったが、心に浮かんだのはトンイ。「友人としてずっとそばにいてほしい」と告げる。 |
第20話 王妃降格 | 偽の手形を調査していたトンイは、チョンスを待っている間に、チャン・ヒジェの手下たちに捕まってしまう。チャン・ヒジェは、目立たぬようにトンイの息の根を止めろと指示を出す…。粛宗は、快方に向かっていたはずの明聖(ミョンソン)大妃(テビ)が危篤状態だと知らせを受け、すぐに駆けつける。同じく駆けつけてきた禧嬪(ヒビン)から、病状の急変時に大妃に付き添っていたのは仁顯(イニョン)王妃だと聞かされる。 |
第21話 闇の資金 | 明聖(ミョンソン)大妃(テビ)が亡くなり、王命によって、仁顯(イニョン)王妃は平民に降格され、宮殿から出されることになる。王妃の廃位を阻止したいトンイは、粛宗(スクチョン)に直接会って入手した証拠の手形を見せようとするが、今むやみに動いても無駄になるとソ・ヨンギに止められる。トンイに動きがないことを不安に思う禧嬪(ヒビン)だが、ある日、トンイが訪ねてきて…。 |
第22話 迫る魔の手 | 内需司(ネスサ)の不正を見つけたトンイに、監察府(カムチャルブ)のチョン尚宮(サングン)たちも加勢。正式な立ち入り調査を迫る監察府と内需司が対立する。報告を受けた粛宗(スクチョン)は、監察府のチョン尚宮と内需司のカン署長を呼び出す。一方、騒ぎを知ったチャン・ヒジェは、あわてて禧嬪(ヒビン)のもとへ。元王妃を陥れるための資金を内需司から調達していたと明かし、それが発覚する恐れがあると伝える。 |
第23話 届かぬ願い | トンイはチャン・ヒジェの刺客に追われて逃げる。内需司(ネスサ)の書庫で発見した証拠を持って、なんとか味方である司憲府(サホンブ)の知事(チサ)の屋敷にたどり着くが…。内需司が火事と知ったチョン尚宮(サングン)たちは、心配してトンイを捜すが見つからない。トンイの部屋が荒らされているのを見つけ、彼女が狙われていると察知する。その翌日、都を離れている粛宗(スクチョン)は、なにも知らず鹿狩りをしていた。 |
第24話 遠く離れて | チャン・オクチョンが禧嬪(ヒビン)から王妃に任命されて4か月。トンイは依然として行方不明のままだった。オクチョンの息子は粛宗(スクチョン)が王位後継者、世子(セジャ)として定めたが、清国から承認されていないのを理由に、対立する西人(ソイン)派は認めていない。そして世間では粛宗と現王妃のオクチョンを皮肉った小説がもてはやされていた。一方、ソ・ヨンギとチョンスは秘かにトンイを捜し続けていた。 |
第25話 思わぬ味方 | トンイは都に戻るために義州(ウィジュ)のピョン商会から逃げようとするが、チャン・ヒジェの姿を発見してあわてて身を隠す。トンイは不安に思いながらも気を取り直して行こうとするが、商会の主人ピョンに見つかってしまう。問い詰められて困っていると、思わぬ人物から助け舟が…。ソ・ヨンギとチョンスは、トンイを捜して義州に向かっていたが、途中の宿屋で粛宗(スクチョン)からの密書を受け取り、一旦都に寄ることに。 |
第26話 都を目指して…」 | トンイはチャン・ヒジェに捕まってしまう。チャン・ヒジェは前夜の清国との密談に来ていた通訳官がシム・ウンテクだったと気づき、すぐに逃亡した罪人として捜索させる。トンイのことは、拷問して必要な情報を聞きだした後に殺すつもりだった。清国の官吏の帰国時間が迫るが、チャン・ヒジェは渡すはずのものが届かず焦り始めるチャン・ヒジェが義州(ウィジュ)にいると知ったソ・ヨンギとチョンスは、トンイの身を危ぶむ。 |
