12/21(Sat) 23:46
■ GPSロガーで旅の軌跡を記録しよう 〜 747Pro Trip Recorder の地図軌跡表示と写真同期
ファイアウォール(マカフィー リブセーフ、Windows Defenderなど)が有効になっていると AGPSサーバーにアクセスできないので、AGPSデータ更新時はファイアウォールを一時的に無効にして取得する。
方法は、このページ下部にある【GpsView(レシーバ用ツール)のインストール】の項を参照(2018.06.25追加)
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■ Google Maps API V2 から V3 への移行 (2013.3.21追記)
2009/5/27の Google Maps API V3 公開に伴い、V2 の正式サポートは 2010/5/19で終了しましたが、2013/5/19まで(※注 2013/5/1に2013/11/19まで半年間延期、この日以降は V2 を使っている地図は、下位互換機能を持たせた V3 の地図に自動的に切り替わる)は引き続き機能するとのことで GPS Photo Tagger で作成した「旅行ルート」地図データも V2 のままで使用していました。
2013/2末頃から「このウェブサイトには別のGoogle Maps APIキーが必要です」のアラートが表示されるようになり地図表示ができなくなりました。
V3 は APIキー不要なので V3対策済みの GPS PhotoTagger Ver.1.2.4.h5 が機器メーカーから公開(2013/3/21)されたのを受け、最新版にアップデートし V3 対応にしたところ、今度は「If you see this message when blocked by viewing active content(Google Map), please click "Allow Blocked Content" to show the active content(Google Map) or change your Internet Explorer options: ……」のエラーとなり、メッセージの指示通り IEインターネットオプションでセキュリティ詳細設定のactive content設定を変更しても変わらずエラーの原因も不明でした。
【回避策】
GPS PhotoTaggerの保存形式を .mhtファイルから .htmファイルに変更することで解決しました。17個の地図で容量が .mhtファイル 14.5MB、.htmファイル 19.0MBと1.3倍に、.htm+フォルダとファイル数も2倍となったが、.htmファイルは .mhtのファイルを使えないサーバやSafari、FirefoxユーザでもOKというメリットもあるので良しとします。
- GPSロガー比較編
- GPSロガー設定編
- GPSロガー活用編
- GPS Photo Tagger編
- カシミール3D編
- リアルタイムナビゲーション編
- 轍(Wadachi)編
- 電子国土Webシステム編
- 用語解説&Tips集
■ GPSロガーとは
GPSロガーとは、旅行・登山・ウォーキングやドライブ・ツーリング・サイクリングなど、自分の移動したルート(ログ)をGPS衛星を使用して記録できる小型のトリップレコーダーです。このログはパソコンなどに取り込んでGoogleMapやGoogleEarth、対応地図ソフトに表示させることができ、ログのポイントには、デジカメで撮った写真を同期させ貼り付けたりすることができます。
GPSロガーは、低価格で携帯可能なものが多く出回っていて、車や電車、自転車、徒歩での移動時に携行するだけで、GPSトリップレコーダーとして旅の思い出を鮮明に再現したり、サーキットやラリーの走行データ分析用に活用したり、携帯端末と繋ぎ ハンディGPS として利用するなど、工夫次第ではペットの行動範囲把握など様々な使い方が考えられます。GPSロガーの活用法を備忘録としてまとめました。菊池さんの工作室に設置してる地図はこちら。→ GoogleMap(※) GoogleEarth
※「グーグルマップ読み込みエラー」になる場合(Vista/IE8で発生、Windows7/IE9、WindowsXP/IE7は問題ない)は、
- ページ下の「グーグルマップの再読み込み」ボタンを押す。
- Web ページ表示不可の画面が表示されるので一番下の「前のページに戻る」をクリックするとマップが表示される。
【グーグルマップ読み込みエラー画面】 |
【Web ページ表示不可画面】 |
■ GPSロガー/レシーバーとハンディGPSの違い
- GPSロガー/レシーバー:パソコンやモバイル機器との併用を前提とし、GPSロガーはどういう経路を通ったかの位置情報を記録、GPSレシーバー(GPSセンサー)は現在何処にいるのかをリアルタイムにピンポイント表示する。各社から多数販売され、値段もお手頃(1万円以内から高くて数万円)。
- ハンディGPS(ポータブルGPS):携帯型カーナビのように、GPSの受信機能と表示機能が一体化したもので、本体内蔵の地図で現在地や軌跡を見ることができる。ガーミン社(GARMIN)の製品が有名だが値段が高い(それなりに良い製品は十何万とかする)。
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■ GPSロガー比較
トリップレコーダーとして、帰宅後ログをパソコンに取り込み GoogleMap・GoogleEarth に旅行の軌跡を表示でき、観光地で撮った写真を同期して貼り付けられるもので、1万円以下でネットでの使用実績の多い6機種を比較してみた。
メーカー名 | Transystem社 | Holux社 | Wintec社 | RoyalTek社 | Transystem社 | MobileAction社 |
外観 | | | | | | |
商品名 | 747Pro | M-241 | WBT-202 | RGM-3800 | PhotoMate887 | i-gotU(GT-120) |
特徴 | 5Hz、AGPS対応 | 液晶表示 | microSD(〜2GB) | 大容量 | 超小型 | IPX6防水 |
サイズ(mm) | 72x42x20 | 74.5x30x32 | 64x40x17 | 70x36.5x24 | 44x26x15 | 44.5x28.5x13 |
重量 | 65g | 39g(除電池) | 55g(含microSD) | 50g(除電池) | 18g | 20g |
電池タイプ | 汎用(BL-5C互換) | 単3x1 | 汎用(BL-5C互換) | 単4x2 | 内蔵(?) | 内蔵(230mAh) |
電池時間 | 約25時間 | 約14時間 | 約23時間 | 約10時間 | 約10時間 | 約10時間 |
AGPS対応 | ○ | × | × | × | × | × |
GPSチップ | MTKチップ | MTKチップ | u-blox5チップ | SiRF社 Star III | MTKチップ | SiRF社 Star III |
受信ch(*1) | 66ch | 32ch | 32ch | 20ch | 66ch | 20ch |
受信感度(*2) | -165dBm | -159dBm | -160dBm | -159dBm | -165dBm | -159dBm |
位置精度(*3) | 3.0m 2DRMS | 3.0m CEP | 2.5m CEP | 10m(90%) | 3.0m CEP | 2.5m CEP |
高度(LOG/NAV) | 楕円体高/標高 | 標高/標高 | 標高/標高 | 標高/標高 | 楕円体高/標高 | ? |
最大ログ数 | 250,000(8MB) | 130,000 | 260,000+μSD | 650,000(64MB) | 125,000 | 64,000 |
ログ間隔 | 0.2秒、1秒〜 | 1〜120秒 | 1〜65535秒 | 1〜60秒 | 1秒〜 | 1秒〜1時間 |
日数/5秒 | 14.5日 | 7.5日 | 15.0+μSD日 | 37.6日 | 7.2日 | 3.7日 |
状態表示 | LEDx3、ブザー | LCD表示 | LEDx3 | LEDx1 | LEDx4 | LEDx1 |
USB | USB2.0 | USB2.0 | USB2.0 | USB2.0 | USB2.0 | USB1.1 |
Bluetooth | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × |
付属ソフト | PhotoTagger | Holux Utility | WBT Tool | DataDownloader | PhotoTagger | @trip PC |
出力形式 | gpx,nmea,csv kmz,mht | gpx,nmea,txt kml | gpx,nmea,csv plt,tk2,kmz,xtml | nmea,txt | gpx,nmea,csv kmz,mht | gpx kml,kmz,mht |
Google地図 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
写真同期 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
市場価格 | 9,807円 | 9,290円 | 11,466円 | 7,500円 | 8,694円 | 5,900円 |
(*1)チップが同時に衛星信号を受信できるチャンネル数。一般的にチャンネル数が多いとロストした場合の復帰やGPS衛星からの軌道データの取得が早くなると言われているが、30chと60chとでどの位の差があるかは不明。
(*2)GPSチップの公称値で機種の値ではない。同じチップでもアンテナ性能や内部回路、使用環境で実際の精度は異なる。
(*3)3.0m 2DRMSとは半径3mの円内に95%の測位点が入る、3.0m CEPとは半径3mの円内に50%の測位点が入る。
(参考)GPSDGPS Webshop topics IDA GPSデータロガー比較表 モバイル GPSロガー比較表
■ GPS Trip Recorder 747Pro(Transystem社)
AGPS対応で都市の谷間にも強い、アンテナの感度が良い(*)、1日バッテリ切れの心配無し、5秒ログで2週間蓄積可能、BL-5C互換の交換電池などで GPS Trip Recorder 747Pro(Transystem社、キャンペーンで40時間のロングライフバッテリー付)にした。これで旅行やドライブに行って撮った風景写真、場所など分からなくなることも無くなりそうです。
(*)実測で Photomate 887 より 3dB 良好 → GPS信号電力が半分でも受信可能
【上】ケース(40時間バッテリー付キャンペーンの黄色シールが貼ってある)、クイックスタートガイド、保証書。【下】カーチャージャー、USBケーブル、747Pro、Li-ion電池、CD-ROM(使用説明書、ソフトウェア、ドライバ)。 |
【左側面】モード切替スイッチ(電源オフ/NAV/NAV&LOG)。【上面】Bluetooth LED(青)、バッテリーLED(赤/緑)、GPS LED(橙)/ POI記録&メモリ容量低下(残り20%) LED(赤)、POIボタン。【右側面】ミニUSB DCジャック。 |
<付属CD-ROMの内容>
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【 GPS Trip Recorder 747Pro の特徴・機能】
- AGPS対応で、データログとナビゲーションのデュアル機能
- 250,000点のウェイポイント記録と電池寿命25時間の長時間記録が可能
- 時間、距離、速度およびその組み合わせで7通りのログ取得設定が可能
- ボタンプッシュで興味のある地点のPOI記録が可能
- 振動センサー搭載で5分間静止でログ記録を停止し、スリープ状態になるスマートログ機能(注)
- ブザーアラームで、位置測位やPOI記録時にビープ音で知らせる
- 台湾製だが日本国内でのBluetooth技術基準適合証明を取得(電波法クリア)
- ソフトウエアは日本語対応 (GPS Photo Tagger)
- 記録したログデータは、写真同期してGoogleEarth・GoogleMapに表示可能
(注)振動センサーの感度不足が原因でログ記録が再開しない不具合がある。PhotoTaggerで振動センサーをオフに設定する