第27話 狙われた新王妃 | ソ・ヨンギは、義州(ウィジュ)でチャン・ヒジェがトンイを捕らえていたことを粛宗(スクチョン)に報告し、今はトンイを無事に見つけることが最優先だと訴える。トンイは都の近くまで来るが、チャン・ヒジェがトンイの人相書きを配布して検問を強化していた。トンイがまだ生きていると知ったオクチョンは、改めて闘志を燃やす。一方で、前王妃の復位の可能性を断ち、王妃としての地位を確固たるものにする計画を着々と進める。 |
第28話 涙の再会 | 下働きとして宮廷に入り込んだトンイは、隙を見て粛宗(スクチョン)に会いに行こうとするが、あと少しのところで護衛の武官に止められてしまう。門の向こう側に粛宗の姿を見つけたトンイは、「王様」と声をあげ…。毒入りの茶を自ら飲み倒れたオクチョンは、やっと意識を取り戻す。前王妃の仕業と思わせる狂言だったが、チャン・ヒジェはあまりに無謀な作戦をとがめる。だが、オクチョンの王妃の座を守るための決死の覚悟を知る。 |
第29話 見えてきた真実 | 宮廷の外で粛宗(スクチョン)と再会したトンイは、秘かに粛宗の別邸に連れて行かれる。粛宗は医官を手配し、そこでトンイを静養させる。オクチョンはチャン・ヒジェがまだトンイを見つけていない一方で、粛宗が宮廷の外に出かけたまま戻らないと聞き不安を募らせる。粛宗は、トンイが南人(ナミン)派の陰謀関与を示す証拠を持っていたとソ・ヨンギに知らせ、これから宮廷に波乱が巻き起こるだろうと告げる。 |
第30話 王の決意 | チャン・ヒジェを捕らえたソ・ヨンギは、粛宗(スクチョン)もすべてを知っていると告げ、取調べを開始する。チャン・ヒジェの逮捕を知ったオクチョンはがく然とし、粛宗がすでに南人(ナミン)派の陰謀について知っていることを察知する。粛宗は意識不明だったトンイが目覚めたと報告を受ける。すぐに駆けつけたかったが、南人派にトンイの居場所を知られぬよう動かずにいた。そこにオクチョンが突然会いにくる。 |
第31話 ためらう心 | 粛宗(スクチョン)はトンイを守ってやれるように、王のちょう愛を受けた女官、承恩尚宮(スンウン・サングン)として宮廷に迎えることにする。トンイを罪人として取り調べることを要求していた南人(ナミン)派の重臣たちは猛反対。そしてオクチョンは…。一方、用意された服をまとい宮廷に戻ったトンイは、事情がわからず戸惑う。粛宗はこの任命が本意でもあることをトンイにどう告白するか悩む。 |
第32話 命がけの取り引き | トンイはまもなく正式な居所に移ることに。トンイの弱みを握っておこうと考えたオ・テソクは、トンイが下働きとして宮廷に入る以前のことを調べるようオ・ユンに命じる。チャン・ヒジェは清国と裏取り引きしたはずの世子(セジャ)の承認が遅れているのを心配する。一方でトンイは義州(ウィジュ)にいるシム・ウンテクを守ってほしいとソ・ヨンギに頼む。そんななか、トンイ付きの女官が原因不明の疫病で倒れる。 |
第33話 疫病の正体 | トンイは連行された女官たちを救うため、宮廷に広がる疫病の原因を自ら突き止めたいとオクチョンに申し出る。トンイは許可を得て調査を始めるが実は条件が付いていた。オクチョンはすぐに疫病が自然発生したものではなく、自分の母が関与していると気づく。トンイの過去を調べていたオ・ユンは、詳しい記録が一切見つからないことを不審に思う。一方、ソ・ヨンギとチョンスは、シム・ウンテクを連れて都に向かっていた。 |