■ 準備作業&ツールインストール
■ バッテリーの充電
スイッチ位置OFFの状態で、パソコンにUSBケーブルでGPSロガーを接続しバッテリーを充電する。
40時間バッテリー:HELIX社 HX-N3650B-G 3.7v 1020mAh(25時間はHX-N3650A 750mAh)でNokiaのBL-5C互換。裏蓋には滑り止めのラバーが貼ってある。 |
USBケーブルでパソコンと繋ぎ充電中の様子。緑色の充電中ランプが点灯。充電が完了すると緑色の充電中ランプが消灯する。充電時間2時間50分。 |
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【40時間ロングライフバッテリーの検証】
- 満充電状態(緑1回点灯後消灯)で LOGオンにしたまま放置して、バッテリーLEDが赤点滅(バッテリー残量低下)になったら電源をオフ。
- PhotoTagger画面(ログ5秒間隔)で期間を見ると、1日+16時間27分18秒=40時間27分18秒
- 満充電で40時間は使えることが確認できた。
- 747Proの場合、ログ間隔が1秒でも5秒でも40時間で動作時間はわずか10分程度しか影響しない。i-gotU(GT-120)のようなログ間隔による省電力設計にはなってないようだ。
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■ 747Pro とパソコンの Bluetooth 接続(ペアリング)
747ProのスイッチをNAVにし[コントロールパネル]→[Bluetoothデバイス]→[ワイヤレスデバイスの追加]をクリック、又はタスクトレイのBluetoothアイコンをクリックし「Bluetoothデバイスの追加」を選択しペアリング画面を表示する。
【ペアリング画面】接続したい機器をワイアレスデバイス一覧から選択し次へ。 |
【ペアリングオプション】747Proはペアリングコードがあるので「ペアリングコードを入力する」を選択し次へ。 |
【ペアリングコード入力】747Pro使用説明書に書かれているペアリングコード(パスキー)を入力し次へ。 |
【ペアリング完了】鍵アイコンが緑アイコンに変わりペアリング完了。747Pro SPP slaveのポートはCOM4。(SPP:シリアルポートプロファイル) |
■ GpsView(レシーバ用ツール)のインストール
747Pro を GPSレシーバとして利用する時は GpsView をインストールする。GpsViewはGPSからのデータをモニタする SkyTraq 社製 NMEAモニタで、NMEA出力項目、出力条件の設定、概略衛星図の参照、AGPSデータ取得、ナビゲーションデータの保存、TTFFや2DRMSの測定ができる。747Proをレシーバとしてナビゲーションに使うには、別途、地図ソフトウェア(カシミール3D、昭文社スーパーマップルデジタル、ゼンリン電子地図帳、MapFan Naviiなど)が必要。
- 付属CDの「Software Utility」の中にある GpsView v2.0.16.rar を解凍する(rar解凍ソフトがない場合は窓の杜からLhaplus 1.51以降をダウンロード)。又はメーカダウンロードページから zip版 GpsView V2.0.16 をダウンロードして 747pro_gpsview v2.0.16.zip を解凍する。
- 上記ファイルを解凍すると GpsView v2.0.16.exe ができるので任意のフォルダに保存し、ディスクトップにショーカットアイコンを作成する。(私は GPS Photo Tagger をインストールしたフォルダへ保存)。
- 747ProのスイッチをNAVにし GpsViewを起動。Status画面のボーレート(Bluetooth/USBとも:115,200bps)とCOMポート(上のペアリング結果からBluetoothは Vista:COM4,Windows10:?、USBはVista:COM6,Windows7/10:COM3)を選び Onボタンを押すとBluetooth接続され、NMEAデータが表示される。(USBドライバのインストール後はUSBでも使用できる)
- Windows7/10では、マカフィーのファイアウォールが有効になっているため AGPSサーバーにアクセスできないので、AGPSデータ更新時はファイアウォールを一時的に無効にして取得する。(VistaではWindows Defenderを無効)
Windowsセキュリティからファイアウォールを設定する方法(2021.10.11追加)
- スタートメニューから「Windows セキュリティ」を起動
- 「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリック
- 設定したいネットワーク(プライベート ネットワーク)をクリック
- ファイアウォールの設定が「オフ」になります
- AGPSデータ更新が終わったら、ファイアウォールの設定のスイッチを「オン」にしてファイアウォールを有効にする。
マカフィー リブセーフ ファイアウォールを無効にする方法(2018.06.25追加)
- [マカフィー リブセーフ] を起動
- 上部の[セキュリティ]タブをクリック
- 左メニューの[ファイアウォール]をクリック
- ファイアウォール画面の[オフにする]ボタンをクリック
- ファイアウォールをオフにしますか?画面の[オフにする]ボタンをクリック
(ファイアウォールを再開するタイミング:15分後)
- AGPSデータ更新が終わったら、ファイアウォール画面の[有効にする]ボタンをクリックしてファイアウォールを有効にする。ほっとけば上記の「再開タイミング:15分後」に自動的に有効に変更される。
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【Status画面】NMEAモニタ画面。右は捕捉中のGPS衛星の状態、左にNMEAデータが表示される。 |
【Setup画面】NMEA出力項目設定(*1)と間隔(1〜5秒)、NMEAデータ更新レート(1〜5Hz)(*2)、DGPS設定、AGPSデータ取得、csv形式のログ保存が行える。 |