第34話 消せない過去 | 清国の使節団が世子(セジャ)を世継ぎとする承認書を持って到着。チャン・ヒジェが裏取り引きに使った国の重要書類、謄録類抄(トゥンノンユチョ)はすり替えた偽物だったはずなのに承認書が届き、トンイたちは驚く。トンイが持つ本物は不正の証拠になるはずだったのだが…。一方、喜ぶチャン・ヒジェだったが、使節団のチンに呼び出される。トンイの本籍が見つからないと知ったオクチョンは、素性を暴こうと意外な作戦に出る。 |
第35話 禁じられた告白 | ソ・ヨンギに問い詰められたトンイは、自分が亡くなった剣契(コムゲ)の頭、ヒョウォンの娘だと認める。ソ・ヨンギはヒョウォンに裏切られ、剣契が自分の父親を殺したと今も信じていた。トンイは粛宗(スクチョン)にももう隠しておけないと覚悟し…。そのころチョンスはトンイの素性を隠し通すため、偽の戸籍記録の入手に動いていた。一方、清国に謄録類抄(トゥンノンユチョ)を渡す期限の迫ったチャン・ヒジェは…。 |
第36話 逆転の罠(わな) | トンイはオクチョンの命で清国をもてなす宴会に出席するが、そこに味方の人間が集められているのに気づく。不吉な予感を覚えて部屋に戻ろうとするがオクチョンに止められる。ソ・ヨンギもオ・ユンらの不穏な動きに警戒し、自ら率いる王の親衛隊、内禁衛(ネグミ)の兵を宴会場に集める。だが、それこそがオクチョンの狙いだった。オクチョンの命を受けたチャン・ヒジェらは、ある行動に出る。 |
第37話 動かぬ証拠 | トンイはかつて無実のオクチョンを陰謀から救ったときと同じ方法で彼女の罪を立証すると告げる。証拠などあるはずがないと思っているオクチョンだが、なんのことかわからず不安にかられる。監察府(カムチャルブ)ではチョン尚宮(サングン)がユ尚宮の取り調べを開始。そしてシム・ウンテクは粛宗(スクチョン)のもとへ向かう。やがて、トンイはいぶかしがるオクチョンの前にあるものを取り出して見せる。 |
第38話 ふたつの喜び | 粛宗(スクチョン)はオクチョンから王妃の地位を剥奪すると命じる。しかし、王位継承者である息子、世子(セジャ)の母であることに免じて側室、禧嬪(ヒビン)の称号とともに宮廷に留まることを許す。一方、チャン・ヒジェはすぐに流刑先に送られることに。ほかの南人(ナミン)派の重臣たちにも、さまざまな処分が下される。無実だった仁顯(イニョン)王妃も復帰。宮廷が平穏を取り戻しつつあるころ、粛宗はある夢を見る。 |
第39話 忌まわしき記憶 | 正式な側室、淑媛(スグォン)になったトンイに男の子が誕生。息子をかわいがる粛宗(スクチョン)と幸せな日々を過ごしていた。宮中では王の世継ぎはトンイの息子に入れ替わるのではないかとささやかれはじめる。そのウワサは禧嬪(ヒビン)の耳にも入り…。粛宗は息子を永寿(ヨンス)と名づける。トンイは永寿の百日の祝いの代わりに、飢きんで苦しむ民に粥(かゆ)を配る配給所の設置を頼むが、そこである事件が起きる。 |