(*1)地図ソフトに現在位置を表示するためには、NMEAのRMC/GGA/GSV/GSAセンテンスが必要。カシミール3Dでリアルタイムナビゲーションをするにはnmea形式でGPSロガーとBluetooth or USB接続する。
(*2)更新レートの設定はレシーバ時のNMEA出力にのみ反映される。ロガーとしてのログ間隔設定はPhotoTaggerで行う。
■ GPS PhotoTagger(ロガー用ツール)と 747Pro USBドライバのインストール
付属CDの「Software Utility」の中にある 20100603 gpsPhotoTagger1.2.3 h16.exe を実行し、GPS Photo Taggerと GPS Data Log Device Driver(747Pro USBドライバ;USB-RS232変換チップはSilicon Labs CP210x)のインストール。
【セットアップウイザード】実行するとユーザアカウント制御の警告がでるので実行を許可する。セットアップウイザード画面が開くので次へをクリック。ライセンス契約書を読み「同意する」にチェックし次へ。 |
【コンポーネントの選択】GPS Photo Tagger Application と GPS Data Log Device Driver の両方にチェックがあることを確認し次へ。インストール先とスタートメニューフォルダを聞いてくるので次へを押すとインストール開始。 |
【インストール画面】GPS PhotoTaggerのインストールが完了すると成功画面がでる。続けて GPS Data Log Device Driverのインストールが始まる。 |
【発行元の警告】ドライバーソフトの発行元を検証できないの警告がでるが「インストールする」をクリック。 |
【インストール開始】Installを押すとSilicon Labs CP210x のUSBドライバーインストールが開まる。インストラーがVista用USBドライバーを付属CDから自動サーチ。 |
【完了画面】インストール完了画面がでたらOKをクリック。セットアップウイザード完了画面がでるので、完了をクリックしてすべて終了。 |
■ Google Earthのインストール
Google Earthをパソコンにインストールしていない場合は、Google Earthから Google Earth 6 をダウンロードしインストールする。インストールが終わるとPhotoTaggerの「Google Earthで表示」アイコンが使えるようになる。
【セキュリティの警告】ダウンロードしたインストーラ GoogleEarthSetup.exe を実行する。セキュリティの警告がでるので「実行」をクリックすると GoogleEarth のダウンロード・インストールが始まる。 |
【GoogleEarth初期画面】インストール完了後ディスクトップのアイコンをクリックすると、セキュリティの重要な警告がでるので「ブロックを解除する」を押すと GoogleEarth が起動される。 |
■ GPS Photo Tagger の使用方法
- ログ読み込み・消去、本体設定、AGPSデータ取得
- 軌跡エディタで軌跡の分割・結合・削除、軌跡の再生
- 写真の追加・時間変更・写真へGPSデータ書込み
- flickr/locrへ写真アップロード、Facebookへのアップロード(Ver1.2.4より)
- PhotoTaggerプロジェクトファイル .itm(*1)としてデータの保存・管理
- トラックデータの保存(*.gpx(*2) *.nmea(*2) *.kml(*4) *.csv)
- htmlデータ(*3)のエクスポート、kmzデータ(*4)のエクスポート
- ネットにオンラインならば Google Map、Google Earthで表示、速度・標高のグラフ表示(距離・時間)
(*1)PhotoTaggerプロジェクトファイル itm を保存しておけば、他の拡張子のファイルを消去しても再作成できるので、残したいログデータはitmファイルに保存・管理するとよい。
(*2)カシミール3Dや轍(Wadachi)で表示したい場合は gpx形式で保存する。nmea形式は米国海洋電子機器協会(National Marine Electronics Association)が定めた規格。
(*3)HTML文書や画像データを1つのファイルにまとめて保存するMHTML形式のファイル .mht で出力される。
(*4)GoogleEarthで地理データ表示に使用するファイル形式。kmzファイルはkmlファイルをzip形式で圧縮したものなので基本的にはkmlと同一。kmz(Keyhole Markup Language Zip)で、KeyholeとはGoogleEarthの旧ソフトウェア名。
■ ログ読み込み・消去
747Pro をPCのUSBポートへ接続し電源をONにし、GPS PhotoTagger を起動する。「ログの読み込み」のアイコンをクリックする。また、プルダウンメニュー「ファイル」「ログの消去」で747Pro内の全ログを消去する(部分消去はできない)。
【プロダクトキー入力】初めて使用する時は、ProductKeyの入力を求められるので、CDケース袋の表に貼ってあるProductKeyを入力する。 |
【セキュリティの重要な警告】セキュリティの重要な警告がでるので「ブロックを解除する」を押すと 747Proからログを読み込む。 |
【メッセージウィンドウ】「GPS機器の電源を入れた後接続して下さい」のポップアップを確認しOKを押す。 |
【読み込み中】747Pro に記録されているログ合計容量と読み込んだログ容量が表示され進捗状況が把握できる。 |
【軌跡の選択】読み込みが完了すると読み込んだ軌跡一覧が表示される。複数の軌跡がロガーに記録されている場合は、見たい軌跡にチェックをいれ(複数選択可)OKを押す。 |
【Googleマップ表示】左のGoogleマップ画面に地図と読み込んだ軌跡が表示される。右画面の「軌跡リスト」「速度・高度表示」タブで表示を切り替えられる。 |
■ プロジェクトファイル(.itmファイル)にGPSロガー内のログデータを追加する方法
1ヵ月以上の長期に渡る旅行では、ログデータが最大ログ数を超えることがあり、その都度プロジェクトファイル(.itmファイル)としてデータを保存すると、プロジェクトファイル(.itmファイル)同志の結合は出来ないので、ルート図が複数枚になるという不都合が生じます。最大ログ数を超える複数のログデータを1つのルート図として作成するには、次のようにします。
- GPS Photo Tagger を使って、GPSロガー内のログデータをパソコンに取り込み、プロジェクトファイル(.itmファイル)として最初のデータを保存します
- GPSロガー内のログを消去し、2順目のログデータの取得を続行します
- 2順目のログデータが最大ログ数に近くなったら、”1”で作成したプロジェクトファイル(.itmファイル)を GPS Photo Tagger に読み込みます
- GPSロガーをパソコンに接続し、GPSロガー内のログデータをパソコンに取り込みます
- 取り込みが終わると、GPSロガー内のログデータをプロジェクトファイル(.itmファイル)に追加するか聞いてくるので追加します
- 追加後、ファイルを上書き保存すると、最初のデータに2順目のログデータが追加されたプロジェクトファイル(.itmファイル)が作成されます
- これを繰り返せば、複数のログデータを1つのプロジェクトファイル(.itmファイル)として作成できます
■ 本体設定
ログ記録を行う前に設定する。スイッチ位置NAVにし「本体設定」アイコンをクリックしGPS機器設定画面を開く。毎回行う必要はないが、設定を変更する時はコンピューターに繋いで切替えないといけないのが少し不便。ロガーのスイッチで切り替えられると便利。
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- 接続設定
USB接続、Bluetooth接続のどちらでも、747Proのログ取得、本体設定とAGPSデータ取得が可能。但し「自動検索」ではBluetooth接続ができないので「マニュアル設定」でBluetoothのCOMポートを指定して接続する。
- ログ記録設定
時間、距離、速度およびその組み合わせで 7通りのログ取得設定が可能。5Hz記録もここで行う。
- 本体メモリ
メモリーが一杯になった場合「上書き」か「記録中止」かを選ぶ。
- 振動センサー
振動センサーの感度不足が原因でログ記録が再開しない不具合があり、スマートログ機能は使えないので振動センサーはオフに設定する。
- ブザー
スイッチONの時(1回)、NAVとLOGのモード変更(1回)、GPS捕捉(2回)、POIボタンを押した時(3回)にブザーが鳴る。本体設定でブザーをオフにすると「GPS捕捉」「POI記録」がオフとなる。
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ログ記録設定 | 一般モード | 自動車モード | 自転車モード | ハイキングモード | 速度のみ設定 | 私の設定(*2) |
時間(秒) | 5 | 3 | 5 | 10 | − | 5 |
距離(m) | − | 10 | 5 | 1 | − | − |
速度(km/h) | − | 5 | − | − | 15 | 10 |
説明(*1) | 5秒毎に記録 | 速度5km/h以下は 3秒毎又は10m毎に記録。5km/hを超えると毎秒記録。 | 5秒毎又は5m毎に記録 | 10秒毎又は1m毎に記録 | 速度15km/h以下は記録せず。15km/hを超えると毎秒記録。 | 速度10km/h以下は 5秒毎に記録。10km/hを超えると毎秒記録。 |
(*1)時間:○秒毎に記録。距離:○m毎に記録。速度:○km/h以上毎秒記録、○km/h以下は記録しない(但し時間・距離との組み合わせ設定がある場合は設定した時間・距離毎に記録)。速度は時間・距離の設定の概念とは異なるので注意。
(*2)車で移動・徒歩で観光のパターンが多いのと、信号待ちは記録せず軌跡を滑らかにしたいのでこの設定にしてある。
■ AGPSデータ取得(AGPSとは)
ログ記録を行う前に設定する。スイッチ位置NAVにし「Download AGPS Data」アイコンをクリックする。AGPSの有効期間は6日間で時間がたつにつれ精度が低下するので、ログ記録の当日朝か前日に行うとよい。
【GPS機器と接続中】747Pro との接続が始まる。接続が完了すると747Proが保持してるAGPSデータの有効期限が表示される。 |
【AGPS DATA】更新する場合は、DownloadをクリックするとインターネットからAGPSデータを取得し 747Pro に書き込む。 |
■ 軌跡エディタによる軌跡の分割・結合・削除
左側のウインドウをGoogleマップから軌跡エディタにタブを切り替えると(□印)軌跡エディタ画面になり、軌跡の分割・結合・削除が行える。例では、747Pro 電源ONから出発までの10分間の軌跡データの内、ウェイポイントがあちこちに飛んで測位が不安定な7分間のデータを削除する。
【削除前の軌跡】削除したいポイントをクリックして選択(SHIFT or CTLクリックでの複数選択も可)。選択された軌跡のウェイポイントがドットで表示される。 |
【削除後の軌跡】OKであれば右上の削除アイコン(□印)を押すと選択したウェイポイントが軌跡から削除される。 |
■ 写真の追加・時間変更・写真へGPSデータ書込み
- デジカメデータに記録される時間とGPSログの時間を同調させるので、デジカメの時計を正しくセットしていなければならない。デジタルカメラの日時設定が違っていると、画像と撮影地点がずれてしまい、数分のずれも地図上では大きな誤差となって表示される。分単位(できれば秒単位)で正確に合わせておくことが必要となる。
- 747ProがGPSデータと共に記録する時刻はグリニッジ標準時(UTC)なので、写真にGPSデータの埋め込みを行う際はTimeZoneをきちんと指定する必要がある。日本はUTC+9、海外で使用した場合は、現地のTimeZoneを指定する。
【写真の取り込み】メニューバーの「写真を追加」アイコンをクリックすると指定したフォルダ内の写真または指定した写真が追加され、自動的に写真とGPSが記録したポイントとが同期される。また、軌跡上のカメラマークをクリックすると「吹き出し」が表示される。 |