第40話 復讐(ふくしゅう)の誓い | トンイは宮廷の外で療養する許可を得る。真の目的は、過去に剣契(コムゲ)を陥れた真犯人の調査を自ら行うことだった。ずっと謎だった“手の暗号”が清国の数字を示す可能性があると知ったトンイは、シム・ウンテクとともに清国の商人が集まる場所へ。チョンスは剣契再結成の疑惑を確かめるため、かつて剣契の砦(とりで)だった場所を調べる。一方、チャン・ムヨルを取り込んだ禧嬪(ヒビン)は、水面下で新たな動きをみせる。 |
第41話 浮かび上がる黒幕 | トンイは自分を殺しに来た剣契(コムゲ)の鉢巻きの印を目にし、本当に剣契なのかと問う。トンイが剣契を知っていることに驚き、朝廷も気づいているのかと聞く剣契の男たち。答えぬトンイに剣で切りかかろうとしたとき…。チャン・ムヨルは流刑中のチャン・ヒジェたちが私財を投げ打ち貧民を救っていると粛宗(スクチョン)に報告。粛宗は剣契の騒動で都が混乱するなか、経験豊かな南人(ナミン)派の重臣の復帰を求める声に悩む。 |
第42話 断ち切れぬ友情 | トンイたちは“手の暗号”を解き、かつて剣契(コムゲ)を陥れた黒幕がオ・テソクだと知る。ソ・ヨンギがほかにも関与した人間がいるはずだと指摘し、トンイの脳裏に禧嬪(ヒビン)が浮かぶ。トンイは幼いころに見た“手の暗号”を使う女官の正体を確かめるため、禧嬪のもとへ向かう。禧嬪はトンイと剣契の関連を疑い、トンイの行動を詳しく探らせていた。そして待ちわびていた兄チャン・ヒジェが戻ってくる。 |
第43話 苦渋の決断 | 剣契(コムゲ)の頭であるケドラを逃がそうとするトンイ。そこに現れた粛宗(スクチョン)は我が目を疑う。その目の前でチャン・ムヨルはすぐにトンイの連行を指示。粛宗が居合わせたのは偶然ではなく、禧嬪(ヒビン)の差し金だった。取調室のトンイは、「罪を逃れるつもりはないが先に粛宗に話さなければならない」とチャン・ムヨルに告げる。そして、すべてを打ち明けようとやってきたトンイに粛宗は…。 |
第44話 耐えがたい苦しみ | 粛宗はたとえ王としての信頼を失ってもトンイを守る覚悟をしていた。しかしトンイは、身代りのように逮捕された無実の女官たちを救うために自白を決意。トンイの行動を知った粛宗はすぐに止めにいく。取調室でトンイを見つけた粛宗は一緒に連れて帰ろうとするが…。それからほどなくして、トンイの息子ヨンスに異変が…。はしかにかかり容体が悪化。トンイは必死で助けようする。 |
第45話 募る恋しさ | 町で暮らすトンイの息子クムは賢く正義感の強い少年に育っていた。よく勝手に家を抜け出してはみんなを心配させる元気な子だ。父、粛宗(スクチョン)に会ったことがないクムは、母トンイに父の話を聞くのが大好きだった。一方、禧嬪(ヒビン)の息子の世子(セジャ)は利発ながら病弱だった。クムの存在を警戒する禧嬪は、世子のある病状が公になって王位後継者としての立場が危うくなることを恐れていた。 |
第46話 父と子 | 粛宗はトンイと初めて会ったころのように身分を役人と偽ってクムに会い、楽しい時間を過ごす。一方、クムが独学で難解な書を習得していると知ったトンイは、その非凡な才能を禧嬪(ヒビン)に知られたら危険だと判断。クムを秘かに教育する個人教授の師が必要だと考え、雲鶴(ウナク)ことキム・グソンという人物に会いに行く。宮廷では仁顯(イニョン)王妃が世子(セジャ)の妃(きさき)選びを始め、禧嬪(ヒビン)は焦る。 |
第47話 王子の意地 | トンイはなにがあろうとクムを守ると心に誓い宮廷に戻ってきた。粛宗(スクチョン)はクムに王子としての正式な称号、ヨニン君(グン)を与え、トンイの官位を淑媛(スグォン)から淑儀(スギ)へ昇格させる王命を出す。そしてトンイたちの到着を知るとすぐに会いに行き、クムを見つける。ところが粛宗のことを役人だと信じているクムは、父に会う不安を粛宗に打ち明ける。やがて宮廷内で禧嬪(ヒビン)と再会したトンイは…。 |
第48話 近づく嵐 | 心臓を患っている仁顯(イニョン)王妃は、命のあるうちにトンイとクムのために最善を尽くそうとしていた。王妃はもし世子(セジャ)が王位を継げない場合はクムを王にできるかとトンイに尋ねる。驚いたトンイは世子が継げぬ理由を聞くが…。禧嬪(ヒビン)はクムを世子と一緒に教育するという王妃の提案に激怒。王妃が世子の病に気づいているのを察知し焦る。そして消えた医女を一刻も早く探し出すよう兄チャン・ヒジェに命じる。 |
第49話 王妃の願い | 仁顯(イニョン)王妃が倒れて危篤状態に。医官から三日中に意識が戻らなければ危ないと告げられた粛宗(スクチョン)は、なんとしても救えと命じる。トンイは王妃付きの女官を捕まえ、王妃が前夜、禧嬪(ヒビン)となにを話したのか聞きだす。一方、チャン・ヒジェは、王妃が決して目覚めぬよう母とともにある行動を起こす。宮廷の一角でクムが王妃の回復を願う花輪を作ろうとしていると、そこに世子(セジャ)が通りかかる。 |
第50話 兄と弟 | 仁顯(イニョン)王妃がついに息を引き取る。王妃の回復を祈る花輪を持って走ってきたクムが目にしたのは、泣いている女官たちの姿だった…。トンイはクムと一緒に生き残るという王妃との最後の約束を必ず守ると心に誓う。トンイたちが、王妃を呪った巫女(みこ)を調べ、消えた医女を捜すなか、チャン・ヒジェたちは禧嬪(ヒビン)の王妃への復位に動き出す。一方、クムと世子(セジャ)は兄弟として仲良く過ごしていたが…。 |
第51話 宣戦布告 | 禧嬪(ヒビン)は粛宗(スクチョン)がトンイを自分と同じ側室の最高位「嬪(ビン)」に任命すると知って、トンイとの和解を拒否。亡くなった王妃を呪った証拠の品をトンイに突き返し、最後まで徹底的に闘うと宣戦布告。一方、クムにワナがしかけられていた。王位後継者である世子(セジャ)のみが使う帝王学の書の盗難騒ぎがあり、それがクムの持っていた書物の中から見つかる。クムは書が盗まれた時間にいた場所を問われるが…。 |
第52話 無垢(むく)な心 | 世子(セジャ)が行方不明になり宮殿は大騒ぎに。トンイたちはクムが一緒だと気づき、禧嬪(ヒビン)たちより先に2人を見つけようと捜索するが見つからない。その間に、禧嬪も世子がクムと一緒だと感づく。クムはスリと間違われて捕らえられた世子(セジャ)を救おうと必死だった。世子から宮廷には知らせるなと言われたクムは、助けを求めてヨンダルの家へ。そのころ身分を隠したまま捕らえられている世子は…。 |
第53話 憎しみの炎 | 禧嬪(ヒビン)は世子(セジャ)が自分の病を知っていたばかりか、それを粛宗(スクチョン)に明かしたことに取り乱す。だが、世子は自分のためを思うのであれば、隠しておくべきではなかったと涙ながらに禧嬪を責める。禧嬪はこれですべてが終わったとがく然とする。激怒した粛宗は禧嬪のもとへ行き、なぜ世子の病をずっと隠していたのかと問い詰める。禧嬪は世子の病は治せるのだと訴え、必死に許しを請うが…。 |