【写真の時刻の変更】カメラの日時設定ずれてる場合などは、メニューバーの「写真の時刻変更」アイコンをクリックすると別ウィンドウが開き、写真の時刻を、すべての写真または指定した写真に対して、プラスまたはマイナスで微調整できる。 |
【写真タイトルと記述】吹き出しの「編集」を押すと別ウィンドウが開き、写真タイトルの変更(黄上)、写真の記述の追加(黄下)が行える。ここで追加した記述は吹き出し中の”写真上部”に表示される。 |
【コメント文の追加】「フォトビュー」タブのコメント欄(黄)にコメントを記述すると、吹き出し中の”写真下部”にコメントを追加できる。拡大地図はこちら(読み込めない時はページトップ参照)。 |
■ GPSロガーで実際にデータを取ってみる
■ Web公開までの作業の流れ
- PhotoTaggerを使って、GPSロガーからログデータをPCに取り込む。
- 取得した位置情報をPhotoTaggerで加工する。(例えばある位置から自宅までの位置情報を消すなど)
- 一通り加工が済んだらPhotoTagger形式であるitmファイルとして保存。
- データをhtml(.mht)やGoogle Earth(.kmz)ファイルとして保存。
- 写真データを追加する
- 写真の撮影場所をウェイポイントとして自動登録(地図とマッチング)する
- 出力したい項目・表・データを選ぶ
- mhtファイルとサムネイル化された写真フォルダーをサーバーにアップする
- 表示したいブログ記事の中にリンクを貼るか、frame形式でmhtファイルを埋め込む
■ GPSロガーを旅行で使う時の留意点
- 電源ONから7〜8分間はデータが飛び安定しないので、電源投入から10〜15分程 NAVモードにして測位を安定させ、出発直前に LOGモードに切り替えると良い。
- 車では、ドアポケットにGPSロガーを置く。
- ウォーキングでは、胸ポケットかズボンのポケットにGPSロガーを入れるとよい。
- 電車では、ウォーキングと同じでよいが、出来るだけ窓際に立つ。駅舎内や地下通路および地下鉄内では正確な測位は期待できないことを念頭に置いておく。
- 飛行機で使用する時は、窓側の席を確保し、離着陸時には電源OFFにする。
■ GPSロガーを車で使ってみる(運転席ドアポケット、ログ間隔5秒)
GPSロガーを運転席ドアポケットに置いて購入後初めてのログ取り。本牧→山手→本町ビル街→みなとみらい21→保土ヶ谷住宅街→東戸塚駅→磯子と横浜の中心部を車で一周(33km、4時間59分内移動時間1時間21分、ログ間隔5秒)。
【全体軌跡】道路に沿ってトレースされ、停止時の軌跡の安定度は抜群、全く動きません。満足のいく結果だ。〜拡大地図はこちら(読み込めない時はページトップ参照)。 |
【部分拡大】横浜みなとみらい21地区。横浜都心部のビルの谷間でも外れることなく捕捉している。右グラフは距離舳に速度と高度を表示。 |
【部分拡大】500mのトンネル通過後もきちんと再捕捉できている。150mのカーブしたトンネルの出口や高速の高架下では少しずれるが概ね道路に沿った軌跡となっている。右グラフは時間舳に速度と高度を表示。 |
【3D表示】上のMapをGoogleEarthでみる。(GoogleEarthをインストールしてる方は、GoogleEarth表示をこちらから見れます。ファイルを開くとセキュリティの警告がでますが許可するを押してください) |
■ GPSロガーをウォーキングで使ってみる(Yシャツ胸ポケット、ログ間隔5秒、写真同期)
舞岡駅(横浜市営地下鉄)から歩き始め、舞岡ふるさとの森の裏ハイキングコースから舞岡ふるさと村を一巡りし、また舞岡駅へ戻ってきます。舞岡駅→ふるさとの森入口→四阿→見晴らし台→ふれあい広場分岐→くぬぎ休憩所分岐→瓜久保分岐→みずき休憩所分岐→中丸の丘分岐→中丸の丘→舞岡公園北門→舞岡ふるさと村→瓜久保の家→舞岡ふるさと村入口→舞岡町小川アメニティ→虹の家→舞岡八幡宮→舞岡駅(4.1km、1時間04分、ログ間隔5秒)。
【全体軌跡】雑木林の木々に囲まれた尾根道では少しずれるが概ね道路に沿った軌跡となっている。写真同期されたポイントにはカメラマークが表示される。〜拡大地図はこちら(読み込めない時はページトップ参照)。 |
【3D表示】舞岡駅方向からGoogleEarthでみる。(GoogleEarthをインストールしてる方は、GoogleEarth表示をこちらから見れます。ファイルを開くとセキュリティの警告がでますが許可するを押してください) |
■ GPSロガーを電車で使ってみる(スボン左ポケット、ログ間隔5秒)
戸塚駅から羽田空港第2ターミナルビルまで、戸塚→(東海道線)→横浜→(京急本線)→京急蒲田→(京急空港線)→羽田空港国内線ターミナル駅を往復しました。乗車位置はドア付近の吊革あたりです。
【全体軌跡】広い屋根のホーム停車時、乗り換え通路、地下路線では測位が乱れるが、走行中はほぼ路線に沿った軌跡となっている。〜拡大地図はこちら(読み込めない時はページトップ参照)。 |
【部分拡大】往き(赤)は地上路線から地下路線に入る穴守稲荷駅付近から捕捉ができず、帰り(青)は羽田駅地下ホームから捕捉できず地上にでても京急蒲田駅付近までこの状態が続く。 |
■ GPSロガーを飛行機で使ってみる(スボン左ポケット、ログ間隔5秒)
GPSロガーは離着陸時以外は作動時に電波を発射しない状態(Bluetooth機能をOFF)にすれば機内で使える(H19国土交通省告示)。747Proは、Bluetooth機能を手動でON/OFFできないが、LOGモードではBluetooth OFFになり、NAVモードでも15分以上Bluetooth未接続時は自動OFFとなる(GPSDGPS社HP)。
往きの座席は3列席の中央席、帰りは窓側席で、往き(赤航跡)は離陸後にスイッチONしたが、電波をなかなか捕捉できず40分後に山形上空でやっと捕捉できた。帰り(青軌跡)は窓側席であったためすぐに電波を捕捉でき、飛行機でログを取るには窓側席を選んだ方がよい。
【全体軌跡】右エリアの速度/高度表示をみると、ホテル→空港への移動、空港出発ロビー内での待機、飛行中、羽田到着の状況が速度/高度表示から見て取れる。〜拡大地図はこちら(読み込めない時はページトップ参照)。 |
【3D表示】右のMapをGoogleEarthでみる。(GoogleEarthをインストールしてる方は、GoogleEarth表示をこちらから見れます。ファイルを開くとセキュリティの警告がでますが許可するを押してください) |
■ GPSロガーを旅行で使ってみる
「日本の秘湯を歩く」ページ内の「秘湯を巡る旅(温泉紀行記)」の一覧表中にある「走行ルート」をクリックすると、その紀行記の軌跡をご覧になれます。(読み込めない時はページトップ参照)。
■ カシミール3Dの全地図を揃えるのに必要な解説本
どの解説本にも縮尺「20万分の1地形図」と「50mメッシュ標高地図」は全国版が入っている。「5万分の1地形図」と「2万5000分の1地形図」は本によって入っている地域が異なる。全地図を揃えるには、以下の3冊の解説本を揃えれば良い。
(注)関東甲信越と周辺=福島南部から名古屋まで
(参考)カシミール3Dで使える地図一覧 カシミール3D 地形地図データ (*)旧版(2002.4)はVer7.2.5
■ 解説本の地図をインストールするには
Ver8.8.0以下のバージョンでは、解説本のカシミール3Dを一度インストールしないと「地図をハードディスクにコピーする」がアクティブにならなかったが、Ver8.8.0から解説本用の地図プラグイン(解説本の地図を読むための拡張機能)が同梱されているので、以前のように解説本のカシミール3Dをインストールする必要はなくなった。また、Ver8.9.0以上では、新規インストール時のみ(アップデートでの変更はできない)、地図データを含む各種データ・プラグイン(上記全地図を揃えると容量約6GB)の保存先にDドライブなど任意のフォルダを指定できるようになった。
- 最新版のカシミール3Dをダウンロードし新規 or 更新インストールする。(2011.4.5最新 Ver 8.9.1)
- 地図を組み込みたい解説本のCDまたはDVDをセット。(収録年の古いものから先にコピーする)
- CDまたはDVD-ROMのメニューを開き「地図をハードディスクにコピーする」を選んで実行。
- コピーが終わったら[ファイル]→[地図を開く]→[カシミール3D解説本]→[希望の縮尺]で地図を表示。インストールされていない縮尺を開くと「地図が開けませんでした」となる。
■ 国土地理院の地図閲覧サービス「ウォッちず」を利用する
カシミール3D Ver.8.8.1以上は、国土地理院の地図閲覧サービス「ウォッちず」(個人利用は無料)から地形図を自動的にダウンロードして表示する機能(要インターネット接続)がある。(参考)電子国土Webシステムを利用したGPSログ表示、カシミール3Dの使い方
- [ファイル]→[地図を開く]→[ウォッちず 電子国土 基盤地図]から地図の読み込みができる。
- ダウンロードされた地図はハードディスクに保存され、初期設定ではその容量が640MBに制限されている。ハードディスクに余裕があるならば、[ファイル]→[地図の保存先・容量の設定]を開き、容量の上限を「無制限」に設定するとよい。
- 利用にあたって、国土地理院システムのサーバーに負荷を与えないようにするため、地図の取得を連続して行わないように時間を空けているので、見たい部分の地図が得られるまで、しばらく時間を要する。
- ウォッちず自体には標高データは入っていないので、そのままでは断面図や3D表示はできない。ウォッちずに標高データを入れたい場合は「日本高密メッシュ標高セット(有償)」が便利。ボタン1つ、ワンタッチで組み込みと解除ができ、すべての縮尺に組み込め、ウォッちずを3Dデータとして使用可能になる。
■ ログ高度を楕円体高から国土地理院基準の標高(GSIGEO2000)に変換する
747Proの高度は、ログ用GGAは楕円体高、ナビ用GGAは標高を出力している。楕円体高は地球をある楕円体に見立ててその楕円体の場所を0mとして高度計算している。つまり国土地理院基準の標高(GSIGEO2000)よりも数10m高い値が記録されている。標高=楕円体高−ジオイド高 になるので、その経緯度でのジオイド高(地球の形状高)が判れば、GPSの高度データを標高データに変換できる。(参考)747A+のログをカシミールに渡す手順、MtkDLutとNMEA2KMZを使ってログ取得・変換
- PhotoTagger でログを取り込んで、.csv形式で出力する。
- これをNMEA to KMZで取り込んで、高度を標高に変換する指定をして.gpx形式で出力する。高度変換の指定は、Geoidの所をチェックして、GSIGEO2000を選択。
- これをカシミールで取り込む。標高データのトラックデータとウエイポイントが付いているのでトラックデータを編集する場合に便利。
■ リアルタイムナビゲーション編
■ カシミール3Dでリアルタイムナビゲーションをする
- GPSロガー747ProとパソコンをBluetooth or USB接続する。
- メニューの[通信]→[GPSナビゲーションの開始]→[NMEA/SONY(N)]を選択。
- 通信ポートに「GPSのCOMポート番号」を選択し「設定」をクリック、通信機器「NMEA-0183」にチェック、GPSの測地系「WGS84」を選択し「開始」をクリック。
- カシミール3D地図に現在地がリアルタイム表示される。
■ GoogleEarthでリアルタイムナビゲーション (Google Earthバージョン5.0以降、要インターネット接続)
- GPSロガー747ProとパソコンをBluetooth or USB接続し、GoogleEarth 6.0.1を起動。
- メニューの[ツール]→[GPS]→[リアルタイム]タブを選択。
- プロトコル「NMEA」、トラックポントのインポート上限「10」、ポーリング間隔「4秒」、自動的にパスをたどる「オン」にし、リアルタイム追跡「開始」をクリック。
- GoogleEarthに現在地が青い丸印で”Position”マークが表示される。
■ 轍(Wadachi)編
轍(Wadachi)は、Google Maps地図(無料)を特別な知識なしに自分のサイトに組み込めるツール。Google Mapsは国土地理院「ウォッちず」(ネット公開には承認が必要)等のオンライン地図とは異なり、表示が早く全世界から詳細図までシームレスに縮尺を変更きるのが大きな特徴で、地図上にマーカーアイコンを表示し、クリックすると詳細な情報を表示するなどのインタラクティブな機能も実現できる。(参考)轍作者の解説ページ、GoogleMapにGPSの軌跡を表示、轍によるGPS軌跡の処理方法、GPSロガーのデータと写真をブログに掲載する