第54話 欲望の果て | トンイは身を投げ出して刺客からクムを守り大ケガを負う。知らせを聞いた粛宗(スクチョン)はすぐにトンイのもとへ駆けつけるが、医官はトンイの受けた傷は深く、このまま出血が止まらないと命が危ないと告げる。そのころ禧嬪(ヒビン)は、トンイとクムの暗殺成功の知らせが来るのをまんじりともせず待っていた。しかし、計画失敗を知ったチャン・ヒジェがあわててやってくる。そして禧嬪にすぐに逃げるように促すが…。 |
第55話 新たな対立 | 粛宗(スクチョン)が禧嬪(ヒビン)に毒薬による死を命じ、処刑の準備が進む。粛宗はせめて命だけでも助けてやりたかったと心の内をトンイに明かす。世子(セジャ)は母、禧嬪の処刑に取り乱し、母の命乞いをするために父、粛宗に会い行こうとするが…。禧嬪の母と兄チャン・ヒジェは民衆の非難を浴びながら流刑地へ送られる。そして自室で処刑の時を待っていた禧嬪は突然、「会わなければならない者がいる」と部屋から出て行く。 |
第56話 王子の婚礼 | 新たな王妃、仁元(イヌォン)王妃はいきなり、クムは婚礼を挙げて宮廷から出て行く時が来たとトンイに告げる。クムが世継ぎの座を狙っているというウワサを信じ、追い出そうというのだ。粛宗(スクチョン)も突然の話に驚くが、王妃が婚礼を決めるのはしきたりであり、安易に反対はできない。トンイは粛宗にすべて自分に任せてほしいと頼む。そして王妃のもとへ行き、婚礼の命令には従うが、相手は自分に選ばせてほしいと告げる。 |
第57話 王の密命 | トンイは、世子(セジャ)とクムの両方を救うには、2人とも王位に就かせるべきだと考える。その決心を聞いた粛宗(スクチョン)は、すべての予定を取り消し、一人部屋にこもり悩み抜いた末、ある決断を…。宮廷に異様な緊張感が漂う中、粛宗は姿を現すなり会議を召集し世子を同席させる。そして重臣たちに二つの重大な決定を伝える。一つは王位を継ぐのは世子であること。そしてもう一つはトンイの処遇に関する驚きの決定だった。 |
第58話 思わぬ標的 | 突然トンイに会いに来た仁元(イヌォン)王妃は、トンイの真意を確かめようと質問を投げかける。トンイは真摯に答え、さらに粛宗(スクチョン)の決意について伝えようとするが、その寸前で王妃はチャン・ムヨルから急な謁見を求められて出て行く。チャン・ムヨルは、粛宗の不在中にトンイたちを一掃しようと企んでいた。王妃にトンイらが世子(セジャ)の命を狙っていると吹き込み、トンイが宮廷から出る日を早めるよう唆す。 |
第59話 真心の力 | 突然、兵に囲まれて慌てるチャン・ムヨルに、トンイは世子(セジャ)殺害を企んだ罪人を捕らえろという仁元(イヌォン)王妃の命令だと言い放つ。その言葉が信じられずにうろたえるチャン・ムヨルの前に王妃が現れ、命令に間違いはないと断言。証拠などないと思っているチャン・ムヨルに、トンイは企てにとうに気づいていたと告げる。宮廷に戻った粛宗(スクチョン)は、やがて重臣を集め、計画通りに譲位を宣言するが…。 |
第60話 民のために | 宮殿を出ると決めたトンイ。粛宗(スクチョン)も仁元(イヌォン)王妃も引き止めるが、トンイの決意は変わらない。亡くなった父や兄、幼いころの自分のような弱い者たちのために生き、その姿を将来、王になるクムに見せたいのだ。トンイは泣いて悲しむクムに別れを告げる。宮殿を出たトンイは、まず家の塀を壊して誰でも訪ねてこられるようにした。そして1年後、トンイは貧しい人たちの相談に乗り、忙しい日々を過ごしていた。 |