- Google Maps設置手順を参考に Google Maps APIキーを取得する
- PhotoTagger でログを取り込んで、.gpx形式で出力する。(轍で扱えるデータ形式 .trk、.log、.rte、.gpx)
- これを轍にインポートして取り込み、「表示色」「データ間引き量」「プライバシー保護のためスタート/ゴール付近のデータを隠す」などを設定。
- 「画像]タブをクリックして[画像追加]ボタンをクリックし、写真の追加と写真の撮影場所をウェイポイントとして自動登録(地図とマッチング)および編集を行う。
- 「出力設定」タブをクリックして出力したい項目・表・データを選び出力画面の各種設定をしHTML出力をする。ここで Google Maps APIキーも入力。「マッププレビュー」で出力内容が確認できる。
- 出力したhtmlファイルと縮小(サムネイル化)されたフォルダーをサイトにアップして、表示したい記事の中に、<frame>形式で埋め込む。
■ 用語解説&Tips集
■ AGPS(Assisted GPS)とは
- GPSの位置測位には、衛星からの距離を計測するための「時刻信号」と衛星の位置を知るための「衛星軌道データ」を捕捉する。初回位置測位には衛星から送られている軌道データ(取得に最低30秒、4時間有効)が必要で、電源切って4時間経過してしまえば、また新たに30秒待って情報を取得し直さなければならない。このGPSの電源を入れてから位置を特定可能になるまでの時間が初期捕捉時間(TTFF,time-to-first-fix)と言われ、その短縮が課題となっている。
- その不便を軽減するために開発されたのが AGPS で、軌道計算に必要な衛星軌道データをあらかじめインターネットから取得(6日間有効、但し時間がたつにつれ精度が低下)することで、
- 位置測位を非常に短い時間で行えるようになる
- 最初の捕捉時間短縮だけでなく、電波が弱いところなどで電波をロストした場合のリカバリーが早い
- 比較的ノイズに影響されにくい時刻信号のみを受信すればよいので、市街地の中にある都市の谷間を通り抜けたり、移動中の車の中や室内でも窓に近ければ測位できるようになる
などの効果を発揮する。
- GPS受信機は測位する際、GPS衛星を探し、受信できる衛星からの距離を求める。衛星を探すのに必要なのがアルマナック(Almanac)で、衛星の位置を求めるために必要なのがエフェメリス(Ephemeris)。エフェメリスは衛星の正確な位置情報そのもので2時間ごとに更新され、精度が高い分寿命が短く4時間。アルマナックは衛星の出現を予測するための全衛星の周回スケジュール情報で1日に1回更新される。
- コールド・スタート
初回起動時や、長期間使用していなかった場合。GPS衛星からの信号は50bpsで、1フレームは1500bit。コールド・スタートの場合、順調に受信できたとしても最低1フレーム分の受信30秒はかかる。
AGPSなどの捕捉短縮技術を使ってる場合や、定期的に電源が入って更新する受信機や、スリープと受信を繰り返す機器や、常時電源が入ってる機器はコールド・スタートとは言わない。
- ウォーム・スタート
衛星の電波取得後、GPS衛星の軌道歴(アルマナックデータ)が残っている状態で再度スタートした場合。データの有効性は1週間ぐらい
- ホット・スタート
衛星の電波取得後、GPS衛星の詳細軌道情報(エフェメリスデータ)が残っている状態で再度スタートした場合。データの有効性は2時間以下
■ DGPS(Differential GPS)とは
位置の分かっている基準局が発信するFM放送の電波を利用して、GPSの計測結果の誤差を修正して精度を高める技術。通常のGPSでは100m程度の誤差が生じるが、DGPSによっておおむね5m程度に誤差が軽減される。ただし、米国防総省が提供していたGPSに安全保障を理由として故意にノイズが混入されていたために発生したもので、ノイズ混入が行われなくなった現在ではDGPSを採用しなくても誤差は10m程度までに収まり、DGPSの利用価値は薄れつつある。
■ ホームページに kml、kmzや mhtのファイルを公開する方法
ホームページで拡張子が kml、kmzの GoogleEarth のファイルや、GoogleMap で使われる文書や画像データを1つのファイルにまとめたMHTML形式の拡張子 mhtのファイルを公開したい場合、kml、kmz、mhtファイルをアップロードしてリンクさせるだけでは、xmlファイルと認識されて、ブラウザに内容が表示されてしまうことがあります。
リンクをクリックした時に、ファイルを保存したり、実行したりできるようにするためには、サーバー側の設定が必要で、ユーザがMIMEタイプの設定をできるサーバーか、.htaccessを設定できるサーバーであれば、以下の設定をすることで公開が可能になります。
- MIMEタイプ設定ができるサーバー
MIMEタイプに application/vnd.google-earth.kml+xml、拡張子に kml
MIMEタイプに application/vnd.google-earth.kmz、拡張子に kmz
MIMEタイプに message/rfc822、拡張子に mht
と入力して、MIMEタイプの追加ボタンを押す。
- .htaccessが設定できるサーバ
AddType application/vnd.google-earth.kml+xml .kml
AddType application/vnd.google-earth.kmz .kmz
AddType message/rfc822 .mht
を.htaccessに追加する。
これで、*.kml、*.kmz、*.mhtが GoogleEarth、GoogleMapのファイルとして認識されます。*.mht はIE上で扱える拡張子で、SafariやFirefoxでアクセスするとIEの別ウィンドウが開き表示される。SafariやFirefox自身で開くには safariやFirefoxに UnMHTプラグインをアドオンすればよい。
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